184 / 391
アメリカ縦断ウルトラ耐久研修ツアー・9.2
しおりを挟む
はぁ。
と申しますか、実は私もそこはかとなく精気不足状態。
運転くらいなら何とかなりますが、他はちょっとという状態です。
「あたくしが何とかして差し上げますから、差し当たってどこかに…」
ちょちょちょちょっと待ってくださいクレーゼ様!
ええ、車内でいきなり、黒薔薇の方相手に姦淫に及ぼうとなさっておられます。
あのその、どちらかというと私に補充して欲しいのですが…。
更にはですねぇ。
「あら理恵さん…しかし、本来ならば皆様の護衛であるはずの黒薔薇の方々も精気不足。更には、貴重な黒薔薇騎士さまをいつまでも灸場島にはりつけておかれるのでしょうか…どうせならここに金衣資格者が2人、マリアンヌを強化すると3人が揃っております。黒薔薇の方々を孕ませてしまえば、この灸場を担当する後継者もこの場で産ませる事だって出来ますわよ。ねぇ母様」
と、しれっと申されるスザンヌちゃん。
「それも一興ですわねぇ…あなたがた、お久しぶりにいかが? 今のあたくしを痴女皇国の皇族として扱うかは難しいとしても、あたくしや娘たちの精で孕めばそれなりに色々と恩典や福利がついて回る話ともなりましてよ…」
恐ろしい発言がクレーゼ局長とスザンヌちゃんの口からぽんぽん出るのですが…。
それと、お久しぶりという件。
「ま、まぁ確かに我々全員、クレーゼ様の御代の時より勤めた女官ではあるのですよ…黒薔薇の正式団員ですと…ジョスリーヌ派遣団長とニオオフラーネ以外、クレーゼ様をよく知るところの経歴持ちなのです」
「黒薔薇にドイツ名が多い件ですが、クレーゼ様の時代にはマグデブルグの劫掠を生き延びたものの、身寄りを失くした者がそれなりに女官におりましたので…」
「付け加えておりますと幼な子の時に厄介になった…室見様にわかりやすく申しますと、まだ初潮も始まっていない年齢で保護された者も少なからず。実はこのワルトヒルディーネがそうなのは、いけにえ村作戦の時に発覚いたしましたけどね」
あー、言っておられましたね。
年齢1桁台で聖院に保護された孤児の方も結構おられたとも伺っておりますので、そう言われますとクレーゼ局長の現役金衣時代を知っていてもおかしくはありません。
「しかし、お申し出ですが…確かに、マリアンヌ様は金衣系譜にはないとお聞きしておりますけど、実際には聖母様と聖父様の実のお子様…」
「心は動きますね。ワルトなんて私たちよりも更に、交代の番が欲しいところでしょう。」
「しかし、最低でもダリア統括またはペルセポネーゼ団長の承認は取り付けたいところです。金衣または聖母系譜の子を我らが孕めば、例の男子を孕む卵を使わねば女官が生まれるは必至。それも、強力な女官を無許可で懐妊すれば確実にマリアリーゼ陛下からお叱りがあることでしょう…」
と、お世継ぎというよりは増援の戦力が欲しい黒薔薇さんたちも、突然の申し出には顔を突き合わせてお悩み中ですね。
「お待ちなさい皆様。マリアに聞いてみましょう…マリア、いかが? 今の南欧支部やかいぞく共和国では、この灸場の窮場を救う人材はかんたんには用意できないでしょう。ま、わたくしがあなた方をはらませる懸念は、強すぎる子ができないかだけですわね」
で、クレーぜ局長がまりりに問い合わせてくれている模様。
(母様とスザンヌ…またなんちゅう思いつきをと言いたいけど、取り出しも含めて施工してあげること、母様とスザンヌで出来ますかね? 促成栽培が可能なら何とかしましょう。ただ…簡略版で構いませんので、本宮の初期研修には入れてから灸場に配属してくださいよ)
(たのちゃんとペルセポネーゼにはマリアからひとこと、お願いできまして?)
(ああ、文教局扱いですね。騎士科に入れる方向で話をしておきます。じゃ…母様、くれぐれも請願案件にならないようにお願いしますよ…)
はぁ…えらい話になったものです。
それと、私からクレーゼ局長への意見を。
「クレーゼ様のこれまでの行状から考えますと、ここで黒薔薇の皆さんを犯す姿を他の女官や労働者に見せつける事で、痴女宮本宮の幹部…特に金衣系譜者の権威を周知せしめようという意図があるのも推察できます」
「えええええ…室見さん、そそそそそそそそんな事はおくびにもかんがえておりませんわよっ」
「母様。よだれが。確かに理恵さんの言う通り、黒薔薇と言えど金衣系譜者には敵うものではないという光景を見せて灸場の治安引き締めをしたいという意図はありましてよ」
おすまし顔で申されるスザンヌちゃんですが、この子が見た目以上にえげつない事ができるの、知ってんですよねぇ…。
更には、スザンヌちゃんの実のお母様…つまり、クレーゼ局長の問題児っぷりも…あの、未だに墓所の壁にでかでかと飾られている肖像画の由来を聞かずとも他の逸話を聞くこと、また数多。
ええ…財務局時代のそれだけでも、何度も力で出納部や財務部をねじ伏せようとしてデルフィリーゼ局長のお叱りを受けていたのも、たのこと、私のツレで元・財務企画部長の田野瀬麻里子から聞いておりますから。
あと、私にも精気が欲しいのですけど。
(室見さん…黒薔薇の子達はクレーゼ母様たちに任せるとして、あなたの分はサリーから受け取ってもらえる? )
なんで…と思いましたが、今のクレーゼ局長ですと私やサリーさんを孕ませかねないようですね…。
そして、それをやると金衣系譜者…つまり、強力な痴女種を生産することになってしまいます。
そうなると、強力な痴女種の数を増やし過ぎた場合に寿命を早められるという、まりり曰くの種族規制システムが発動する可能性があり、年齢の高い女官の方に危険が生じます。
(そそ。で、サリーは聖院側の皇族で源流組だから聖院の精気プールから直接補給できるわよ。あとでそっちのクレーゼ母様から返してもらったらいいから…というかベラちゃんが聖院に戻してよっ!)
