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フライデーの生涯と奇しくも驚くべき冒険・1

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皆様ドウモ。

この私ことフランシスカに、何やら助平話をしろとの要望があったようで。

で、私は目下、中東行政局は砂漠半島一帯に適合した東方聖母教会の一派、預言派なる宗派の拠点である滅姦めっかという神殿都市に来ております。
https://novel18.syosetu.com/n5728gy/280/

この滅姦、連邦世界のメッカと違ってサウジアラビアのリヤドに該当する地に築かれておりまして、その中心となる立方体カーバ聖殿という、ローマ時代の円形劇場めいた大型神殿を中心に街が築かれております。

その役目は、東方聖母教会の預言聖地であり、管内の人々の巡礼先。

そして巡礼者に買春おめこをさせ、精気を絞り取るるためであると。

更には、優秀な尼僧候補や奉仕偽女種素体の男児を産み出す苗床の設置場所であります。

この、聖地ならぬ性地を訪問した私ですが、アルト閣下が注目した人物を紹介されておる最中。

では、どんな注目をされた人物なのか。

少しの間、お付き合い下さいませ…。

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(この少年はなぜにここに…)

ええ、アルトさんが見る先には、椰子の木の根元で一人寂しく佇む少年が。

(暗黒大陸地区本部経由で問い合わせました。2年ほど前にエチオピアで保護した子供だそうです)

(で、部族間紛争で親を失うどころか、疫病で住んでいた集落がほぼ壊滅…元来はラリベラ東方聖母教会の預かりとなるはずでしたが、この滅姦で偽女種となる教育を施す方が良いだろうとされて送り出した模様)

この少年の出自、滅姦の街と聖殿をダニヤザード様と共同で統治なさるラービア様が、元々の管轄に問い合わせられたようです。

رابعة العدوية (Rabia Aru adau~ia) ラービア Slut Visual.(variable visual changer ) 痴女外観(淫魔種可変) Thousand Suction (Limited million) 千人卒(限定百万卒) Red rosy knights, Imperial of Temptress. 赤薔薇騎士団 Middle East Administration Bureau, Imperial of Temptress. 痴女皇国中東行政局 Mecca Special Branch Chief مدير فرع مكة المكرمة في الأراضي المقدسة 聖地担当支部長

دنیازاد, Dunyāzād (Shafiiqa Abdoolue) ダニヤザード Slut Visual 痴女外観 Thousand Suction (Limited million) 千人卒(限定百万卒) Red rosy knights, Imperial of Temptress. 赤薔薇騎士団 Middle East Administration Bureau, Imperial of Temptress. 痴女皇国中東行政局 Doğu Meryem Ana Kilisesi Şövalyeleri 八端十字騎士団長

そこで、寂しそうにしている少年に声をかけることに。

時ならぬ雲上人らしき集団の来訪に、驚く少年。

見れば、どうも純粋なアフリカ系の黒人ではなさげな印象も。

(ふーむ、どうやらダリアとにたようなこですね。おとうさんがよーろっぱ…おそらくはふらんすかすぺいんの人だったようです)

と、その子を一瞥したアルト閣下が判定を。

なるほど、ダリア統括も確かご両親のどちらかがアフリカ系。

(その子は混血であったことから村で迫害されていたようです。しかし、混血体質が幸いしてか、村を襲った疫病に生き残ったようなのですよ…)

と、暗黒大陸地区本部の独自騎士団長であるサミラという方から、当時の状況を教えて頂けました。

Sameera Idrissi (سميرة ادريسي) サミラ・イドリシ Ten Thousand Suction (Limited Hundred thousand.) 一万卒(限定十万卒) Slut Visual 痴女外観 Red Rosy knights, Imperial of Temptress. 赤薔薇騎士団 Red Salamander knights, Ethiopian Orthodox Church, Africa Regional Administrative Headquarters. 痴女皇国暗黒大陸地区本部・エチオピア聖母教会火龍騎士団長

ああ、伝染病の抗体を持っていたんですか…。

で、これを天罰や神罰と言うべきかはともかく、閉鎖的な傾向もあった部族の人々が次々と倒れる中、救いを求める思いを感知したエチオピア支部で騎士部隊を編成して駆けつけたものの、少年を含む数名しか生存者がいなかった悲劇的な状況が広がっていたそうです、その集落。

(救いはタナ湖畔の村であったことから、ラリベラから急行できたことですね…それと、この事件を契機にエチオピア東方聖母教会の修道院施設をタナ湖の島々に建設することになりまして、いわばアトスやメテオラのような状態になっております)

Marica Oufkir. (مليكة أوفقير) マリカ・ウフキル Ten Thousand Suction (Limited Hundred thousand.) 一万卒(限定十万卒) Slut Visual 痴女外観 Red Rosy knights, Imperial of Temptress. 赤薔薇騎士団 Blue Waterdragon knights, Ethiopian Orthodox Church, Africa Regional Administrative Headquarters. 痴女皇国暗黒大陸地区本部・エチオピア聖母教会水竜騎士団長

