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女子プロの星☆アステ皇帝(かいざあ)番外編「女の穴と書いて虎の穴?」・1
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Señoras y señores, este es un pequeño pedido de Francisca.
(紳士淑女の皆様、これはフランシスカからの小さなお願い)
Creo que sólo hay caballeros y damas, pero sólo para estar seguros.
De ahora en adelante, es una historia para adultos.
(大人の男女のための、少しだけの大人の時間をお送りさせて下さい)
で、アルト閣下のお話の方では一応の一区切りがついた女裂振珍帝国のルチャ編ですが。
https://novel18.syosetu.com/n5728gy/270/
少しだけ、皆様に喜ばれるかも知れないお話を中心に、余談や逸話を開陳させて頂ければと存じます。
…では、どうぞ。
-------------------------------------------------
これは、聖人様のティオティワカンご来臨から時が経ち、女裂振珍帝国内の政治体制も整って来た頃のお話です。
かつての明日輝帝国皇帝であったモクステマ・ショコヨツイン2世は、痴女皇国の降らせた女体化の雨とその後の侵攻に屈することになりました。
そして明日輝王国の初代国王たるショコヨツィン1世を改めて名乗り、女裂振珍帝国の傘下となったのです。
しかし、かつての男尊女卑を極めた明日輝の…それも皇帝であったショコヨツィンにとっては、千人卒以上の完全体痴女種になれたとは言えど、女となって時に犯されるのは精神的に苦痛であったようです。
更には女裂振珍皇帝かつ、痴女皇国の中米行政局長となったこの私の配下となるわけですから、失意と屈辱の日々の思いを一日また一日と強めていた様子。
むろん、痴女種の思考共有で私やオノリナにはそれが伝わります。
そして、私たちとしても、ショコヨツィンを精神的に追い詰め悩ませるのは本意ではありません。
人として生まれた以上は幸福を。
かつて痴女皇国の庇護を受け、属国としての淫化帝国建国に腐心したのみならずリュネ難民の受け入れにも尽力したとされる淫化皇帝アヤ・マンコ様の最期の言葉は南米、そして中米行政局に語り継がれ、ひいては痴女皇国の開拓の際の目標文言とまでされました。
「人の幸福のある地に」
ですので、昨今の南米…そして今後の中米地域では、連邦世界からの犯罪者でも完全に苗床の餌とするのではなく、再生された子供たちとして活用する方向にあります。
こうした方針ですから、ショコヨツィンや6919号にも、新型の魔屋・明日輝対応偽女種細胞の移植をもって処置することとなりました。
そして、過日の聖人様ご来臨に際して同行なさったベラ子陛下とアルト閣下によっての説得と…ベラ子陛下の母乳に混ぜたこの、新型偽女種細胞の投与が奏功しまして…。
ショコヨツィンについては代替わりの明日輝国王が即位すると同時に退位し、世に下野すると見せかけてオノリナの侍従名目でティオティワカンに引き取ることになったのです。
で、実は魔屋王国の女王に任じられたオノリナの居室、ティオティワカンに所在します。
では、魔屋の統治は誰がやっておるのか。
淫化帝国から派遣されたお二人のリュネ魔族であるフルール様とゼパール様ですが、フルール様がこのティオティワカンの地下に所在する苗床の管理を担当しておられます。
そしてゼパール様の駐在地ですが…連邦世界のベリーズに該当する地域に所在するカラコルのカーナ神殿に、魔屋地区の苗床がまずは置かれたのです。
しかし、魔屋地区の都市国家はこのカラコルだけではなく他にもティカールや私の故郷メヒコに相当する地域のパレンケにチチェンイツァと、中米南部の方々に存在します。
