闇堕ち女帝マリア・痴女皇帝建国譚

すずめのおやど

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父を訪ねて二万キロ・Da Bali alle Bahamas.6

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凪いだ海を適度な速度で進む、スペイン船籍の大型帆船。

その甲板の上に立って海を眺める私と、主君。

痴女皇国海事部の分類では、オセアン型帆船マルセイユ号というそうですね。

「え?マルセイユって…フランスの港町だよね? それに痴女皇国ってまだフランスを攻略も制服もしてないよね?」と思われた方へ。

実はフランス王国に対して外交戦を仕掛け、無理からにマルセイユの港湾開放と貿易自由化を迫ったお方がここにいらっしゃいます。

そして、その開放され自由貿易港となった扱いのマルセイユの名を自国の帆船に命名したのは、私、中井ティアラの隣に立つイザベル女王陛下。

またの名を、フランス名でエリザベート・ド・ヴァロワ。

フランス王家のご出身です。

そして、イスパニア王家を率いる地位にあっても祖国を忘れることなかれとの思いで名付けたとの書簡を、フランス王家に送りつけたそうです。

ええ。

我が君主たるイザベル陛下が、そんな殊勝なお考えで対立国家の有名港湾都市の名前をわざわざ、自慢のお船の一隻に名付けたとは思えません。

(もちろん、マルセイユ…ひいてはフランスを我ら南欧支部、すなわち痴女皇国の手中に収める宣言でしてよ、ティアラ)

私もこの方にお仕えしてそれなりになりますが、最近は国内…海外領土や傘下国家も含めてですが、経営が安定してきた事もあって、従来以上に過激かつ豪胆な政策を立案実行なさる傾向が強まったように感じます。

例えば、イタリア連合公国発足前のあの半島、フランスやスイスから傭兵を調達して自国の軍事力に組み込むのが諸国の通例だったようですけど、連合公国発足に当たって、その傭兵市場をスイスの痴女皇国欧州本部と連携して根こそぎ奪った国があったそうです。

ええ、スペイン王国です。

これは聖母教会教皇のチェーザレ・ボルジア猊下のご実家がそもそもスペインのご出身で、伝手があったという事も影響していたようですけどね。

いずれにせよ、イタリア連合公国設立に当たって、軍事力の後ろ盾をしたのはスペインという建前です。

(もちろん実際には、痴女皇国の騎士様をお借りしました。更には、英国との講和を強制されたとは申せ、そこで余剰となった兵力をイタリアの内乱鎮圧に向けることが出来ましたからね…)

(その節は世話になりましたな。デステ叔母様も私も、あの措置のおかげで諸々穏便に事が進み感謝の極み)

これはその、チェーザレ・ボルジア猊下ですね。

美男子と言われたそのお姿に支持者も多いとはお聞きしておりますが、教皇の地位にあってなお、自ら甲冑をまとって戦場に出向こうとする悪癖をお持ちとも。

(これ、ティアラ…私も苦労しましたが、血の気の多い男が国の趨勢を占めておるのが我が国なのです…もっとも、祖国の地にはかつて突撃を好み突進公と陰口を叩かれたシャルル王がおりましたので、あまり自国の血気盛んな男どもばかりがそういう輩だとは申したくありませんけどね…)

ですね。イザベル陛下は純粋な?フランスのお方ですので、どうも複雑な立ち位置を強いられる様子。

そうそう、このお船は今、紅海を航海しております。

すなわち、アラビア半島の西側…と申し上げるべきでしょうか。

時差を考えますと、茸島を出帆した時よりもむしろ時が遡っております。

(それは良いのですが、ティアラ…あなたはどうも駄洒落菌に犯されておる様子。どれ)

と申される陛下、おもむろに私を甲板の手すりに手をつかせて尻を突き出させます。

そして、私が着用している白薔薇三銃士仕様の赤薔薇服の「必要な場所」に穴が。

ずぶり、と陛下の熱く太いが入って来ますが。

「この剣の鞘も、マリアヴェッラ陛下にお返しせざるを得ないのですよねぇ…」

ええ、スペインにいた時は文字通り、母娘揃って、陛下の逸物のケース代わりのような事をされていたのです。

しかし、ベラ子陛下ほどあれをやりこれをやりではなく、むしろ単純に私を突いて中に出されるのが通例。

いえ…単純でもありませんね。

微妙な腰使いに気をやる事もしばしば。

そして、一緒に甲板に出て、私たちの背後に控えておりました二名の護衛兼侍従女官に心話で指示をなさいます。

(私がティアラの尻を頂くのを見てさかった船員がいるようです。船長、如何にすべきか。…なるほど、よろしい。セレスティーネ、エロディアーネ。元来は出歯亀など不届の極み。しかし、私がティアラを犯すのを見て股を濡らすか魔羅を勃てるのは女官としては正しい振る舞いですわね。船長からも精気を馳走して欲しいとの依頼がございましたし、ここは一つ、犯して差し上げなさい)

