闇堕ち女帝マリア・痴女皇帝建国譚

すずめのおやど

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父を訪ねて二万キロ・Da Bali alle Bahamas.8

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「ようこそ、蒼海島へお越し下さいました…」船を降りた陛下と侍従2名、そして私の前には一礼する青色ですが透けている修道服姿の女官、3名。

蒼海島行政支局に勤務する、陛下の娘さんお二人、そして暫定支局長のファロンマルシーネさんが迎えに来られていました。

我々の目の前には、蒼海島船着場の岸壁に繋がれた大型帆船マルセイユ号、そして同じ岸壁の前方に接岸した更に大きなアメリゴ=ヴェスプッチ号が。

更には、この二隻の更に前に停泊するかなり大きなお船…帆船の姿もあります。それも、2隻も。

中東支部に赴任するナディアフィール暫定中東支部長様とアルトリーゼ将軍、いえもとい暫定中東支部警務本部長様は、ここでお船を乗り換えて鯖挟国の首都、コンスタンチノープルに向かわれるそうです。

で、乳上ことアルテローゼ支部長もこのお船に乗って、ギリシャのテッサロニキの近くにあるアトス山を目指されるとか。

更には、東欧支部や中東支部にされる女たちも船を移ります。

岸壁に降り立ち、その女たちの下船やを監視する中には、くだんの乳上やナディアフィール支部長にアルトさんのお姿もあります。

(コンスタンツァが母港のワラキア船籍船、スヴェタ・ソフィアですよ。私だけならば黒海のコンスタンツァ方面にまで乗って行くのですが、今回は女どもをアトス送りにする必要がありますのでねぇ…あそこの修道院は山が険しすぎて、陸からはまともな道が作れず船頼りなのです。もっとも、誰でも彼でも来てもらっては困る場所なので修道院には都合が良いのですがね、ふふふ)

(ちなみに最終的に6隻が出来てしまった型ですがねぇ…二隻を茸島航路用として痴女島に回しました以外は、この地中海を中心に動かしておりますよ)

これはナディアフィール支部長のご説明です。

ナディアフィール支部長はもともと、痴女皇国が保有したり支部扱いにして保有させているお船を管轄する海事部の部長様でしたので、お船の事に詳しいのも道理ですね。

で、これがその六隻の内訳だそうです。

サンティシマ・ディ・トリニダー
→痴女皇国国土局海事部直轄:茸島航路

マエストラーレ
→痴女皇国国土局海事部直轄:茸島航路

グレカーレ
→イタリア管轄南欧支部運航委託;地中海航路

マルマラ
→中東支部管轄:地中海~黒海航路

サンタ・イザベル
→南欧支部管轄;地中海航路

スヴェタ・ソフィア
→東欧支部管轄:地中海~黒海航路

で、現在の蒼海島にはスヴェタ・ソフィア…聖ソフィアというお名前のお船と、そしてイタリア船籍のグレカーレというお船が来ていますが、グレカーレなるお船はジニアと、そしてパレルモ修道院向けの女をシチリアに向かうとか。

一方で、私たちは蒼海島での精気授受を済ませると、再びマルセイユ号に乗船して地中海を進みます。

そして我々はサルディーニャ島・マルセイユ・マヨルカ島の順番に寄港後、夕刻を目処にスペイン本土東岸のバレンシア港に向かい、用意されたお召し列車でマドリードに戻るという行程が組まれているそうです。

そんな訳でお別れの光景もそこかしこ、蒼海島での精気授受については娘さんお二人と侍従2名に任せざるを得ません。

私も、白薔薇三銃士として東欧地区の修道院視察に向かうジニアとはここで一旦別れます。

そして、早くとも半年後でないと、彼女の顔を直接に見ない状況となるのです。

更には、ジニアは母親のダリア騎士団長とも、ここで一旦はお別れです。

ダリア団長はスペイン鉄道開通式における護衛騎士の指揮を取られるとかで、このままマルセイユ号に同乗して、我々と共にスペイン本土を目指す立場です。ここは親子の別れ…というほど深刻な話でもありませんが、ジニアには初の公式海外出張、それも単独ということもあって色々と言い聞かせている様子。

