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アメリカ縦断ウルトラ耐久研修ツアー・9.7

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「ふぅ…危ないところでした…」

「何せ、接触はまだしも懲罰罪人と性交させてしまっていたら、それこそとんでもない事になりましたから…」

「あの時、収監から間を空けず即座に罰しておれば大変な事態に…」

と、懲罰予定だった罪人女性を運び出し、回復治療室なるお部屋へと連れて行く騎士の方々を見送る海賊共和国と灸場きゅうば行政支局の皆様方ですが、顔を引きつらせているのには理由があるようです。

「この懲罰罪人による処理を終えると、灸場に常駐する女官や騎士の手で延命はもちろん、普通の人に戻す事が出来ませんから…懲罰罪人の舎房に入れた段階でほぼ、手遅れとなるのです…」

「で、室見局長…理恵さん、プラウファーネさんはご存知ですよね…あんな女性にしか見えない方が外道丸さんの実の弟茨木童子さんだって知った時は驚きましたけど」

と、グロンストラーネさんから聞かれます。

「うん。あたしの女官長時代に外道丸ちゃんと痴女皇国駐在員引き継ぎ云々の話が出てたから、あの姉弟は両方面識あるよ」

「まぁ、どちらかを知らないと痴女皇国の千人卒以上としてはモグリという気もしますが、この刑罰や悪魔島の構想を考えたのは田中局長とマリアリーゼ陛下と堕天使の方々、そしてプラウファーネさんにこの灸場にお越し頂いて、少しだけごにょごにょ…という処置を重罰が必要な罪人に施そうと決定したんですよ…」

そして、実質的な灸場島刑務所の所長と言うべきグロンストラーネさんと、彼女について灸場の行政支局の切り盛りを実習中の、元来は南欧支部所属の婦人騎士アナベルさんから、悪魔島とやらに設けられた監獄の概要を改めて教えられる我々。

「本当は田中局長としては、グアンタナモの段階で既に鬼のく監獄にしたかったそうです。いえ…灸場島に来た収監者を、そのまま働かせるか悪魔島送りにするかを選別する場所なので、実質的に労働刑か死刑かを決めているようなものなのですよ…」

「鬼のような犯罪者でも、その後の自分の運命を知ったが最後、間違いなく泣いていますね」

で、なぜグアンタナモでなく、このハバナにも刑務所めいた場所が存在するのか。

「造船や製鉄、あるいは林業において危険で過酷な労働をさせる必要性があるためです。その危険な作業を乗り越えて手に職をつけ、自らの力で自由の道を開いて街の西に住めるように…特に、女に不自由しない生活へ向けて努力させるというのが田中局長の構想です」

「ただし、労働の過程で反抗的であったり、はたまた先ほどのリベルタのようなうっかり者が度を越した危険な行動を取ってしまう部類の過失への更なる懲罰やぶさかにあらず、とも」

「田中局長…雅美さんの構想は、理恵さんの世界に置き換えますと将来が期待できる男女を欧州の意識高い微罪系刑務所めいた場所に入れて同棲子作りに向かうよう仕向けるのと、労働奴隷としても不適合と看做された連邦世界または痴女皇国世界での鼻つまみ者の早期処分の両方をこのカリブ一帯で行いたいとは伺いました。人は身近な場所に地獄を感じることで、その地獄送りを避けようとするものだって力説されましてねぇ…」

ええ、グロンストラーネさんも黒薔薇騎士団が長い人ですから、雅美さんがどういう人物かよくご存知です。

その顔に書かれているも同然の感想ですが、私も同感です。

「よくもあんな悪魔島みたいな悪魔的な思いつきができるよね」これに尽きますね。

でまぁ、こんなにも引っ張り気味で言われている悪魔島、果たしてどんな悪魔的な事をしているのか。

そして悪魔島に送り込むための予備処理とは何なのか。

その解説をするであろう立場のティアラちゃん、そして聖院から派遣されて痴女皇国の政策を視察する立場の高木サリーちゃんの二人の顔、今の段階で既にげっそりしています。

「悪魔島と類似の収監矯正制度、聖院でも採用するかはマリアさんに聞きます…」

「その方がいい、絶対にいいと思う…」

まぁ、カリブの視察をする方々に頑張ってもらいましょう。

(アホかりええ。あんたをわざわざ灸場に来させて鉄道施設の視察だけで終わらせる訳にいかねーだろ…)

