闇堕ち女帝マリア・痴女皇帝建国譚

すずめのおやど

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番外編:淫化帝国姫騎士ものがたり・11.5

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ふむ。

なるほど…掟ゆえに、痴女皇国のちんぽ持ち女官、下の女官に対しては強姦、または凌辱が基本であると…。

(そこまでしなくても従順な女官にはそこまでやりませんけどね…たまーに、しばかないとダメなのが本宮採用枠ですら存在しますので…)

(ティアラさんは神学部の補助教員だし、茸島の少年買春に来る一般女官を管理してたものね…)

(悪い大人の見本も多少は混ざってましたからね…)

(で、合法的に悪い女官をしばける痴女皇国の掟を頻繁に行使していたのが黒蛇騎士団…マリアちゃんの親衛隊兼・破壊工作部隊なのよ…ただ、あまりにやり過ぎたのもあるけど、忠誠を誓う優秀な騎士が集まった事もあって、皇帝直属のエリート部隊である黒薔薇騎士団に組織改編されたけどね)

なるほど。

(ちなみにここに、なりたくもなかったのに黒薔薇騎士団への入団資格を有している人間が2名在室中)

(瞳さん…私なんか一度や二度じゃないんですよ、あの入団儀式を無理に受けさせられたの…しかもバーチャルでなくてリアルにやられたんですよ…とどめに私、そもそも貧民救済活動が主な任務の篤志とくし部隊の聖隷せいれい騎士団員で、しかもベラ子陛下付きの白薔薇三銃士なのになんでこの上黒薔薇資格なんぞをっ)

(イリヤさん。忠告しておきます。誘われた場合には入団儀式の内容を必ず尋ねた方が身のためです。あれは尋常じゃなく人の尊厳を破壊しますから…)

ええっ…そんなに厳しいのですか、選抜のための修行。

(私や伊藤課長の顔で全てを察してください。二度と受けたくもないわあんなもんという思いに満ち溢れているのはもちろん、試験内容を思い出したくもないのです)

(なりたくてもなれない人の方が遥かに多いのに贅沢なティアラちゃんですね…しばきに行きますよ…)

(アユさんとイチャコラしとるのに贅沢な事を吐かしとる痴女皇国皇帝のごとき多忙なお方、仕事をほっぽり出してまでわざわざ南米の淫化いんかくんだりまで来んでもいいです。それよりベラ子陛下、淫化の方々とリュネ世界の混血で羽根持ちで飛行能力があって見た目は淫化人か、最大限妥協してもイリヤさんの類似の姿の女官が産まれないと困るみたいですよ?)

(つまり何ですか。ティアラちゃんはそういうお仕事の件であれば、あたしが淫化に来ても良いと)

(出来れば仕事でも来ない方が色々捗る気もしますが、とりあえずここに田中内務局長まさみさんまでお越しなんですから、どうしても来たいなら雅美さんの許可取って下さいよ…そもそも淫化に誰でも彼でもホイホイ来るなって決めた稟議にベラ子陛下も承認印押してるでしょうがっ)

ほう。このナカイさん、確かに皇帝陛下への暴言は側で聞いていても恐ろしいものがあります。

しかし、他の方々との連携や折衝が多い勤務の方らしく、こうしてさりげなく上申してしまう術に長けておられるようですね。

うう、私の副官がこうであったならば…。

(イリヤは跳ねっ返りでリュネはおろか、他国にも有名だったらしい。王族にも時として逆らうとか)

(部下に無理させる指示は断るところから始めてただけよ!)

まぁ、アスタロッテの暴露癖は後で折檻するとしまして。

(イリヤさん…有翼女官がこちらの期待通りに産まれてくれない件、あたしも聞いてます。そして、解決が難しい話だと言うのも…)

(で、私は思ったんですけどね陛下。黒薔薇と紫薔薇の入団試験の中にですね、例の滑空翼の操作をして痴女山から麓まで規定時間内に無事故で降りて来れたら合格という項目があったでしょう。あの折り畳み滑空翼、淫化で使うことはできませんか?)