で、マリカ団長のお話によりますと。

この少年は混血であることから、村の中でも浮いていたのだそうです。

そして、独自文明と文化を持っていたエジプトと交流のあったフランスの探検隊がナイルを遡行した際に、まぁそのな状況で出来た子だとも。

で、当時はまだタナ湖修道院が開設されていなかったことから、一旦はラリベラで預かったものの、やはり混血では暗黒大陸の中では浮き気味であったため、いっそ新天地をということで引き受け支部を探していた模様。

ううむ。

その出自には同情すべきところが多いと思えます。

更に、ベラ子陛下が。

(恐らくはフランス・バスク系の方ですね、父親。つまりフランシスカさんのご先祖様の故郷に近い、ほぼ同一人種です)

あー…私も自分の出自のルーツを探ったこと、あるのですよ。

で、バスク人は当時も今も、スペインやフランスと全く同化していない民族です。

独自言語と文化系を持つ上に、国境の山岳地帯を中心に勢力圏を持っていました。

しかし、その立場故にどちらの中央政府からも迫害を受けていたのです。

そして、メヒコのグアナファトやサカテカス、あるいはボリビアのポトシ銀山を開拓した実際の監督者はバスク人が多かったようなのですよ…南米のゴールドラッシュやシルバーラッシュに惹かれ、開拓民として移住した者は決して少なくないのです。

我がメヒコに世界でも最大のディアスポラ…バスク人のコミュニティが存在するのは、決して偶然ではないのです。

そんな私ですから、ムラートこんけつしゃとは言えバスクの血を引くとあっては、何か心が騒いでしまうのです。

人種差別は良くないのですけどね、どうしてもね…。

そこで、私とアルト閣下は他の者と別れて、この少年と話をしてみることに。

(6919号くんの処置、あたしとシェヘラザードさんとダニヤさんとラービアさんでなんとかできると思います…)

で、夕方の儀式にはまだ間があるのですが、少年が一人寂しくしておる理由を聞いてみます。

と言うのも、普通の神学部所属生徒であるのならば、ありえんのです、こんな孤独な状態。

絶対に教師や保母役の尼僧の目に止まります。

しかし、ラービア様から返ってきたお話、驚愕でした。

母親だけでなく、自分に冷たかった村人すら、次々と高熱を発して倒れる地獄絵図を見て来た上に、身寄りを無くしてしまった衝撃で心を塞いでおったそうです。

従って、一種の性的不能であるだけでなく、心身を病んでいる状態だとか。

ではなぜ、ラリベラやここで治療を施さないのでしょうか。

「どうも、あたくしたちとこのこをひきあわせたかったようですね、おししょうさま」

でまぁ、街の茶店…アラビアンコーヒーを出す店などに寄って、お菓子などご馳走しながら心を開かせようとなりました。

(アルトさん。ここのお茶代どうしましょう。私が出しときましょうか)

(フランシスカさん、甘やかしてはだめです。警務局の経費で処理してもろうてください…)

(そもそもこのこはおししょうさまのところの子ではないですか!)

まぁともかく、私も黒薔薇資格者。

とりあえずここの茶店の支払い、ダリア統括に連絡して本宮警務局扱いで建て替え処理しておきます。

報償金口座の全額、メヒコ・ペソや連邦ドルに両替しなくて良かったと思える一瞬。

いえ、定例会議の後で女官寮購買ですとか、あるいは居酒屋罪人だのジュネスの利用もあり得ますからね、連邦世界に戻った立場の私でも。

で、幾らかの金額が入っているセイント決済口座、聖母記念銀行にそのまま残していたのです。

(ああそうか、フランシスカさんの今のお給料、テンプレス・セキュリティから出てるんですよね…)

(これが連邦世界なら執務報酬とかの口座が使えたのですけどね…)

ともかく、快感王チョコとかあれこれ与えて口を割らせ…いえ、舌が滑らかになるようにアルト閣下と二人して仕向けていきます。

この辺りはアルトさんも私も、それなりに手慣れたもの。

それに、さすがにアルトさん私がどこの誰か、ダニヤ様やラービア様がお教えになったようで、塞ぎ込むのもよくはないと少年も思っておる様子。

この辺り、根は素直な子のようです。

(そりゃもう最初の頃の6919号なんてヒネててヒネてて…)

これは、奴に聞かせないようにしております。

また、スネられても困りますから。

それに、ダニヤ様とラービア様の扇情的な姿に鼻の下を伸ばしてやがるあの野郎6919ごう

お前を預かってここまで育てたのはどこの誰やと思っとんじゃいっ。

(まぁまぁフランシスカさん…シャフィーカさま…ダニヤさまはおししょうさまのいもうとさんですよ。そりゃあもう)

