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フライデーの生涯と奇しくも驚くべき冒険・10.2
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(そうそう、部屋に誘っていいのですよ)
男を女の部屋に引っ張り込むという話に、目をぱちくりさせるビエルネ。
無理もありません。
この子は女の手練手管に疎いだけではなく、女特有のなりふり構っていない行動や、裏で何を考えているか知れたものではない性質を嫌悪する傾向があります。
その理由たるや、言うまでもなく故郷の村での体験からくるもの。
が、しかし。
婦人警官の1人が申すには、ですね。
(ただねぇ、うちの偽女種たち、元カルテルの連中でしょ。元々体格のいい奴じゃないとなかなか生き残れなかっただけあって見た目はまずまずですし、度胸もありますし、だいいち女慣れしててあしらいが結構うまいから、女には不自由してないんですよねぇ…本気で口説かれて困ったとかいう話、数日に1回は起きてるみたいで…)
そう、この懲罰強姦制度を悪用…というか脱法的に利用した場合、女の経験数が殊更に多い、いわばスレた不良少年めいた連中が引っかかりやすいのです。
ですから、ちんぽを得ること自体は簡単でも、そのちんぽを独占するのは厳しいのです。
しかも、出来婚とか孕ませ婚とかいうことは、今やメヒコでは困難なのです。
妊娠して出産しようとしても、ちょっと待てやと待ったがかかるのです。
理由は、苗床の存在。
現在、メヒコでは出産は審査許可制となっており、痴女皇国世界の女裂振珍帝国や淫化同様、苗床を経由しての出産となっております。
ですので、そう簡単には自分の子供として育てられないのです。
子供は国の宝とかいう話もあるそうですが、我々は本当に子供を共有財産として育てる形態に移行しつつあるのです…。
しかし、心話で呼びかけてみても、この尼たちや警備員を犯してやろうという奴が現れないのです。
なんでやぁっ。
ええ。
スラムから来ている偽女種たちの中にもカルテルに絡んだ者や、刑務所上りの連中は結構いたはずなのですが…憎い憎い警官、それも女や、取り澄ましてお高くとまっているように見える尼僧を泣かせる絶好の機会のはずなのですよ。
(あの、我々が制服だからでは…)
(報復を恐れてるんですよ、さすがに…)
と、犯されることにやぶさかではない者たちからの分析も。
(なんでわざわざ私が出向いてまで上玉を用意したのにっ)
(あの…総統さま…そこの警官のねーさんが言う通りなんすよ…ポリ公に手ぇ出すとヤバいってのわかってんです。しかも、震災前ならともかくですねぇ…)
(そうそう、わたいらもそれなりの銃を持ってて、おまわり何するものぞって殺すも辞さなかった時ならまだ怖がらなかったんですけどねぇ、今は絶対に追われるじゃないですか…総統閣下にゃ申し訳ないんですけど、わたしらに恐怖が染み付いてんですよ)
(しかもほら。ポリ署まるごとカルテルになったとかあるじゃないですか。ポリの格好してて同業ってのもいましたんで、なおさらですねぇ…おまわり1人殺ったら10人はお返しで殺しにくるとかあったんで…それにですね、今のサツは当時以上の強力な組織でしょ…悔しいんですけどね、おまわりの顔色、どうしても伺っちまうんで…)
と、ちょっとどうしてよと聞いてみた偽女種たちからは異口同音に、警官に対する尊敬や畏怖の念どころか、ある種の恐怖を力説されたのです。
(あ、スラムの野外テレビとか聖環の画面で閣下の天気予報は見てますから…)
(すんませんけど、ポリどもにはもうちょっとあたいらに優しくしてって躾けて下さると…ミエルデありのルチャの中継、わたしら楽しみにしてますので…正直、フランシスカ様でシコってる連中、スラムには多いんですよ…ほら、昨今はエロ本だけじゃなくて動画もルレロ・マルテメデアで探せば見れるじゃないですか…)
そう、この辺が女慣れしている連中のうまいところですね。
こういうおだてを聞きますとですね、なら私も、時折出場したり、表彰役をしている件についてもやる気が出ますよと言えますし、為政者を支持しているという発言に悪い顔をする独裁者はそうそう、おらんでしょう。
うむ、闇ルチャでも迫力ある見え方で相手を犯すよう、心がけておきましょう。
(総統さまと尼さんらに不満はないんすけど、どうしてもわてら下々のもんを直接仕切ってるおまわりがね、おまわりがね…あの闇ルチャを開催なさって頂いてるだけでも総統さまには文句言いたくないんですけど…)
と、私相手のお追従はともかく、やはりスラムの底辺住民にしてみれば、国家憲兵を含めた警官とはかくのごとく恐れられているようです。
ああ、悲しき我が祖国。
およそ他国に呆れ倒される犯罪大国…というより犯罪組織がなかば国を牛耳っていたまでに落ちぶれていましたからねぇ…。
では、6人の女たちにはですね、私服に着替えてもらおうかと思ったのですが。
(ちょい待ち、制服で撮影してもらって!)