そこで、応援として数名の魔族の方を派遣して頂き、ゼパール様はチチェンイツァのエルカスティーヨ神殿の常駐とされました。
つまり、魔屋国王は名目、女裂振珍帝国の人質兼摂政として、ティオティワカンに駐在することになったのです。
(実際には女裂振珍帝国の摂政扱いですけどねえ)
(オノリナが魔屋の統治めんどくせぇとか、都市国家の都市王をまとめんのがしんどいとか言い出すからですよ…)
ええ、オノリナにとってはある意味では自業自得。
なぜならば花闘士神殿の神官長、すなわち花闘士団長を兼ねておる分、軍事や警察関係の仕事がどん、と机の上に置かれるからです。
(フランシスカ様をお天気報道で見ていた時、こんなにもドエスであるのかとは思いもよりませんでした)
(私の性格以前に、あんたの自業自得や…)
まぁともかく。
では、今の明日輝王はどうなったのか。
ショコヨツィンが皇帝時代に作った子たちの中に、パパロトルという娘がおりました。
このパパロトル、連邦世界のアステカの歴史では後のアステカ皇帝クアウモテックに嫁いだ娘と同一存在のようでして、大層な美人。
で、白羽の矢が立ったのがこのパパロトル(papalotl)。
明日輝神官と闘士の研修を終えた後、更に明日輝王として必要な教育を施され、父たるショコヨツィンの後を継いでティオティワカン太陽神殿神官長に就任…そして明日輝国王として即位したのです。
父親譲りの浅黒い肌で大柄な娘ですが、めちゃ美人。
顔は濃いですけど。
「その濃い顔というのは余計ですよ…フランシスカ様も欧米系にしては濃いめという話も」
この口応えで、性格がお分かりになりますでしょうか。
ええ、パパロトルは黙ってない方です。
もしも同格ならば、オノリナと互角くらいに戦いそうなほどに、実は武闘派です。
ええ、ティノチティトランの聖院学院分校、闘士初級科中心の構成として良かったと思います。
パパロトルなら神官養成学校でもルチャを中心に教えるよう、分校長に圧力をかけたでしょう。
そうそう。
本題から少し逸れますが、ティオティワカン神殿を始めとする明日輝国内の神殿。
石造りの上に、漆喰で表面を覆う工法が元来の姿です。
そして、まさか現物を見るとは思ってもみませんでしたけど…。
で、新築当初のティオティワカン神殿は漆喰で表面を塗っていたのです。
その際に、ティオティワカン神殿街の周辺の森の木を片端から伐採して石灰石を焼いて漆喰にする作業に供したのです。
ところが、これ…農地の開墾に必要な以上の森を切ってしまったことになりますよね…。
で、ティオティワカンやティノチティトランを中心に、明日輝各地の神殿周囲の森林再生を図ることになりました。
その理由。
ハグァル…すなわち、ジャガーの生息域を再生する必要があったのです。
そして、ジャガーが生息可能な森を増やすこと即ち、メヒコの大地の砂漠化を防ぎ保水性を高めることとされました。
で、ジャガーを増やす理由。
古くはこの中米のみならず、南米地区でも神の使いと崇められたジャガーです。
そして、猫好きとされるマリアリーゼ陛下の発案によって、魔屋の都市国家で警務闘士を補助する、いわば警備猫としての徴発が企画されたのです。
で、警備豹となってもらったジャガーたちは賢い豹、即ち賢豹と呼ばれております。
そして、警備豹として採用された賢豹は、その首にジャガー用の首輪…聖環を巻かれておるのです。
(姉は痴女皇国のおめこマークを豹紋にしようとしたのですが、さすがにそんなバチ当たりな遺伝子操作は止めました)
(そうして頂いて正解だと思います)
(あと、農業の神様としてメスの賢豹、ホロとかいう名前にしようとしたのも却下しております)
(それも著作権法上では正解だと思います)
まぁともかく。
このジャガーの飼育と利用、完全に新規の案ではありません。
元々は痴女皇国の本拠地である痴女島に生息するボルネオ虎を飼い慣らし、主に聖院学院本校初等科生徒の野外活動や屋外生活実習の場、ひいては実習牧場の警備担当として使役していた実績を反映させたものだそうです。
で、この賢豹の繁殖。
