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番外編:淫化帝国姫騎士ものがたり・11.6
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さて、翌朝。
私とフユキの朝はマチュピチュ神殿の自室から始まります。
ただ…今朝は、お客様と同室です。
そう、黒薔薇騎士団長のペルセ様がおいで。
しかし、黒薔薇騎士と言えば淫虐行為と同義であるともお聞きしたのですが、それにしては静かな一夜でした。
(私の神種族たる性質、イリヤさんに迂闊に渡せませんし…何よりも魔毒を浄化してしまいかねません。それをやると、雅美母様のお墓を清めるよりも遥かに弊害あまたと見られておりますから)
なるほど…。
(マリア様の方針ですよ。そちらでいう魔法が純粋に私たちの規制対象でない事も分かって来ましたし、有益であればむしろ積極活用も検討したいと。痴女皇国はその辺、頂点が判断してからは早いですしね)
で、ペルセ様がいらっしゃる理由。
昨夕のワイナピチュ神殿の出産儀式と似た事、マチュピチュでは朝に行うからです。
その、朝の儀式を観察して混血翼人出産のための手がかりを探るという任務を与えられておられます。
で、実は…この部屋にペルセ様がいらっしゃるの、フユキは感付いておりません。
なんたる秘匿能力。
ですので、昨夜のあれの際、ペルセ様がお部屋に潜んでいたのも気付いてはいないのですよ、フユキ…。
(黒薔薇と紫薔薇騎士は潜入調査も任務となりますからね)
まぁ、昨晩、真っ暗に近い中をマチュピチュの明かり目指して華麗に飛行なさっただけでも尋常な方ではないでしょう。
魔族やリュネ人でも躊躇する暗さの上に、急峻な山と谷が織りなす乱れた気流、そして変わりやすい天候。
夜といえど霧や雲が出ない保証はありません。
しかし、それらのことごとくを無いものであるかのように飛んでおしまいに。
逆に、私の方がついて行く羽目になったほどでした…。
(ただ、こうした山々では突風が吹くことがあります。それにアンデスだと雪嵐は起きにくいはずですが、遥か北の方の山々…アラスカの辺りでは冬場に雪と風で全く前が見えない時があります。そんな場合は黒薔薇といえど陸上行動ですね…欧州強姦作戦や、北方帝国攻略戦の時がまさにそれだったのですけど…)
しかし、本来のお話の内容よりも、強姦作戦というものに私の注意が行きます。
(身分の高い者の子女…例えばクスコならクスコの有力者の妻や娘を犯して私たちの意のままに操り、聖母教会の誘致を図らせるのです)
なるほど…単に、正面切って切り結んだり、魔法をぶつけ合うだけがこちらの戦ではないと。
(淫化でも痴女皇国の本格干渉時は、それに近いことをしていたはずですよ。マンコ皇帝も女体化されていたでしょう)
ええ…。
と、そこに、私たちのお部屋に接近する気配、いくつか。
(あ、ペルセ様…ちょっと私は寝たふりをします…)
(承知しました。あと、ペルセさんでいいですよ…)
で、気配とは何なのか。
むろん、私とフユキを日の出の儀式に参加させるため、起こしに来たのです。
ただ、その起こす方法が…ですね。
就寝時、私もフユキも全裸で寝台の布にくるまっております。
むろん、私は羽根を完全に仕舞っていますから、耳の形以外では痴女皇国の方々と見分けはつかないはずです。
その私の姿はともかくですね。
入って来たのは、2人の少女を連れた浅黒い女。耳は尖っていますので、リュネの縁者であると知れます。
というか、私の元…いえ、今も副官です。
本人はその地位から逃げたくて死ぬほど嫌がっておりますけど。
(パイローテと申しまして、リュネ時代は剣聖候補だった女なのですよ。ただ、西方黒肌国人とリュネ人の混血ですから、翼こそありますが…どうやら純粋なリュネ人でなければ聖剣に選ばれないという考えに取り憑かれていたようなのです)
と、ペルセさんにこいつ…パイローテの事をこっそりと教えておきます。
ええ、こやつ、純正だーくえろふと申すべきか。
そして、性根はかなり悪い女でした。
そんなのが私の副官で剣聖戦士団副長に選ばれたのは、ひとえに剣技のみ。
で、今もその性格の悪さ、治ってません。
何故ならば、この朝の起床の儀式、元来はマチュピチュの副神殿長が私を起こす担当のはずなのですよ。
なのに、あんた、なんでフユキのチンポを咥えに行きよるのか。
このまま飛び起きてパイローテの頭を蹴り飛ばしたくなりましたが、辛抱します。
すると、パイローテが連れて来た神官見習い服の二人は何と、そろーっと私の掛け布を剥ぐと、一人は我が逸物を咥えよるのです。
そして、もう一人は私の乳を左右交互に吸います。
ええ、ええ。
こんな目覚まし、皆様はいかが思われますか。
普通に起こせや。
当初の私はほんま、これでした。
しかし、この目覚めの儀式の後で処女を乙女にするために必要な行為であると押し切られまして。
ちなみにこの儀式、元来はクスコ市内の太陽神殿で皇帝が寝起きしてた際、太陽の処女が皇帝の起居を手伝っていたことのハッテン型だそうです。知りませんがな。
で、この儀式では私は射精しない方が良いそうです。
そして、それに乗じて…パイローテをしばいておこうと思います。
幸いにして、我々よりも格上かつ、我らの性交時のあれこれを記録し収集する任務を帯びた人物がこの部屋に隠れ潜んでおります。
おまけに、パイローテ、その人物の存在に気付いておりません。
私は一瞬で、剣聖服をベースとした淫化支部黄金騎士団長制服に更衣します。
(ごらぁパイローテ…あなたは私の担当でしょうがぁっ)
(ひいいいいいイリヤ様、お目覚めで…?)