ええ、田中雅美・内務局長様から物言いがつきました。
制服、特に警官や尼僧のそれで浮浪児や偽女種と絡む絵図が欲しいと。
はぁ。
しかし、命知らずな元・カルテルの連中…それも警官や軍人から組織ごと麻薬カルテルに転身したような連中ですら、私が大丈夫だって言っても、千人卒級の警官や司祭を犯すには躊躇するようです。
(だって犯した履歴って、犯された相手にわかるんでしょ…仕返しされたらって思うとねぇ…)
(いや、確かに上玉だけどさ、命は惜しいって言葉もあるじゃないですか…)
そう、私だけでなく、護送役としてこいつらを犯していた警官や偽女種たちは、周りにたむろしていたスラムの偽女種たちに向かって、おすすめの獲物がおるでと呼びかけてくれていたのです。
しかし、それにもかかわらず、普段は飢えに飢えた危険な野獣のような目をした連中ですら、犯す対象が聖母教会や警察の役職者と知った途端にすごすごと尻尾を巻いて去っていくのです。
ええそうです。
汚職の噂が絶えなかった我がメヒコの警察組織の実態を知っている連中ほど、今や武器が手にあってもまず勝てないであろう相手の上に、組織的に報復された場合の追い込みを恐れるのです。
仕方がありませんね。
ルチャ・エキゾティコの実習生偽女種か、あるいはソチミルコの農園で頑張っている、見た目は少年たちを都合するかと思った、その時。
「ええと、懲罰で強姦してくれって言われたんで来たんですが」
「フランシスカさーん、いえ、総統閣下はどこですかいな」
と、現れた偽女種たち…それも見た目だけでなく、実際の年かさも若いのは歩いてる時の態度でわかりますよ。
ええ。
私の顔馴染みだった元・カルテルの男児たちで有志を募ってくれたようです。
「全く、度胸のねぇやつらだ…ポリ公が怖いのはわかっけどよぅ」
「別にヴィオラシオンったってさ、殴る蹴るしなくても、俺らの聖環でこのお姉様たちを指定すりゃ、勝手に犯しやすいようになってくれるんだから、全く面倒がねぇ話じゃんか…」
「そりゃあ牡豚とか猿とか、こんなカスに孕まされるのは嫌とか、散々な言われようで罵倒されるけどよぉ」
「そのクズの精液がなけりゃあんたらも生きてられねぇんだろうってよ」
ようわかっとるやないか。
流石は理屈の通じない世界で生きてきた連中の中でも、ことさらに肉体言語で会話する日常だった下っ端少年たち…それも、警察や聖母教会の下働きをすることを敢えて断っているような連中です。
ちょっとやそっとの罵倒ではへこたれないどころか、力が正義という世界の住人だったのですから、罰則がなければ相手の減らない口を拳や脚、下手すればナイフや銃で黙らせるのに躊躇のない思考なのです。
そして、俺様が掟だという思想が徹底したカルテルでは、上役の指示…肉体言語や凶器による指示を含めて、上の意向に背くならば命がけという考えに染まっているのです。
で、この連中と、制服姿の尼僧や警官を犯すことを嫌がっていた連中との違い。
仮にこの後、他の「多少は頭が回る偽女種たち」が躊躇している理由…すなわち、警官による報復行為があったとしても、まずはこいつらにとって今も昔も敵である官憲や役人に該当する警官や尼僧を犯した男、というハクが欲しいのです。
そして実際、以前付き合っていた女と夜の街中で公然堂々突き合うような行為を躊躇なく行なった経験のある奴までがおります。