まぁ、ダリアさんですからね。そしてジニア、地味にアンヌマリーとは互角以上に強い事が判明しております。

三銃士の中で最弱は実のところこの私なんですけど、それでもあまり問題にならないのは…。

(万卒超えてたら、それだけでウチの仕事には充分な強さがあります。それにこの辺りになると、他人を超えようとするあまりに足を引っ張ったり蹴落とそうとするのも傍迷惑ですやろ。ここから先は複数の人が参加する作戦での能力も重視しますから、協調性も昇格時の考課項目になっとりますよ)

と、ダリア団長に教えて頂きます。そして、これは「万卒から更に先を目指す事を考えておけ」というお説教でもあるのです…。

まぁともかく、岸壁では蒼海島からの巡礼帰りのお客様を各船が迎え入れることもあって、人の渦巻く光景が船着場に。

(これがもう少し人の多い島であれば、要人の乗船を聞きつけて見物だの、果ては請願に及ぶ者もおりますからね…)

と、敢えて下級の騎士服をお召しになられた陛下が私の部下であるかのように立たれておりますが。

もっとも、船を乗り換える要人の皆様との挨拶で、只者ではないという印象を与えてしまいますけど、それは黙っておきます。

そもそも痴女皇国の女官は白人系を中心としたバインバインかスレンダー系が多いので、立っているだけならば知らない人にはあまり上下関係、わからないことも多いですからね。

むしろ私のようなアジア系ですとか、あとインド系アフリカ系の方々のほうが浮くくらいなのです。

で、ここに至るまでにイザベル陛下の容姿について、詳細を語られていない理由ですが、あとで言及することになると思うのです。

それと、ダリア団長が我々のお船に同乗しているのは単に開通式の護衛指揮を取るだけではありません。

指揮をするだけならば、マリアリーゼ陛下も当日に合わせてお越しになるはずなのです…正月早々に痴女宮を空けてまでダリア団長が来られる必要はないはずです。

…お忙しいの、知っておりますので…。

で、お越しになっている理由。

私の体型補正です。

一気に変えるのではなく、何度かの調整を入れながら行うのと、私に合わせた機能付与が必要だそうですね。

その機能とは、ずばり一種の変装。

ダリア団長によりますと、それなりの期間にわたる南欧支部勤務の影響もあって、次第に私の身体は体型だけでなく、顔立ちも白人に近い姿に変わって行っているようなのです。

これは、私や母とまんこするのを好むイザベル陛下の希望や願望が強く影響しているのもあるようです。

しかし、それではこの後に予定されているナッソー訪問の際に、実父の中井義文に会っても娘と認識されない危険があります。

一応はオマリー陛下を通じて、配下の元女海賊で幹部騎士のお二人から今のティアラはこんな風に育っていてあんたが手を出してしまいそうになるだろうけど、自分の娘だからねとか言われてからかわれているようです。

つまり、成長した今の私の姿と待遇は父も知るところです。

どうやら、今の幹部候補生としての立場維持のために一種の整形を受けていると納得はしたようです。

まぁ、ナッソーでも今や本宮から送り込まれたり移民として移住した美人さんがそこかしこにいらっしゃる状態と伺っておりますので、父には理解を得てもらえるようですけどね。