待て、まりり。

(この上何をさせるつもりじゃ…)

(あんたの分体処理の許可のついでだけどさ、ポーラが今日、グアンタナモとハバナに入港して罪人の乗り降りさせるだろ? その後ハバナで砂糖原液積んでカリブの製糖所を回る仕事、代行してくれてからティアラちゃんの視察スケジュールに合わせて悪魔島行ってくれるじゃんか)

(それが何なのよ。今の段階であたしはすっげぇ悪寒に襲われてるんだけど)

(ラウラさんには悪魔島へティアラちゃんたちを送り届けるだけじゃなしに、直行処罰者や判定処罰者を悪魔島刑務所に送致するためにもポーラを動かしてもらうわけだから、あんたも悪魔島に寄るよな…そして、あんたはポーラで痴女島に送ってもらう手筈になってるじゃんか)

えー、あたしまであの島に行くの?…文字通り、鬼の泣く島になってるじゃん…。

(頼むよりええ…生真面目なティアラちゃんだとあの光景を見てまともに観察できない可能性があるじゃんか…サリーでも敢えてハバナに置いてる悪魔島受刑者を見てうえーってなってるんだから…)

(その代わり、雅美さんがいらん処罰や減給考課を回してもハネてよね…あたしだけじゃなしにジニアとダリアに残すもん残したいのよ?)

(はいはい、それにあそこの視察なら1日…ギアナ本土を入れても2日もかかんねぇだろ。やってることはシンプルなんだし)

で、まりりとの交渉や悪魔島の視察計画はともかく、カバーニャ要塞の裏手…北側に広がるカバーニャ監獄とやらにお邪魔している我々。

本来ならば、このカバーニャ監獄も中井ティアラちゃんと聖院の高木サリーちゃんの視察対象となっていたそうですから、ちょうど良い話ではあると思うのです…訪問。

さて、このハバナ…ひいては海賊共和国の領土をそっくり痴女皇国の支部化した中米支部における製糖事業ですが、実は海賊共和国としては売上も利益も大きいものの、南欧支部を直接にうるおす事業ではありません。

理由は、この砂糖きびや産物…糖蜜ですとか、白いお砂糖になるまでの精糖工程を進めたいくつかの状態の砂糖について、バーソロミュー&エドワード商会の買い取りとなるからです。

この差配については、はっきり申し上げますと元海賊の黒ひげティーチさんを商人として、そして海賊王ならぬ船舶王にしてやろうという痴女皇国の意向が強く働いているの、私のみならず、主だった関係者の全員が知ってますからねぇ。

(そうなんだよ、例の利益配分に伴って痴女皇国から指示された分なんだよな…東欧の甜菜さとうだいこんとアフリカ…とりわけ謎掛獅子像国の砂糖きびについてはバルバロッサ商会かボルジア商会が商うのと、ミセス室見が今いる辺りの界隈の果物はスペイン王立農業公社の扱いにされたんだがよ、何で俺とこに全任せにしなかったか、砂糖にするまでの流れをマダム・ジーナが連れて来た技術者先生に教えて貰ったけどよ…今ならそうした理由がよく分かるぜ…モノを出荷して売れるようにするための手間と場所をやたら食うんだよな…)

(でさティーチさん、本当なら砂糖きび畑そのものを所有して経営するって話だったじゃん。痴女皇国に砂糖きび畑の運営管理を委託してたら儲けは減らない?)

(いや…確かにそりゃ、ミセスの言う通りだよ。だが…人の手配を考えてみてくれ。刈り取りや圧搾だの、汁から砂糖を取る施設の運営、更にはこっちまで持って来る船の用意までを一手に手がけるには俺たちにゃまだまだ人も金も足らねぇんだ。とりあえずは製品の専売をやって地道に稼げ、その代わり英国はエドワード商会の砂糖を安く仕入れさせてやるってマリアリーゼ陛下がナシつけてくれたからな)

(ああ、カナダの砂糖かえでや大根の販売権も委託されてんのよね…薄利多売で悪いとは思うけど、タイミングを見計らってまりりが値段を吊り上げてくれるはずだからね…)

(今の通商局長のクレーゼ様にはよろしく言っといてくれよ…俺の望みは最終的には船会社で、砂糖屋はそのとっかかりだって…)

(まぁまぁ、それに既にやってるコーヒー屋さんだけじゃなくてさ、ティーチさんとこには紅茶屋さんの仕事も入って来るんだから頑張ってよ。インドからの積み出し担当はバルバロッサ商会としても、ナポリまたはジブラルタルでの積み替えから先はティーチさんとこの受け持ちでしょ?)