主に、魔屋の密林地帯に所在する都市国家を利用しております。
理由は、主に樹上で生活するジャガーにとって、森林がある方が生態的に良いからだそうです。
そして、賢豹に選ばれた豹はつがいを探してくるか、野生の豹に子を産ませるか、はたまた子種をもらってくるそうです。
で、賢豹となった豹たちは野生の餌をほとんど食べないように仕込まれます。
なぜかと言うと…痴女島の虎同様、ただでも強大な猫科の野生動物の上に、鬼細胞や痴女種細胞で強化されておりますので、その気になればいくらでも獲物を狩れてしまうので、勢い、森の生態系を破壊することが懸念されたからです。
そう…賢豹のためにも、逆に全ての元・森林を再生するのではなく、一部を田畑や牧草地に転換しております。かつての明日輝帝国時代の樹木乱伐地域…。
で、当初はチンボテに送る木材も魔屋地域、特にニカラグア湖辺りから南で大量に伐採するかという話もあったのですが、この賢豹や砂漠豹の活用を考慮して、魔屋から女裂振珍北部にかけてはなるべく自然を維持していく方向性が打ち出されました。
で、こうした理由。
(本当はチワワ砂漠を緑化して、砂漠周辺の豊富な森林資源から合成石炭を得る話もあったのです。しかし、北米大陸本部との境界都市である股諸視から大西洋にかけて、大型の貨物船…特に鉄鉱石や石炭運搬用のバラ積み船を接岸させるのに適切な港がですね…)
(ええ陛下、存じております。メヒコの太平洋北部からアメリキのテキサス沿岸は潟湖に砂州などばかりで、リゾート地には好適ですが貨物船の接岸には甚だしく不向き。確かマタモロスから一番近い大規模貨物港、連邦世界ではなんとテキサス州のガルベストンになってしまう話も伺っております…)
ええ。地図を見てもらえればご理解は可能かと。
マタモロスなる、日本の方には頭を抱えて頂けそうな名前の街からヒューストン、そしてガルベストンまでは単純に言って300キロは離れていますよ。
で、このマタモロスの街。
ある事情で、とんでもない産業の立地、あわや推進されかけたのです。
それは、北米大陸のテキサスが比較的近いせいで…アメリカン・インディアン諸族と痴女皇国米大陸統括本部・北米行政局が推進しているテキサスの牧畜産業に関係があるのです。
そして、我がメヒコ…いえ、女裂振珍帝国でも推進の動きのある自国の畜肉生産。
この畜肉加工時に出る余剰部分の活用が企図されましてね。
で、明日輝時代から、連邦世界のアステカ同様に、界隈では繁殖が試みられてきた犬が存在します。
そう、マタモロス…いえいえい股諸視もそこに含まれるとされる、チワワ地方を原産とするチワワのことですよ。
このチワワ、明日輝時代はいけにえ用として使われてきたそうですが、さすがに一般的な牧羊犬や番犬としては小型すぎるのです。
で、野生犬としても小型なので、ほっておけば絶滅しかねません。
そこで愛玩犬としてどうよという案を出した方、いらっしゃいましてね。
ええ、股諸視で処理したお肉の内臓部分ですとか、一部をコミダ・デ・ペッロ…つまりドッグフードにするのはどうよとなったのです。
(だって内臓を豹の餌にするにしても、冷凍するか加工しないと難しいでしょ、あそこの地理的な位置だと…)
(ピューマも賢豹として飼育している個体がいるのですから、ピューマに与えれば良いと思うのですけどね…)
(いやさ、小型だしちょうどいいと思うんだよ…)と、その方は犬の特殊用途にこだわる姿勢を崩そうとはしません。
ええそうですよ。
マリアリーゼ陛下、チワワの活用を推進したがっておるのです。
そしてベラ子陛下からお聞きしておりましたけど、マリアリーゼ陛下が強硬に推進しようとする計画の中にはロクでもないものがあるから、マリアリーゼ陛下の態度によっては要注意、内容をよく精査して合意すべきであるとも。
はい。
今回は精査せずとも合意をいたしかねる内容でした。
(だってさ、メキシコシティ…いや、ティノチティトランやティオティワカン近郊の空き地で牧場やってくれたらさ、標高も気温も適度だしさ、自給用の牛乳も手配できるじゃん…)
このお話だけ聞けば、魅力的に思えるでしょ?