次の瞬間。

その騎士服姿の女官二名、帆柱の陰で見ていた船員二人を捕らえて、勃起したチンポを咥えさせています。

つまり、侍従のお二人、千人卒。

Celestina da Villena セレスティーネ Thousand Suction. 千人卒Slut Visual. 痴女外観 Red Rosy knights. 赤薔薇騎士団 South-Euro Branch, Imperial of Temptress. 痴女皇国南欧支部 Caballeros femeninos de españa. スペイン王立婦人騎士団

Elodia de Álvarez エロディアーネ Thousand Suction. 千人卒Slut Visual. 痴女外観 Red Rosy knights. 赤薔薇騎士団 South-Euro Branch, Imperial of Temptress. 痴女皇国南欧支部 Caballeros femeninos de españa. スペイン王立婦人騎士団

これは南欧支部特有の事でして、頂点のイザベル陛下が万卒のため、勢い配下の女官は千人卒またはそれ未満が多いのです。

これを見直して欲しい、東欧支部長や中独支部長、更にはフランス暫定支部のように支部長級を十万卒だの百万卒だのへの格上げを何度も請願しておられるようですが…。

(イザベルさんは緊急時には千万卒越えになるようにしてますよ…乳上やクレーニャさんやマリーちゃんと違って、何かあれば痴女宮に呼びつけられて本宮のお仕事をやらされる訳ではないのですから、我慢してくださいよ…)

Isabel 1st. (Élisabeth de Valois) イザベル1世 Ten Thousand Suction.(Limited Ten million) 一万卒(限定千万卒)Pure Female Visual. 女性外観 Red Rosy knights. 赤薔薇騎士団 South-Euro Branch, Imperial of Temptress. 痴女皇国南欧支部長 Reina de españa. スペイン王国女王

ベラ子陛下がなだめておられますが。

しかし、痴女皇国では元来、力で屈服させる方法が一般的であろうとも伺っております。

なぜ、イザベル陛下を言葉で納得させようとなさるのでしょうか。

(ティアラちゃんも昨晩の茸島寮のことを根に持たないでくださいよ…)

あれだけ、ずこばこ犯しの犯されのやらされ、挙句孕まされて子供の顔も見ずとか。

正直、私の「本来の育ち」ならいい加減にしろくらいは言っていた気もします。

ただ、私の名前が出家名ではなく、本名で登録され直されたのはベラ子陛下の働きかけだそうですね。

Tiara Nakai. 中井ティアラ Ten thousand Suction. 一万卒 Slut Visual. 痴女外観 White Rosy knights, Imperial of Temptress. 白薔薇騎士団  Executive candidate, Holy temple Academy, Imperial of Temptress. 痴女皇国聖院学院幹部候補生受講生

そして…今の時点では私の母親だという自覚はないのですが、私の実母たる中井美由紀についても、南欧支部での精勤が認められて罪環の色が変わっています。

Miyuki Nakai. 中井美由紀 Ten Suction(Limited Hundred Suction)十人卒(限定百人卒) Pure female Visual. 女性外観 Prisoner-Court lady, Color-level, Silver. Imperial of Temptress. 痴女皇国・受刑女官(罪人等級銀色)

これについても、ベラ子陛下のお口添えがあったようでして。

更には、イザベル陛下からもベラ子陛下に睨まれるような振る舞いは控えよとの勅言を頂きました。

(妙な反抗心は身を滅ぼしますよ。まずは逸物で女を泣かせるか、穴で絞り取る力をつけなさい…)

確かに、イザベル陛下のお言葉には逆らえぬものがあります。

サルスエラ宮殿改築後は騎士団長のアナさんや、国務大臣に任じた腹心の貴族数名に主な政務を預けてそちらに籠り、女官を支配する事に注力されておられる陛下ですが、その日々は正に、チンポで言う事を聞かせるのを実践されておられます。

今、卑猥な紐水着…ビキニアーマーというのですか、その姿で尻を振って船員を犯している女官も、幾人かの反抗的な貴族たちに対し、忠誠を証明せよと申して人質として差し出させ召し上げた娘さんたちのはずです。