(あんなんされたら普通は誰でも目覚めます!それにあんたらが近づく気配、私が気付かんとでも思ってたのですかぁっ。そんなこっちゃから聖剣に拒否されるのですよ?)
(うう、ひどい言いがかりを…私はただ、フユキ様が寝苦しそうだったので…)
寝苦しそうにしてたらチンポ咥えるんかい。
そうです。
パイローテは元来ならば、私のチンポを咥えて起こすのがお役目。
それをこいつは、私への奉仕を嫌うがためにフユキの方に行きくさりやがったのです。
ええ、思い起こせばリュネ戦士団の時からこいつとは陰湿かつ険悪な仲でした。
こいつがリュネの者でなくば…いえ、リュネの者であってもワイナピチュに配置して欲しいのです、今なお。
いえ、今や魔族の統治下にされてリュネ民、そして西方三国民で出来の良い者は順次、淫化への移民とされている状況ですが、こいつに関してだけは魔大陸送りにしたいところ。
むろん、苗床に投げ込みたいのです。もう一度。
ええ、こやつ、淫化に送られる際、淫化に対応した身体に変える措置を受けるのですが、その際の苗床入浴を経験しています。
もちろん、その際には魔王に依頼して触手攻めの上で鬼細胞とやらを移植するための体液注入を実施してもらっていたのです。
これをされると、私なら私に逆らえなくなるおまけもついてきますし。
更には痴女種要素も入れられ、考えておることは私に、筒抜け。
(せめて新人乙女の二人に起こさせますよって事前に私に言っときゃ、こうはならんのですよ?)
ああ、哀れパイローテ。
無理からにフユキの上に跨らされております。
更には、そんなにフユキのチンポを咥えたいのならばいいですよと、いわゆるシックスナインとかいう姿勢に。
で、その尻めがけて私が逸物を突っ込んでやる絵図が今、展開されております。
むろん、フユキからは私の逸物がパイローテの制服のまたぐらに開いた穴を通じて、オメコに出入りする様子が丸見え。
そして、傍に控える新人乙女に時々、パイローテから引き抜いた私の逸物をしゃぶらせております。
なぜか。
その新人乙女、効果茶を口に含んでから私のチンポを咥えておるからです。
そして更には、もう1名の乙女、同じくフユキのチンポを時々咥えては、パイローテにフユキへの奉仕を再開させております。
そう、上の口でも下の口でも効果茶を間接的に味わっておるも同じ。
更には私に辱められる姿、新人に見られる有様。
(良いですか、乙女となり更に神官を志すからには、かくのごとく男にも奉仕を行い、その精を余すところなく頂戴せねばなりません。皆様も、この効果の効果に狂う副神殿長の姿を心に刻み、精勤と奉仕を志してください…)
ええ、一応は副神殿長ですから、その体面は保ってあげようと思います。
但し、この絵図は撮影されております。
そして、こんなんやらせておる私の真意と理由、乙女たちには丸わかりです。
更には、マチュピチュの神殿長でもある私の怖さも理解してくれた模様で、何より。
(パイローテ…そんなに私の配下に付くのが嫌なら、他支部への転属をこの場で聞いても構いませんよ…ペルセ団長)
その瞬間、黒薔薇騎士団服姿のペルセ団長、忽然と室内に姿を現します。
その突然の出現に驚かなかったのは、私と…フユキだけ。
(直前に撮影者兼測定者がいると教えましたから)
(まぁ、フユキ君が驚くと測定結果に影響、出ますからね…)
「リュネ人や魔族、そして淫化人の混血障害に関する問題を調査に来られた方です。我々の性交時に得られる事どもをお調べにお越しの、痴女皇国黒薔薇騎士団長…ペルセポネーゼ様です」
「あくまでも調査のためですからそのまま、そのまま」
しかし、このペルセさんの突然の出現に驚きのあまり、萎え萎えになったのがパイローテ。
隠棲型の待ち伏せ用兵隊魔族でも見分けることを自慢していた記憶がありますが、こやつをもってしても、黒薔薇騎士の隠密状態は見抜けなかったことに衝撃を受けています。
(世界は広いのです…他の地で働くなら、このように忍ぶ技にも熟達せねば使い物にならないと判断されてしまうのです…まぁ、それは良いとしても、治療のかたがた、正規の朝勤行に参りましょう。アスタロッテも着いておりますから、出迎えをお願いしますよ)
よしよし。
この私の態度でお分かりのように、いかに昔の怨恨怨嗟があっても、正面から殴り飛ばし蹴り倒すのは自重する方が痴女皇国では良い、と改心するに至っております。