とりあえず、聖院のマリアさんの申し出をありがたく受けておきましょう…しかし、電車の運転台でアレをするのはちょっと憚る話です。
どないしたもんか。
「さっき、スザンヌちゃんが最低限度の精気を流し込んでくれたでしょう。それでとりあえず人目につかない場所に向かいましょう…そうすれば何とでもなります…」
「確かにそれはそうよね」
で、どこに向かうか。
とりあえず、朝ラッシュの終わったカサブランカ駅ですが、いつまでもホームに列車を置いておくわけにも行きません。
その理由は…はっきり申し上げますと、この視察列車をいつまでもここに置いておくと邪魔になるからです。
それも、単に目障りとか中で猥褻行為をすんなとかいう苦情を恐れているだけでなく、具体的に線路を空ける必要があるのですが…。
で、このハバナ界隈の朝の通勤ラッシュ、かつては東京の山谷や横浜の日出町ですとか、大阪の釜ヶ崎で見られた光景だという港湾労働者や土木関係者の出勤風景と同様に、日の出のはるか前…現地時間で午前3時頃から始まります。
まずは、砂糖きび畑やコーヒー畑の一部、そして林業で働く関係者。
この人たちのために、乗車時間1時間から…長くとも2時間以内で勤務地に到着して働く人たちのための着席前提の列車が走ります。
そして、この車内でお弁当…といってもサンドイッチやパン類と容器入りの効果淫茶ですとか珈琲淫飲料が配られる程度ですが、それを食べている間に目的地に着くのです。まぁ、いくら罪人輸送用と言っても、労働者の長距離利用を考えて、居眠りしやすいようなヘッドレスト付きの大型座席を備えていますけどね。
で、この列車は平屋または、雅美さんが大好きな二階建て客車で編成されていまして、BD69の標準軌間仕様のBB69000や、日本のDE10型機関車の精気駆動仕様たるBE10が牽引します。
(あたしは二階建てが好きでもなければ、一階の窓からホームにいる女の人のパンツを見る趣味もないからね…理恵ちゃんは痴女宮に帰投したら亀頭責めの刑にするからね…)
最近はおとなしい内務局長様はほっとくとしまして。
ただ…全ての通勤列車はこのカサブランカ駅を起点としてはいますけど、肝心のお客の大半はハバナ湾の西側に広がる罪人住宅街にお住まいだったりするんです…そして、ご想像に及んでおられる方、正解かも知れません…。
ええ、滋賀県の大津市どころかですね、アメリカのミシガンシティや、ジャック=ロンドン・スクゥエアに今も残る「アメリカ規格の大型列車が道路の上を走る」光景まんまの状況がそこにあるのです…。
https://twitter.com/725578cc/status/1634750019738931200?s=20
つまり、街中の道路の上、大きな客車を何両も繋いだ罪人列車が日の出前から続々と走って行くのですよ…。
このカサブランカ駅から東側にも、罪人の方々が働く畑や森はいくつもあります。
ですが、罪人の皆様のための住宅は主に市街地西側…連邦世界であればハバナ旧市街と呼ばれる一帯に建設されています。
ではどうするか。
とりあえず、車庫と車両基地のあるカサブランカ駅を出発した列車のうち、大半は西側の市街に向かって走って行きます。
一部はカサブランカ駅を発車した後、直接に目的地へ向かいますが、それは要・観察者を乗せる専用列車だというのを私は知っています。
すなわち、初期収監の時点…いわば試用期間中に素行不良が著しかったり、あるいは独り立ちして生活させる事が難しい部類の罪人の方を収監している罪人寮が砦の東側に存在します。
つまり、重罪人専用の労働護送列車ですね。これはカサブランカ駅から更に奥へ伸びた引き込み線の先にある専用駅から出発することになっています。
そして、一般の罪人扱い労働者の皆様が住宅を与えられてお住まいの市街地。
ここには珍珍電車も走る市内線が環状線のように敷かれていますので、そこをくるっと回って罪人労働者を順次乗せては更に西へ、あるいは来た道を戻るかのごとく、東へと走って行くのです。
あ、これは痴女皇国きっての鉄子、すなわち鉄ヲタ趣味者として時に迫害され時に珍重されるわたくし室見の趣味ではありません。
聖院と痴女皇国の幹部で定期的に開催している合同連絡会議の席上で、かつて聖院側でも地下鉄欲しいよねとか言う話が持ち上がって計画を進めた時、連邦世界での公共交通機関の事例をいくつか、この室見が紹介したのですが「ああ、罪人ばかりの街ならこういうのアリじゃね?」と思っていたまりり…上皇マリアリーゼがハバナの市街地造成計画に介入。
「子供はまだしも障害者や年寄りみたいな交通弱者がいないわ、バイクどころか自転車すら超貴重品な街なのにさ、飛び出しだの何だのをいちいち配慮してさ、なにも珍珍電車と罪人列車専用の線路を分けて敷く必要ないじゃん。どうせ珍珍電車走らせるなら建設費用と期間を短縮して差し上げろ、罪人の皆様もいちいち駅に行く手間が省けていいだろ」とか無茶をですね…。
まぁ、罪人の皆様ばかりの街ですから、はっきり言えば住宅街も巨大な刑務所の舎房とか、はたまた三河監獄国の罪人寮や、監獄社の各地に建つ社宅群のようなものです。
ゆくゆくは家族住まいが増えて行くようですけど、今はまだ独身者の方が圧倒的多数。
将来に向けての設計や、はたまた優良罪人のためのご褒美の一環にと居住性を高めた住宅の提供こそOKをもらいましたが…現時点での子供や高齢者への配慮はほぼ、不要とあっては私もまりりの思いつきにGOサインを出すしかありませんでした。
更には父の勤務先とお付き合いのある放出新車センターが、まさにアメリカで通勤用に走っている二階建て客車や電車を納入した実績をお持ちということで…ええ、私が忙しかったのは「スペイン向け」の中にこの、島ひとつを丸ごと罪人寮と工場にしたかのような灸場監獄の交通網整備計画も含まれていたからなのです…。
その灸場島の面積…かねてから言われている通りで日本の本州のだいたい、半分。
広大な三河監獄国よりも更に上を行く広さです。
だいいち、あの監獄国といえど、工場や監獄は集約されていて効率的に運用されている事もあって、現在の愛知県東部の面積全てが刑務所というわけでもありません。
ところが、この灸場はまさに島一つを巨大監獄にしたようなものです。
この灸場島での体制作り、既に運用が始まっているアルゼンチンチンでの巨大牧場と麦畑にとうもろこし畑や、淫花帝国での効果淫やチンポピーの栽培プランテーションの運営実績をもとに行われているんですけどね…。