(言っちゃなんですけど、あれは女にも他の仲間にも効き目があったんですよ。人目があるのにちんぽがギンギンになるってことで度胸を見せつけられるんです。しかも、あれの最中って集中するじゃないですか。この俺が隙をみせてんのにかかってくるようなクソ度胸のあるバカはいねぇって感じで、強い奴だって女にもわからせることができますしね…)
(俺らに物申すような度胸のある奴がいたらかかってこいやって挑発にもなるんすよ…エウローパの移民の黒人同士がバスんなかでミエルデしてた動画も見たことありますけど、おれらもあいつらと同じようなもんですからね。ケモノが縄張り主張してんのと同じっすよ、あれ)
そう、ジョスリーヌ団長がエスピオナージュをしておられた際に、フレンチマフィアの顔役がパリの市内で白昼堂々、団長を犯す狼藉に及んだのと同じことなのです。
ですので、かくも力にあかせて女を支配するような行為すら経験しているこやつらにしてみれば「あわよくば俺のちんぽの虜にしてやるぜ」などと、うそぶく程度には傲岸不遜。
ええ、うまくすれば逃げおおせることも出来るだろうから、ちんぽ持ちの幹部女を強姦して、スラムで自慢してやろうという程度の考えで実際に動くような男たちです。
(さすがに今のフランシスカさんに手ぇ出す度胸はねぇけどさ、頭が牝狩淫や効果淫でぶっ飛んでるようなアホならやりかねねぇな、うん…)
(いるいる、あいつとかあいつならフランシスカさんでも手ぇ出すわ…)
(俺らよくしてもらってるからいいんですけど、スラム来る時は気ぃつけてくださいよ…おれらに輪ぁかけたアホのヤク中、そこそこいてますから…)
すなわち、もともと犯罪を犯すのにためらいがない奴が6人、強姦役として名乗りを上げたのです。
(本当はルチャドーラ、それも有名な女を犯る方が名が上がるんだけどよ…)
(さすがにルチャドーラは簡単に狙えねぇし、支援者や支持者が黙ってねぇからな…)
(まぁ、フランシスカさんの頼みってんだし、ひとつ俺らも浮浪者っていうにはさ、あまりにぜいたくな暮らしをさせてもらってんだから、恩返しの一つもってとこだね)
(それに上玉の女刑事とか、尼さんの中でも偉いさんにポーリャ突っ込んでいいんでしょ?これでちんぽが勃たないなら、そいつはかわいそうな不能だよ…)
とまぁ、それなりに侠気のある偽女種少年たちが名乗りを上げてくれました。
でまぁ、近くの青姦公園に連れて行き、私とエマネ様とビエルネ、車の中から様子を観察することに。
で、強姦強姦と言っておりますが、本人たちにはともかく、周囲から見ていれば和姦と大差はありません。
ただ、漏れ出る科白や叫びに耳を傾けると、女は犯している見た目少年あるいは偽女種を罵倒していたり、はたまた犯す側は犯す側で口汚く女を罵り煽っているので、ああ、身体の自由を奪われたり体力を制限されているのだとわかるのですよ。
(まともにやり合ったらこっちが負ける場合ばっかりじゃないですか…)
(あんたら、仮に私が対象にされたらどうするのよ…)
(フランシスカさんの体力が落ちてなかったら遠慮します)
(シモンに同じ。後でルチャの技かけられたりぶん投げられるのはご勘弁)
ええ、この偽女種ども、実は売春偽女種をやりながらも、ルチャ・エキゾティコの道場やサッカーのスクールに通っておるのです。