(ちっ、マダムにかかっちゃかなわねぇな。そっちの学校…痴女島と茸島の子供達のおやつに使うってメープルシロップの樽、来週には届くはずだからよろしく頼むぜ)

(はいはいー。クレーゼ局長には黒ひげさんの希望をちゃんとお伝えしときますー)

ええ、一時期に国土局が資源開発や産業振興をやっていたのと…そして、お船を我が国土局の部署の一つである海事部が仕切っている関係で黒ひげティーチさんとは接点があるのです。

そして、その関係で意外に海賊共和国には顔が利くのですよ、わたくし室見。

でまぁ、私がここに来てる理由は一言で言うと「ちょっと顔出してティアラちゃんを助けてやってくれ」と頼まれたからでもありますが、ハバナの製糖設備の状況を見ておきたかったのもあるのです。

なにせ、砂糖きび列車は…現状ではハバナ市街地の外れをかすめる迂回路線をなるべく走るようにはしていますが、そこの保守工事などやむを得ない事情がある時は、夜間を中心にハバナ市街地の西側…つまりおねショタ街のど真ん中の珍珍電車の線路を堂々と走るのです。

そう、アメリカのジャック・ロンドン=スクウェア真っ青の光景ですね。

貨車に砂糖きびを満載した貨物列車が地響き立てて深夜の街中を走り抜けるとか、下手をすると白昼堂々その光景が見られる場合があるのです。

そして、その砂糖きび運搬列車はカサブランカ駅構内の貨物線を通過すると、カバーニャ監獄内の砂糖きび工場に入って行きます。

連邦世界の台湾の砂糖きび列車ですら、40両の貨車を牽引して走りますが…まず、この長さを記憶願います。

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https://twitter.com/725578cc/status/1635622672943177730?s=20

で、ハバナでは本線用機関車…それも操車場での貨車入れ替えモードでさえ、この手の小型機関車の4倍の出力があるBE10が使われていますので、連邦世界のシュガートレインの倍の80両の専用貨車を牽引可能なのです。

(本当はもっと長く出来るんですけど、あまりに長いもので街中を走らせると迷惑なのと…あまり長くすると後ろの方でブレーキが効かなくなるのですよ…)

(室見様のロマンセてつこのしゅみは何となく理解できるのですが、住民の迷惑になる行為はなるべく控えて頂けますと…あそこの住民を性交に集中させる必要性はご理解頂いておられますよね?)

なぜか涙目でグロンストラーネさんとアナベルさんに見られていますが、普通は安眠妨害で怒られる話だと思います…まぁ、昨晩の視察では一人卒痴女種化した罪人女官と少年のおめこ、一晩中とは申しませんけどかなりの長時間に渡ってそこかしこで繰り広げてましたからねぇ、場所がなくて仕方なく、家の中でなるべく声を殺していたものの、辛抱できなくて大音響でアンアン言ってる声が…。

(住民が嬌声を上げているのに騒音公害とかって気もしますけど、精気授受と妊娠のためにはおめこの邪魔をしないよう計らう必要があるんですよねぇ…)

(この辺の事情あればこそ、ティーチも我々に砂糖きび畑を任せざるを得ないのですよね…)

普通ならうるさい寝れるかと貨物列車の通過音に苦情を入れる話が、このハバナでは男女ともに寿命延長をかけて真剣にお突き合い…いえ、お付き合いして親睦を深めている真っ最中ですからねぇ…人生がかかっていると言われては、そりゃあ私と言えど考えますよ。

で、まだまだ砂糖きび畑に出来そうな場所が未開墾であるにも関わらず、鬼細胞製剤肥料たるチンポネックスの威力で、1年あれば通常の砂糖きび畑の1回の収穫…しかも成育までに1年半を要する期間の間に6倍は収穫できてしまうのがこの灸場の砂糖きび畑。

しかもこのチンポネックスを使うと、連作障害もないのですよ…。

そして、そんな恐ろしい量の収穫が見込めるわけですから、この灸場での製糖事業を国土局に委託されてからまだ1年が経過していないのに、とんでもない量の糖蜜が出荷可能になっています。