それは、仇敵のアスタロッテでも同じ。
お互いに死ぬほど嫌だったのですが、互いの子を孕み子孫を残すこともやらざるを得なかったのです。
ええ、今回の混血問題についても、決してもう二度とアスタロッテの子を孕むなんざまっぴら御免とか思っておるからではないのです。
(私もイリヤの精毒で孕むのは金輪際御免被りたいのだがな…いくら子供たちの出来が良くとも、この上なく遠慮したいのはやまやまだ…)
(しかるにアスタロッテ、私もあなたも渋々嫌々子作りした理由はもう一つ、おありでしょう)
(アルト様に殴られかねんかったからな…)
ええそうです。あのアルトリーゼ様…いえアルトさんの暴虐暴君ぶり。
暴れん坊将軍と聞いておりましたが、本当に気に入らないとすぐ手が出かねないのはよくわかりました。
(あたくしがこづくりせぇとゆうたらやるのです…)
ええ、何であの方が将軍なのか。
そして重要実務をやっておられる気配がないのか。
痴女皇国の内情を知った今となっては、大変によく理解できます。
パイローテなど、痴女宮でお勤めしたひには、一日に何度、滝壺に連れ出されるやら。
(ですからアルトさん、オーキディアーネの工場勤務罪人配置シフトに間違いがあるやったらあるで、いきなり堤防とかやなしにきちんと指摘をですな…マイレーネさんが女官長してはった時でもまずは間違いを具体的に解説してからお説教タイムやったやないですか…私らの立場でいまさら雁首揃えてモントルーで叱られるとか嫌ですからな、うちは…)
(くろへびのときはいきなりていぼうだったではないですか!それにこうらんちゃんはどしろうとではありませんよ…いくら新人でもくろばらさんでしょう…)
(それでもうちが黒薔薇団長の時は、しばく前に一応はしばかれる理由言うてましたがな…モントルーにはアルトさんだけ出張、と)
(だりあにはあたくしの監督せきにんがあるのに!)
(アルトさん、うちの上司上官やいう自覚ありますやろ…あ、エマ子部長、シヨン城への転送はアルトさんだけで)
あんぎゃあああああという絶叫が響いた気もしますが、気にしません。
(まぁ、アルト閣下には久々に読み殺しや睨み殺しを味わってもらうとしまして。統括にはお手数をおかけします…)
(よりによってペルセちゃんが淫化出張中にやらかしますかあの人は…あの残忍で短気なオーキディアーネを泣かすまで追い込むのも大概やけど…しかも滝壺やなしに、今や禁断の堤防しばきとかね、もうね…)
(すみません、私の派遣、雅美母様に加えて淫化側からの要望でもありますし…)
(黒薔薇、それも団長に宿泊出張手当は素直に付きまへんけど、ペルセちゃんがよう働いてくれたいう特別報償詮議付議書はつけときますわ…)
(ありがとうございます統括…私とアフロ、皇族扱いですから一般役職者の報償査定と違う基準なんですよね…淫化じゃ直接経費は使わないと思いますけど)
ふむふむ。
淫化への出張、どうやら割と美味しいお仕事のようですね。
(あ、そうか…リュネ世界はもちろんですけど、淫化も貨幣経済はあってなきようなもの…物々交換が基本でしたね…)
(各地に太陽神殿の建設を急いでおるのも、そのような近代制度の普及や住民教育の場を設けるためであるとか…)
お気づきでしょうか。
淫化に貨幣、存在せんかったのです。
いえ、リュネ世界なんてもっと凄かったんですよ。
国民皆兵制度を敷いていたのはお話ししたと思いますけどね、食事や生活用品は配給制。
しかも、身分によってその内容、全く異なってたんですよ。
でまぁ、リュネはともかく淫化です。
貨幣の導入が求められる理由、それは淫化の主要産品にもなっている効果淫の取引のため。
疲労淫・対麻・絶林檎・淫棒茸など、痴女皇国由来の催淫作物の中でもなぜ、効果淫に光を当てられているのか。
それは、効果淫の効果にありました。
疲労淫だと、疲れる。
対麻は感度が強くなりすぎる。しかも露出狂な服を着たがる…これは痴女皇国制服を着用すれば解決しますね…。
そして絶林檎は新鮮さが売り物です。低温保存措置をしても1ヶ月が限界。
更に淫棒茸。
この茸、亜種や変種を世界中に撒こうとしたようですが、その薬効が一番強いのはやはり、茸島産だそうです。
しかも、収穫時期が毎朝早朝で開傘する直前の若いキノコ。
繰り返しますが、傘が開く前の若いキノコ。
若いキノコを深夜早朝に収穫する必要があるのです。
