闇堕ち女帝マリア・痴女皇帝建国譚

すずめのおやど

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番外編・エロ本自販機ものがたり・2

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で、子供鉄道とは何か。

室見局長ぉおお…。

(しゃあないわねっ。実はマドゥラ島内の慈母寺網を整備した際に、島内や島外との貨物の輸送手段が問題になりました)

(あぁ…くるまはあっても運転手がおらんだという)

(かわいそうに、マルハちゃんも駄洒落菌がとうとう全身に…)

いや、わしはあくまで痴女皇国世界の球根詐欺国の生まれかつ王女であって、連邦世界の海面下大麻売春国の王女では。

でまぁ、島内の水田や畑だけで足らぬ米や麦や芋だの、逆にマドゥラ島で生産している果物や野菜、あるいは塩に牛といった島外との取引に使っている生産品の輸送手段が問題となりました。

なにせ飼料作物の輸送だけでも大変なのです。

以前のマドゥラ住民の荷物運搬手段だった牛の背中。

更には、屈強な戦士出身者や農夫、あるいは農婦のおばちゃんによる担ぎ屋行為。

こうした、旧来からマドゥラ島内で一般的だった牛力や人力による荷運び手段だけでは増大する貨物輸送の需要、全くまかない切れないなどなどの問題が、マドゥラ開発によって表面化してしまったのです…。

(船はあるにはあるけどジャンク船だから時間は牛と大差なし、と…更には港から離れたところにまで田畑を切り拓いてるのよね…田畑や牧場の開発はさ、塩害の出た土地を避けたり、花崗岩や石灰岩土壌を避けてるから止むを得ないんだろうけどさ…結局は港までの陸路は従来通りなのよね…)

(牛車を入れようにも車輪で通れる道の整備と同時にやらんとあかんとあっては、頭痛が、頭痛が…)

(これメリットでもデメリットでもあるんだけど、チンポネックスで育成したとうもろこしとか麦や大豆を餌に使うと、増えるのよね…家畜)

(しかも以前の牧草だけよりも身体が大きくて元気になりますから…大きくなった牛はちゃっちゃとパメカサンの精肉場に持ち込まないと、餌を食い潰すだけの存在になってまうんですわ…更に肉は肉で、島内消費分だけやなしに南洋島にとっとと送る必要もあるし…)

(生きた牛の状態で送るとしても、結局は輸送手段の問題がね…スラバヤか、せめてパメカサンまで持って来てくれたら鉄道かトラックが使えるんだけど…)

で、考えられたのが鉄の道。

確かに、あれがあれば南洋島だと貨車という鉄の箱、あれ1個で牛20頭分の背中に分けて載せねばならぬものが運べるのです。しかも。

(BD69の南洋島仕様で単機牽引定数は換算両数69両…ごめんマルハちゃん、素人向けに言うとあれ1台で貨車70台近い貨物列車を引っ張れると思って…)

はいはい。まぁ、牛千頭分の荷物を一発で運べるとしても、驚き桃の木文明の木。

(確かにBD69の原型機のDD51はこの木何の木社が主体となって設計製造したけど…)

しかし、マドゥラの今の人口と今後の人や物の流れを考えると、南洋島にあるような本格的な大型の箱は持て余すし、保守や運転にも人を育成する必要があるとか。

(南洋島の鉄道要員だけでも大変だったのよ…)

そこで白羽の矢が立ったのが、簡易軌道とか軽便鉄道という部類だそうです。

これならば鉄の道の敷設も、そして大型版のダンケ号だのとらっくだのを走らせる人が育った場合の廃止も割と楽に出来てしまうのだとか。

(道路の上や路肩にこうして線路を敷くの、割とよくある手段なのよ…編笠民兵べとこん国なんて南北を結ぶ大幹線でハノイ近郊はこれ、やってるから…20両編成以上の夜行特急や長大貨物列車がバイク屋の軒先を音立てて通過していくのよ…)
https://twitter.com/725578cc/status/1690202528670224384?s=20

まぁ、あの国はそういう無茶苦茶しても割と普通に人が暮らしそうですね。

そして、ジーナ様の身体の祖国などで実績のある子供鉄道とやらの概念を導入して、足らぬ人手を補うことと、子供たちにもいくばくかの業務報償金を与えることが企画されました。