(うーん、あれは確かに上昇気流にさえ乗ればかなりの長距離を飛翔できますし、飛び立った場所によっては偏西風やジェット気流を利用してとんでもない場所まで飛んで行けますよ。ただ…熟練者でないと思った通りに飛んでくれない欠点があるのです…有り体に言うと、墜落の危険があります)

ふむふむ。

で、その滑空翼とやら、実物がどこかから来ました。

ただ…その滑空翼とかいうものが収まっている箱、人が背負っておられる状態で送られて来たのですが。

(使い方を知ってる人でないと本当に使えないものなのですよ…)

で、その箱を背負っているのは…私が見ても不気味に思える、艶のない真っ黒な衣装に、黒と赤の…花に蛇が絡まった装飾が施された剣をお提げの女性。

(蛇って…リュネ世界にいたのですか)

(いました。開いて焼くと美味で)

(何かこう、日本という国の陸上自衛軍の特殊な兵士の食生活を思い起こさせますね…リュネの食料事情が偲ばれます)

(いえいえ、そちら様の言葉で言うと陸うなぎという意味になる生き物でした…しかも行くところに行けば大量に獲れるのです…)

(捕まえて食べているところ、あまり想像したくない情景なのはともかく、その女性は滑空翼の使用許可者どころか、人に滑空翼の使用法を指導する立場の人物です…)

で、腕やお尻や脚が剥き出しなのは痴女皇国の女官服の常だという常識、この私にも出来ておりますが…その女性、どういうわけか太ももがやたらと筋肉質なのです。何かで鍛えたかのように…。

(自転車通勤を欠かしていない成果です…アフロディーネは普通の足のままなのに…)

ただ、その自転車とやらが何かは別として、女性がどこの何者かはすぐに判明しました。

(雅美母様。なんでこの私が部外者立ち入り禁止のはずの淫化くんだりまでっ)

(それはあたしの科白よ…滑空翼を試すなら本宮詰めの黒薔薇騎士よこしてってダリアとエマちゃんに頼んだだけなのに、なんでペルセ…あんたが来るのよ…)

ええと、マサミさんの娘さんなのですか。

(あー、ダリアですけど、ジョスリンは育児休暇でフランスに帰ってますさかいな…で、ペルセには滑空翼テストついでに淫化視察して帰らせますわ)

(ダリア統括!私もヒマじゃないんですよ…? あ、皆様、三代目黒薔薇騎士団長のペルセポネーゼです。とりあえず雅美母様の娘でもありますのでよろしく)

なるほど、この方が痴女皇国最強部隊を率いておられると。

とてもそうは見えな…え?

(剣の腕は恐らくイリヤさんの方が上だと思うけど、うちの娘であってうちの娘じゃない子なのよ…正体がギリシャ神話の冥界女神ペルセポネでさ…人間を生きたまま地獄に引き込む技が使えるからね…)と、マサミさんからはやり合わない方がいい旨の忠告、密かに入りました。

はぁ、非常に強力な魔法の類をお使いになるのですか。

(胸は負けていますね。膨らまそうと思えば黒薔薇騎士団員の権限で、体型補正も可能なのですが任務でもないのに対抗意識だけでアルテローゼ支部長の胸を再現するのは部下の手前、精気の無駄遣いを規制している私が矛盾行為に走ることになりますから…)

(黒薔薇騎士は潜入行動も多いから、普段は小柄な体型にしてることが多いのよ…で、ペルセの話でわかると思うけど、瞬間に見た目を変える能力と権限、紫薔薇と黒薔薇は許されてる立場なのよね…)

それはともかく。

ここでその滑空翼とやら、広げると結構な長さの翼、箱から出てくるとかで…完全に展開すると困った事になるようなのです。

でまぁ、種付け撮影も終わっておりますので、あとでワイナピチュ山の山頂から私と一緒に飛んでみることに。

その前にですね。

まず、孕ませた神官から子供を取り出す必要があります。

これ…ワイナピチュの苗床での出産だと、下手すると赤子も母体も溶けるわよね…アスタロッテ…。

「面倒だが我々でやるしかないだろう。娘たちも協力を頼むぞ」

ええ、これ、結構な勢いで魔力を使いますので、作業後の苗床入浴は必須なのです。

(毎回毎回思うのだけど、この毒抜きの入浴を考えた魔族、誰よ…)

(私に聞くな。あと魔王様でも知らんらしいから無駄な質問はやめておけ…)