つまり、身体で身を立てられないかと試しておる部類。
で、私もたまには道場に顔を出して、連中を投げ飛ばしたりしとるわけです。
(で、どうです、あたいらの仕事…)
(逆に私が聞きたいのだけど、あんたらも身を固めるとか、堅実な考えに至らないわけ…? そろそろ浮草稼業は後輩に譲ってさ…)
(うーん、もうちょっと遊んでたいかなー)
(いや、わっちらに学があればもうちょっと身の立て方、考えたかも知れないんですけどね…)
(それにフランシスカさんならわかると思いますがね、女たちもさ、あたいらのチンポ目当てであって、あたいらそのものが欲しいって思ってもらえるか微妙なとこじゃないですか…そりゃあ見ての通りにちんぽ漬けにしてやろうってやる気満々でやってますよ、やってますけどね)
そう、日本のフウゾクジョウという売春人種…それも専業にしてしまって、抜けられなくなった女たちと似たようなもの。
身体を売る稼業が、一番楽だと思えることから脱却する必要性は感じているのでしょうけど、なかなか実行に至らないって悩みはあるようです。
で、実のところかつてのメヒコのルチャ、ブラジルのサッカーなどと同じで、貧しい者でも身体一つで立身出世の希望を与えるものだったのです。
(まぁ、フランシスカさんの方針で、負けたタッグを犯すってのがあるからこそ盛り上がってるところはあると思いますよ)
(そうそう、あれ、どっちかってぇと負けた組をさらしもんにする場面で盛り上がってるし…)
で、犯されてる方の女たち。
やりすぎということで懲罰、そして配転の話が出ておりました。
そこで、配転先を考えておったのですがね。
以前お話が出ておりました、オアハカのアツォンパ遺跡。
https://novel18.syosetu.com/n0112gz/307/
その一帯に、ルチャ・エキゾティコ…偽女種レスラー養成所を設けております。
で、このアツォンパ養成所と、新たに売春偽女種養成所が設けられましたフチタンの町。
この2つの町では、新しい試みを為そうと思っております。
すなわち、女官の懲罰に偽女種を使えないか。
そして、妻帯や所帯ですとか、正業就労の適性があまり好ましくない偽女種たちの職業訓練施設として活用しようという案が出ておったのです。
ええ、今、警官や尼僧を犯しておるような連中。
あれを、ルチャ・エキゾティコの選手として鍛えたり、あるいは職業淫売として痴女皇国世界の方の女裂振珍帝国や淫化俗地などに回せぬものかというのが、この構想なのです。
で、アツォンパとフチタンで試そうとしていること。
男女逆転です。
現在のメヒコでは、偽女種は女の下に付きます。
そして同棲などしておる場合でも、大抵は女の立場が強いのです。
ただ…家庭内での虐待など、精液と精気を供給する源である男や偽女種を傷つけたり迫害すれば、罪に問われますよ。
まぁともかく、飼い犬と飼い主の関係に例えるならば、首輪と紐を付けられておる犬役、男や偽女種です。
しかし、このアツォンパと…そしてフチタンでは、逆を試そうと考えられたのです。
すなわち、女の方に首輪と紐がつけられるような生活実態を試みようと。
(なぁるほど、逆に女を飼うようなこと、考えてんすか…いい感じの話になるんじゃないすか?)