これが、マリアリーゼ陛下が申された「エロ本を買うお小遣い」を与える手段なのです。

この小さな子供鉄道は、灸場他の砂糖きび列車や、東欧の岩塩鉱山だの中央アジアのチャカ塩湖、あるいは南米のウユニ塩湖などの塩の湖のほとりで使われている製塩軌道とやらと類似の規格だそうです。

(旧ソ連はレール幅750mmのところが多いのと、もしかすると今後の延伸に伴ってギリシャのオドントス登山鉄道のようなラックレールを導入する可能性があるから、ソ連の子供鉄道のレール幅で行ったのよねぇ…762mmならあたしの趣味が爆発寸前だったんだけど)

まぁ、局長のご趣味はともかく。

この子供鉄道、元来は例のアカい思想の国の産物だそうです。

(万一の資本主義者との全面戦争に突入すれば男はほぼ全員兵士となるだろう。そうした場合に国内の物流やら通信をまかなう男性がいなくなるのは第二次世界大戦で経験したことである。そこで婦人が男性の代わりに運転や重要業務を行い、子供に車掌や切符販売などの補完作業をさせることが企画された…ちゅうのが理恵ちゃんから聞いた設立理由やな…いかにも国や党のためには何でもさせるし手段を選ばん共産主義者らしい発想やで…)

ああ、某なんとか人民共和国、おばちゃんがばすとかでんしゃを運転するのはまだしも、軍隊が工場やらホテルやらスーパーを経営してると。

(しかもそれが国家規模の産業やからな。NBでもそういう事はしていて軍営鉄道や軍経営のスーパーとかコンビニが存在したんや…ただ、これはNBの開拓当時の事情ゆえにやむを得ずやってたことで、そのどこぞ人民共和国のように党や軍幹部が金…特に外国の金を儲けるためではないからな…)

それはまぁ、わかります。

エヌビーでは人がいなかったからでしょう。

例えば今の慈母寺や聖母教会がまさにそれで、銀行や郵便、果ては子供の教育に医者の代わりなどなど、オテラ以外のことをさせざるを得なかったのです。

ただ、それは金もうけではなく、あくまでも領民のためにしている事ですから、意味が全く違うのは理解できますよ。

でまぁ、そうした子供たちの労働教育のための施設である子供鉄道の規格を流用して、車を走らせようにも車を動かす人間がまだまだ少なすぎるというマドゥラの道路の上に鉄の道を敷いて、そこに小さな箱を連ねた可愛い列車を走らせたのが、室見局長の企画が形となった物です。

とはいえ、マドゥラの西の端からこのスメネプまでですら直線でも150キロはある距離です。

あちこちの駅に止まりながら走らせていくと、パメカサンとスメネプの間を結ぶだけでも60キロほどの距離を2時間はかけて走ることになるのだとか。

(最高速度は時速60キロが関の山よ…それ以上は762mm未満の軌間ナローゲージで二軸貨車の貨物列車じゃ無理ね…)

そう、この子供鉄道、主に貨物を運ぶために作られたのです。

先ほども申しましたが、マドゥラ島内での生産だけでは足らない米などの食料を島内の慈母寺を経由して配給することと、そしてマドゥラの貴重な輸出品たる牛、わけても食用に使う肉牛のための飼料を沿線の各・慈母寺まで輸送することが最優先されるのは理解できます。

そして人間向けの食料や肥料チンポネックスに衣類だの家具だの農機具だの、拡張著しいムラムラ、いえ村々で必要な資材を送り込む手段としても活用されると。

で…スメネプの駅は漁港のすぐ側に作られています。

ここで、早朝3時から4時頃に水揚げされた魚は、仲買役人…これも実はスメネプ港慈母寺の職員です…が手早く査定して船ごとの水揚げ報償を払うや否や、男たちや子供たちの手で専用の輸送箱に詰め込まれ、港の鉄の道に止まった冷蔵あるいは冷凍貨車なる白や銀色の箱に積み込まれます。

そして一路、朝一の朝市に間に合わせるべく、まだ暗い中をパメカサンの魚市場目指して一目散に走るのだそうです。

(途中の村の慈母寺から魚のリクエストがあった場合は、トロ箱単位で降ろすこともしてるわよ…)

また、この魚列車の後追いで野菜列車だの牛列車だのといった、各村からパメカサンに運んだり、そこでちゃんとした列車に積み替えて南洋島を目指す貨物を積む列車が走ります。

で。

若返り女体化の煽りで子供たちの数こそ少なくなりましたが、村の子供たちはこの列車に貨物を積み込む手伝いをした後で、親たち大人に混じって働くか、慈母寺付属初等教舎なる学校に向かいます。