ですが、父母にはやはり生まれた時の姿から育った顔で会う方が良いように思います。

しかし、今後のことを考えるとラテン系の白人に近い姿を取れる方が仕事には有利な事もあると言われます。

理由は…ええ、この時代は私が生まれた時よりはるかに強い差別がまかり通る世界。

白人以外は物珍しいと大事にしてもらえておりますが、イザベル陛下曰く、やはり快く思わない者もいるとのこと。

で、相談を受けたベラ子陛下とマリアリーゼ陛下、ダリア団長を派遣して頂けるよう手配なさいまして…。

「イザベルさんの体型調整の話もありましたからな。ぶっちゃけ、ジョスリンの変装機能の限定版ですわ」

そう、私の場合だと通常の成長をした場合以外に、白人と日本人のハーフめいた顔立ちや体型と、日本人の顔に中国韓国系の八頭身バディを装備した状態を選べるようなのです。

更には…イザベル陛下のお身体ももごもがが。

あ、これはまだバラせないようですね。

それとですねぇ。

イザベル陛下の娘さんお二人…つまりクララ様とカタリナ様、蒼海島を離れて次の修行の場…つまり赴任地に赴かれます。

で、この赴任地についても、南欧支部とイタリア他の支部が管理する地中海の島々を巡ってのあれこれがあったようですが。

で、シチリア島のパレルモ・モンレアーレ修道院には正真正銘、チェーザレ教皇猊下の実娘たるルイーザ・ボルジア様が既に赴任しておられます。

そして今から行くサルディーニャ島の修道院にクララ様、マヨルカにカタリナ様を送り届ける事になります。

こうしたハードスケジュールもあって、お船は途中区間を飛ばす転送処置を何度か入れられる事になります。

さて、その船中でダリア団長がイザベル陛下と私を犯す形で機能移植や体型補正に着手されます。

と言っても、そこはそれダリアさん。

ちゃっちゃとを済ませておしまいに。

「いや、時間かけよう思うたらなんぼでも出来ますけど、イザベルさんのご要望がありますさかいに…」

ええとですね。

ダリアさんはドライオーガズムというのですが、私や陛下に挿入すると、射精なしに絶頂を迎えて流入精気量を調整して、的確に私たちの身体を変更する情報だけを流し込んだようです。

その作業、1人2分もかかっておりません。

では、なぜそうされたのか。

「良いですかティアラ、黄色い猿の生まれである貴女だからこそ頼める話なのです」

ええ、嫌そうにする娘さん…まずはクララ様に子種を流し込めとの命令です。

厳密に言えば、イザベル陛下に私への指揮権が存在するのか疑問なのですが、とりあえず陛下がそうしろと言われた理由も理解できますので、命令には従います。

(ティアラちゃん、うちの役職を思い出すのです…)

(ダリアさんは統括騎士団長…あ…)

(そうです。そしてうちらはその場で臨時に指揮系統を変更することも可能。ほら、本宮勤務の時にその日の上司が変わる事があるから聖環で確認しなさいて教わったですやろ、あれの応用ですわ)

げ。

見れば、リンジー事務局長ではなく、ダリア団長とイザベル陛下に変わってますよ、上司…。

(ナッソー派遣の時点で中米支部を訪問する話になりますやろ。で、あそこ一帯の島はスペインの持ち物で中米支部に租借されてる扱いのはずですわ。つまり、南欧支部長兼スペイン国王の名代として行ってもらう方が色々便宜を図ってもらえるやろうという判断ですな)

ぬぬぬ、しかしそれでは余計に今の陛下の指示に苦情を言えないではないですか…。

(ダリア団長にやって頂いても良いのですが…ほほほ)

(ああそうか、ダリア団長は黒人ハーフ…)

(うちがやると皇族扱いになりますやろ…元々のうちの出自やったら絶対に適任なんですけどなぁ)

ええと、ご説明しましょう。

陛下のご要望は、娘さんを孕ませることです。

要望その1。

男児希望。

要望その2。

卑しい身分の非・白人の精液で懐妊させたい。

で、陛下の忠臣扱いされている私に、白羽の矢が立ったようです。

しかし、何故に今。

(鉄道開通に合わせて世継ぎが出来たというのは吉事になりましょう。更には、この娘たちに寄せられる縁談多数。何とかして保身を図りたい国内貴族は元より、我が祖国他からも婿の紹介が来る有様です。いちいち断ってられるか面倒臭い、というのが正直な思い)

はぁ…何となれば、どこの馬の骨が娘を孕ませたので父親不明の子供ではあるが王家の子として育てると、こうでしょうか。

確かに、誰とも知れぬ子供を妊娠したとなれば婚姻の話はあらかた立ち消えになるのではというのが、イザベル陛下の予想ですね。それに、生まれて来るのが王子様となりますと、スペイン主導での血縁戦略にも使えそうな気もします。

(さすがはティアラ。察しの良きことです。ほれ、ダリア様も子の出自は隠しますので遠慮なく)

(まぁ、汎用遺伝子を使えばよろしいか…)