(ペドロに同意。それにですよ、俺らだけじゃなくてルチャの道場に顔出してる連中ってさ、ただのルチャドーラだけじゃあなしにルチャ・フロレンシアに拾われて相方の前座役やってんのまで出たでしょ。あいつたちと同じように、ルチャドーラになら拾われてぇって考えのやつ、スラムの偽女種にゃけっこういてるはずですよ…)
男を女の部屋に引っ張り込むという話に、目をぱちくりさせるビエルネ。
無理もありません。
この子は女の手練手管に疎いだけではなく、女特有のなりふり構っていない行動や、裏で何を考えているか知れたものではない性質を嫌悪する傾向があります。
その理由たるや、言うまでもなく故郷の村での体験からくるもの。
が、しかし。
婦人警官の1人が申すには、ですね。
(ただねぇ、うちの偽女種たち、元カルテルの連中でしょ。元々体格のいい奴じゃないとなかなか生き残れなかっただけあって見た目はまずまずですし、度胸もありますし、だいいち女慣れしててあしらいが結構うまいから、女には不自由してないんですよねぇ…本気で口説かれて困ったとかいう話、数日に1回は起きてるみたいで…)
そう、この懲罰強姦制度を悪用…というか脱法的に利用した場合、女の経験数が殊更に多い、いわばスレた不良少年めいた連中が引っかかりやすいのです。
ですから、ちんぽを得ること自体は簡単でも、そのちんぽを独占するのは厳しいのです。
しかも、出来婚とか孕ませ婚とかいうことは、今やメヒコでは困難なのです。
妊娠して出産しようとしても、ちょっと待てやと待ったがかかるのです。
理由は、苗床の存在。
現在、メヒコでは出産は審査許可制となっており、痴女皇国世界の女裂振珍帝国や淫化同様、苗床を経由しての出産となっております。
ですので、そう簡単には自分の子供として育てられないのです。
子供は国の宝とかいう話もあるそうですが、我々は本当に子供を共有財産として育てる形態に移行しつつあるのです…。
しかし、心話で呼びかけてみても、この尼たちや警備員を犯してやろうという奴が現れないのです。
なんでやぁっ。
ええ。
スラムから来ている偽女種たちの中にもカルテルに絡んだ者や、刑務所上りの連中は結構いたはずなのですが…憎い憎い警官、それも女や、取り澄ましてお高くとまっているように見える尼僧を泣かせる絶好の機会のはずなのですよ。
(あの、我々が制服だからでは…)
(報復を恐れてるんですよ、さすがに…)
と、犯されることにやぶさかではない者たちからの分析も。
(なんでわざわざ私が出向いてまで上玉を用意したのにっ)
(あの…総統さま…そこの警官のねーさんが言う通りなんすよ…ポリ公に手ぇ出すとヤバいってのわかってんです。しかも、震災前ならともかくですねぇ…)
(そうそう、わたいらもそれなりの銃を持ってて、おまわり何するものぞって殺すも辞さなかった時ならまだ怖がらなかったんですけどねぇ、今は絶対に追われるじゃないですか…総統閣下にゃ申し訳ないんですけど、わたしらに恐怖が染み付いてんですよ)
(しかもほら。ポリ署まるごとカルテルになったとかあるじゃないですか。ポリの格好してて同業ってのもいましたんで、なおさらですねぇ…おまわり1人殺ったら10人はお返しで殺しにくるとかあったんで…それにですね、今のサツは当時以上の強力な組織でしょ…悔しいんですけどね、おまわりの顔色、どうしても伺っちまうんで…)
と、ちょっとどうしてよと聞いてみた偽女種たちからは異口同音に、警官に対する尊敬や畏怖の念どころか、ある種の恐怖を力説されたのです。
(あ、スラムの野外テレビとか聖環の画面で閣下の天気予報は見てますから…)
(すんませんけど、ポリどもにはもうちょっとあたいらに優しくしてって躾けて下さると…ミエルデありのルチャの中継、わたしら楽しみにしてますので…正直、フランシスカ様でシコってる連中、スラムには多いんですよ…ほら、昨今はエロ本だけじゃなくて動画もルレロ・マルテメデアで探せば見れるじゃないですか…)
そう、この辺が女慣れしている連中のうまいところですね。
こういうおだてを聞きますとですね、なら私も、時折出場したり、表彰役をしている件についてもやる気が出ますよと言えますし、為政者を支持しているという発言に悪い顔をする独裁者はそうそう、おらんでしょう。
うむ、闇ルチャでも迫力ある見え方で相手を犯すよう、心がけておきましょう。
(総統さまと尼さんらに不満はないんすけど、どうしてもわてら下々のもんを直接仕切ってるおまわりがね、おまわりがね…あの闇ルチャを開催なさって頂いてるだけでも総統さまには文句言いたくないんですけど…)
と、私相手のお追従はともかく、やはりスラムの底辺住民にしてみれば、国家憲兵を含めた警官とはかくのごとく恐れられているようです。
ああ、悲しき我が祖国。
およそ他国に呆れ倒される犯罪大国…というより犯罪組織がなかば国を牛耳っていたまでに落ちぶれていましたからねぇ…。
では、6人の女たちにはですね、私服に着替えてもらおうかと思ったのですが。
(ちょい待ち、制服で撮影してもらって!)