ええ、この室見率いる国土局、アレーゼ様や…かつて当地を巡ったるっきーと交流が深いのはこのプロジェクトのせいもあるのです。
ついでに申し上げておきますと、灸場を上回る刑務所大陸としてオーストラリアの開発、とっくに始まっております…。
おかげでTGV-HシリーズはもとよりBD69やCC07210に客車や貨車の生産、NBでの雇用創出もあって現在では製造拠点をほぼ、NBに建設した工場に移さざるを得ない状態にまで逼迫しております…。
ええ、父社も放出新車センターも、連邦世界での既存の得意先への車両製造「も」行わなくてはなりませんので、痴女皇国関係以外の受注のための生産ラインを確保する必要があります。
で、痴女皇国とNB用の車両製造、NBでのライセンス生産に移行してるんですよ…。
(まぁ、おかげで痴女皇国と聖院とNB以外には内緒にしたい木材ベースの半生体コーティング複合素材板の製造や組み立て工程、連邦世界の技術者さんたちに隠し通せるんだけどね…あれは流石に今の段階ではアルストムはもちろん、父社の関係者の方にすら製法はもとより加工方法も教えてないから…)
(それでアークロイヤル級が頻繁に痴女皇国とNBを往来してるんですね…)
(ダンケ号の生産ラインもNBに増やしてるから、今は痴女皇国と聖院世界で使ってるダンケ号はあらかたNB製造か、順次それに置き換えてる状態なのよサリーちゃん…)
(確か期間工が不足してるのもあるって言っておられましたよね、NBにたはら同等以上の工場を建設する理由…)
あ、このサリーちゃんの話は聞き流して頂けますと。
(もう無理ですね…まぁ、連邦世界の地球ではいきなり話を出すとまずいようですから情報管制を敷いておられるようですけど、協力企業を含めて徐々に工場はもとより人員の移転を進めて行く方針のようで…)
ま、まぁ…話を灸場に戻しましょう。
で、まだ日も出ていないハバナの街から、遠距離通勤者を乗せた列車が続々と発車して行きますと、今度は比較的近い区間を走る電車の出番です。
例えば、ハバナ西側の労働者街から、このカサブランカ駅付近の造船ドックや、付随する船舶用木材加工場…正に、先程お話ししました半生体樹脂コーティング合板材の製造工場も含んでます…への通勤。
あるいは、近場の農場への通勤は、今乗っている電車の類似品…PCCカーの痴女皇国版が担います。
この電車、1両だけで走っていた事が多かった連邦世界の同種類似品と違い、トレーラー車と呼ばれる無動力の同型客車を最大2両、後ろに繋いで走ることができます。
あ、カナダのトロントでそういう事をしていた事例はありますね。
つまり、この灸場島に敷いた鉄道は畑で採れた砂糖きびや珈琲淫の豆ですとか森から切り出された木だの、チョコレートの原料にしている快感王の豆やゴムの木から採集した天然ゴムなどの産品を輸送するためだけでなく、そうした農産物の育成や収穫に関わる労働者を輸送する目的で整備されております。
(その快感王って名前も大概だと思うんですけど…)
(文句は名前を決めたまりりとたのきちに言って…あれ文教局で決めてんのよ…?)
で、このラッシュの第二弾目は遠距離通勤用の客車が出払っておりますので、珍珍電車を総動員して行います。
そのあとは当然ですけど、仕事を終えた電車たちは今から順次、カサブランカ駅の奥にある車庫に戻って来ます。
つまり、我々の乗る視察電車をさっさとどかせる必要がある理由、これらの罪人労働者輸送で使われていた車両が今から続々と車両基地に帰って来るからなのです。遠距離を走る客車は、終点で夕方までお昼寝させておく方が無駄がないとは言え、電車たちは戻さないとハバナでの交代制24時間労働に対応させられませんから。
まぁ、灸場島の労働者の方々はハバナの製糖工場やゴム工場ですとか木材加工場のように、24時間操業が可能な工場で勤務しておられる人々を除けば、基本的に日の出以降に働き日没前には住居に戻る暮らしです。
(漁師の人はどうしておられるのでしょう)
(お住まいや漁港をハバナと分けています。あと、そちらは通商局水産部の管轄になっていまして、元来の罪人ではなく地元住民の方で漁業に立候補された人中心に雇用しているそうです)
ええ、痴女島の罪人工場街と違って、全ての職場が24時間フル稼働というわけでもないのです。
そして、我々は差し当たって西側の砂糖きび農場での労働実態を見学しようということですが。
で、この珍珍電車の運転、実はPCCカー同様に手をほとんど使いません。
アクセルとブレーキは自動車よろしく「足で操作」します。
車両のドアがロックされているのを確かめてからグッとブレーキペダルを踏むと、運転台コンソール…年代物風に敢えて仕上げてます…の駐車ブレーキランプが消えます。
(ドアが開いてると駐車ブレーキは外れないくらいの安全装置はついてます、一応…)
(理恵さんが誰に言ってるのかあまり気にしない方向で)
そして、リバーサーハンドル…電車の前進中立バックを決めるレバーを前進方向に倒しますと、前向き矢印ランプが緑色に点灯して出発準備、完了。
アクセルペダルに足をかけると、電車は動き出します。
で、港に沿って電車をそろそろと走らせて行きます。この線路、途中で合流するグアンタナモ方面からの路線を走って来た労働者列車はもちろん、木材やら産品を積んだ貨物列車もやってきます。
このうち、貨物列車は労働罪人の流動と全く違う動きを見せる上に、このカサブランカ駅からの珍珍電車路線と合流した先からは、ハバナ労働者交通局なる組織が運営している集中管制センターからの指示を受けての目視運転となります。
この運転や管制に関する指導も、私の分体や連邦の関係者の方々が出張して行っていました。
特に大型の貨車を連ねた貨物列車…今後就航する鉄道連絡船を使ってスペイン本土へ貨車ごと貨物を運ぶ計画もあります…は、急には止まれない代物。
ですので、工場街や港への貨物線が途切れる辺りまでは、貨物優先めいた感じで道路の上でなく専用軌道を走ると思ってください。
こうした港湾街を抜けると、いよいよ市街地の道路上に乗り込みます。
ええ、何やら後ろでギシギシあんあん言ってる声もしますが、気にはしません。
(何が悲しくて今更クレーゼ様のちんぽに屈するような…あんっ痛い痛い痛い!いくら黒薔薇が皇族への忠誠心を常に求められると申しましても限度がございます!)