そう…荷積み人夫の仕事をして、子供達はおこづかいを貰うのです…。

そして6時までに慈母寺で振る舞われる朝食を食べた後、午前中の授業を受けます。

更にお昼の給食の後、今度はパメカサンから来た貨物を下ろすのを手伝った後で各戸への配給品を持ち帰りがてら帰宅するのです。

では、エロ本自販機を置いてから数日後になりますが、その後のエロ本販売状況などと合わせて事情をお伝えしましょう。

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からんからんと鳴る鐘の音や、びーぷーと鳴らされる警笛の音。

前照灯を点滅させている黄色の小さな機関車に引かれた、これまた小さな箱をいくつも連ねた貨物列車が、スメネプの町に入る街道の上を走って来ます。

これがお昼前から午後にかけて到着する配給便という貨物列車だそうです。

すなわち、尼僧女官の案内でスメネプ駅を見学している今は、子供たちに給食を振る舞った後の午後です。

機関車の後ろに1両か2両、小さな客車を繋いでいますが、人を乗せるのは通常の場合、これだけで足りるとか…。

(人が多い場合は臨時で客便を出すことにしてるけど、例の競牛祭り以外には今のところは話はないわね…)

ですが貨物便の方、通常時でもこの1本だけではとうてい足らんそうです。

今日もこの列車に続いて、最低でももう1本が到着するとか。

即ち、パメカサンで精肉化された牛肉豚肉鶏肉が、早朝に魚を運んでいた冷蔵貨車や冷凍貨車で運ばれてくるそうです。この肉便が翌朝の魚列車になるのですね。

(お肉の匂いや魚の匂いが残らないように中は洗うけどね…積み込むときに生鮮品輸送専用のトロ箱を使うのも匂い対策のためよ…)

「肥料と飼料はこの便だ。この次のやつが冷凍肉便だな…」と、手配役の男が線路だけのような港の駅で、到着列車の箱の扉に差し込まれた荷物札と、パメカサンの方から送られて来た荷物明細を比べながら、待ち構えていたの荷運び人夫たちに伝えています。

そう、このスメネプでは漁師町と百姓村、それぞれに慈母寺が存在します。

ですが学校は当面、漁師町側で一括して運営することになりました。

「生徒が増えれば向こうでも教舎を開くそうですが…」

そう…今年の初等教舎はわずか6人の子供達が生徒。

男女3人ずつの、漁師町と百姓村から来た子供達の面倒を見るそうなのです…。

Leonor (Amália Rebordão) レオノール Thousand Suction 千人卒 Slut Visual 痴女外観 Culture and Education Bureau Trainee, Pink Rosy knights, Imperial of Temptress. 文教局教育実習生

そして、今年の教婦はただ一人、出家名レオノールことアマリア・レオポルドなる人物がこのスメネプ一帯の子供の初等教育を担うのです。

しかも、実習生とあります。

(大丈夫なんすか、タノキチ局長…)

(私は田野瀬です…ううう、しかもあのなまえをだせない暴君こうていへいかが文教から外しやがるし…それはともかく、レオノールさんは福祉部女官出身者ですよ。実習生の扱いなのは今般の小規模慈母寺や聖母教会の教育要員専任派遣者のための実習教育の最終課程の実習1年間を言われているだけで、福祉女官資格はちゃんと持ってますから安心して。ほら、でなかったら千人卒ちんぽもちじゃないでしょ?)

あ…なるほど、福祉部の女官は千人卒が多いのを失念しておりました。

これは失礼…確かに、学生寮でのオメコをさせているのと、聖母像やジボカンノン像が開発されるまでは精気授受のためにもチンポが絶対必要だったのが聖院学院福祉部でしたね…。

で。

普通ならこの貨物列車で到着したものを荷捌きした後、子供たちは家へ帰宅します。

ですが、わしにはガキどもの帰宅前に、やらなくてはならない事が2つ、あるのです。

まず、1つ目は昼休憩の後で再度開店する雑貨屋の店長。

これはガキどものための駄菓子屋でもあり、かつ大人のための菓子や茶の葉や珈琲淫豆に煙草に日用品などを売る、いわば村のこんびにというもの。

この店は物理的に慈母寺の敷地の中、それも学舎の横にあり、今は慈母寺の職員僧がわしに代わって店番してくれとるはずです。

百姓村慈母寺・村・田畑(漁師町からも行けます)
↑マルハ社宅    →漁師町集落
 ↓    エロ本自販機↓
 ●    ↓水練場  ●◇◇◇
 □□□□ ■■■■ □港町□◇
 □雑貨□ □学舎□ □慈母寺◇
 駄菓子屋 □□□□ □□□□◇