この方々、私とも肉体関係があります…というか、私からしてみれば下位職です。はっきり言えばこの人質として差し出された娘さんたちは、陛下の御前で私を含めたチンポ持ち騎士が片端から処女を奪って…中には出血がなく慣れている方の記憶を拝見したら案の定という方もいらっしゃいましたけど…にしております。

その際には今の中欧支部…マリアンヌ公女様の支部から応援を頂き、子も成人手前にまで成長させた上で、当時の私たち南欧支部の騎士が凌辱の限りを尽くして牝に変えたのです。

(あの催しは貴族どもに適宜申し付けております。そして、王宮への…即ち、南欧支部への奉公が終わりますと家元に返す予定ですわね。もっとも、王宮に献上された時は家に帰してと泣き叫んでいた者ども、半年もたたぬ間に今度は帰りたくない人に戻りたくないなどと我が儘わがままを申すのですから困った話ですわよねぇ、ねぇティアラ)

この姦淫儀式の際に垣間見たのですが、邪念と怨念が籠った陛下の視線と表情、実は理由があるのです。

(痴女皇国の助けなくば、私の即位は成し遂げられなかった話です。いえ、私はそれ以前に夫の子を産み落とした際に死んでおりましたでしょう…ええ、この国の貴族どもはアナと間男アントニオの謀反を支持するならばまだしも、賛同する素振りを見せつつ、隙あらば二人を亡き者にして王位簒奪を企てる者すら…)

私は、この時の陛下の顔を忘れません。

そして、何故に陛下が私と母に優しいのか…それも納得の行く話でした。

(貴女方は裏切らない…いえ、裏切る事が不可能だからです。ひるがってみますと、私は当時、裏切られるばかりだったのです)

この時の謀反は連邦世界とは違った歴史の下で行われ、そして未遂に終わったそうです。

まず、懐妊なさったイザベル陛下は、カタリナ様の出産後…床に伏せられます。

そして更には当時のスペイン海軍を率いていた提督が英国艦隊に敗れ、奥様…イザベル陛下の看病と国難に疲れた旦那様の国王陛下、急病を発してたおれておしまいに。

(後でマリアリーゼ陛下がお調べ下さいましたが、食あたりとなる肉や貝を料理に使われておったようで…。残りや陛下のお体を調べても毒を使われた痕跡は出て来ぬものの、毒を食したのと変わらぬ殺し方をされましたようでね…)

(ダリアです。アナさん救出やイザベル陛下即位のお手伝いをした立場なんでマリアさんの代わりに申し上げますけど、ティアラちゃんにわかりますやろか…ボツリヌス菌っちゅう強烈な食中毒を起こす菌が湧いたパエリア作られたみたいですねん)

(イザベルさん…あんたフランスの生まれだからってリエット作らせてただろ…あれよあれ、バターの代わりにリエットをパンに塗る風習広めたろ…あんたが悪いんじゃないんだけど、原因としてはそれだ。あと、スウェーデンのシュールストレミングみたいな感じで作ったカタクチイワシの塩漬け樽、あれ載せたパエリア作らされてんだよね…当時の料理人が)

マリアリーゼ陛下が当時を振り返っておられるようですが…。

(ああ、あの件でございますね…まさか、空気に触れさせぬ保存食が逆に仇となるとは…)

(まぁ、痴女種なら全く効果はないんだけど、ボツリヌス菌って空気に触れない環境ほど増えたがるんだよ。そして、増殖時に毒を生成するんだ…日本でも、辛子レンコンっていう加工食品や、魚醤…魚肉を発酵させて作るソースをこしらえる過程でボツリヌス菌が大量に増殖して死者を出す事故が起きた事があるんだよな)

(マリアさん…あれ、最初はあたしらも単なる食中毒で済ませかけましたやん…まさか毒殺まがいとはってマリアさんも唸ってましたやろ?)

(あれで貴族の一人から芋づる式に色々引っ張り出せたんだよな、陰謀の数々…毒盛りの兄貴もあとでそれ知って唸ってたからな…この時代に細菌感染毒殺なんざよく思いついたもんだよ…)

(身内に死者が出たが故に、sardinas saladasやリエットに効き目があると覚えておったようですね…)

そして、復讐の炎をめらめらと燃やし亡夫にあだをなした者の首を墓前に捧げたいと涙するイザベル陛下ですが、その為には何でも致しますとの誓いの心をお気に召したマリアリーゼ陛下、密かにイザベル陛下のお生命いのちを救うと称して女官化…千人卒痴女種化なさいました。

(あん時のイザベルさんは本当に怒ってたからな…ま、実際に首を墓前に捧げるよりも、もっと色々な事が出来るよってあたしが吹き込んだ話に乗ってくれたからこそ、今の南欧支部があるんだけどさ)