(えええええマリアンヌ様、いくらジーナ様の娘さんだからと言ってそこまで過激な露出は!なんぼ罪人が出払っておる住宅街と申されましても!)
(スザンヌ様…この車内で女官個室用の厠めいた事に及ばれますと、流石に室見様のお叱りを頂くかと…)
そして、運転台の椅子に座る私の上に乗ってケツを振るサリーさんですけど。
いえ…我々のレベルであれば、仮に私が竿役でも、サリーさんから還元精気供給を受けられますよ。
つまり、私がちんぽ突っ込んでるにも関わらず、サリーさんから吸い取れるのです。
そして正直、サリーさんの体が運転には全力で邪魔です…本来なら。
ただし、痴女種視力や知覚力を使えば、目の前でぶんぶん揺れているサリーさんのパイパイやアヘ顔を見ながら、同時に電車の前方に注意を向けることは、可能。
ただ…私の両足はアクセルとブレーキペダル、そして左足で時折踏んでチンチンというベル音を出す必要がある警告装置…デッドマン装置を操作するために空けておく必要があります。
つまり、私の上に乗って理恵さんちんぽ硬いだの、私の汁で孕みたくなるとか言っておられるサリーさんの腰に任せる必要があるのです。
ええ、私までもが腰を使ったりお尻を振ると、事故の元。
オートバイのハーレーで東京の路上をおめこしながら走る主人公のライバルが登場した青春漫画があったそうですが、我々の狂いぶりはそれとどっこいどっこいかも知れません。
しかも我々は揃って、ちんぽを生やした痴女種とは言えど、エロ服に身を包んだ女ばかり。
肯定されるか否定されるかは別として、卑猥な眺めなのは間違いないでしょう…。
ただ、私はこうも思うのです。こういう変態露出性交、いくら緊急の精気授受だからと言って時と場所を選ばずにやっていると、人として何かこう、大切な倫理観念を失う気がするのです。
ええそうです、痴女皇国の女官多数と言えど、こんな行為を肯定するのは変態露出狂のお母様から生まれた皇帝陛下とその関係者くらいだと思うのです!
---------------
マリア「あたしは関係者じゃないからな」
べらこ「黒薔薇に命じて露出凌辱懲罰をさせていた初代皇帝陛下、一体どこの誰なのですか!」
りええ「その初代皇帝の妹さんも名前を明らかにすべきよね…」
べらこ「珍珍電車の運転席でサリーちゃんにちんちん突っ込んでたのは誰ですか…」
りええ「サリーちゃんの善意だから不問よっ。それにベラちゃん…同じ状況でさ、あたしに跨って精気くれたわけ? 言っとくけどいくらPCCカーの前の窓が小さめだからってさ、あの席に座ったあたしの上に乗って対面座位でおめこしてたら確実に上半身とケツは丸見えなのよ?」
べらこ「無問題ですね。むしろ覗いた者を不注意者としてマークしておき、後で懲罰するくらいは余裕です」
マリア「流石にそれは見られても仕方ないだろ…」
べらこ「わざとガン見できる環境でガン見させて何見てるんじゃいワレと理不尽に叱る、これも皇帝の威厳と権力を誇示するためには必要だと思うのです!」
りええ「それを権力の濫用って言うのよ…ちなみにクレーゼ様とマリアンヌちゃんとスザンヌちゃん。見せつけはいいとしても目撃した罪人の皆様が勃起したちんぽの処理に困ったらどうするのか、女官長権限者と国土局局長兼鉄道事業担当部長兼務の立場で質問です。不正解なら懲罰請願を強制的に黒薔薇さんたちの名前で厚労局に出させるからね…」
ざんぬ「えええええ、そのような理不尽なぁっ」
あんぬ「そーよそーよ、いくら理恵さんでもその仕打ちはないと思うわよ。あたしらクレーゼおばさまにお付き合いして灸場の指導に来たただけよっ」
りええ「では保護者責任でクレーゼ様、はいどうぞ」
くれーぜ「ええーっ…普通は支部に配属した罪人であれば、娯楽館や聖母教会に行きますわよね…」
りええ「確かに聖母教会は噛んでますけど、微妙に不正解です。実はこの灸場、罪人の島らしくてですね、独自の精気授受システムが存在するんですよ。ただ、次回以降に話が出るギアナの悪魔島ほどめちゃくちゃな事はしてないんです…」
わるこ「悪魔島もそうなのですが、かなり無茶苦茶でとんでもない事をしていますよ…私たちも初めて知った時、口開けてましたから」
くれーぜ「何か恐ろしいことをしていそうですわね…そういえば、海賊共和国の領土でありながら、海賊の方々でなく黒薔薇騎士に統治させている時点でいやな予感がしますわ…」
ざんぬ「あたくしは知ってしまいました…」
あんぬ「ヒントは伊藤瞳さんの昔のお話です。特に瞳さんのお父さんの誠さんが瞳さんに話していた、南米の売春事情ですね」
ひとみ(えええええ…あれ、現地でも色々問題になってるとお聞きしたのに…あんなのやってんですか…)
りええ「あともいっこ、あたしからヒントをお出ししておきましょう。ベラちゃんの普段の生活や、茸島分校での惨状をティアラちゃんが語ってたの、思い出してください」
てぃあら「ちなみに今回、私はベラ子陛下に精気を吸われてひっくり返ってます…はっきり申し上げてなかば忘れられてますけど、私の復活についても惨劇があるそうです…正直嫌なんですけどねぇ…」
他全員(なんとなくわかったけど怖い、次回が怖い…)
と申しますか、実は私もそこはかとなく精気不足状態。
運転くらいなら何とかなりますが、他はちょっとという状態です。
「あたくしが何とかして差し上げますから、差し当たってどこかに…」
ちょちょちょちょっと待ってくださいクレーゼ様!