ええ、我々が自分の娘を犯すのもご覧になりたいようです、陛下…。

(それに、いくらダリアやティアラが黄猿黒猿と申しましても、痴女皇国においては誰が文句をつけられることか。むしろ、積極的に子種を求められる立場でしょう。これは、ダリア、そしてティアラへの褒美でもあるのです…)

(まぁ、イザベルの救命にはうちも走りましたからな…)

(そうそう。この子らの母にとっては二人とも、救国の恩人なのです。その恩人の方々の優秀な子種を頂くのは光栄の極みと思いなさい…)

で、ここでイザベル陛下の計画のあらましを娘さん二人にご説明なさいます。

その内容を聞き終えたクララ様とカタリナ様は、覚悟を決めた表情で股を開かれます。

と言っても、我々も気遣いながらの挿入…ダダダダダダリア団長本気出してはダメですって!

…私ならまだしも、口から泡吹くほど失神させてどうするんですか…。

でまぁ、私。

とりあえずご指示の通りにですね、性交…え?

(ふふふふふふ、うちの服装に注意っ)

え。ダリア団長の服ですか…そう言えば、何かこう、時々お見かけする騎士服のどれとも違う気もします。

(マリアさんから白金衣着用許可が来ました。うちと下手におめこすると、昇格どころか黒薔薇騎士を作り兼ねませんのでね…で、ティアラちゃんを一時的に十万卒級に引き上げた上で、男の子ができるように操作さしてもらいます)

えええええ。

しかし、この力は万卒に上がった時以上の衝撃です。

何故なら、千人卒のクララ様があっという間に絶頂失神。

(懐妊確認しました。痴女種の場合は受胎まで早いですからな…)

「はぁ…見ものでしたわ…」

見れば、侍従二人にまんこさせながら、その二人の顔の間にチンポを差し出して舐めさせ咥えさせしている陛下のお姿が。

これも、連邦世界の常識では狂っていると思う方の方が圧倒的多数の眺めでしょう。

しかし、興奮した陛下の精気を漏らさないようにする措置としては正しいのです。

更に、娘さんたちが私やダリア団長の精液で妊娠した上に、生まれる子供をスペイン王家の子として育てる宣言。

有色人種であろうと、優秀な者が王家の血を引き継ぐ助けとなると宣言したようなものだそうです。

これ、私から見ても、中世の世では中傷誹謗に晒される話なんじゃないでしょうか…。

(だからこそ国内貴族の勢力弱体化や粛清を着々と進めたのですよ…そして、似たような方法で国内貴族の力を削ぎたがっている国がありますよ。そこも我々のを参考にしたいとも…)

どこなのでしょうか…あ。

(イタリアも、貴族たちの連合国家です。そして我がイスパニアと違い、縦に長細いために権力を有する貴族が偏りがち。デステ様も悩んでおられましたが、ミラノで発令してもナポリが従わぬフィレンツェが反抗するとかいった話、当たり前のようで…)

(それとね、ティアラさん…言ってみれば、この後の話もイザベルさんの「わがまま」です。ですが、そのわがままを止める者はもはやスペインにはいないと。こう言いはりたいんでしょ?)

(さすがはダリアさん、ご明察ですわね。ですのでティアラ、申し訳ありませんが、貴女にはもう少しだけ私のわがままに付き合って頂きますよ…)

ええ、私に拒否権は存在しないようです。

さて、地中海を行くマルセイユ号、順調に所定の場所に錨を下ろして行きます。

マルセイユではマリーさんが下船。

「しかし、ティアラちゃんは優秀というのがわかる気も致しますわねぇ…ロレーヌの子種で孕ませたくなりますわ…」と、私の尻を撫でながら別れ際に申されるマリアンヌ殿下…マリー支部長。

迎えに来られたブリュントレーネさんの運転する号でストラスブールに戻られるようですが…ええ、痴女皇国の車と丸わかりのそれで、ストラスブールまで走って行ける程度にはフランスへの工作が進捗しているということだそうです。

(ただ、ダンケ号同士がすれ違うほどの広さを有する道の整備にはまだまだ遠いのですよ…ロレーヌ一帯は確実にダンケ号で往来できるまでにはなったのですがね)と、ブリュントレーネ副支部長様から現状をお教え頂きます。