しかし、牛乳だけでなく、バターの生産をマリアリーゼ陛下は主張なさるのです。
(チワワの活用のためだと思って…)
(その活用があんまりすぎるのです…)
ええ、困った私がベラ子陛下に心話参戦を依頼したほどなのです。
(ねーさん、確かにチワワにもかわいそうですよ…それにバターって、人間に与えても高カロリーすぎる成人病発生源。いくらアメリカーノが牛の脂肪部やバターのフリットなどという恐ろしいものをパクパクと食べると言ってもですね)
(ジーナかーさんの体の故郷で豚の脂肪の塩漬け食べてるじゃん、サーロ。あれやイクラより痛風にはならないと思うんだけど…)
(似たようなものですっ)
…では、敢えてお教えしましょうか。
マリアリーゼ陛下、何を企画していたのか。
そしてこの私、不肖フランシスカのみならず、ベラ子陛下までもが強硬にチワワ活用案について反対する理由。
(あのチワワのデカさじゃ、痴女皇国世界だとバター犬くらいしか使い道ないじゃん!)
(偽女種を人間バター犬にしてるだけでも請願が来てるのですよ?)
ええ、私も確かに6919号に舐めさせてはおりますが、完全体痴女種の場合、どっちかというと偽女種に処理させるのって、おめこを舐めさせるよりもちんぽを咥えさせる方がお互いに良いと思うのです。
でしょ? 6919号も私のおめこを始終ぺろぺろしたいですか?
(それが不思議なことに、男状態だとそっちの方なんですけど、偽女種化したら咥える方が得意になるんですよね…)
だ、そうです。
そして我々に支給されておる下着や制服の部類。
全て、海アネモネまがいの機能が備わっておりますからね。
よほどの虐待趣味者でなくば、延々と舐め回されるのはちょっと。
ですから私としては申し上げたいのです。
…動物虐待と言われることは、慎みましょうと!
------------------------------------------------------
しょこ「余を虐待するのも」
りな「してないじゃない…」
しょこ「いやその」
しすか「ちなみにですねぇ、ショコヨツィンことモクステマ2世、肖像画が残ってますけど、まぁそれなりに男らしい体つきなんですよっ」
りな「いくらフランシスカ様の依頼でも、弟とショコヨツィンを取り替えるのはちょっと」
しすか(気に入ってはいるみたいね…)
ぱぱ(ちなみに私も父に似て大柄な部類ですけどね…)
しすか(パパロトルの治世については次回で解説があるそうですよ…)
べらこ(では次回、ティノチティトランにズーム、イン)
他全員(陛下の発言が何かこう、ショウワ時代めいた意味らしいのですけど…)
(紳士淑女の皆様、これはフランシスカからの小さなお願い)
Creo que sólo hay caballeros y damas, pero sólo para estar seguros.
De ahora en adelante, es una historia para adultos.
(大人の男女のための、少しだけの大人の時間をお送りさせて下さい)
で、アルト閣下のお話の方では一応の一区切りがついた女裂振珍帝国のルチャ編ですが。
https://novel18.syosetu.com/n5728gy/270/
少しだけ、皆様に喜ばれるかも知れないお話を中心に、余談や逸話を開陳させて頂ければと存じます。
…では、どうぞ。
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これは、聖人様のティオティワカンご来臨から時が経ち、女裂振珍帝国内の政治体制も整って来た頃のお話です。
かつての明日輝帝国皇帝であったモクステマ・ショコヨツイン2世は、痴女皇国の降らせた女体化の雨とその後の侵攻に屈することになりました。
そして明日輝王国の初代国王たるショコヨツィン1世を改めて名乗り、女裂振珍帝国の傘下となったのです。
しかし、かつての男尊女卑を極めた明日輝の…それも皇帝であったショコヨツィンにとっては、千人卒以上の完全体痴女種になれたとは言えど、女となって時に犯されるのは精神的に苦痛であったようです。
更には女裂振珍皇帝かつ、痴女皇国の中米行政局長となったこの私の配下となるわけですから、失意と屈辱の日々の思いを一日また一日と強めていた様子。