↓スメネプ港・子供鉄道貨物駅

で、ガキどもが帰宅する前のひととき、この店番僧侶と交代して店員兼・店長をするのです。

それと、例のエロ本自販機はこの店の裏手…、わしのスメネプでの新しいヤサから少し離れた場所に存在します。

でねぇ…。

マジックなミラー号なる、変態用途で使われるとらっくが痴女島に存在するの、覚えておいででしょうか。

このマジックなミラー号の土台になっとるくるまと、同じものを使ったきゃんぴんぐかーとやらが、わしの新しいヤサだそうです…。

即ち、ここと次からはドサ回りの赴任地へ家ごと走って行けと…。

これが女王に対する扱いなのかとディードに文句を垂れましたが、この通称ヤドカリ号、買えばなかなか結構なお値段…だいたいでダンケ号4台から5台分、壊され号なら2台分になると聞かされては納得するしかありません。

では、なんでわしが文句垂れたのか。

同じヤドカリでも、もっと豪華なやつがあるのを知ってたからです。

例えば、壊され号がヤドカリになったやつとか。

更には、ばすとやらを丸ごと、ほてるの客室のように仕立てて、おなかの下に小さめのアシぐるまを抱えられるようにしたやつとか。

ただ…痴女島や南洋島はいざ知らず、このマドゥラの道の整備はまだまだこれから。

現状の狭い道に合わせるためにも日本製のとらっくを元にしたヤドカリ号で我慢せぇやと言われては仕方ありません。

まぁ、わしは大体一週間から長くても1ヶ月未満で次に行けとか言われてますから。ヤサを次々に島内に作ってもらいながら移動するよりはこちらの方が面倒がなくて良いでしょう。

ただし、車内の掃除は自分でしろ、またはお駄賃払って子供らにやってもらえとか。

(お給金の概念を皆に教えるための行脚でもある訳でしょう…でなきゃ国政放置してマドゥラで遊んでるとか言われますよ…)

と、カーティカはもとよりメフラウにまでお説教をぶっ込まれては従うしかありません。

さて、わしは聖環から自販機の状態を調べます。

というのもいちいちマドゥラまでエロ本を届けるのもめんどいという広報部側の話がありましてね。

なんとこの販売機、専用の紙や色刷り染料…つまりインキを補充しさえすれば、中でエロ本を印刷して吐き出すのだそうです。

(中身は中綴じ製本機能のある複合カラーコピー統合機と思ってくれ)

(ようわかりまへん。あと、ほっちきすのはりも残り少なくなったら警報出しよるんですな)

そして、売るエロ本も、何と痴女宮の広報部事務所からの遠隔操作によって本を入れ替えられるのだとか。

で、お会計は聖環で…つまり買うのに貨幣は無用。

つまりわしの仕事のうちこのエロ本自販機については、紙やインキの補充をするくらいで良いそうです。

ただねぇ…このエロ本の中身については、深く関わってますのや…。

明日の授業の用意とか諸々があるレオノールは慈母寺の隣にある学舎兼宿舎に戻りますが、わしは店番を代わります。

そこへ、やってくる子供ら。

「なーなーおねーちゃん、裏の本って後で買うてもええかな」と、わしに小声で聞いてきよります。

「お前ら聖環の残金なんぼあんねん…よし、大丈夫やけどな…あんま無駄遣いすんなよ」

で、残高を確認してやった後、わしの私金で冷たいもんでも奢ってやります。

この雑貨屋兼駄菓子屋、なんとアイスも売っとるのです。

そしてジュース類は、連邦世界の仏象国などにありがちな袋に氷をぶっ込んで、そこにミルクティーなりジュースなりを注ぐあれです、あれ。

ほれほれこれでも持ってけとかやってますが、実のところはこの雑貨屋もそうですけど、裏の自販機は完全にコスト倒れ、営利を追求して置かれたものではありません。

目的はあくまでも貨幣経済への慣熟教育や、そして性教育のため。

すなわち。

(なぁなぁ、今朝おねーちゃんが先生とやってたあれ、もう本になっとん?)