その猛烈な生産速度は弊害もありまして…糖蜜を樽に詰めて帆船に詰め込むだけでは到底、溜まっていく液体の在庫、貯蔵タンクに貯まるばかりでなかなか減っていきません。

(テキーラやラム酒にしてるんだけど、お酒にしたところでいずれは積み出す必要あるからね…)

(奄美の黒糖焼酎をそこで製造して黒火山芋侍国に卸してるのも内緒にしとけ…)

(この時代から産地偽装行為とか、やめようよ…)

(あいつらが財政難に陥るから仕方ねぇんだよ…おかみ様に泣きつかれてんだよ…琉球でハブ酒まで作らされてよ…)

(また性欲を強化するもん作ってる…)

ですので、動物の血液はこの灸場で食肉として処理した牛さんや豚さん鶏さんから得られるとしても、石灰については欧州や米大陸本土から調達している状態です。

(これさぁ、あたしも製糖会社の人から教えて頂いた時に驚いたのよね…なんでこんなもんが必要なのかって)

(逆に沖縄の黒糖とか三温糖とかあるじゃん。あれはあえて白砂糖にする途中で止めてる状態みてぇなもんだよ。で、皆様ご存知の白い砂糖にするなら、砂糖きびなりカエデなり甜菜なりを絞った液から不純物を除去する必要があるんだよ。徳島の和三盆わさんぼんでも三回は砂糖盆の上で練って蜜を除去する工程を経るから三盆糖っていうんだよな)

ええ、あの落雁らくがんや仏菓などに使っている恐ろしく甘いあれですよ、上等なお菓子…特に京都のお菓子に詳しい方ならばご存知かも知れませんね。

で、動物の血液や石灰も砂糖液を煮詰める際に投入して、化学反応を起こさせて不純物を吸着沈殿除去する必要があります。

この際の処理のために燃料…薪などを消費しますから、砂糖工場は燃料を取れる場所の側にある方が都合がいいわけですね。

カリブ海の小島にもイギリスが砂糖工場を作っていた理由、労働者たる奴隷が逃げられないようにする以外にも、燃料に出来る木の生えている森や林が海岸沿いに存在する場所を求めたがためだったそうです。

そして、原料となる糖蜜や石灰を運び込むためにも港になるべく近い場所に工場を作りたかったと。

(灸場にも火山が存在するんだから、石灰石もあるにはあるぞ。ただ、石灰にするのがエマ助頼りだろ…)

(化学処理プラントが真剣に欲しくなるわよね…)

ええ。

そんな訳で、連邦世界の中世から近代にかけてのキューバ周辺の砂糖事情と大きく違う光景が展開されています。

まず、皆様の歴史のキューバでは、砂糖きびは現地で絞られたあと、大半が糖蜜液もしくは濃褐色の結晶…原料糖の状態にされて欧州に出荷していたはずです。

これは、製糖工程…特に真っ白くするのが専門的な作業になるためであるのと、大西洋を固体の砂糖にして渡らせると湿気ったり水をかぶる可能性があったからだと思います。

ですが、痴女皇国世界では麻素材を加工した防水密封袋が製造可能。

更には、半生体樹脂加工した木材によるプラスチックまがいの防水コンテナやケースも用意できるとあっては、砂糖の状態にして出荷しても、船が沈まない限りは濡れて砂糖をダメにしてしまうことはまず、あり得ないでしょう。

(連邦世界だとバルカー…バラ積み貨物船で粗糖結晶を積み出してるのよね…小麦もそうだけど、あんなすごい積み方して大丈夫なのって思うけど)

(そりゃもちろん、船倉に蓋が出来るようにしてるよ…ドライバルクカーゴって船があるから)

とまぁ、とりあえずはカリブ海の外縁に沿って並ぶ島にも、砂糖工場を作って糖蜜の処理を進めて行こうというお話にはなっています。

しかし、体力の必要な砂糖絞り、これについては灸場では機械式…半生体筋肉型の初期船外機の構造に近いピストン駆動機関を使った絞り機が投入されており、罪人の皆様を酷使せずに糖蜜を取り出すことが可能となりました。

そして、灸場で製糖しない分については樽詰めして糖蜜状態で出荷。

粗糖工程や脱色漂白工程についても、罪人労働力を必要とするものの、連邦世界の中世時代よりは相応に機械化の進んだ工程を経て製品化できるように試験的な生産ラインが立ち上がっています。