私とアスタロッテ、本宮研修の際に茸島にも行かされましたから存じております。
一言で言うと、収穫と催淫食品化が面倒なのです。
しかも手順を誤ると、逆にチンポが萎え萎えになる毒性食品になってしまいます。
(ここに、効果淫の安定した薬効が脚光を浴びた訳があるんだよ、うん)
(マリアリーゼ様、あれも新鮮な効果の葉を必要とするのですが…)
(効果淫製剤する原料か、さもなくば痴女種に飲ませる効果茶に使うのじゃなきゃ、別に採れたての葉っぱでなくてもいいんだよ。それに、効果茶にしても痴女種用は新鮮な若葉を茶の中に入れて使ってるだろ?)
で、現在、この手の催淫性作物で一番商品性が高いものは珈琲淫・快感王・そして淫化他で絶賛栽培地拡大中の効果淫だそうです。
(例えば快感王でチョコ作るとするじゃん。で、催淫効果を上げるのに効果淫剤を混入するんだよ)
そうですよ…淫化の支部の外貨収入獲得のためにも、効果の木の栽培、全力で葉っぱを、いえ発破をかけられております。
そして、細々ながらも古の淫化時代からよく整備された街道を、四つ足の背中や荷車に乗せた効果の葉が海沿いの商都たるリマの港へ。
あるいは、暗死の険しい山道を越えて淫化領土ではありますが尻出国の女戦士川に面した港町、絶頂都市へ。
少量でも高値で引き取って貰える効果淫製剤はもちろん、原料となる効果の葉も効果茶用として運ばれ売り買いされておるのです。
そして、効果淫の効果に、淫化の高地でも平地と変わらぬ元気溌剌な状態に人を保つ効き目があります。
(つまり、24時間働けますかっていう栄養ドリンクの使い方もあるんだよ。だから売れるんだわ)
(効果淫の売上は海賊共和国がこうむったハリケーン・コーニョの被害復興やスペイン王国の財政カイゼンにも充当されているのです…淫化のために提供されている輸入食物や物資の購入をすることで、海賊共和国やスペイン、そして尻出国経由で海綿菓子国も潤うのですよ…)
ええ、マリアリーゼ様とマリアヴェッラ様が我が淫化に、かくも肩入れする理由はかかってこれです。
痴女種制服の催淫効果剤原料だけでなく、尻出国で大豆やとうもろこし、アルゼンチンチンで牛肉豚肉鶏肉小麦といった農産物を生産している巨大農場を支える労働者に、やる気と体力と買春用精力を与えるためには効果淫が必要不可欠だと申されます。
で、そんな期待のお薬たる効果淫。
実は、案内された金の間で控える少女たちが食べていた朝食に入ってます。
西欧風の柔らかいパンに塗って食べるチョコペースト。
ええ、チョコレートと言うだけで、悪い予感は致しませんでしょうか。
申し上げるまでもなく、快感王から作られております。
更には熱々のスープも、お出汁は淫棒茸。
とどめに、味の素なる薬品を隠し味に使うのではなく、効果淫をちょっと。
あ、お茶は…効果茶ですよ。
(処女の食事にこれだけ混ぜ込んでいいのですか、マリアヴェッラ様)
(苦情はあたしでなく姉へ。太陽の乙女のための食事を含む、淫化の食生活についてはナッソー料理学園の考案した淫化向けメニューが主体となっているはずですが、その内容には姉が強く関与しています)
(だから即成栽培プラントで増やせない分、おめこして増やしてもらうしかないんだよ…そのために現地で今から、イリヤさんたちが頑張って処女を犯して子種を仕込んでくれるんじゃないか…)
私とフユキの朝はマチュピチュ神殿の自室から始まります。
ただ…今朝は、お客様と同室です。
そう、黒薔薇騎士団長のペルセ様がおいで。
しかし、黒薔薇騎士と言えば淫虐行為と同義であるともお聞きしたのですが、それにしては静かな一夜でした。
(私の神種族たる性質、イリヤさんに迂闊に渡せませんし…何よりも魔毒を浄化してしまいかねません。それをやると、雅美母様のお墓を清めるよりも遥かに弊害あまたと見られておりますから)
なるほど…。
(マリア様の方針ですよ。そちらでいう魔法が純粋に私たちの規制対象でない事も分かって来ましたし、有益であればむしろ積極活用も検討したいと。痴女皇国はその辺、頂点が判断してからは早いですしね)
で、ペルセ様がいらっしゃる理由。
昨夕のワイナピチュ神殿の出産儀式と似た事、マチュピチュでは朝に行うからです。
その、朝の儀式を観察して混血翼人出産のための手がかりを探るという任務を与えられておられます。