と、ニマニマしながら、わしに聞いてくるおガキ様。

(おう。さっき見たら出来てたわ…ええか、先生が言うてた隠し場所に隠すんやぞ…大人どもに見つかるなよ…)

そして、ニマニマしながら返答してやるわし様。

で、この会話は一体何やねんという疑問、当然ながら出るでしょう。

単純に言うと、今朝の早朝のおさかな列車や牛運搬車などへの荷物の積み込み手伝いをするガキどもは、この雑貨屋やわしのヤサの後ろ…即ち、慈母寺や学舎の後ろを通る経路でも港や家に行ける戻れるのです。

で、わしはガキどもの出勤に合わせて早朝のまだ暗い中から住職だの尼僧職員だの、更にはレオノールを日替わりで犯していやもとい精気授受しとるのです。

ええ、目的はまず、覗かせるため。

しかし、ガキどもとて、いつまでも覗いていては仕事になりません。

仲買職員や、荷物捌き役の親方に遅刻を叱られます。

そこで、この様子をエロ本にしてガキどもに買わせる事が発案されました。

(まさに収穫したての新鮮なズリネタで作られたエロ本、それも見知った知り合いのおめこ。これが売れない訳がないだろ…)

(陛下、わしらのあれが紙で残る件)

(痴女皇国に基本的人権は存在しない…つまり肖像権もないんだ…)

(今度陛下とアルトさんの絡みで一冊出して頂ければ買いますよ)

(マルハちゃん…あのインキは永年保存仕様じゃない…劣化退色するんだ…それで勘弁してくれ…)

で、わしらが慈母寺の裏の縁側とかでやっとる様子は自動撮影または広報の遠隔操作かめらで記録されます。

普通ならここで動画編集…なのですが、広報部長様は朝も早よから眠い目をこすりながら、エロ本としての起承転結を一連の動画から静止画として切り出したり、静止画専用のかめらで撮られた画像を取捨選択後、エロ本データに編集して自販機に送り込むのですよ…。

(皮肉なもんだよ…最初はエロ漫画より実写のエロ本の方が売れる、しかも南洋やマドゥラの生活系のエロを題材にしたビニ本の方がいいんじゃないかって雅美さんが予測したけど、本当にそうなったもんな…)

(で、わしが近郷近在の奥方やら娘どもを犯したり、夜這いやっとる内容とかを今、脚色して漫画にしとると…)

そう、競牛騎手とのアレも一種のロマンスものに仕立てられてエロ本になるそうなのです…。

更には、慈母寺でやってる「性教育」もエロ本に…。

ええ。

漁師や農夫のオヤジですら密かに買ってるの、防犯カメラにしっかり映ってました。

(ついでに申し上げておきますと、皆様にはもうお分かりでしょう。どこの誰が何を買いくさりよったか全て記録に残ります。ですので個人の性癖傾向の記録はもちろん、需要観測やら何やら、購買対象の意識や欲望を慈母寺の尼に探らせることも含めて全てはわしらに明らかになるされるのです…)

(そりゃ買ってくれそうなもんや売れそうなもんを揃えるのは商売の基本だろ…)

(ですわなー)

ですので、通常の紙はもちろん、意外と昇華印刷用紙や耐水こーてぃんぐいんくりぼんとかの補充も頻繁なのです。

ガキどもにも買いやすい値段の普通紙印刷の通常版の他、水に強い強装版とかいう保存性の高いものの印刷ボタンも存在しますから。

(なんとか電器のマイクロド○イシステムをおもいっきり進化させた印刷モードがあると思ってくれ…あの各色印刷ごとに紙がプリンターを出入りするという伝説のアレの進化版が…)

(両面オフセット印刷の薄い本の他、コピー本も出てくると思って…)

(ようわかりまへんっ)

そして…エロは強いと言う話は本当でした。

なんと、わしの教習だけでこの自販機の操作方法、おっさんや兄ちゃんはほぼ一発で覚えやがります。

お姉ちゃんたちは少々手こずってますが、何と呼び出しボタンを押せば雑貨屋かわしら店員資格者に通報が周り、操作方法を教えるということになっとるのです…。

(やおいとかがちほもってのも買えるんですよ、漫画ですけど…)

ええ、わしらの予想を超えて、この万能型エロ本自販機とでも言うべき代物、稼働してます…。

んでね。

ガキども、隠し場所って言ってたでしょ。

実はこの隠し場所というのは…百姓村の慈母寺の境内。

木を隠すには森の中、エロを隠すにエロの中と申しまして。

そしてぇ…百姓村の子供たちは、港町のガキどもと違い、全員が全員、貨幣経済に対応した教育を受けてませんねん…。

つまり、港町慈母寺の雑貨屋で買い物をしたりエロ本を買いたい場合、志願して港町の仕事を手伝ったり、列車で来た荷物や列車に積むなにがしかを牛車で運んだりなど、大人のお手伝いをするしかないのです。

そこで、港町の子供たちはエロ本を隠す場所として百姓村の入り口にある慈母寺の本堂の裏手の外廊下縁側の下に隠すよう、レオノールやわしに言い含められてます。

(百姓村の慈母寺に届けもん頼まれたとか口実の口裏合わせはしたる…)

(あちらの慈母寺まで港から歩いて5分くらい、割と近いには近いのですよ…)

もうお分かりですね。

港町の子供たちによって読まれたエロ本。

今度はエロ本を買おうにも買うお金が自由にならない、百姓村の子供が読むのです。

(橋の下ならぬ寺の下。まさにエロ本リサイクルの美しい伝統の再現だなっ)

(そんな再現、ガキども以外に誰が喜ぶんすか…)

でまぁ、お姉さんものの販売出力、わしの聖環で確認できました。

ええ、はいてくのろじーの無駄遣いというのがこのマルハレータにも分かってしまうほど悲しい姿のエロ本自販機、エロ本自販機で一生を終わらせるのが不憫で不憫であまりに悲しすぎるくらい無駄に高度な技術が投入されているの、わしにもわかりますから。

そして、皆様の基準で申し上げますと、このわしは元来ならばそちら様の中世時代の欧州のええとこの娘なのです。

この時代の書物っちゅうもんは基本的に、本にされる価値がある何かだけが本にされたと思って頂きたいのです。

すなわち、背表紙がきちんと装丁されるべき。

(これはまぁ、貸本の需要もあって、頑丈にしとかんとバラバラになる可能性があったっちゅう身も蓋もない現実もあるんですけどな…)

はたまた、絵画の類は保護額装されて然るべき。

ええ、ニスを除去したリ塗り直しをする事例、お聞きになりませんでしたでしょうか。

良かれ悪かれ、文章絵画の類は「練習のための紙からしてまず高い」時代だったのですよ…。

それがなんですかあのエロ本自販機。16ページや24ページくらいの白黒の中綴じ普通紙品質の漫画やったら、聖環近づけてシャラリンとか音させたら、30秒もかからずに出てくるんですよ。あたかも本物のエロ本自販機で本を買ったかのように…。

さすがにフルカラーだともう少しかかりますが、それでもPRIVATEとかいう欧州販売のウスイホン、無修正実写本で簡単なストーリー付き12ぺーじくらいとか、はたまたヤパンのウラホンレベルの同じようなページ数の中綴じだと2~3分で吐き出されてきます。

漁師が魚待ち波待ちの合間に船の上で見る読むのを想定した防水版でも5分あれば出力完了しているそうですよ…。

(ぐふふふふふ、あと1年待ってもらいましょう。その紙事情は二つの理由でガラっとカイゼンできますよ…)

(なんすかベラ子陛下…メフラウ…ユフラウ・タノキチを財務、それも罪務部長に戻して自分が暫定文教局長に就任したからっちゅうて…)

(ふんっ、あげな薄情な女は罪務に行かせるのです…じゃなくて例の綿花関係の支部間支援予算の付け替えだの財務の業務が増大しておるのです…ですので財務局長のデルフィリーゼ様の肝入りなのです…出納すいとう部長にはディアディリーネさんが古巣へ異動したのです…)

(ベラちゃんが無理にでも南洋島単独出禁を実質無効にしてに上陸しようと画策した話も出てるわよ…慈母寺付属の聖院学院仏教学部は完璧に文教局所轄だからね…)

なんでそう、バレバレのことを。

(ほんとですってば…)

(わしはそういうゴタゴタはアニサやディードに押し付けて、今は青い恋を見守りたいのです…)

(それこそ、ものすごく嘘くさく聞こえます。あの守銭奴で有名なマルハちゃんがよりによって人のコイバナなんぞを)

(いやいや陛下…今からのサリムとレオノールのアツアツプールソウジタイムを見たらそんな無粋は絶対に言えんようになりますて…どうせエロ本用のデータとして広報に送るもんですからついでに陛下の文教のオフィスにもリアルタイムで送りましょか?)
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