で。

このカバーニャ監獄の獄舎構造や罪人の待遇などは痴女宮罪人寮に準拠してはおりますが、自由罪人なる身分が現地に存在する以上、当然というべきか…自由罪人とは差別化が図られています。


まず、海賊共和国の経理が南欧支部もろとも、痴女宮の財務本部の支援を得て回っているせいもありますが、罪人の食事や…そして売春については無料。これは自由罪人も刑務罪人も、そしてグアンタナモに収監されている重罪人も待遇としては変わりません。

しかし、自由罪人たちが罪人女性の手弁当手料理を作ったり、二人でお弁当作って共働き出勤とか購買処でお買い物とか、はたまた時間のない時は購買処併設の食事処でご飯とかラブラブな状況なのにですね。

ですね。

(そこ、力説するとこかよ…)

(イチャラブが裏山なのよっ)

で、このカバーニャ刑務所では、痴女宮の罪人寮と同様に罪人食堂が存在します。

あと、特産の蒸留酒や…先ほど申し上げました、産地偽装で作ってる焼酎ですとか、商標権やら何やら知財権利大丈夫なのかが心配になるコ○ナビールまがいのお酒が飲める罪人酒場も作られています。

この罪人酒場、男性をショタ化している自由罪人区画には存在しませんが、ゆくゆくは西側市街区にも一般的な酒場を作って普通に利用してもらえるようにする計画もあるようですね。

(罪人寮の居酒屋罪人が好評なんだよな…)

(男って、男だけでお酒を飲みたがるから出来れば作らないほうがいいんじゃ…)

(労働意欲向上のためにやむを得ず呑んだ話なんだよ…毒盛りの兄貴や串刺しのおっさんとか見てたらわかるだろ…慶次郎さんや英国人の皆様も同じような傾向があるんだわ…男だけで集まって飲む癖…)

とまぁ、かの文豪ヘミングウェイも愛したカクテルのレシピをティアラちゃんのお父さん…中米支部調理指導長なる役職ももらっている中井義文さんが再現したことや…冷蔵庫が導入されていることもあって、ナッソーでもハバナでも「カクテル」というお酒のジャンルが周知されている程度には飲酒文化も広まっているとお考え下さい。

ただ、自由罪人と刑務罪人の一番の違いは…精気回収の手段にあります。

少しお話が出ていましたが、刑務罪人の精気は強制的に回収されます。

それも、逆レイプで。

罪人専用列車が走っているお話もしておりましたが、林業や遠隔地の畑で農業労働に就く罪人は、通勤時間が片道1時間を超すことも珍しくないのが現状の灸場島です。

このため、朝晩の食事はお弁当として列車内で支給されることも珍しくありません。

そして…帰り道の客車内、罪人の就寝時間を確保するためもあって、同乗している騎士が精気抜き取り処理を行いますので、車内はさながら動くピンサロと化すことも日常的な光景なんです…。

(放出新車センターの人、泣いてたよ…なんでアムトラックのスーパーライナーやカルトレインとか、中国の香港と広東を結んでる二階建て車両みたいなのが欲しいのかって理由、一応は話したけどさ…聞いた人全員が呆れ返ってたからね…)

(通勤時間の有効利用なんて、電車通勤してる国ならどこでも誰でも考えるじゃねぇか…激混みのインドやパキスタンならともかく、着席が基本にしてくれって言ったのはこの辺もあるんだからさ…)

(あたし、二階建てにしろってまりりに言われた時、思わず雅美さんがパンツ見たいから二階建てにしたいのかって問い詰めに行っちゃったじゃないの…濡れ衣だって怒られたけどさぁ…)

ええ。

あの変態メスカマキリは二階建てに執着しています。

しかし、ホーム高さが地面とほぼ変わらないアメリカンな様式で行くと決めた灸場の鉄道です。

どうやって一階からホームの女性のパンツを見るねん。

更には、この灸場島に住む女性、一部の原住民以外はほぼ女官ばかり。

即ち、ハイレグかTバックビキニかGストリング姿が基本です。

ええ、そもそもパンツ丸見えどころではない痴女皇国の日常光景。

スカートの中の神秘に思いを馳せてミ○ラ○ー○マ○ンに変身、経済ではなくパンツの種類を見渡す趣味の方には残念至極かつ風情のかけらもないエロ痴女だらけの世界なのです。

雅美さんは、寒冷地では敢えてスカート制服にしたがってるようですけどね…。

(今更あんな邪魔なもん、制服にされても…)