で、実は…この部屋にペルセ様がいらっしゃるの、フユキは感付いておりません。
なんたる秘匿能力。
ですので、昨夜のあれの際、ペルセ様がお部屋に潜んでいたのも気付いてはいないのですよ、フユキ…。
(黒薔薇と紫薔薇騎士は潜入調査も任務となりますからね)
まぁ、昨晩、真っ暗に近い中をマチュピチュの明かり目指して華麗に飛行なさっただけでも尋常な方ではないでしょう。
魔族やリュネ人でも躊躇する暗さの上に、急峻な山と谷が織りなす乱れた気流、そして変わりやすい天候。
夜といえど霧や雲が出ない保証はありません。
しかし、それらのことごとくを無いものであるかのように飛んでおしまいに。
逆に、私の方がついて行く羽目になったほどでした…。
(ただ、こうした山々では突風が吹くことがあります。それにアンデスだと雪嵐は起きにくいはずですが、遥か北の方の山々…アラスカの辺りでは冬場に雪と風で全く前が見えない時があります。そんな場合は黒薔薇といえど陸上行動ですね…欧州強姦作戦や、北方帝国攻略戦の時がまさにそれだったのですけど…)
しかし、本来のお話の内容よりも、強姦作戦というものに私の注意が行きます。
(身分の高い者の子女…例えばクスコならクスコの有力者の妻や娘を犯して私たちの意のままに操り、聖母教会の誘致を図らせるのです)
なるほど…単に、正面切って切り結んだり、魔法をぶつけ合うだけがこちらの戦ではないと。
(淫化でも痴女皇国の本格干渉時は、それに近いことをしていたはずですよ。マンコ皇帝も女体化されていたでしょう)
ええ…。
と、そこに、私たちのお部屋に接近する気配、いくつか。
(あ、ペルセ様…ちょっと私は寝たふりをします…)
(承知しました。あと、ペルセさんでいいですよ…)
で、気配とは何なのか。
むろん、私とフユキを日の出の儀式に参加させるため、起こしに来たのです。
ただ、その起こす方法が…ですね。
就寝時、私もフユキも全裸で寝台の布にくるまっております。
むろん、私は羽根を完全に仕舞っていますから、耳の形以外では痴女皇国の方々と見分けはつかないはずです。
その私の姿はともかくですね。
入って来たのは、2人の少女を連れた浅黒い女。耳は尖っていますので、リュネの縁者であると知れます。
というか、私の元…いえ、今も副官です。
本人はその地位から逃げたくて死ぬほど嫌がっておりますけど。
(パイローテと申しまして、リュネ時代は剣聖候補だった女なのですよ。ただ、西方黒肌国人とリュネ人の混血ですから、翼こそありますが…どうやら純粋なリュネ人でなければ聖剣に選ばれないという考えに取り憑かれていたようなのです)
と、ペルセさんにこいつ…パイローテの事をこっそりと教えておきます。
ええ、こやつ、純正だーくえろふと申すべきか。
そして、性根はかなり悪い女でした。
そんなのが私の副官で剣聖戦士団副長に選ばれたのは、ひとえに剣技のみ。
で、今もその性格の悪さ、治ってません。
何故ならば、この朝の起床の儀式、元来はマチュピチュの副神殿長が私を起こす担当のはずなのですよ。
なのに、あんた、なんでフユキのチンポを咥えに行きよるのか。
このまま飛び起きてパイローテの頭を蹴り飛ばしたくなりましたが、辛抱します。
すると、パイローテが連れて来た神官見習い服の二人は何と、そろーっと私の掛け布を剥ぐと、一人は我が逸物を咥えよるのです。
そして、もう一人は私の乳を左右交互に吸います。
ええ、ええ。
こんな目覚まし、皆様はいかが思われますか。
普通に起こせや。
当初の私はほんま、これでした。
しかし、この目覚めの儀式の後で処女を乙女にするために必要な行為であると押し切られまして。
ちなみにこの儀式、元来はクスコ市内の太陽神殿で皇帝が寝起きしてた際、太陽の処女が皇帝の起居を手伝っていたことのハッテン型だそうです。知りませんがな。
で、この儀式では私は射精しない方が良いそうです。
そして、それに乗じて…パイローテをしばいておこうと思います。
幸いにして、我々よりも格上かつ、我らの性交時のあれこれを記録し収集する任務を帯びた人物がこの部屋に隠れ潜んでおります。
おまけに、パイローテ、その人物の存在に気付いておりません。
私は一瞬で、剣聖服をベースとした淫化支部黄金騎士団長制服に更衣します。
(ごらぁパイローテ…あなたは私の担当でしょうがぁっ)
(ひいいいいいイリヤ様、お目覚めで…?)