腑に落ちないアスタロッテの態度は、後で追及するとしてですね。

私が苗床に浸かるのを嫌がっている理由ですけど、ワイナピチュで浸かるのは特に嫌なのですよ。

なぜならば、ワイナピチュの苗床を構成する成分についてはですね、どうやらワイナピチュ所属の、ど助平熟女神官が発している魔毒に強く強くつよーく影響を受けておるようでして、私が入ったら最後、しきりにあちこちに触手を突っ込んで来るのです、苗床が。

(私もやられてるんだから文句言うな。調教はしているんだが、どうも魔王様のよこした苗床のお裾分け分、殊更、助平な成分が溜まっていたところから採取されたようでな…)

(偏りなんてあるの? あれ…何か魔王の嫌がらせめいたものを感じるわよ)

(ならマチュピチュの苗床がもっと猥褻な動きをするはずだろ…何であっちは大人しいのだ…)

と、そこに聞き慣れたくはないのですが耳に残る鬱陶しさの、ょぅι゛ょの声が。

(そちら、なんでもかんでも余を悪者にするなっ。そもそも魔大陸の苗床ですら剣聖の恫喝に怯えておったのだぞ…だいたい剣聖のごときはリュネにおった時から暴力女として悪名轟いておったろうに…)

こらこらこらこら、何を事実無根の悪しき噂を。

撒き散らすのは魔毒だけでも充分なのですよ、このロリババァ魔王。

(おのれらに散々言われたがな、余の身体はな、あくまでも魔素の浪費を防ぐために成長を止めとるだけなんじゃあっ。第一におのれら、余が育った姿も見とるであろうに…)

(その割には大人体型になってること、最近多くありませんか)

(これ摂政、それこそ事実無根の噂であろうがっ)

(魔王様、こちらはこちらで何とかやっておりますので…淫化に注意を向けすぎますとイリヤが暴れよります…)

(アスタロッテも暴力女の相棒役で大儀であるな…嫌になったら魔大陸に帰って来てよいからな…)

(まぁ、イリヤには後で私からも言い聞かせておきます故…)

今や、アスタロッテの方が魔王の上位に来るはずなのですが、長年の主従関係は簡単に崩せないようです。

で、リュネ世界の魔王がなんで我々の心話に介入できるのかはともかく。

我々自体は慣れたもので、さくさくと治癒術と転移術を使って赤子を取り出し、成長させてしまいます。

で、育った娘たちは神官に連れられて別室へ…初期教育を終えた後、適性を判断する過程を経て、マチュピチュまたはクスコ送りとなります。

(凄いものですね。我々がやるとエマニエル部長かマリアリーゼ陛下をお呼びするか、痴女宮から一番近いボロブドゥールの即成施設に行くことになりますか)

(で、実はこの処置も観察対象なのよね…これ、女官だと出来る人は限られているんだけど、全く不可能じゃないのよ…)

(母体の子宮内で一気に大きくする時に魔素…魔毒とかいうものの吸引や移動が観測できますね、母様)

(このあとの魔毒処理の問題はあるけどさ、うちの即成栽培プラントほど超大掛かりな設備なしに人が増やせるのよね…そりゃ、マリアちゃんが見てこい記録してくれって言うはずよ…)

何やら機密事項めいた心話のやりとりですが、その割には私にだだ漏れという気もします。

「イリヤさんが上級幹部扱いだからですよ。千人卒になっているのは私の神種族能力の制限処置と同じ理由で、能力を下手に開放すると弊害があるためでしょう」

この方…ペルセポネーゼ団長の巻き毛めいた短髪、普段は銀髪にしておられるそうですが、本来の神種族能力を使い出すと黒髪に変色していくそうですね。

「私もそれを言われたな…魔法使用の制限を外すと魔毒が撒き散らされるからと…」

ですね。アスタロッテも今は人にかなり近づいた赤肌と白髪を普段の装いにしておりますが、魔族の力を使えば使うほど、本来の色合いの姿になりますから。

(で、かねてよりお二方が魔法魔法と言われておる特殊能力ですが、実のところは雅美母様のみならず、この私やアフロディーネも「果たして魔法の類であるか」を疑問に思っておりまして)

(どうもさ、呪文詠唱だの回復液ポーションだのっていうファンタジー世界おなじみ物件のことごとくが出て来ないので不審に思ってたのよねぇ)