むろん、痴女種の思考共有で私やオノリナにはそれが伝わります。
そして、私たちとしても、ショコヨツィンを精神的に追い詰め悩ませるのは本意ではありません。
人として生まれた以上は幸福を。
かつて痴女皇国の庇護を受け、属国としての淫化帝国建国に腐心したのみならずリュネ難民の受け入れにも尽力したとされる淫化皇帝アヤ・マンコ様の最期の言葉は南米、そして中米行政局に語り継がれ、ひいては痴女皇国の開拓の際の目標文言とまでされました。
「人の幸福のある地に」
ですので、昨今の南米…そして今後の中米地域では、連邦世界からの犯罪者でも完全に苗床の餌とするのではなく、再生された子供たちとして活用する方向にあります。
こうした方針ですから、ショコヨツィンや6919号にも、新型の魔屋・明日輝対応偽女種細胞の移植をもって処置することとなりました。
そして、過日の聖人様ご来臨に際して同行なさったベラ子陛下とアルト閣下によっての説得と…ベラ子陛下の母乳に混ぜたこの、新型偽女種細胞の投与が奏功しまして…。
ショコヨツィンについては代替わりの明日輝国王が即位すると同時に退位し、世に下野すると見せかけてオノリナの侍従名目でティオティワカンに引き取ることになったのです。
で、実は魔屋王国の女王に任じられたオノリナの居室、ティオティワカンに所在します。
では、魔屋の統治は誰がやっておるのか。
淫化帝国から派遣されたお二人のリュネ魔族であるフルール様とゼパール様ですが、フルール様がこのティオティワカンの地下に所在する苗床の管理を担当しておられます。
そしてゼパール様の駐在地ですが…連邦世界のベリーズに該当する地域に所在するカラコルのカーナ神殿に、魔屋地区の苗床がまずは置かれたのです。
しかし、魔屋地区の都市国家はこのカラコルだけではなく他にもティカールや私の故郷メヒコに相当する地域のパレンケにチチェンイツァと、中米南部の方々に存在します。
そこで、応援として数名の魔族の方を派遣して頂き、ゼパール様はチチェンイツァのエルカスティーヨ神殿の常駐とされました。
つまり、魔屋国王は名目、女裂振珍帝国の人質兼摂政として、ティオティワカンに駐在することになったのです。
(実際には女裂振珍帝国の摂政扱いですけどねえ)
(オノリナが魔屋の統治めんどくせぇとか、都市国家の都市王をまとめんのがしんどいとか言い出すからですよ…)
ええ、オノリナにとってはある意味では自業自得。
なぜならば花闘士神殿の神官長、すなわち花闘士団長を兼ねておる分、軍事や警察関係の仕事がどん、と机の上に置かれるからです。
(フランシスカ様をお天気報道で見ていた時、こんなにもドエスであるのかとは思いもよりませんでした)
(私の性格以前に、あんたの自業自得や…)
まぁともかく。
では、今の明日輝王はどうなったのか。
ショコヨツィンが皇帝時代に作った子たちの中に、パパロトルという娘がおりました。
このパパロトル、連邦世界のアステカの歴史では後のアステカ皇帝クアウモテックに嫁いだ娘と同一存在のようでして、大層な美人。
で、白羽の矢が立ったのがこのパパロトル(papalotl)。
明日輝神官と闘士の研修を終えた後、更に明日輝王として必要な教育を施され、父たるショコヨツィンの後を継いでティオティワカン太陽神殿神官長に就任…そして明日輝国王として即位したのです。
父親譲りの浅黒い肌で大柄な娘ですが、めちゃ美人。
顔は濃いですけど。
「その濃い顔というのは余計ですよ…フランシスカ様も欧米系にしては濃いめという話も」
この口応えで、性格がお分かりになりますでしょうか。
ええ、パパロトルは黙ってない方です。
もしも同格ならば、オノリナと互角くらいに戦いそうなほどに、実は武闘派です。
ええ、ティノチティトランの聖院学院分校、闘士初級科中心の構成として良かったと思います。
パパロトルなら神官養成学校でもルチャを中心に教えるよう、分校長に圧力をかけたでしょう。
そうそう。
本題から少し逸れますが、ティオティワカン神殿を始めとする明日輝国内の神殿。
石造りの上に、漆喰で表面を覆う工法が元来の姿です。
そして、まさか現物を見るとは思ってもみませんでしたけど…。
で、新築当初のティオティワカン神殿は漆喰で表面を塗っていたのです。