(特に騎士経験者や騎士勤務が主体の女官は嫌がってますよ…スカートなんてと)

ええ。女官採用時からエロ水着エロ下着まがいを強要しておいて今更スカートとかふざけんなという女官の声、多数。

実は文教局や国土局、そして財務本部でもアオザイだのとね服やたかお服と言った痴女風味の結晶のごとき制服ですら不満を持つ女官、割といてるんですよ。

ですから、そうした女官についてはスカートやズボンの着用を免除する申請を出せば沖縄やニューヨークのエロパブ、そしてクラブジュネス同様の姿での勤務を認めざるを得ないことに。

(ただ、部署カラーの上着くらいは羽織れとか指導はしてるわよ…理恵ちゃんも女官長権限者だからアフロディーネから指導要綱、回って来たでしょ?)

(雅美さんは昨今、逆に露出が低めだから指導が必要ですね)

(年齢を考えてよ…外観の年齢はともかく中身はおばちゃんなのよ…?)

(自らをおばはんと暴露していくスタイルは嫌いじゃないですね)

(痴女宮戻ったら真剣に離宮か滝壺送りにしてあげるわね…)

とね服ですら辛いとか、おばちゃん化してる内務局長はともかく。

何せ、エロく見えろ見せろを女官に教育している国是の痴女皇国ですから、露出度の高い服を着たいという女官は国家の方針に忠実な忠勤者として扱わなくてはなりません。

最近では、聖院学院ですら生徒も慣れてきているせいで、以前から露出度が高かった福祉部のみならず教育部の先生役女官でも女官服の中からではありますけど、制服選択の自由が認められております。

ちなみに灸場や海賊共和国の騎士さんとか所属女官は後見支部の南欧支部に準拠した服装ですよ。

ただ、騎士の方については海賊騎士団の所属となるために、海事部紺碧騎士団仕様の制服にチェンジできるものか、中に紺碧騎士団の服を着込んでいるように求められている模様。

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で、本当ならばその通勤列車にティアラちゃんとサリーちゃんを乗せて、長距離通勤を余儀なくされている実態を見せたいのです。

しかし、午前中には連邦世界からの罪人扱い者を護送して来るというザラ級航空母艦のポーラが、このハバナにやって来ます。

というか、ハバナ自体には到着してますね…。

砦の屋上から見ていますと、水上型の航空母艦まんま…テンプレス2世を小さくしたような感じですが、全長250m近い大型艦のポーラが南側から飛んで来て湾内上空で180度向きを変え、砦そばの岸壁に近い場所で静かに時間をかけてゆっくり着水。

で、ティアラちゃんたちにはポーラから降ろされた罪人の収監状況を見学してもらいましょう。

これは、そのまま刑務所内の見学の流れに持って行くため。

今回のポーラは罪人を護送するための客室モジュールを何基も船内…空母として使う場合の格納庫甲板に積んで来ているようですが、痴女皇国送りにあたってNBで再改装を受けた結果、イタリア海軍仕様の空母から汎用コンテナ貨物船主体の使い勝手になるように改造されています。

で…なぜかアルトさんを視察組班長として刑務所内を見学する組と、ポーラの艦内に入ってラウラ艦長や黄美娜さんとお話する組に別れます。

で、シュバルツェーネさんはこのポーラで到着した罪人をグアンタナモで引き取る作業がありますので、昨晩のうちにアレーゼ様が馬でお送りしたそうですけど…。

(ええ、泣き言は申しません。申しませんが…)

(いやいや、大したものだぞ…流石に黒薔薇騎士団員だけはある。あのマツカゼの疾走で声一つ上げて叫ばないなど、なかなかに出来ることじゃない)

(うう、お褒めを頂いて恐縮千万なのですが…)

どうも、陸地を走ると通行者に迷惑がかかるということで、重力低減の技を使って海の上を走っていったらしいんですよ…シュバルツェーネさんの顔が引きつってるのまでは見えませんが、出来ればあれを二度三度と経験するのは避けたいようですね。

(いや、私たちは身ひとつであれば灸場の島内各所、ハバナから一番離れていても1時間未満で着くのですよ。ただ…走る経路の周囲に被害が及びますので、茸島と同じで走る道筋が決まっているのです…ですが、まさか海の上を駆け抜けるとは…うかつ、うかつ)

ちなみに茸島だと保養所からデンパサールまで、ベラちゃんたちが走ると10分を切るそうですから時間的には大体そんなものですね。

ダリアや黒薔薇さんたちが本気を出せば、音速は超えませんけどかなり壮絶な速さで動けるのを知っている私としては納得です。

というかアレーゼ様、闇夜の海ですよ…この時代ですから遠洋航海以外は夜間に船を出すの、漁師の方でもそうそうやらないとは思いますけど…。

で、引き出された罪人扱いの皆様ですが…実はこの罪人の方々は先行して連邦世界から連れて来られてグアンタナモに収監されていた人々であり、初期収容研修をクリアしてハバナ送りがふさわしいと判断された方ばかりであると、グロンストラーネさんから心話で説明を受けます。

(連邦世界から委託されて連行した収容者はグアンタナモで下ろしていますよ。ただその…今回も10名ばかりが該当するのですけど、直接に悪魔島に送られる者がおります。そして、グアンタナモでの就労結果で悪魔島送りの判定を受けた者と…そして、カバーナ刑務所での服役中に悪魔島送致が決定した者についても、今回はポーラで護送する運びとなっております。ただ…悪魔島に到着する段階で、現時点では予備処理を済ませておく必要がありますから…)

そして、カバーナから悪魔島に送られるという数名の方々ですが、このポーラの船内で処置を行うとの話です。

その罪人男性や…女性は岸壁で刑務騎士からポーラの乗組員に引き渡されますが、その後を騎士に付き添われてついていくフード姿の人物が。

(この人物が懲罰処理を担当する罪人です)

で、引き渡しを受けたのは、本来であれば連邦世界のパリに駐在してヴァンセンヌ娯楽館の売春部門を取り仕切っている黄美娜ほんみーなーという方です。

Hong Mina 黄美娜  Thousand Suction. 千人卒 Slut Visual 痴女外観 Purple Rosy knights, Imperial of Temptress. 紫薔薇騎士団 Directeur de la prostitution Centre de loisirs de Vincennes. ヴァンセンヌ娯楽館売春担当館長 enquêteur pour le ministère de la justice. UGH. 連邦法務局捜査官出向者

この黄さん、聖院世界シリーズには何度も登場なさっておられますから、その人となりや性格をご存知の方も多いと思いますけど、一言で言うと雅美さんの類友…いえ、もっと過激な方です。

なにせ死刑というか無力化処理に一切の躊躇がない人らしいです。

(そこまでひどくない!利用価値がない人間は生きている価値もないって思ってるだけだから!…だから室見先生も私を誤解するようなことを言わないで欲しいのよ…ただでも人虎とかものすごい評価なんだから…)

で、この黄さんがポーラに乗艦している理由ですが、連邦世界での犯罪者調達、連邦政府法務局との合同事業だからです。

もともと法務局の職員だった黄さん、現在は痴女皇国出向者の立場ですけど法務局本部がパリに所在する関係もあって、フランス政府とも交流があったことからフランス政府職員だったヴィゼアムスキさんと共同で娯楽館を管理することになった経緯があります。

そして、ヴァンセンヌ娯楽館は痴女皇国の欧州地区大使館としても機能しています…。

で、南米で調達された重犯罪者でも、痴女皇国に連れて来るに当たっては第三国を経由する方がよいということで、イタリアまたはフランス軍の基地を経由してポーラに乗せているようなのですよ…。

「で、私も何度かこうしてディアブルあくま島へ犯罪者を送り込む付き添いをしてるんだけどね…マダム室見、いえ室見先生…正直、連邦政府も痴女皇国の性別転換や犯罪者矯正には興味津々なのだけどね、私個人としてはかなり悪趣味に思うのよ」

と、ポーラの船内格納庫ぎりっぎりに詰め込まれた居住区画モジュールの入口前で申される、イタリア海軍の作業服らしい迷彩服姿で申される黄さん。

その中国人な姿と顔ですけど、あからさまに感情を出されています。

「ま、悪趣味なのは間違い無いけど、効果は認めるわよ…元が男だろうが女だろうが、Trap Girl…つまり日本人リーペンレンが言うところの伪娘オカマっての? 男だけど女性に見られるように整形手術したようにしちまうのよね。これなら連邦世界でも性別問題があるから生きづらいし、何よりこの痴女皇国世界じゃ異物も異物じゃない…脱獄しても長生きできないし女のようでも男だから、よほどの変態趣味な奴でなかったら匿う気になれないでしょ、全くうまく考えたものね…」
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私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

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