(あんなんされたら普通は誰でも目覚めます!それにあんたらが近づく気配、私が気付かんとでも思ってたのですかぁっ。そんなこっちゃから聖剣に拒否されるのですよ?)
(うう、ひどい言いがかりを…私はただ、フユキ様が寝苦しそうだったので…)
寝苦しそうにしてたらチンポ咥えるんかい。
そうです。
パイローテは元来ならば、私のチンポを咥えて起こすのがお役目。
それをこいつは、私への奉仕を嫌うがためにフユキの方に行きくさりやがったのです。
ええ、思い起こせばリュネ戦士団の時からこいつとは陰湿かつ険悪な仲でした。
こいつがリュネの者でなくば…いえ、リュネの者であってもワイナピチュに配置して欲しいのです、今なお。
いえ、今や魔族の統治下にされてリュネ民、そして西方三国民で出来の良い者は順次、淫化への移民とされている状況ですが、こいつに関してだけは魔大陸送りにしたいところ。
むろん、苗床に投げ込みたいのです。もう一度。
ええ、こやつ、淫化に送られる際、淫化に対応した身体に変える措置を受けるのですが、その際の苗床入浴を経験しています。
もちろん、その際には魔王に依頼して触手攻めの上で鬼細胞とやらを移植するための体液注入を実施してもらっていたのです。
これをされると、私なら私に逆らえなくなるおまけもついてきますし。
更には痴女種要素も入れられ、考えておることは私に、筒抜け。
(せめて新人乙女の二人に起こさせますよって事前に私に言っときゃ、こうはならんのですよ?)
ああ、哀れパイローテ。
無理からにフユキの上に跨らされております。
更には、そんなにフユキのチンポを咥えたいのならばいいですよと、いわゆるシックスナインとかいう姿勢に。
で、その尻めがけて私が逸物を突っ込んでやる絵図が今、展開されております。
むろん、フユキからは私の逸物がパイローテの制服のまたぐらに開いた穴を通じて、オメコに出入りする様子が丸見え。
そして、傍に控える新人乙女に時々、パイローテから引き抜いた私の逸物をしゃぶらせております。
なぜか。
その新人乙女、効果茶を口に含んでから私のチンポを咥えておるからです。
そして更には、もう1名の乙女、同じくフユキのチンポを時々咥えては、パイローテにフユキへの奉仕を再開させております。
そう、上の口でも下の口でも効果茶を間接的に味わっておるも同じ。
更には私に辱められる姿、新人に見られる有様。
(良いですか、乙女となり更に神官を志すからには、かくのごとく男にも奉仕を行い、その精を余すところなく頂戴せねばなりません。皆様も、この効果の効果に狂う副神殿長の姿を心に刻み、精勤と奉仕を志してください…)
ええ、一応は副神殿長ですから、その体面は保ってあげようと思います。
但し、この絵図は撮影されております。
そして、こんなんやらせておる私の真意と理由、乙女たちには丸わかりです。
更には、マチュピチュの神殿長でもある私の怖さも理解してくれた模様で、何より。
(パイローテ…そんなに私の配下に付くのが嫌なら、他支部への転属をこの場で聞いても構いませんよ…ペルセ団長)
その瞬間、黒薔薇騎士団服姿のペルセ団長、忽然と室内に姿を現します。
その突然の出現に驚かなかったのは、私と…フユキだけ。
(直前に撮影者兼測定者がいると教えましたから)
(まぁ、フユキ君が驚くと測定結果に影響、出ますからね…)
「リュネ人や魔族、そして淫化人の混血障害に関する問題を調査に来られた方です。我々の性交時に得られる事どもをお調べにお越しの、痴女皇国黒薔薇騎士団長…ペルセポネーゼ様です」
「あくまでも調査のためですからそのまま、そのまま」
しかし、このペルセさんの突然の出現に驚きのあまり、萎え萎えになったのがパイローテ。
隠棲型の待ち伏せ用兵隊魔族でも見分けることを自慢していた記憶がありますが、こやつをもってしても、黒薔薇騎士の隠密状態は見抜けなかったことに衝撃を受けています。
(世界は広いのです…他の地で働くなら、このように忍ぶ技にも熟達せねば使い物にならないと判断されてしまうのです…まぁ、それは良いとしても、治療のかたがた、正規の朝勤行に参りましょう。アスタロッテも着いておりますから、出迎えをお願いしますよ)