(どうやら皆様が魔法と称しておられるお力、実際には女官種能力や痴女種能力と酷似した能力のようですね。ただ女官種がその手の事を始めた場合は猛烈な発熱と引き換えですし、痴女種は卒級によってかなりの能力差が出ます。で、リュネ種としておきますが、能力発現と引き換えに魔毒が体内で強毒物質に変換されているようなのです)

(…痴女皇国女官長のアフロディーネです。堕天使の方のアスタロッテにも尋ねましたが、いわば人間の体内の新陳代謝を猛烈な勢いと量で行っているようだというのが堕天使の見立てですね)

声だけのこの方が、ペルセポネーゼ団長の双子の姉妹に該当なさるそうですね。

(イリヤさんほど巨乳ではないのですが、アフロと似たところはありますよ)

(その愛称やめてよペルセ…で、魔毒から超能力めいた何かしらの操作をやってる件の分析については、もう少し観測が必要と思うのですけど、現時点では女官種の類似能力と思えますね。ただし急速老化や発熱ではなく体内に毒素を蓄積してしまうのが副作用反応であると)

(つまりねイリヤさん、娘たちの見立てでは、あなたたちリュネ世界の住人が使っている魔法って、実は私たち連邦世界由来の知識を持っている人間が想像する魔法というよりは、超能力と言った方がよい代物みたいなのよ…そして、痴女種の元になった女官種という超人類の行使能力に近いものも観測されてるの)

(で、リュネ族や魔族に残された魔法に関する文献は私も間接的に拝見しましたけど、能力を使うための集中の仕方や想念の方法など、呪文のじゅも出て来ないのですよね…)

(今、イリヤさんとアスタロッテさんの記憶も参照させて頂きましたけど、一種の本能で特殊能力を使いこなしておられる面もありますね。もっとも、アスタロッテさんは苗床の蓄積知識も潜在的に吸収しておられたようですが)

ぬう…しかし、それは何か、淫化の今後に影響するのでしょうか。

(直接にはないけど、イリヤさんやアスタロッテさんのような翼人を産み出すための処置に影響するわね。だからこそ、こうして色々と調べさせてもらってるのよ…)

そうでしたね…私たちの力を十全に使うためには、空気といわず水といわず大地といわず、魔素を含んだ地でなくば困難。

すなわち、私が翼を広げるのはまだしも、リュネ同様に自在に飛び回るためには、淫化の地の事物に魔素…魔毒を広めることになってしまうのです。

そして、魔族だろうとリュネ人だろうと混血だろうと、現状では翼持ちが飛べば、濃厚な魔毒を広めてしまう事になります。

せっかく、弱毒の魔毒苔を開発して淫化の地のそこかしこに広めて頂いたのに、私たちが強毒化してしまっては本末転倒。

かと言って、翼なしでは効果の葉の収穫に、問題が。

(新鮮じゃない葉だと痴女種には効き目が薄いのよね…)

(今のそれだと普通に茶葉にしたものが半分、新鮮なのが半分ですね)

(ああっアスタロッテさんにイリヤさん!このエロメスカマキリに変なもん与えないでください!)

(あの…ワイナピチュでお出し出来る飲み物、効果茶か珈琲淫か淫化コーラになるのです…水だと弱毒魔毒を含んでますし…)

ええ、優雅に茶を嗜むマサミさんを見て、ウガジン様が顔を真っ青にしています。

「ゆっきー、あたしがこれ飲んでる理由ってわかるわよね…」

「逃げますね」

「ってこの夜道、どこにどうやって逃げるのよ…このワイナピチュ神殿、確か標高三千メートル超えの岩山のてっぺんにあるのよ…」

「うぐぐ…私も騎士訓練、真面目に受けておけば…」

(だから、ゆっきーも黒薔薇資格をもらえば…)

(ベラちゃん。あたしがそれ受けたとして、邦彦父さんと桔梗母さんにバレたらどうなるかわかって言ってるわよね。無茶はベラちゃんのちんぽだけにしてよ)

(ちょっとゆっきー、それどういう意味よっ)

(ラスプーチンちんをあたしのアナルに無理からに入れようとする意味よっ)

え。

あの…マリアヴェッラ様の逸物って…。

あんなもん、ケツメドに入るのですか。

(ゆっきーはギリギリですね。ティアラちゃんは大丈夫です)

(大丈夫じゃないです!)