ええ、田中雅美・内務局長様から物言いがつきました。
制服、特に警官や尼僧のそれで浮浪児や偽女種と絡む絵図が欲しいと。
はぁ。
しかし、命知らずな元・カルテルの連中…それも警官や軍人から組織ごと麻薬カルテルに転身したような連中ですら、私が大丈夫だって言っても、千人卒級の警官や司祭を犯すには躊躇するようです。
(だって犯した履歴って、犯された相手にわかるんでしょ…仕返しされたらって思うとねぇ…)
(いや、確かに上玉だけどさ、命は惜しいって言葉もあるじゃないですか…)
そう、私だけでなく、護送役としてこいつらを犯していた警官や偽女種たちは、周りにたむろしていたスラムの偽女種たちに向かって、おすすめの獲物がおるでと呼びかけてくれていたのです。
しかし、それにもかかわらず、普段は飢えに飢えた危険な野獣のような目をした連中ですら、犯す対象が聖母教会や警察の役職者と知った途端にすごすごと尻尾を巻いて去っていくのです。
ええそうです。
汚職の噂が絶えなかった我がメヒコの警察組織の実態を知っている連中ほど、今や武器が手にあってもまず勝てないであろう相手の上に、組織的に報復された場合の追い込みを恐れるのです。
仕方がありませんね。
ルチャ・エキゾティコの実習生偽女種か、あるいはソチミルコの農園で頑張っている、見た目は少年たちを都合するかと思った、その時。
「ええと、懲罰で強姦してくれって言われたんで来たんですが」
「フランシスカさーん、いえ、総統閣下はどこですかいな」
と、現れた偽女種たち…それも見た目だけでなく、実際の年かさも若いのは歩いてる時の態度でわかりますよ。
ええ。
私の顔馴染みだった元・カルテルの男児たちで有志を募ってくれたようです。
「全く、度胸のねぇやつらだ…ポリ公が怖いのはわかっけどよぅ」
「別にヴィオラシオンったってさ、殴る蹴るしなくても、俺らの聖環でこのお姉様たちを指定すりゃ、勝手に犯しやすいようになってくれるんだから、全く面倒がねぇ話じゃんか…」
「そりゃあ牡豚とか猿とか、こんなカスに孕まされるのは嫌とか、散々な言われようで罵倒されるけどよぉ」
「そのクズの精液がなけりゃあんたらも生きてられねぇんだろうってよ」
ようわかっとるやないか。
流石は理屈の通じない世界で生きてきた連中の中でも、ことさらに肉体言語で会話する日常だった下っ端少年たち…それも、警察や聖母教会の下働きをすることを敢えて断っているような連中です。
ちょっとやそっとの罵倒ではへこたれないどころか、力が正義という世界の住人だったのですから、罰則がなければ相手の減らない口を拳や脚、下手すればナイフや銃で黙らせるのに躊躇のない思考なのです。
そして、俺様が掟だという思想が徹底したカルテルでは、上役の指示…肉体言語や凶器による指示を含めて、上の意向に背くならば命がけという考えに染まっているのです。
で、この連中と、制服姿の尼僧や警官を犯すことを嫌がっていた連中との違い。
仮にこの後、他の「多少は頭が回る偽女種たち」が躊躇している理由…すなわち、警官による報復行為があったとしても、まずはこいつらにとって今も昔も敵である官憲や役人に該当する警官や尼僧を犯した男、というハクが欲しいのです。
そして実際、以前付き合っていた女と夜の街中で公然堂々突き合うような行為を躊躇なく行なった経験のある奴までがおります。
(言っちゃなんですけど、あれは女にも他の仲間にも効き目があったんですよ。人目があるのにちんぽがギンギンになるってことで度胸を見せつけられるんです。しかも、あれの最中って集中するじゃないですか。この俺が隙をみせてんのにかかってくるようなクソ度胸のあるバカはいねぇって感じで、強い奴だって女にもわからせることができますしね…)
(俺らに物申すような度胸のある奴がいたらかかってこいやって挑発にもなるんすよ…エウローパの移民の黒人同士がバスんなかでミエルデしてた動画も見たことありますけど、おれらもあいつらと同じようなもんですからね。ケモノが縄張り主張してんのと同じっすよ、あれ)