よしよし。
この私の態度でお分かりのように、いかに昔の怨恨怨嗟があっても、正面から殴り飛ばし蹴り倒すのは自重する方が痴女皇国では良い、と改心するに至っております。
それは、仇敵のアスタロッテでも同じ。
お互いに死ぬほど嫌だったのですが、互いの子を孕み子孫を残すこともやらざるを得なかったのです。
ええ、今回の混血問題についても、決してもう二度とアスタロッテの子を孕むなんざまっぴら御免とか思っておるからではないのです。
(私もイリヤの精毒で孕むのは金輪際御免被りたいのだがな…いくら子供たちの出来が良くとも、この上なく遠慮したいのはやまやまだ…)
(しかるにアスタロッテ、私もあなたも渋々嫌々子作りした理由はもう一つ、おありでしょう)
(アルト様に殴られかねんかったからな…)
ええそうです。あのアルトリーゼ様…いえアルトさんの暴虐暴君ぶり。
暴れん坊将軍と聞いておりましたが、本当に気に入らないとすぐ手が出かねないのはよくわかりました。
(あたくしがこづくりせぇとゆうたらやるのです…)
ええ、何であの方が将軍なのか。
そして重要実務をやっておられる気配がないのか。
痴女皇国の内情を知った今となっては、大変によく理解できます。
パイローテなど、痴女宮でお勤めしたひには、一日に何度、滝壺に連れ出されるやら。
(ですからアルトさん、オーキディアーネの工場勤務罪人配置シフトに間違いがあるやったらあるで、いきなり堤防とかやなしにきちんと指摘をですな…マイレーネさんが女官長してはった時でもまずは間違いを具体的に解説してからお説教タイムやったやないですか…私らの立場でいまさら雁首揃えてモントルーで叱られるとか嫌ですからな、うちは…)
(くろへびのときはいきなりていぼうだったではないですか!それにこうらんちゃんはどしろうとではありませんよ…いくら新人でもくろばらさんでしょう…)
(それでもうちが黒薔薇団長の時は、しばく前に一応はしばかれる理由言うてましたがな…モントルーにはアルトさんだけ出張、と)
(だりあにはあたくしの監督せきにんがあるのに!)
(アルトさん、うちの上司上官やいう自覚ありますやろ…あ、エマ子部長、シヨン城への転送はアルトさんだけで)
あんぎゃあああああという絶叫が響いた気もしますが、気にしません。
(まぁ、アルト閣下には久々に読み殺しや睨み殺しを味わってもらうとしまして。統括にはお手数をおかけします…)
(よりによってペルセちゃんが淫化出張中にやらかしますかあの人は…あの残忍で短気なオーキディアーネを泣かすまで追い込むのも大概やけど…しかも滝壺やなしに、今や禁断の堤防しばきとかね、もうね…)
(すみません、私の派遣、雅美母様に加えて淫化側からの要望でもありますし…)
(黒薔薇、それも団長に宿泊出張手当は素直に付きまへんけど、ペルセちゃんがよう働いてくれたいう特別報償詮議付議書はつけときますわ…)
(ありがとうございます統括…私とアフロ、皇族扱いですから一般役職者の報償査定と違う基準なんですよね…淫化じゃ直接経費は使わないと思いますけど)
ふむふむ。
淫化への出張、どうやら割と美味しいお仕事のようですね。
(あ、そうか…リュネ世界はもちろんですけど、淫化も貨幣経済はあってなきようなもの…物々交換が基本でしたね…)
(各地に太陽神殿の建設を急いでおるのも、そのような近代制度の普及や住民教育の場を設けるためであるとか…)
お気づきでしょうか。
淫化に貨幣、存在せんかったのです。
いえ、リュネ世界なんてもっと凄かったんですよ。
国民皆兵制度を敷いていたのはお話ししたと思いますけどね、食事や生活用品は配給制。
しかも、身分によってその内容、全く異なってたんですよ。
でまぁ、リュネはともかく淫化です。
貨幣の導入が求められる理由、それは淫化の主要産品にもなっている効果淫の取引のため。
疲労淫・対麻・絶林檎・淫棒茸など、痴女皇国由来の催淫作物の中でもなぜ、効果淫に光を当てられているのか。