更には、謀反に失敗して故郷の居邸に幽閉されたアナさんを救出し、イザベル陛下に犯させて無理からに女官化。

この辺りは、私が強制成長処置を受けて女官化する前のお話として伺っております。

その後のイザベル陛下ですが、激情に駆られて復讐に狂うのではなく、報復の志を鋼の柱のごとく鍛え上げる方向で、マリアリーゼ陛下の支援の下でスペイン王国を手中に収めるべく工作を開始されました。

まずは、奇跡の復活を遂げ聖母教会やイタリアの支援を得た事、そして痴女皇国スイス支部傭兵騎士団が臨時兵力として陛下に貸与された事を貴族たちに告知、ほぼ戦闘なしに制圧服従させて王位に即位なさいます。

更には、主たる貴族たちの子女を差し出させて小姓または女官に。

…ええ,娘のみならず、少年むすこたちも…。

当時の王宮たるアルカサル宮殿の侍従の主力、徐々に痴女種または痴女種に依存する者に入れ替えて行かれました。

私を欲していたのも、この側仕えの女官として使いたいとのご意向があったようです。

ただ、この際に私を大人に近い身体に成長させ、更には千人卒に育てた担当…現在はストラスブールを拠点とする黒薔薇騎士団派遣支団長…ええ、ジョスリーヌさんですよ。

当時の話を思い返すに、本当にこの方は無茶をなさいますとしか。
https://novel18.syosetu.com/n0112gz/99/

ですが、この方の陰険邪智凶悪なやりくちはもちろん、その戦闘知識や経験も私に流し込まれました。

更には…スペイン王国の貴族を帰順恭順させるためのお手伝いをされた、ロレーヌのマリアンヌ様…マリー支部長によって、あまりにジョスリーヌさん寄りにならないようにと矯正修正教育も受けさせられました結果、正統派の騎士の振る舞いや女官の知識経験教育も受けることに。

そうです…マリーさんや、時にはブリュントレーネさんもスペイン王国の平定に手を貸して下さっていたのですよ。

そして、その過程でアルテローゼ東欧支部長様や当時のメーテヒルデ中東支部長様と言った、いわば痴女皇国欧州組の方々とも接触しております。

そして、アルテローゼ様やメーテヒルデ様を唸らせたのが、貴族から娘のみならずを差し出させ、更には強制的に婚姻を結ばせ無理からに跡継ぎを作らせることまでもしておりましたスペイン王国独自の少年少女活用制度です。

痴女皇国本国…つまり痴女島での少年育成教育が端緒に着く前から進めていたこれらの貴族掌握行為の数々はベラ子陛下やマリア様の耳にも入り、大変に興が尽きないという評価を頂いたようです。

(イザベルさんを昇格させられなかったのは色々とあるんだけど、あの時も…今もなんだけど、あまり強い痴女種を増やすと強制的に寿命を迎えさせられる者が出るからなんだよ。つまり、この制約がなきゃイザベルさんを十万卒や百万卒にしたかったんだよね…だから、その代わりに欧州地区の幹部を頻繁に行かせて手伝わせてたんだよ)


マリアリーゼ陛下が当時の事情を語られますが、今はどうなのでしょうか。

(そうだな…イザベルさんを通常百万卒にするには、あたしから条件を二つつけた。一つは、米大陸地区本部の南米で生産した農産物の欧州域内輸送拠点にスペイン国土を活用するための政策に合意してもらうこと。つまり、これからティアラちゃんも開業式典に付き合わされる鉄道建設と、それに伴うスペイン国土整備を痴女宮主導でさせてもらうことだな)

でもそれは、一時的にはイザベル陛下が名ばかりの女王様になるようなものとしても、最終的には南欧支部を非常に重要な支部に強化してしまうことなのでは…。

つまり、最終的にはイザベル陛下の得られる利点は計り知れないはずですよ。

あ、それはそうとして。

陛下、なぜ私を犯しながら射精なさらないのでしょうか。

(あっティアラ…ここで私が貴女の中に精を放たない件…この後、随航するアメリゴ・ヴェスプッチともどもスエズ運河手前で臨時転送を入れて蒼海島へ向かうためですわよ…今、船に積んでおる少女たちのうち、予め孕み袋として孕ませる依頼が来ておる者たちには我らで種を付けてから、東欧や中東支部に引き渡す分は蒼海島でイタリア船のグレカーレに乗り替えさせねばなりません。あと2時間ほどで10名に種を付ける必要がありますわよ…)
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