マルセイユでは特にあれこれと下ろすこともなく、マリー支部長を降ろすと錨を上げて港を離れます。

マルセイユ港の発展ぶりについては、また別の機会に語られるでしょうと思いますが、ここは手早くお話をさせて頂きましょう。

更には転送も介してマヨルカへと向かい、カタリナ様と…そして、迎えに来られた修道院尼僧女官の方々が手分けして、港からすぐのパルマ大聖堂へ向かう女たちを整列させて歩かせます。その後尾には、カタリナ様を乗せた無蓋馬車が続くそうです。

で、手を振って別れを告げるカタリナ様のお見送りで夕闇迫るマヨルカ島を離れたマルセイユ号、ここで何と最高速度を出して一気にバレンシア港を目指すことに。

更には途中転送もかかり、約200キロの距離を何と30分程度で移動して、バレンシア港の王族優先岸壁とやらに接岸します。

その岸壁を見た私は驚きました。

何と、茶色の列車が船が接岸する目の前に停まっているからです。

「マドリードまではあれで向かいます。ふふ、驚かぬように…」

…驚きましたよ、ええ。

下船の支度をして降りた我々、陛下を先頭にその列車に乗り込もうとしたのですが…あれ、ダリア団長はいずこに行かれるのでしょうか…。

そこには、列車の前に立つスラックス制服姿の室見理恵・国土局長様が。

言うまでもなく、ダリア団長の役です。

どうも局長のお宅では奥様役のダリアさんの方が遥かに収入が上らしいのですが、そう言うことになっているようです…。

(ティアラちゃん…その話は厳禁ですねん…うちはあくまで理恵さんに養われている立場らしいのです…)

えーと、ステータスでは室見局長が千万卒、ダリア局長が十億卒ですか。

小学生どころか、下手をすると幼稚園児でも理解できそうな力の差がありますが。

(う、うちはちょっと機関車に一緒に乗ってくれと言われたので添乗に…)

見れば、ダリア団長様は何か、うろたえておられるご様子。

痴女皇国では強い方から数えた方が早いこの人が、なぜ汗をかいて狼狽ろうばいされるのでしょうか。

そして、普通はこういう場合は運転をする人って、二人は乗ってる気もするんですけど。

(ですからうちは列車の警備担当の為に理恵さんの横につくんですってば…)

で、これ、スペインの王様専用の貴賓列車らしいんですよ。

いや、確かに私の目で見ても、どう考えても普通の人が普通にお金を払って乗るものじゃない印象の電車に見えるんですけど。

(電車じゃない…電車じゃないのよ…)

(理恵さん、ここで専門知識を人に強要するのは…)

そして、我々のために扉を開け、更には地面から直接乗り込むための階段らしいものまでが置かれている車、どうやらイザベル陛下が乗る専用車らしいですね。

で、車の真ん中だけが、温室みたいに壁一面が窓のようになっています。

つまり、そこに乗り込むと外から丸見えではないですか。

どうも陛下がそこに乗り込んで、外に対して手を振る目的でそうしたように見受けられますが。

とりあえず、その列車付きらしい女官の方の誘導に従って乗り込みます。

イザベル陛下や私の旅行荷物は、別に荷物用の車らしいものがありますので、そっちに積むようですね。

で、私にはその…一番良い車とされる車を見た時点で嫌な予感がしたんですよ。

ええ、陛下の意図が何やら透けて見えるようで。

そしてですね、その悪い予感は現実のものとなりました。

バレンシアにはちゃんとした駅もあるそうですけど、そっちに立ち寄らずに貨物を扱う駅の方を回って、マドリードを目指すという説明を受けます。

そして、その貴賓室で、侍従の女の子二人と、陛下と私だけの状態になったのですけど。

で、陛下が着せ替え機能で服を着替えたその姿、なんと闘牛の際に着用されておられる赤い装飾上着と、そして白いタイツ姿。

むろん、タイツの下の下着はもちろん、勃起したチンポまでが丸見えです。

そして、その玉座らしい椅子に座らされた私は、なぜか身体の言うことが利かない状態。

侍従二人に股を広げられます。

で、ここでイザベル陛下の身体について。

従来の陛下は、元々はスペイン王室に嫁いだフランス女性らしい「この時代の美人」のスタイルだったそうです。

しかし、痴女種化される際にダリアさんが連邦世界のモデルさん体型にしておしまいに。

ただ…闘牛の話をちらっとさせて頂きましたけど、スペインの国技兼娯楽として目下、あちこちでやっている闘牛ですが、闘牛士に賭ける一種の賭博場としても運営されています。