それは、効果淫の効果にありました。
疲労淫だと、疲れる。
対麻は感度が強くなりすぎる。しかも露出狂な服を着たがる…これは痴女皇国制服を着用すれば解決しますね…。
そして絶林檎は新鮮さが売り物です。低温保存措置をしても1ヶ月が限界。
更に淫棒茸。
この茸、亜種や変種を世界中に撒こうとしたようですが、その薬効が一番強いのはやはり、茸島産だそうです。
しかも、収穫時期が毎朝早朝で開傘する直前の若いキノコ。
繰り返しますが、傘が開く前の若いキノコ。
若いキノコを深夜早朝に収穫する必要があるのです。
私とアスタロッテ、本宮研修の際に茸島にも行かされましたから存じております。
一言で言うと、収穫と催淫食品化が面倒なのです。
しかも手順を誤ると、逆にチンポが萎え萎えになる毒性食品になってしまいます。
(ここに、効果淫の安定した薬効が脚光を浴びた訳があるんだよ、うん)
(マリアリーゼ様、あれも新鮮な効果の葉を必要とするのですが…)
(効果淫製剤する原料か、さもなくば痴女種に飲ませる効果茶に使うのじゃなきゃ、別に採れたての葉っぱでなくてもいいんだよ。それに、効果茶にしても痴女種用は新鮮な若葉を茶の中に入れて使ってるだろ?)
で、現在、この手の催淫性作物で一番商品性が高いものは珈琲淫・快感王・そして淫化他で絶賛栽培地拡大中の効果淫だそうです。
(例えば快感王でチョコ作るとするじゃん。で、催淫効果を上げるのに効果淫剤を混入するんだよ)
そうですよ…淫化の支部の外貨収入獲得のためにも、効果の木の栽培、全力で葉っぱを、いえ発破をかけられております。
そして、細々ながらも古の淫化時代からよく整備された街道を、四つ足の背中や荷車に乗せた効果の葉が海沿いの商都たるリマの港へ。
あるいは、暗死の険しい山道を越えて淫化領土ではありますが尻出国の女戦士川に面した港町、絶頂都市へ。
少量でも高値で引き取って貰える効果淫製剤はもちろん、原料となる効果の葉も効果茶用として運ばれ売り買いされておるのです。
そして、効果淫の効果に、淫化の高地でも平地と変わらぬ元気溌剌な状態に人を保つ効き目があります。
(つまり、24時間働けますかっていう栄養ドリンクの使い方もあるんだよ。だから売れるんだわ)
(効果淫の売上は海賊共和国がこうむったハリケーン・コーニョの被害復興やスペイン王国の財政カイゼンにも充当されているのです…淫化のために提供されている輸入食物や物資の購入をすることで、海賊共和国やスペイン、そして尻出国経由で海綿菓子国も潤うのですよ…)
ええ、マリアリーゼ様とマリアヴェッラ様が我が淫化に、かくも肩入れする理由はかかってこれです。
痴女種制服の催淫効果剤原料だけでなく、尻出国で大豆やとうもろこし、アルゼンチンチンで牛肉豚肉鶏肉小麦といった農産物を生産している巨大農場を支える労働者に、やる気と体力と買春用精力を与えるためには効果淫が必要不可欠だと申されます。
で、そんな期待のお薬たる効果淫。
実は、案内された金の間で控える少女たちが食べていた朝食に入ってます。
西欧風の柔らかいパンに塗って食べるチョコペースト。
ええ、チョコレートと言うだけで、悪い予感は致しませんでしょうか。
申し上げるまでもなく、快感王から作られております。
更には熱々のスープも、お出汁は淫棒茸。
とどめに、味の素なる薬品を隠し味に使うのではなく、効果淫をちょっと。
あ、お茶は…効果茶ですよ。
(処女の食事にこれだけ混ぜ込んでいいのですか、マリアヴェッラ様)
(苦情はあたしでなく姉へ。太陽の乙女のための食事を含む、淫化の食生活についてはナッソー料理学園の考案した淫化向けメニューが主体となっているはずですが、その内容には姉が強く関与しています)
(だから即成栽培プラントで増やせない分、おめこして増やしてもらうしかないんだよ…そのために現地で今から、イリヤさんたちが頑張って処女を犯して子種を仕込んでくれるんじゃないか…)
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