ええ、車内でいきなり、黒薔薇の方相手に姦淫に及ぼうとなさっておられます。
あのその、どちらかというと私に補充して欲しいのですが…。
更にはですねぇ。
「あら理恵さん…しかし、本来ならば皆様の護衛であるはずの黒薔薇の方々も精気不足。更には、貴重な黒薔薇騎士さまをいつまでも灸場島にはりつけておかれるのでしょうか…どうせならここに金衣資格者が2人、マリアンヌを強化すると3人が揃っております。黒薔薇の方々を孕ませてしまえば、この灸場を担当する後継者もこの場で産ませる事だって出来ますわよ。ねぇ母様」
と、しれっと申されるスザンヌちゃん。
「それも一興ですわねぇ…あなたがた、お久しぶりにいかが? 今のあたくしを痴女皇国の皇族として扱うかは難しいとしても、あたくしや娘たちの精で孕めばそれなりに色々と恩典や福利がついて回る話ともなりましてよ…」
恐ろしい発言がクレーゼ局長とスザンヌちゃんの口からぽんぽん出るのですが…。
それと、お久しぶりという件。
「ま、まぁ確かに我々全員、クレーゼ様の御代の時より勤めた女官ではあるのですよ…黒薔薇の正式団員ですと…ジョスリーヌ派遣団長とニオオフラーネ以外、クレーゼ様をよく知るところの経歴持ちなのです」
「黒薔薇にドイツ名が多い件ですが、クレーゼ様の時代にはマグデブルグの劫掠を生き延びたものの、身寄りを失くした者がそれなりに女官におりましたので…」
「付け加えておりますと幼な子の時に厄介になった…室見様にわかりやすく申しますと、まだ初潮も始まっていない年齢で保護された者も少なからず。実はこのワルトヒルディーネがそうなのは、いけにえ村作戦の時に発覚いたしましたけどね」
あー、言っておられましたね。
年齢1桁台で聖院に保護された孤児の方も結構おられたとも伺っておりますので、そう言われますとクレーゼ局長の現役金衣時代を知っていてもおかしくはありません。
「しかし、お申し出ですが…確かに、マリアンヌ様は金衣系譜にはないとお聞きしておりますけど、実際には聖母様と聖父様の実のお子様…」
「心は動きますね。ワルトなんて私たちよりも更に、交代の番が欲しいところでしょう。」
「しかし、最低でもダリア統括またはペルセポネーゼ団長の承認は取り付けたいところです。金衣または聖母系譜の子を我らが孕めば、例の男子を孕む卵を使わねば女官が生まれるは必至。それも、強力な女官を無許可で懐妊すれば確実にマリアリーゼ陛下からお叱りがあることでしょう…」
と、お世継ぎというよりは増援の戦力が欲しい黒薔薇さんたちも、突然の申し出には顔を突き合わせてお悩み中ですね。
「お待ちなさい皆様。マリアに聞いてみましょう…マリア、いかが? 今の南欧支部やかいぞく共和国では、この灸場の窮場を救う人材はかんたんには用意できないでしょう。ま、わたくしがあなた方をはらませる懸念は、強すぎる子ができないかだけですわね」
で、クレーぜ局長がまりりに問い合わせてくれている模様。
(母様とスザンヌ…またなんちゅう思いつきをと言いたいけど、取り出しも含めて施工してあげること、母様とスザンヌで出来ますかね? 促成栽培が可能なら何とかしましょう。ただ…簡略版で構いませんので、本宮の初期研修には入れてから灸場に配属してくださいよ)
(たのちゃんとペルセポネーゼにはマリアからひとこと、お願いできまして?)
(ああ、文教局扱いですね。騎士科に入れる方向で話をしておきます。じゃ…母様、くれぐれも請願案件にならないようにお願いしますよ…)
はぁ…えらい話になったものです。
それと、私からクレーゼ局長への意見を。
「クレーゼ様のこれまでの行状から考えますと、ここで黒薔薇の皆さんを犯す姿を他の女官や労働者に見せつける事で、痴女宮本宮の幹部…特に金衣系譜者の権威を周知せしめようという意図があるのも推察できます」
「えええええ…室見さん、そそそそそそそそんな事はおくびにもかんがえておりませんわよっ」
「母様。よだれが。確かに理恵さんの言う通り、黒薔薇と言えど金衣系譜者には敵うものではないという光景を見せて灸場の治安引き締めをしたいという意図はありましてよ」
おすまし顔で申されるスザンヌちゃんですが、この子が見た目以上にえげつない事ができるの、知ってんですよねぇ…。
更には、スザンヌちゃんの実のお母様…つまり、クレーゼ局長の問題児っぷりも…あの、未だに墓所の壁にでかでかと飾られている肖像画の由来を聞かずとも他の逸話を聞くこと、また数多。
ええ…財務局時代のそれだけでも、何度も力で出納部や財務部をねじ伏せようとしてデルフィリーゼ局長のお叱りを受けていたのも、たのこと、私のツレで元・財務企画部長の田野瀬麻里子から聞いておりますから。
あと、私にも精気が欲しいのですけど。
(室見さん…黒薔薇の子達はクレーゼ母様たちに任せるとして、あなたの分はサリーから受け取ってもらえる? )
なんで…と思いましたが、今のクレーゼ局長ですと私やサリーさんを孕ませかねないようですね…。
そして、それをやると金衣系譜者…つまり、強力な痴女種を生産することになってしまいます。
そうなると、強力な痴女種の数を増やし過ぎた場合に寿命を早められるという、まりり曰くの種族規制システムが発動する可能性があり、年齢の高い女官の方に危険が生じます。
(そそ。で、サリーは聖院側の皇族で源流組だから聖院の精気プールから直接補給できるわよ。あとでそっちのクレーゼ母様から返してもらったらいいから…というかベラちゃんが聖院に戻してよっ!)