そう、ジョスリーヌ団長がエスピオナージュをしておられた際に、フレンチマフィアの顔役がパリの市内で白昼堂々、団長を犯す狼藉に及んだのと同じことなのです。
ですので、かくも力にあかせて女を支配するような行為すら経験しているこやつらにしてみれば「あわよくば俺のちんぽの虜にしてやるぜ」などと、うそぶく程度には傲岸不遜。
ええ、うまくすれば逃げおおせることも出来るだろうから、ちんぽ持ちの幹部女を強姦して、スラムで自慢してやろうという程度の考えで実際に動くような男たちです。
(さすがに今のフランシスカさんに手ぇ出す度胸はねぇけどさ、頭が牝狩淫や効果淫でぶっ飛んでるようなアホならやりかねねぇな、うん…)
(いるいる、あいつとかあいつならフランシスカさんでも手ぇ出すわ…)
(俺らよくしてもらってるからいいんですけど、スラム来る時は気ぃつけてくださいよ…おれらに輪ぁかけたアホのヤク中、そこそこいてますから…)
すなわち、もともと犯罪を犯すのにためらいがない奴が6人、強姦役として名乗りを上げたのです。
(本当はルチャドーラ、それも有名な女を犯る方が名が上がるんだけどよ…)
(さすがにルチャドーラは簡単に狙えねぇし、支援者や支持者が黙ってねぇからな…)
(まぁ、フランシスカさんの頼みってんだし、ひとつ俺らも浮浪者っていうにはさ、あまりにぜいたくな暮らしをさせてもらってんだから、恩返しの一つもってとこだね)
(それに上玉の女刑事とか、尼さんの中でも偉いさんにポーリャ突っ込んでいいんでしょ?これでちんぽが勃たないなら、そいつはかわいそうな不能だよ…)
とまぁ、それなりに侠気のある偽女種少年たちが名乗りを上げてくれました。
でまぁ、近くの青姦公園に連れて行き、私とエマネ様とビエルネ、車の中から様子を観察することに。
で、強姦強姦と言っておりますが、本人たちにはともかく、周囲から見ていれば和姦と大差はありません。
ただ、漏れ出る科白や叫びに耳を傾けると、女は犯している見た目少年あるいは偽女種を罵倒していたり、はたまた犯す側は犯す側で口汚く女を罵り煽っているので、ああ、身体の自由を奪われたり体力を制限されているのだとわかるのですよ。
(まともにやり合ったらこっちが負ける場合ばっかりじゃないですか…)
(あんたら、仮に私が対象にされたらどうするのよ…)
(フランシスカさんの体力が落ちてなかったら遠慮します)
(シモンに同じ。後でルチャの技かけられたりぶん投げられるのはご勘弁)
ええ、この偽女種ども、実は売春偽女種をやりながらも、ルチャ・エキゾティコの道場やサッカーのスクールに通っておるのです。
つまり、身体で身を立てられないかと試しておる部類。
で、私もたまには道場に顔を出して、連中を投げ飛ばしたりしとるわけです。
(で、どうです、あたいらの仕事…)
(逆に私が聞きたいのだけど、あんたらも身を固めるとか、堅実な考えに至らないわけ…? そろそろ浮草稼業は後輩に譲ってさ…)
(うーん、もうちょっと遊んでたいかなー)
(いや、わっちらに学があればもうちょっと身の立て方、考えたかも知れないんですけどね…)
(それにフランシスカさんならわかると思いますがね、女たちもさ、あたいらのチンポ目当てであって、あたいらそのものが欲しいって思ってもらえるか微妙なとこじゃないですか…そりゃあ見ての通りにちんぽ漬けにしてやろうってやる気満々でやってますよ、やってますけどね)
そう、日本のフウゾクジョウという売春人種…それも専業にしてしまって、抜けられなくなった女たちと似たようなもの。
身体を売る稼業が、一番楽だと思えることから脱却する必要性は感じているのでしょうけど、なかなか実行に至らないって悩みはあるようです。
で、実のところかつてのメヒコのルチャ、ブラジルのサッカーなどと同じで、貧しい者でも身体一つで立身出世の希望を与えるものだったのです。