で、女王杯とかいう特別な催しを開くこともあります。

そこでは、女王陛下自らが獰猛な雄牛と戦うことも。

で、初めてその闘牛で陛下自らが戦われた際には、なんと剣を使わずに、向かってくる牛の眉間をパンチ一発でぶっ叩いて失神させ、見事に勝利をおさめられました。

ただし…そこからが問題でした。

その時の陛下は、強さに比例したお姿ではなかったのです。いわば、素手で牛を倒しそうにないモデルさんが正規の闘牛騎士でも手こずる牛を、拳だけで倒すのはその目で見ないと信じられないような影響があったのです。

で、陛下もそれはある程度予想しておられましたので、通常の勝利の儀式に用意される女ではなく、小姓役の少年を用意させていました。

そして、その少年の尻を掘って精を撒き散らし、男よりも男らしい姿を演出しようとなさいました。

それはもう、その時の映像記録を見るまでもありません。闘牛場では陛下の強さと、その後の性欲の強さに当てられた観客が、観客席で乱交すら始める始末。

素手で牛を倒す時もチンポフル勃起状態だった上に、少年の尻穴を犯して絶頂する陛下のお姿に、恐れをなしながらも発情したのです、観客はこぞって…。

ただ…これ、色々な反応があったんです…。

私もその時に前座で出た上に、お付き合いで少年のおかまを掘らされましたが、言うなればイスパニア婦人騎士団の騎士は並の男では到底敵わない強い存在で、うかつに戦えばこのように尻を掘られて惨めな姿を世間に晒すことになるぞと、暗に警告する意味もあったようなのですよ。

ただし、その際の反応では、貴婦人や淑女らしい姿で男以上に強いところを見せると、逆に男たちを怯えさせることになりかねないと陛下は独自に判断なさったのです。

そして、東欧支部のアルテローゼ様などと同様に、本気で戦う時だけ身体を変えることが出来ないかと本宮にご相談なさったのです。

で、ダリアさんが時折スペインに立ち寄った際にちょこちょこと陛下のお身体に改良を加えた結果。

戦闘時には筋肉むきむきのお姿を取れるようになってしまったのです…。

で、陛下は今、まさにそのお姿です…。

そして、先ほど密かに耳打ちされた陛下のご要望、その2。

(イスパニア女王の後継が今も不在というのもよろしくはない話でしょう。ティアラ、貴女が我が男児を孕むのです…)

これを言われた時に私、どうしようかと思いました。

しかし、陛下のご指名です。

(側仕えの忠孝な騎士を妾として手籠めにするくらいのわがまま、許されるわけには参りませんでしょうか…)などと申された話、何とマリアリーゼ陛下とマリアヴェッラ陛下が承認を出しておしまいに。

ええっと。何を承認したか、わかっておられますかベラ子陛下。

つまり、私に王子様を産めと要望されてるんですよ。

言ってはなんですが、スペインの地で実際に差別めいた扱いや意識を向けられた事もありますし、他ならぬ陛下が私や母を黄色い猿呼ばわりしておられます。

ですが、それは私には必ずしも悪いことだけではないのです。

能力があれば陛下の側仕えに取り立ててもらえるよ、というアピールの材料にされていたんですよ。

更には、陛下が私と母に向けた寵愛、スペイン王家はもとより国内で知らぬ者はいないとまでに知れ渡っています。

そもそも、黄色い肌の東洋女が嫌いならば、我々は陛下の側仕えではなかったでしょう。

で、私のためにも是非我が子を産んでくれとまで申される陛下に押し切られ…というよりこれ、強姦じゃないですか。

ダリア団長、何かしましたね!

(もちろん。白金衣能力でティアラちゃんの体の自由をある程度奪わしてもろてます。そして…)

ええ、室見局長の運転で、日の落ちたスペインの大地を走る列車は、一旦は南南西に向けて走り山を避けながら、今度はひらがなの「し」の字を書くようにして北西へと進路を変えています。

で、途中にあるアルバセテという町の駅に停車しました。

ちょっと待ってくださいよ。今、ここで停車したら丸見えじゃないですか。

…私、既に陛下に犯されているんですよ?

このバレンシアとマドリードを結ぶ鉄道、正式の開業前ですが、既にお試しで人や貨物を乗せて走っているというのは聞いております。

ですので、この…。

(アルバセテ=ロス・ルナオス駅。ホームには街の警備部から警備騎士に来てもらっています。何せ私もダリアに…)

え。

先頭の運転席からは、何やら怪しい気配が。

私のステータスでは、その様子を伺うことはできませんが、どうも室見局長、ダリア団長に何かされているようなのです。

(精気授受に決まってますやん…聞くも野暮な話ですよ…うっ理恵さん出して出して!)

(あんっダリアだめっ出すっ出すっ出すっちんぽいくっ)

というかダリア団長って精気授受の頂点の一つですよね。

わざわざそんな場所で室見局長のチンポと仲良くならなくても。

日本なら懲戒免職とか、そんな生易しい処分で済むようなことには思えませんがっ。

(定期の客車列車と高速貨物の2本を先に通すから、10分は停車するのよ…あんっダリアだめっちんぽ突っ込んでっ)

ええ、私からはその光景が見えないこと、逆に感謝すべきだったのかも知れません。

それに、駄目とか入れてとか、どっちなのですか室見局長。

(ほほほほほほ、仲良き事はうるわしき。その列車とやらから、この部屋の中は丸見えでしてよ…)

えええええ。

(何を言うのです。本宮の幹部候補に取り立てられた我が地ゆかりの騎士が、私の慰み者として孕み妾にされる姿を国民に見せて何が悪いのか。私から授ける栄誉を受け取って孕みなさい。ああっAchme! アクメいく!)

ええ…イザベル陛下って、フランス人ですからフランス語、ちょこちょこ出るのですよ…。

そして、女戦士と言わんばかりのお尻…もちろん助平下着のTバックが食い込んでますよ…を振って、椅子に押さえつけられた状態の私の子宮に精液をぶちまけて来られます。

もう、皆様の視線が集まってるのが丸わかり。

猥褻物陳列罪と言うんでしょうか。

こんな孕ませ方はいくら、イザベル陛下でも許したくはありません。

いえ…陛下に孕ませられる事までは私、渋々ですけど了承したんですよ、マルセイユ号の船内で。

しかし、こんなガラス張りの電車の中で外から見られながら犯されて種をつけられるのは予想外です。

あの変態露出性交大好きなベラ子陛下でも、そうそうはやらない気がするのですが。

(ティアラちゃん…それはあたしじゃなしに、ジーナ母様の得意技ですよ…米沢行った時なんてどれだけだったか…)

(ベラ子…あんたは昔の話を蒸し返すような女やったんか…)

(あれ積極的だったの、かーさまじゃないですか!それに何ですか理恵さんまで、そんな破廉恥な行為をっ。おねだりしたダリアさんも悪いと言えば悪いと思いますけどねっ)

とりあえず、この場にいない人の言い争いを聞く気はありませんので、無視します。

そして、私のぶんむくれた感情を隠せないまま、列車はマドリードのプリンシペ・ピオ駅の王室専用ホームに入りますが。

まぁでも、陛下の子供を孕むというのは確かに、栄誉な話ではあります。

問題は、その孕んだ場所があんまりにもあんまりだった件です。

これは流石に私も、イザベル陛下をたしなめざるを得ません。

(お戯れが過ぎます…もう少し、こう、ムードとかいうものをですね…)

(ま、まぁ…ティアラ、それに私のお願いの最後の1つがまだですわよ…)

そ、そうですね。

これこそ断りたい話です。

しかし、断れるものでもない話です。

何せ…イザベル陛下を孕ませる方の性交、求められているのですから…。
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