とりあえず、聖院のマリアさんの申し出をありがたく受けておきましょう…しかし、電車の運転台でアレをするのはちょっと憚る話です。
どないしたもんか。
「さっき、スザンヌちゃんが最低限度の精気を流し込んでくれたでしょう。それでとりあえず人目につかない場所に向かいましょう…そうすれば何とでもなります…」
「確かにそれはそうよね」
で、どこに向かうか。
とりあえず、朝ラッシュの終わったカサブランカ駅ですが、いつまでもホームに列車を置いておくわけにも行きません。
その理由は…はっきり申し上げますと、この視察列車をいつまでもここに置いておくと邪魔になるからです。
それも、単に目障りとか中で猥褻行為をすんなとかいう苦情を恐れているだけでなく、具体的に線路を空ける必要があるのですが…。
で、このハバナ界隈の朝の通勤ラッシュ、かつては東京の山谷や横浜の日出町ですとか、大阪の釜ヶ崎で見られた光景だという港湾労働者や土木関係者の出勤風景と同様に、日の出のはるか前…現地時間で午前3時頃から始まります。
まずは、砂糖きび畑やコーヒー畑の一部、そして林業で働く関係者。
この人たちのために、乗車時間1時間から…長くとも2時間以内で勤務地に到着して働く人たちのための着席前提の列車が走ります。
そして、この車内でお弁当…といってもサンドイッチやパン類と容器入りの効果淫茶ですとか珈琲淫飲料が配られる程度ですが、それを食べている間に目的地に着くのです。まぁ、いくら罪人輸送用と言っても、労働者の長距離利用を考えて、居眠りしやすいようなヘッドレスト付きの大型座席を備えていますけどね。
で、この列車は平屋または、雅美さんが大好きな二階建て客車で編成されていまして、BD69の標準軌間仕様のBB69000や、日本のDE10型機関車の精気駆動仕様たるBE10が牽引します。
(あたしは二階建てが好きでもなければ、一階の窓からホームにいる女の人のパンツを見る趣味もないからね…理恵ちゃんは痴女宮に帰投したら亀頭責めの刑にするからね…)
最近はおとなしい内務局長様はほっとくとしまして。
ただ…全ての通勤列車はこのカサブランカ駅を起点としてはいますけど、肝心のお客の大半はハバナ湾の西側に広がる罪人住宅街にお住まいだったりするんです…そして、ご想像に及んでおられる方、正解かも知れません…。
ええ、滋賀県の大津市どころかですね、アメリカのミシガンシティや、ジャック=ロンドン・スクゥエアに今も残る「アメリカ規格の大型列車が道路の上を走る」光景まんまの状況がそこにあるのです…。
https://twitter.com/725578cc/status/1634750019738931200?s=20
つまり、街中の道路の上、大きな客車を何両も繋いだ罪人列車が日の出前から続々と走って行くのですよ…。
このカサブランカ駅から東側にも、罪人の方々が働く畑や森はいくつもあります。
ですが、罪人の皆様のための住宅は主に市街地西側…連邦世界であればハバナ旧市街と呼ばれる一帯に建設されています。
ではどうするか。
とりあえず、車庫と車両基地のあるカサブランカ駅を出発した列車のうち、大半は西側の市街に向かって走って行きます。
一部はカサブランカ駅を発車した後、直接に目的地へ向かいますが、それは要・観察者を乗せる専用列車だというのを私は知っています。
すなわち、初期収監の時点…いわば試用期間中に素行不良が著しかったり、あるいは独り立ちして生活させる事が難しい部類の罪人の方を収監している罪人寮が砦の東側に存在します。
つまり、重罪人専用の労働護送列車ですね。これはカサブランカ駅から更に奥へ伸びた引き込み線の先にある専用駅から出発することになっています。
そして、一般の罪人扱い労働者の皆様が住宅を与えられてお住まいの市街地。
ここには珍珍電車も走る市内線が環状線のように敷かれていますので、そこをくるっと回って罪人労働者を順次乗せては更に西へ、あるいは来た道を戻るかのごとく、東へと走って行くのです。
あ、これは痴女皇国きっての鉄子、すなわち鉄ヲタ趣味者として時に迫害され時に珍重されるわたくし室見の趣味ではありません。
聖院と痴女皇国の幹部で定期的に開催している合同連絡会議の席上で、かつて聖院側でも地下鉄欲しいよねとか言う話が持ち上がって計画を進めた時、連邦世界での公共交通機関の事例をいくつか、この室見が紹介したのですが「ああ、罪人ばかりの街ならこういうのアリじゃね?」と思っていたまりり…上皇マリアリーゼがハバナの市街地造成計画に介入。
「子供はまだしも障害者や年寄りみたいな交通弱者がいないわ、バイクどころか自転車すら超貴重品な街なのにさ、飛び出しだの何だのをいちいち配慮してさ、なにも珍珍電車と罪人列車専用の線路を分けて敷く必要ないじゃん。どうせ珍珍電車走らせるなら建設費用と期間を短縮して差し上げろ、罪人の皆様もいちいち駅に行く手間が省けていいだろ」とか無茶をですね…。
まぁ、罪人の皆様ばかりの街ですから、はっきり言えば住宅街も巨大な刑務所の舎房とか、はたまた三河監獄国の罪人寮や、監獄社の各地に建つ社宅群のようなものです。
ゆくゆくは家族住まいが増えて行くようですけど、今はまだ独身者の方が圧倒的多数。
将来に向けての設計や、はたまた優良罪人のためのご褒美の一環にと居住性を高めた住宅の提供こそOKをもらいましたが…現時点での子供や高齢者への配慮はほぼ、不要とあっては私もまりりの思いつきにGOサインを出すしかありませんでした。
更には父の勤務先とお付き合いのある放出新車センターが、まさにアメリカで通勤用に走っている二階建て客車や電車を納入した実績をお持ちということで…ええ、私が忙しかったのは「スペイン向け」の中にこの、島ひとつを丸ごと罪人寮と工場にしたかのような灸場監獄の交通網整備計画も含まれていたからなのです…。
その灸場島の面積…かねてから言われている通りで日本の本州のだいたい、半分。
広大な三河監獄国よりも更に上を行く広さです。
だいいち、あの監獄国といえど、工場や監獄は集約されていて効率的に運用されている事もあって、現在の愛知県東部の面積全てが刑務所というわけでもありません。
ところが、この灸場はまさに島一つを巨大監獄にしたようなものです。
この灸場島での体制作り、既に運用が始まっているアルゼンチンチンでの巨大牧場と麦畑にとうもろこし畑や、淫花帝国での効果淫やチンポピーの栽培プランテーションの運営実績をもとに行われているんですけどね…。