(まぁ、フランシスカさんの方針で、負けたタッグを犯すってのがあるからこそ盛り上がってるところはあると思いますよ)
(そうそう、あれ、どっちかってぇと負けた組をさらしもんにする場面で盛り上がってるし…)
で、犯されてる方の女たち。
やりすぎということで懲罰、そして配転の話が出ておりました。
そこで、配転先を考えておったのですがね。
以前お話が出ておりました、オアハカのアツォンパ遺跡。
https://novel18.syosetu.com/n0112gz/307/
その一帯に、ルチャ・エキゾティコ…偽女種レスラー養成所を設けております。
で、このアツォンパ養成所と、新たに売春偽女種養成所が設けられましたフチタンの町。
この2つの町では、新しい試みを為そうと思っております。
すなわち、女官の懲罰に偽女種を使えないか。
そして、妻帯や所帯ですとか、正業就労の適性があまり好ましくない偽女種たちの職業訓練施設として活用しようという案が出ておったのです。
ええ、今、警官や尼僧を犯しておるような連中。
あれを、ルチャ・エキゾティコの選手として鍛えたり、あるいは職業淫売として痴女皇国世界の方の女裂振珍帝国や淫化俗地などに回せぬものかというのが、この構想なのです。
で、アツォンパとフチタンで試そうとしていること。
男女逆転です。
現在のメヒコでは、偽女種は女の下に付きます。
そして同棲などしておる場合でも、大抵は女の立場が強いのです。
ただ…家庭内での虐待など、精液と精気を供給する源である男や偽女種を傷つけたり迫害すれば、罪に問われますよ。
まぁともかく、飼い犬と飼い主の関係に例えるならば、首輪と紐を付けられておる犬役、男や偽女種です。
しかし、このアツォンパと…そしてフチタンでは、逆を試そうと考えられたのです。
すなわち、女の方に首輪と紐がつけられるような生活実態を試みようと。
(なぁるほど、逆に女を飼うようなこと、考えてんすか…いい感じの話になるんじゃないすか?)
(ペドロに同意。それにですよ、俺らだけじゃなくてルチャの道場に顔出してる連中ってさ、ただのルチャドーラだけじゃあなしにルチャ・フロレンシアに拾われて相方の前座役やってんのまで出たでしょ。あいつたちと同じように、ルチャドーラになら拾われてぇって考えのやつ、スラムの偽女種にゃけっこういてるはずですよ…)
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サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
日本新世紀ー日本の変革から星間連合の中の地球へー
黄昏人
SF
現在の日本、ある地方大学の大学院生のPCが化けた!
あらゆる質問に出してくるとんでもなくスマートで完璧な答え。この化けたPC“マドンナ”を使って、彼、誠司は核融合発電、超バッテリーとモーターによるあらゆるエンジンの電動化への変換、重力エンジン・レールガンの開発・実用化などを通じて日本の経済・政治状況及び国際的な立場を変革していく。
さらに、こうしたさまざまな変革を通じて、日本が主導する地球防衛軍は、巨大な星間帝国の侵略を跳ね返すことに成功する。その結果、地球人類はその星間帝国の圧政にあえいでいた多数の歴史ある星間国家の指導的立場になっていくことになる。
この中で、自らの進化の必要性を悟った人類は、地球連邦を成立させ、知能の向上、他星系への植民を含む地球人類全体の経済の底上げと格差の是正を進める。
さらには、マドンナと誠司を擁する地球連邦は、銀河全体の生物に迫る危機の解明、撃退法の構築、撃退を主導し、銀河のなかに確固たる地位を築いていくことになる。
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