ええ、アルト閣下やラービア様もそうですが、中東系って独特の色気があるんですよね。

それと腰の動き。

私は中米育ちですし、どうも直線的でパワースタイルな動きになるとルチャぷろれすの師匠からも言われております。

しかし、シェヘラザード様やダニヤ様にラービア様、それと他ならぬアルトさんの腰や尻の動き、妙に立体的というかねっとりと動くのです。

お分かり頂けますでしょうか。

普段が格闘技めいた身体の動かし方をしている私より、なんかこう、色気の格が一段上なのです。

うぐぐ。

で、この少年について、寂しいことはないか、つらくとも私たちが今や親代わりなのだからと、保護者の代わりであることを強調しながら望みを聞き出そうとしております、私とアルトさん。

「やはり、おかあさまがなくなったのがつらいのですか…」

しかし、死んだ人間を生き返らせることはできません。

いえ…痴女皇国の、そして関わる方々の力をもってすれば「できる」そうです。

しかし、それは「よほどの理由がないと、やってはならない」禁断の技であることも理解できます。

「ではこうしましょう。わたくしたちはしんだ人について、しんでもつみはきえない、つぎのじんせいにもそのつみはひきつがれてしまうとおしえております。つまり、あなたのおかあさまは、おさないあなたのめんどうをみることができないむねんをのこしてしんでしまったのですから、あなたのめんどうをみることができないつみをほろぼそうとおもっていることでしょう」

リンネ・テンセイという考え方ですね。

「そして、今のあなたにできることがありますよ。おかあさまのめいふくをいのり、つぎのじんせいではちゃんとこどものめんどうをみることができるようにおいのりしてあげることが、それです」

つまり、聖母教会でその祈りを捧げよ。

アルトさんは、このように誘導しておられるのです。

(あたくしとて聖院じょかんだったのです。いちおうは人のみちをとけるのです…)

(サレルフィール…自慢になりませんよ…まぁ、あなたも上級騎士が長かったんですから、むしろこの子に心を開かせるのは朝食前くらいの気持ちでおられませんと…)

(フランシスカ様…一応言うておきますが、聖院時代は今に輪をかけて女官は何でも屋だったのです…やっておった地域や規模が痴女皇国の今よりも遥かに少なく人も足りなかっただけで、アルトリーゼがオルレーニャだった時で既にこれくらいはできないと、上級に上げてもらえなかったんですよ…)

ええ、聖院時代を知っている先輩の矛先、今度はアルトさんに向いたようです。

(おししょうさまにシャフィーカさま。あたくしはさっこん、あいかわらずのぼうりょく女あつかいされているのにしんぼうならんだけです…)

(サレルフィールが浜の暴れ少女だった時代の要領であの女たちをぼんぼんと苗床に放り込んでなかったら、私はあなたの言い訳を聞きました…)

(今のオルレーニャ、私はもちろん、姉様でも止められないんですよね…)

まぁ、アルトさんが泣いていますからその程度で。

「それと、あなたは昔の嫌なことどもを忘れたいようにも思っていますね。安心なさい。ここにはあなたの出自を気にする人間はいませんよ…」

これ、実は半分嘘です。

肌の色や何かしらで、人は異質な者を区分したがる傾向があります。

女官として出世すればするほどにその傾向は薄まりますが、人としての考えや本能を制御する能力が足りない…いわば痴女種になりたての子だと、人の感情や生理的嫌悪から脱却しきれないようですね。

そう…この滅姦でも、暗黒大陸出身者と、砂漠半島他の出身者の間には微妙な温度差が存在するようなのです。

普通ならば、この子をほったらかす同級生や先輩がいる時点で学級の長、あるいは然るべき立場の生徒が教務室に呼ばれたり、最悪は譴責されるんじゃないかとも思いましたが。

(私の判断で、あまり強く構うなと申し付けておったのですよ…いわば、頑張れだの元気になれだのと下手に励ませば逆効果となる状況でしたからね)

(無理に治療をするならば、それこそ苗床に放り込むか、はたまた頭の中身を入れ替える羽目になってしまったのですよ…)

「そうですね…それにあなたはきちんとした洗礼をまだ、受けてはいないようですね…」

ええ、聖環反応でも即成栽培はかかっているようですが、まだ偽女種化などの措置は受けてはいないようです、この子。

(フランシスカさん…もしもその子の面倒、きちんと見る気になってもらえたなら、あたしが生聖母をしますから罰姦流儀で洗礼をしてあげてはどうですか。フランシスカさんも司教資格をお持ちなのですし、偽女種化製剤もこの滅姦にありますから…そうだ、洗礼名も考えてあげましょうよ…)

(それについちゃ候補があるぜ。その子、下手したら混血児だってことでさ、食人族に引き渡されるところだったらしいじゃねぇか…えっと、金曜日…フライデーはスペイン語で何って言うんだったかな。Viernes(ビエルネス)ってのか…んじゃビエルネって出家名にしてあげんのはどうだい? んでロビンソン役、フランシスカさんにやってもらおうって寸法さ…)
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