その際に、ティオティワカン神殿街の周辺の森の木を片端から伐採して石灰石を焼いて漆喰にする作業に供したのです。
ところが、これ…農地の開墾に必要な以上の森を切ってしまったことになりますよね…。
で、ティオティワカンやティノチティトランを中心に、明日輝各地の神殿周囲の森林再生を図ることになりました。
その理由。
ハグァル…すなわち、ジャガーの生息域を再生する必要があったのです。
そして、ジャガーが生息可能な森を増やすこと即ち、メヒコの大地の砂漠化を防ぎ保水性を高めることとされました。
で、ジャガーを増やす理由。
古くはこの中米のみならず、南米地区でも神の使いと崇められたジャガーです。
そして、猫好きとされるマリアリーゼ陛下の発案によって、魔屋の都市国家で警務闘士を補助する、いわば警備猫としての徴発が企画されたのです。
で、警備豹となってもらったジャガーたちは賢い豹、即ち賢豹と呼ばれております。
そして、警備豹として採用された賢豹は、その首にジャガー用の首輪…聖環を巻かれておるのです。
(姉は痴女皇国のおめこマークを豹紋にしようとしたのですが、さすがにそんなバチ当たりな遺伝子操作は止めました)
(そうして頂いて正解だと思います)
(あと、農業の神様としてメスの賢豹、ホロとかいう名前にしようとしたのも却下しております)
(それも著作権法上では正解だと思います)
まぁともかく。
このジャガーの飼育と利用、完全に新規の案ではありません。
元々は痴女皇国の本拠地である痴女島に生息するボルネオ虎を飼い慣らし、主に聖院学院本校初等科生徒の野外活動や屋外生活実習の場、ひいては実習牧場の警備担当として使役していた実績を反映させたものだそうです。
で、この賢豹の繁殖。
主に、魔屋の密林地帯に所在する都市国家を利用しております。
理由は、主に樹上で生活するジャガーにとって、森林がある方が生態的に良いからだそうです。
そして、賢豹に選ばれた豹はつがいを探してくるか、野生の豹に子を産ませるか、はたまた子種をもらってくるそうです。
で、賢豹となった豹たちは野生の餌をほとんど食べないように仕込まれます。
なぜかと言うと…痴女島の虎同様、ただでも強大な猫科の野生動物の上に、鬼細胞や痴女種細胞で強化されておりますので、その気になればいくらでも獲物を狩れてしまうので、勢い、森の生態系を破壊することが懸念されたからです。
そう…賢豹のためにも、逆に全ての元・森林を再生するのではなく、一部を田畑や牧草地に転換しております。かつての明日輝帝国時代の樹木乱伐地域…。
で、当初はチンボテに送る木材も魔屋地域、特にニカラグア湖辺りから南で大量に伐採するかという話もあったのですが、この賢豹や砂漠豹の活用を考慮して、魔屋から女裂振珍北部にかけてはなるべく自然を維持していく方向性が打ち出されました。
で、こうした理由。
(本当はチワワ砂漠を緑化して、砂漠周辺の豊富な森林資源から合成石炭を得る話もあったのです。しかし、北米大陸本部との境界都市である股諸視から大西洋にかけて、大型の貨物船…特に鉄鉱石や石炭運搬用のバラ積み船を接岸させるのに適切な港がですね…)
(ええ陛下、存じております。メヒコの太平洋北部からアメリキのテキサス沿岸は潟湖に砂州などばかりで、リゾート地には好適ですが貨物船の接岸には甚だしく不向き。確かマタモロスから一番近い大規模貨物港、連邦世界ではなんとテキサス州のガルベストンになってしまう話も伺っております…)
ええ。地図を見てもらえればご理解は可能かと。
マタモロスなる、日本の方には頭を抱えて頂けそうな名前の街からヒューストン、そしてガルベストンまでは単純に言って300キロは離れていますよ。
で、このマタモロスの街。
ある事情で、とんでもない産業の立地、あわや推進されかけたのです。
それは、北米大陸のテキサスが比較的近いせいで…アメリカン・インディアン諸族と痴女皇国米大陸統括本部・北米行政局が推進しているテキサスの牧畜産業に関係があるのです。
そして、我がメヒコ…いえ、女裂振珍帝国でも推進の動きのある自国の畜肉生産。
この畜肉加工時に出る余剰部分の活用が企図されましてね。
で、明日輝時代から、連邦世界のアステカ同様に、界隈では繁殖が試みられてきた犬が存在します。