ええ、この室見率いる国土局、アレーゼ様や…かつて当地を巡ったるっきーと交流が深いのはこのプロジェクトのせいもあるのです。
ついでに申し上げておきますと、灸場を上回る刑務所大陸としてオーストラリアの開発、とっくに始まっております…。
おかげでTGV-HシリーズはもとよりBD69やCC07210に客車や貨車の生産、NBでの雇用創出もあって現在では製造拠点をほぼ、NBに建設した工場に移さざるを得ない状態にまで逼迫しております…。
ええ、父社も放出新車センターも、連邦世界での既存の得意先への車両製造「も」行わなくてはなりませんので、痴女皇国関係以外の受注のための生産ラインを確保する必要があります。
で、痴女皇国とNB用の車両製造、NBでのライセンス生産に移行してるんですよ…。
(まぁ、おかげで痴女皇国と聖院とNB以外には内緒にしたい木材ベースの半生体コーティング複合素材板の製造や組み立て工程、連邦世界の技術者さんたちに隠し通せるんだけどね…あれは流石に今の段階ではアルストムはもちろん、父社の関係者の方にすら製法はもとより加工方法も教えてないから…)
(それでアークロイヤル級が頻繁に痴女皇国とNBを往来してるんですね…)
(ダンケ号の生産ラインもNBに増やしてるから、今は痴女皇国と聖院世界で使ってるダンケ号はあらかたNB製造か、順次それに置き換えてる状態なのよサリーちゃん…)
(確か期間工が不足してるのもあるって言っておられましたよね、NBにたはら同等以上の工場を建設する理由…)
あ、このサリーちゃんの話は聞き流して頂けますと。
(もう無理ですね…まぁ、連邦世界の地球ではいきなり話を出すとまずいようですから情報管制を敷いておられるようですけど、協力企業を含めて徐々に工場はもとより人員の移転を進めて行く方針のようで…)
ま、まぁ…話を灸場に戻しましょう。
で、まだ日も出ていないハバナの街から、遠距離通勤者を乗せた列車が続々と発車して行きますと、今度は比較的近い区間を走る電車の出番です。
例えば、ハバナ西側の労働者街から、このカサブランカ駅付近の造船ドックや、付随する船舶用木材加工場…正に、先程お話ししました半生体樹脂コーティング合板材の製造工場も含んでます…への通勤。
あるいは、近場の農場への通勤は、今乗っている電車の類似品…PCCカーの痴女皇国版が担います。
この電車、1両だけで走っていた事が多かった連邦世界の同種類似品と違い、トレーラー車と呼ばれる無動力の同型客車を最大2両、後ろに繋いで走ることができます。
あ、カナダのトロントでそういう事をしていた事例はありますね。
つまり、この灸場島に敷いた鉄道は畑で採れた砂糖きびや珈琲淫の豆ですとか森から切り出された木だの、チョコレートの原料にしている快感王の豆やゴムの木から採集した天然ゴムなどの産品を輸送するためだけでなく、そうした農産物の育成や収穫に関わる労働者を輸送する目的で整備されております。
(その快感王って名前も大概だと思うんですけど…)
(文句は名前を決めたまりりとたのきちに言って…あれ文教局で決めてんのよ…?)
で、このラッシュの第二弾目は遠距離通勤用の客車が出払っておりますので、珍珍電車を総動員して行います。
そのあとは当然ですけど、仕事を終えた電車たちは今から順次、カサブランカ駅の奥にある車庫に戻って来ます。
つまり、我々の乗る視察電車をさっさとどかせる必要がある理由、これらの罪人労働者輸送で使われていた車両が今から続々と車両基地に帰って来るからなのです。遠距離を走る客車は、終点で夕方までお昼寝させておく方が無駄がないとは言え、電車たちは戻さないとハバナでの交代制24時間労働に対応させられませんから。
まぁ、灸場島の労働者の方々はハバナの製糖工場やゴム工場ですとか木材加工場のように、24時間操業が可能な工場で勤務しておられる人々を除けば、基本的に日の出以降に働き日没前には住居に戻る暮らしです。
(漁師の人はどうしておられるのでしょう)
(お住まいや漁港をハバナと分けています。あと、そちらは通商局水産部の管轄になっていまして、元来の罪人ではなく地元住民の方で漁業に立候補された人中心に雇用しているそうです)
ええ、痴女島の罪人工場街と違って、全ての職場が24時間フル稼働というわけでもないのです。
そして、我々は差し当たって西側の砂糖きび農場での労働実態を見学しようということですが。
で、この珍珍電車の運転、実はPCCカー同様に手をほとんど使いません。
アクセルとブレーキは自動車よろしく「足で操作」します。
車両のドアがロックされているのを確かめてからグッとブレーキペダルを踏むと、運転台コンソール…年代物風に敢えて仕上げてます…の駐車ブレーキランプが消えます。
(ドアが開いてると駐車ブレーキは外れないくらいの安全装置はついてます、一応…)
(理恵さんが誰に言ってるのかあまり気にしない方向で)
そして、リバーサーハンドル…電車の前進中立バックを決めるレバーを前進方向に倒しますと、前向き矢印ランプが緑色に点灯して出発準備、完了。
アクセルペダルに足をかけると、電車は動き出します。
で、港に沿って電車をそろそろと走らせて行きます。この線路、途中で合流するグアンタナモ方面からの路線を走って来た労働者列車はもちろん、木材やら産品を積んだ貨物列車もやってきます。
このうち、貨物列車は労働罪人の流動と全く違う動きを見せる上に、このカサブランカ駅からの珍珍電車路線と合流した先からは、ハバナ労働者交通局なる組織が運営している集中管制センターからの指示を受けての目視運転となります。
この運転や管制に関する指導も、私の分体や連邦の関係者の方々が出張して行っていました。
特に大型の貨車を連ねた貨物列車…今後就航する鉄道連絡船を使ってスペイン本土へ貨車ごと貨物を運ぶ計画もあります…は、急には止まれない代物。
ですので、工場街や港への貨物線が途切れる辺りまでは、貨物優先めいた感じで道路の上でなく専用軌道を走ると思ってください。
こうした港湾街を抜けると、いよいよ市街地の道路上に乗り込みます。
ええ、何やら後ろでギシギシあんあん言ってる声もしますが、気にはしません。
(何が悲しくて今更クレーゼ様のちんぽに屈するような…あんっ痛い痛い痛い!いくら黒薔薇が皇族への忠誠心を常に求められると申しましても限度がございます!)
(えええええマリアンヌ様、いくらジーナ様の娘さんだからと言ってそこまで過激な露出は!なんぼ罪人が出払っておる住宅街と申されましても!)