(ベラちゃん…黒ブラギ○ス、出庫してもらおうかしら…?瞳さんとゼアラさんも手伝ってね、この皇帝のケツの穴にあのラスプーチンちんを入れられるってのがどういう事か聞こうと思うから)

(ベラちゃん。ゆっきーをしばくのに加担してくれたら、懲罰具倉庫のセキュリティロック、かけてもらうけど)

何かこう、痴女宮本宮の方々が内紛を始めたようです。

とりあえずはこの隙に、苗床に浸かっておくとしましょうか。

でないとマチュピチュに帰ってから浸かる羽目になりますし、何よりワイナピチュとマチュピチュの間の短距離ですら、飛べば結構な魔毒を撒いてしまいますから。

「下に行くのも面倒だな。ほれ」

ぱか。

見れば、銀の間中央の床が1女身四方に開いています。

そこから、赤黒い触手が何本も這い出しておりますが。

アスタロッテ。

いつの間にこんな、変な仕掛けをつけたのよ。

「例のその、苗床の躾が悪い件があったのでな…」

「ちょっと…やめやめやめ!」

ええと、私の身体を触手が這い回っております。

いえ、私だけではありません。

部屋にいる全員に触手、来ております。

あ…マサミさんは避けられてますね。

「ええー…ちょっと、あたしを避けなくてもいいじゃない!」

怒るマサミさんの剣幕に、仕方ないという感じの動きで接近する触手、数本。

しかしですね、その動きは他の触手と違って「触らせて頂いてよろしおますやろか」という、遠慮がちなものだったのです。

「雅美母様。私のところにもなぜか来ておりますが、遠慮してますね」

「困った触手ね。ペルセの身体くらい遠慮なくずっぽずっぽと」

「自分の娘を触手に襲わせてどうするんですか。今日の晩御飯当番は…アフロ、雅美母様のお膳だけご飯じゃなくてエジプトパンで」

「何よその食事差別!」

ええと、タナカ家の内紛はともかく、この気色悪い触手に絡まれても平然となさっておられる痴女宮の皆様は、一体どのような修練を。

ワイナピチュの連中ですら嫌がってるんですけど。

「薄い本に触手ものというのがありましてね」

「雅美さんも描いてるんですよね、触手もの…」

しかし、何故に皆様は触手に襲われて泣き喚いたり逃げようとはなさらないのか。

私はほら、魔毒を抜く必要がありますから、苗床を怒るに怒れないのですけど。

「本宮女官用語に、滝壺という単語が存在しますから」

「あと雅美さんのお墓っちゅう、恐怖のしおき場がありまして」

「以前は堤防と称されていたのですが、聖院学院食堂から折檻せっかんの様子、丸見えになるので…」

「あんたら…滝壺や堤防はともかくね、あたしのお墓はあたしがやりたくて恐怖の肝試し大会会場にしたわけじゃないのよ?勝手にああなったのよ!」

なぜ、生きているマサミさんのお墓が存在するのかはともかく、どうやらその場所、言うことを聞かない女官を可愛がるための場所のようです。

「ですから母様、私かアフロならあのお墓の浄化は数秒で終わるのですが」

「その方法が問題すぎるのよ!」

(イリヤさん…うちの雅美母様の邪念や怨念を吸い取った墓石がそこにあるのです…で、私のある体液を浴びせればただの墓石に戻るのはほぼ確実なのですけどね)

ああ、何となく想像がつきました。

それをやると、多分、墓に埋葬されたのが誰であれ怒るでしょうね。

あと、そのお墓。

後で見せてもらいましたけど、何ですかこのチンポ型のお墓。

しかも、墓の前の石に、黄金のチンポが生えているじゃないですか。

まさか、これに跨って入れろ、と。

(その通りです。拝む代わりにこの黄金のちんぽを挿入することで、墓の邪気を和らげるのです)

ふむ。それ、魔毒の浄化に応用できませんかね。

(考えてみましょう。しかし、本当に申されておられた通り、躾の悪い触手ですね)

「ペルセ。止めないでよ…あたしも我慢してるんだからね…」

どうやらこの触手の惨劇、撮影されているようです。

そして、私のオメコと言わずケツメドと言わず、更にはチンポまでもが触手の先端に開いた口に飲み込まれて前後運動に晒されております。

「あのですねアスタロッテさん…この動きって、どう見てもオナホなのですけど、誰がこんな動きを教えたんですか…」

ウガジン様の怒りのこもった質問はともかく、なるほど、これがおなほとやらを使った動きに近いのですね。

ふむふむ。

これはなかなか。

(イリヤさんの納得の内容が最低すぎる…)

(痴女宮にいると色々と染まるのよ、雪子さん…私ですら色々と変な知識をね…知る事になってね…)

(瞳さんそれ半分はベラちゃんと雅美さん、残り半分はジーナさんのせいじゃないんですか)

(こらゆっきー、雅美さんはまだしも、あたしのせいにしないで…)

(ゆっきー…何でそこでうちの名前を出しよんねや…)

(理恵先輩から聞きました。そもそも聖院時代に変な知識を撒いたのはジーナさんとマリア先輩だって)

うむ。

とりあえず納得はしました。

即ち、淫化に痴女宮本宮からの訪問、なるべく規制しようとしていたマリアリーゼ様の判断は正しかったのだと。

こうした内紛と、その原因となった皆様の淫行乱行いえ乱交、逆に淫化に持ち込まれると困った事になる。

私はそう確信したのです!

------------------------------------

マリア「だろ?」

いりや「女同士の醜い争いをこの目で見た限りは、本宮の皆様には少しご遠慮願いたいという感想しか」

ろって「あと、あの触手…本来ならばワイナピチュ配属の年配女官ですら耐えられないのですよ…あれに平然としているのが信じられませぬ。一体全体、痴女宮の中では何をしているのだろうかという疑問しか起きないのですが…」

まさみ「魑魅魍魎ちみもうりょうのすくつや、毎晩の百鬼夜行のように言わないで…」

ろって「ちなみにワイナピチュだけが淫交儀式の場ではありませんよ、マリアリーゼ様。マチュピチュでも」

いりや「アスタロッテ…あんた…」

ろって「だいたいイリヤ、お前がワイナピチュで魔毒抜きをする理由とは、マチュピチュに戻ってからすぐにフユキの相手をするからだろ?マチュピチュの苗床に浸かる時間も惜しいからではないのか」

いりや「ううううう」

ろって「ですからマサミ様。ろくがやさつえいとやらをなさるなら、ワイナピチュだけを撮られるのは片手落ち。ここはぜひ一つ、ろりのすくつとか申すマチュピチュの取材とかいう行為もなさって頂かないと」

まさみ「と言うわけで、次回はマチュピチュ神殿…イリヤさんの管轄で、一体全体何をしているのかという話になるようです」

いりや(マサミさんはすでに知っているはずなのに…なのに今更、かめらを入れるのですか…)

まさみ(勘違い禁止ぃっ。マチュピチュではリュネ人と淫化人の交配で翼が生えないかを試しているのでしょう?だから、マチュピチュの方の種付けも見せて分析データを収集する必要もあるのよ?)

ろって「マサミ様たちは一応、真面目な仕事でお越しなのだぞ、イリヤ…協力の必要はあるだろ…」

まさみ(一応じゃなくて本当に真面目なんだけど…)

ゆきこ「あたしらに撮らせるだけじゃなくて、下手したらあたしたちもワイナピチュの神官に種付けさせられかけてたんですよっ」

ひとみ「それどころか魔族さんたちの子種をですね」

ぜあら「ヒトミ様に流石にそれはまずいということで、私たちがデイモン族に孕まされるのは回避できました」

べらこ(瞳さんがいなかったら、絶対に雅美さんは生贄にしてたと思うわよ、ゆっきーを…)

まさみ「なお、ゆっきーをあたしの墓の敷地に連れて行くのは確定です」

ゆきこ「本当にごーるでんバット、借りて来ますよ…」

ひとみ「それよりもマリアンヌちゃんとスザンヌちゃんに頼む方が」

あんぬ「それはいいとして、私はそろそろNBに留学名目で行く準備をしてる時期のはずなんですよ、このお話の時間軸だと」

ざんぬ「あたくしたちのだいがく受験のあたりですかしら」

マリア(その辺はあまり緻密に気にするな…)

あんぬ「それよりリーゼ姉、ちゃんと淫化の人たちの救済手段、考えたげなさいよ…」

マリア「その辺も次回に持ち越しらしい…」

他全員(どうなるんでしょうね…)
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