そう、マタモロス…いえいえい股諸視もそこに含まれるとされる、チワワ地方を原産とするチワワのことですよ。
このチワワ、明日輝時代はいけにえ用として使われてきたそうですが、さすがに一般的な牧羊犬や番犬としては小型すぎるのです。
で、野生犬としても小型なので、ほっておけば絶滅しかねません。
そこで愛玩犬としてどうよという案を出した方、いらっしゃいましてね。
ええ、股諸視で処理したお肉の内臓部分ですとか、一部をコミダ・デ・ペッロ…つまりドッグフードにするのはどうよとなったのです。
(だって内臓を豹の餌にするにしても、冷凍するか加工しないと難しいでしょ、あそこの地理的な位置だと…)
(ピューマも賢豹として飼育している個体がいるのですから、ピューマに与えれば良いと思うのですけどね…)
(いやさ、小型だしちょうどいいと思うんだよ…)と、その方は犬の特殊用途にこだわる姿勢を崩そうとはしません。
ええそうですよ。
マリアリーゼ陛下、チワワの活用を推進したがっておるのです。
そしてベラ子陛下からお聞きしておりましたけど、マリアリーゼ陛下が強硬に推進しようとする計画の中にはロクでもないものがあるから、マリアリーゼ陛下の態度によっては要注意、内容をよく精査して合意すべきであるとも。
はい。
今回は精査せずとも合意をいたしかねる内容でした。
(だってさ、メキシコシティ…いや、ティノチティトランやティオティワカン近郊の空き地で牧場やってくれたらさ、標高も気温も適度だしさ、自給用の牛乳も手配できるじゃん…)
このお話だけ聞けば、魅力的に思えるでしょ?
しかし、牛乳だけでなく、バターの生産をマリアリーゼ陛下は主張なさるのです。
(チワワの活用のためだと思って…)
(その活用があんまりすぎるのです…)
ええ、困った私がベラ子陛下に心話参戦を依頼したほどなのです。
(ねーさん、確かにチワワにもかわいそうですよ…それにバターって、人間に与えても高カロリーすぎる成人病発生源。いくらアメリカーノが牛の脂肪部やバターのフリットなどという恐ろしいものをパクパクと食べると言ってもですね)
(ジーナかーさんの体の故郷で豚の脂肪の塩漬け食べてるじゃん、サーロ。あれやイクラより痛風にはならないと思うんだけど…)
(似たようなものですっ)
…では、敢えてお教えしましょうか。
マリアリーゼ陛下、何を企画していたのか。
そしてこの私、不肖フランシスカのみならず、ベラ子陛下までもが強硬にチワワ活用案について反対する理由。
(あのチワワのデカさじゃ、痴女皇国世界だとバター犬くらいしか使い道ないじゃん!)
(偽女種を人間バター犬にしてるだけでも請願が来てるのですよ?)
ええ、私も確かに6919号に舐めさせてはおりますが、完全体痴女種の場合、どっちかというと偽女種に処理させるのって、おめこを舐めさせるよりもちんぽを咥えさせる方がお互いに良いと思うのです。
でしょ? 6919号も私のおめこを始終ぺろぺろしたいですか?
(それが不思議なことに、男状態だとそっちの方なんですけど、偽女種化したら咥える方が得意になるんですよね…)
だ、そうです。
そして我々に支給されておる下着や制服の部類。
全て、海アネモネまがいの機能が備わっておりますからね。
よほどの虐待趣味者でなくば、延々と舐め回されるのはちょっと。
ですから私としては申し上げたいのです。
…動物虐待と言われることは、慎みましょうと!
------------------------------------------------------
しょこ「余を虐待するのも」
りな「してないじゃない…」
しょこ「いやその」
しすか「ちなみにですねぇ、ショコヨツィンことモクステマ2世、肖像画が残ってますけど、まぁそれなりに男らしい体つきなんですよっ」
りな「いくらフランシスカ様の依頼でも、弟とショコヨツィンを取り替えるのはちょっと」
しすか(気に入ってはいるみたいね…)
ぱぱ(ちなみに私も父に似て大柄な部類ですけどね…)
しすか(パパロトルの治世については次回で解説があるそうですよ…)
べらこ(では次回、ティノチティトランにズーム、イン)
他全員(陛下の発言が何かこう、ショウワ時代めいた意味らしいのですけど…)
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