(スザンヌ様…この車内で女官個室用の厠めいた事に及ばれますと、流石に室見様のお叱りを頂くかと…)
そして、運転台の椅子に座る私の上に乗ってケツを振るサリーさんですけど。
いえ…我々のレベルであれば、仮に私が竿役でも、サリーさんから還元精気供給を受けられますよ。
つまり、私がちんぽ突っ込んでるにも関わらず、サリーさんから吸い取れるのです。
そして正直、サリーさんの体が運転には全力で邪魔です…本来なら。
ただし、痴女種視力や知覚力を使えば、目の前でぶんぶん揺れているサリーさんのパイパイやアヘ顔を見ながら、同時に電車の前方に注意を向けることは、可能。
ただ…私の両足はアクセルとブレーキペダル、そして左足で時折踏んでチンチンというベル音を出す必要がある警告装置…デッドマン装置を操作するために空けておく必要があります。
つまり、私の上に乗って理恵さんちんぽ硬いだの、私の汁で孕みたくなるとか言っておられるサリーさんの腰に任せる必要があるのです。
ええ、私までもが腰を使ったりお尻を振ると、事故の元。
オートバイのハーレーで東京の路上をおめこしながら走る主人公のライバルが登場した青春漫画があったそうですが、我々の狂いぶりはそれとどっこいどっこいかも知れません。
しかも我々は揃って、ちんぽを生やした痴女種とは言えど、エロ服に身を包んだ女ばかり。
肯定されるか否定されるかは別として、卑猥な眺めなのは間違いないでしょう…。
ただ、私はこうも思うのです。こういう変態露出性交、いくら緊急の精気授受だからと言って時と場所を選ばずにやっていると、人として何かこう、大切な倫理観念を失う気がするのです。
ええそうです、痴女皇国の女官多数と言えど、こんな行為を肯定するのは変態露出狂のお母様から生まれた皇帝陛下とその関係者くらいだと思うのです!
---------------
マリア「あたしは関係者じゃないからな」
べらこ「黒薔薇に命じて露出凌辱懲罰をさせていた初代皇帝陛下、一体どこの誰なのですか!」
りええ「その初代皇帝の妹さんも名前を明らかにすべきよね…」
べらこ「珍珍電車の運転席でサリーちゃんにちんちん突っ込んでたのは誰ですか…」
りええ「サリーちゃんの善意だから不問よっ。それにベラちゃん…同じ状況でさ、あたしに跨って精気くれたわけ? 言っとくけどいくらPCCカーの前の窓が小さめだからってさ、あの席に座ったあたしの上に乗って対面座位でおめこしてたら確実に上半身とケツは丸見えなのよ?」
べらこ「無問題ですね。むしろ覗いた者を不注意者としてマークしておき、後で懲罰するくらいは余裕です」
マリア「流石にそれは見られても仕方ないだろ…」
べらこ「わざとガン見できる環境でガン見させて何見てるんじゃいワレと理不尽に叱る、これも皇帝の威厳と権力を誇示するためには必要だと思うのです!」
りええ「それを権力の濫用って言うのよ…ちなみにクレーゼ様とマリアンヌちゃんとスザンヌちゃん。見せつけはいいとしても目撃した罪人の皆様が勃起したちんぽの処理に困ったらどうするのか、女官長権限者と国土局局長兼鉄道事業担当部長兼務の立場で質問です。不正解なら懲罰請願を強制的に黒薔薇さんたちの名前で厚労局に出させるからね…」
ざんぬ「えええええ、そのような理不尽なぁっ」
あんぬ「そーよそーよ、いくら理恵さんでもその仕打ちはないと思うわよ。あたしらクレーゼおばさまにお付き合いして灸場の指導に来たただけよっ」
りええ「では保護者責任でクレーゼ様、はいどうぞ」
くれーぜ「ええーっ…普通は支部に配属した罪人であれば、娯楽館や聖母教会に行きますわよね…」
りええ「確かに聖母教会は噛んでますけど、微妙に不正解です。実はこの灸場、罪人の島らしくてですね、独自の精気授受システムが存在するんですよ。ただ、次回以降に話が出るギアナの悪魔島ほどめちゃくちゃな事はしてないんです…」
わるこ「悪魔島もそうなのですが、かなり無茶苦茶でとんでもない事をしていますよ…私たちも初めて知った時、口開けてましたから」
くれーぜ「何か恐ろしいことをしていそうですわね…そういえば、海賊共和国の領土でありながら、海賊の方々でなく黒薔薇騎士に統治させている時点でいやな予感がしますわ…」
ざんぬ「あたくしは知ってしまいました…」
あんぬ「ヒントは伊藤瞳さんの昔のお話です。特に瞳さんのお父さんの誠さんが瞳さんに話していた、南米の売春事情ですね」
ひとみ(えええええ…あれ、現地でも色々問題になってるとお聞きしたのに…あんなのやってんですか…)
りええ「あともいっこ、あたしからヒントをお出ししておきましょう。ベラちゃんの普段の生活や、茸島分校での惨状をティアラちゃんが語ってたの、思い出してください」
てぃあら「ちなみに今回、私はベラ子陛下に精気を吸われてひっくり返ってます…はっきり申し上げてなかば忘れられてますけど、私の復活についても惨劇があるそうです…正直嫌なんですけどねぇ…」
他全員(なんとなくわかったけど怖い、次回が怖い…)
0
お気に入りに追加
45
あなたにおすすめの小説




日本新世紀ー日本の変革から星間連合の中の地球へー
黄昏人
SF
現在の日本、ある地方大学の大学院生のPCが化けた!
あらゆる質問に出してくるとんでもなくスマートで完璧な答え。この化けたPC“マドンナ”を使って、彼、誠司は核融合発電、超バッテリーとモーターによるあらゆるエンジンの電動化への変換、重力エンジン・レールガンの開発・実用化などを通じて日本の経済・政治状況及び国際的な立場を変革していく。
さらに、こうしたさまざまな変革を通じて、日本が主導する地球防衛軍は、巨大な星間帝国の侵略を跳ね返すことに成功する。その結果、地球人類はその星間帝国の圧政にあえいでいた多数の歴史ある星間国家の指導的立場になっていくことになる。
この中で、自らの進化の必要性を悟った人類は、地球連邦を成立させ、知能の向上、他星系への植民を含む地球人類全体の経済の底上げと格差の是正を進める。
さらには、マドンナと誠司を擁する地球連邦は、銀河全体の生物に迫る危機の解明、撃退法の構築、撃退を主導し、銀河のなかに確固たる地位を築いていくことになる。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる