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若妻ショタ地獄・狂気の青い果実狩り!・4

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さて、お店の外の照明も点灯したクラブジュネス・淋の森店。

外に出て照明や看板をチェックして来た渡嘉敷純子とかしきじゅんこさん…ジュネス淋の森店の店長ママがカウンターに戻って来ました。

「しかし、男の子たちを竿役に使うの、どうなんやろねぇ」正直、今から始まることを歓迎していないのが態度で丸わかりの純子さんですけど。

「このところ、罪人の皆さんが竿役を嫌がってるそうなんですよ…あれってはっきり言ってさらしものでしょう…おまけに、自分の好きに犯せるならまだしも、演技指導を入れられますからね…」

「ああそうね、兄ちゃんたちは自分のやりたいようにやれんと嫌がるね」そりゃ仕方ないわ、とばかりに肩をすくめる純子さんですが。

「まぁ、今後も男の子を使って良いものかを視察に来たと思って頂ければ」

「うちにしてみれば痛し痒しやねぇ。確かにあの見せ物、やる方が女の子は売れるね」そうなんですよねぇ、ステージで行われる演し物に興奮したお客様に、踊り子やカメリエラウェイトレス役の女官が忍び寄って、側でさせるんですよ。

ええ、そうすると、もう話が早いのなんのって。あっと言う間に淋の森に消えて行く組み合わせが1組また1組って感じで、売り上げも精気も頂けるわけです。

で、どうしたもんかいなという顔をしてカウンターにいるのは、何もあたしと純子さんだけじゃないんですよ。

あたしから流されたシャルロットさんの心理状況モニタリングと、少年たちの処遇状況報告を初代様経由で閲覧した家族会からの警報を受けて、文教局から急遽飛んで来たたのきちと、ハリティリーネさん。

それから厚労局から二代目様が来まして、2階の個室でシャルロットさんをしましたところ、あたしからの報告の裏付けが取れたそうです。

ただ…助修士と修練士の階級に起因する少年虐待自体は請願処せいがんしょで処理してもおかしくない不祥事の事案としても、ですよ。

いわく、少年たちの精気を頂く作業そのものは聖院学院や茸島分校でやってる内容と大差ないし、これ自体に虐待性はないということで継続の方向で、というのが二代目様の判断です。

「マリアヴェッラ。少年修道士を活用する事自体は、むしろ称賛されてしかるべきでしょう。ただ…若い男子の健康な肉体とその旺盛な性欲を維持する事に努め、聖母教と痴女皇国に貢献させるためにも、少年たちの衣食住環境を整えてあげる事だけは指導を要する話。シャルロット司祭にはそこの辺りを理解頂きました」

で。

二階から降りてきた二代目様が白金衣を装着した上で、その着付けが微妙に乱れているのは気にしない方向で。

(あたしとハリティリーネさんはシャルロットさんの足を押さえつける役だったのよ…)

(我々が懲罰に参加しないだけ、まだマシだと思わせるためだそうです…)

ああ、たのきちとハリティリーネさんは強姦の手伝いこそすれど、ちんぽ役までは免除されたのですね。

シャルロットさん、ご理解頂けましたか。

たのきちが背負って下ろしてくれましたけど、その死にそうな顔で何があったかは想像つきます。

ええ、痴女皇国で聖母の権威や存在価値に迂闊なケチをつけると、聖院金衣系譜すら侮辱したと捉えかねない方々がいるのです。それも一人や二人ではなく。

そして、あたしの皇帝即位…姉が無理からに決めたようなもんですが、姉の独断で決定してないんです。

何より、マイレーネさんとアレーゼおばさまが「マリアヴェッラなら大丈夫だろ」って後押ししてるんですよ…このお二方が承認したということは、家族会は全員、あたしの二代目皇帝即位に合意したも同じことなんです。

その家族会合意にですね、例え千人卒であろうとも今のシャルロットさんがケチをつけるのは、いかにイタリア大使の立場とは言えど、人間が神様の会合での決定にケチをつけたようなものなのです…。

(むしろ、マリアリーゼがこの場にいない事を幸運に思うべきですわね。あの子がマリアヴェッラを侮辱する者や、帝位相応の力量があるかを迂闊に疑問視する者をどう扱うか、他ならぬ貴女がよくご存じでしょう?)

はい。逆に、二代目様が来て下さったのはシャルロットさんへの助命行為と受け取って頂ければと。二代目様が折檻せっかんすることで、これ以上シャルロットさんを処罰する行為、逆にまかりならないと宣言したようなものですね。

(その代わりに死ぬ思いはさせていますよ。聖院金衣相当者の逆鱗に触れて、生きている事自体を感謝するようになって頂かなくては我々聖母系譜者が困る話でしょう? )と、白金衣をパージして、いつもの厚労局仕様の服にお戻りに。

(マリアヴェッラ…貴女の衣装を拝借して申し訳ありませんわね…迂闊にあたくしと、昇格にでもなってしまいますと懲罰になりませんから…)

で、二代目聖院金衣その人にして聖院の初代聖女認定が出ている二代目様ですから、うかつに性交すれば千人卒や万卒を大量生産することになってしまいます。

そこで、あたしの白金衣をお貸ししています…厳密に言えば、エマちゃんに依頼して二代目様の聖環の更衣アプレットのバリエーションにあたし用の白金衣を加えてもらったんです。

そして、白金衣の着用には皇帝または上皇承認が必要…あたしは最近だと出力管理や昇格制限処置をほぼ常時行う必要があるようになって来ましたので、省エネ型を常時着用しているに近い状態ですけど…なので、精気授受や懲罰用に限ってバベーネいいですよしまして。

「では田野瀬局長、そしてハリティリーネ部長…聖母教会管轄の少年たちについては、教会の独断だけでなく我々が運用と育成に関与できるよう、案の作成をお願い致しますよ…」

「は、はい…」たのきち…怯えてますね。

あ、そうか、あんた、二代目様の本気モード知らないよね…。ルルドには行ってないしね…忘れてたらちょうどいい機会だし、思い出しとくといいわよ…二代目様って「ぼうりょくはせいぎでぼうりょくですべてかいけつしようとするのがだいすきなかた娘さん」だから…ね?

(マリアヴェッラ…それはどういう意味ですの!)

(どうもこうも、二代目様と言えば言う事聞いてくれないおばちゃんをしばくためにと、わざわざ白金衣を開発したお方でしょ? )

(お母様。話し合いで解決しない事も多々あったが為のあれの製作です。あとマリアヴェッラ。あたくしが暴力的なのは親の教育あってのものだね。そこは聖院正史として学んでおくように)

ええ、しょだいさまとにだいめさまの醜い争いはともかく、間違いなく二代目様は初代様がお産みになられた方です。

そして、その思考の理不尽さや「ここは穏便に暴力で」と解決する方向に行きたがる思考などなどはきっちり受け継がれています。

つまり、乱暴に言い切ってしまうと、極妻やくざのおくさま

いざとなれば容易に恫喝と暴力を行使なさろうとします。

そして痴女種仕様の擬似身体を得てからは、ちんぽに訴えてでも他者を従えることに全く躊躇がない方ですよ。

ですが、その暴力性に物怖じしない人物が。

「二代目様、それは慈母寺も含めてよろしいのですか?」

と、こちらは文教局長より肝の座った感じの福祉部長さんです。流石に母は強いというべきか、はたまた鬼子母神という、一種の鬼神だった経験がなすものか。

「そうですわね…比丘尼国の慈母寺につきましては向こうの管理で。しかしながら、この界隈や天竺の慈母寺に関しては文教局の干渉を可能とする方がよろしいでしょう。もしもお悩みであれば、デルフィリーゼに相談なさい。彼女の代で天竺の内政に干渉した実績があります」

「は」

で、一礼する二人に会釈して、後は任せたと転送で厚労局に戻る二代目様です。

(すみません、ご足労をお掛けします…)

(この場合は仕方ありませんわ。マリアヴェッラ、貴女は痴女皇国の生ける象徴サンボーレでもあります。世が世なら聖院金衣そのものへの軽視蔑視として周囲が怒る話。我々への態度を誤ればこうなると、人間由来の女官の皆に対する警鐘けいしょうとしてちょうど良いと思ったまでです。では)

と、去り際にしっかりとあたしの股間をいじってからお帰りに。

つまり、二代目様もあたしのちんぽに仕えている立場だからこそ動いたのよ、と密かにサインを送って来たわけです。

で、開店後のショーの支度に入るお店の中ですけど、既に二人の助修士少年が、助祭に付き添われて楽屋で待機中です。


これからの展開、大体想像つきますよね。

そして、あたしが指摘した教会付けの少年修行者の階級差別問題。

これも絡んでくる話なんです。

で、助修士じょしゅうしという身分の少年たちは、事実上、教会…修道院に勤める人々の中では最下級の位となります。

その最下級の少年たちに対して、問答無用に牡豚扱いをして絞り取っていたのがさっきまでの光景です。

これ自体は、性交の際にある程度は少年たちが突きたいように突かせる事で精気授受効率を上げられるでしょう。

それに、男性主導の性行為で女性を気持ちよくさせる事を教えておかないと、欧州に転任させてから後での強姦作戦に際して、使い物にならなくなるのですよ。

ええ、修練士待遇の少年少女ともども、この子達は配属された聖母教会の周辺に居住したり、はたまた教会を急場の宿泊施設として利用する等々…とにかく教会に出入りする人間男女と性的な関係を持って精気を収集する役目を担うことになります。

で、場合によっては女性を籠絡誘惑して教会に足繁く通わせたり、売春婦の道を歩むよう「示唆しさしたり」します。更には、男児を出産させるための種付け役としても。

そして、そのためには少年たち自身が旺盛な性欲を維持してもらわないと困るのです。もっと言うと、基本的には性交可能な年齢の女性と見れば、隙あらば犯す事を狙ってもらうくらいには。

(実際には司祭や助祭、そして修道女官の指導指示に従って女を犯す事になりますけどね…勝手にレイプに及ぶと、さすがに処罰されますからね…)と、副音声でお教えしておきましょう。

そう、助修士の立場に該当する少年たちは、言うならば鎖に繋がれた猛犬のような性格の子供たちを選んでいます。

文教局長むっつりすけべによりますとですね。

そもそも福祉女官の指導に従わない傾向が強かったり、面従腹背めんじゅうふくはい…女官の監視下から外れたとみるや、悪事に走ったり他の少年少女たちに悪影響を及ぼす行動に走る傾向が強い子が、茸島分校送りの対象となるそうです。

(だからベラちゃんのその副音声心話! まぁともかく、聖院学院福祉部教程の未成年の少年少女…小学校高学年から中卒段階の子たちだけど、その子たちの中で学業成績を上げる意志がなかったり、はたまたさっきベラちゃんが言ったような反抗的な子だとか、隙があれば呼吸するように犯罪や暴行略奪強姦に走るような野獣少年がいるのは知ってるわよね、そういう子は今や、積極的に茸島分校に送致するように児童の考査を改めました)

要は、落ちこぼれそうな子は積極的に茸島分校に送ってしまうということになるのでしょうか。

(それで合ってるわよ。で、福祉女官を通じて聖院学院生徒にもはっきり言ってるけど、分校に送られると鉱山労働者または開拓要員への道を「強制的に」歩まされますって脅してるから。または、聖母教会の下男の立場ね)

つまり、それが嫌なら真面目に勉強しなさいと…。

(まぁぶっちゃけ、聖院世界や痴女皇国世界だと人権活動家なんている訳ないんだから、ある意味ではあたしたちのやりたい放題になるわよね。ただ…何らかの倫理基準は必要。それは、お前一生労働者なって宣告するのは人の希望を奪うことになるからだよね)

(その希望を奪っても仕方のない凶悪犯罪者またはその予備軍もいるからね。そこはちゃんと区分けしてよっ)

(はいはい。で、ベラちゃんが今言った…そうですね、連邦世界で言うと、未成年でも情け容赦なく仮釈放抜きの終身刑を宣告されてしまうような凶悪犯罪者少年に対しては、問答無用で最初から茸島分校に収容する場合もあります。ただ、この子達と…痴女島の聖院学院本校の寮で生活するうちに分校送りの判定を出されてしまった子たちもいるから、その子たちについては茸島分校の方でクラス分けや寮室分けをしていますよ)

と、読者の方向けの説明をしてもらいました。

では、聖母教会に勤める少年少女でもう一つの修行地位を与えられている立場…つまり、修練士については、どんな少年少女がその地位につくのでしょうか。

(まず、聖院学院の福祉部卒業生で、聖母教会への勤務を志願した者が該当します。次に、茸島分校にいる間に勤労学業の成績をおさめて、修練士への志願を打診された少年少女ですわね)

これは厚生労働局長にして、聖院における初代聖女認定を受けている二代目様の解説です。

(聖母教会の所轄をどこの部局が受け持つかはまだ確定していないのですけど、現状では教会を管理する司祭や助祭を取り仕切るのは厚労局、教会の教義を管理しているのは文教局という扱いですわね。あと、修道女官を軍事や諜報作戦に使役する場合は警務局や内務局などの監督部局が指揮を取りますわ)

ふむふむ。

つまり、聖母教会を一括して管理監督する部署、現時点では存在しないのですよ…。ただ、そうは言っても痴女島を遠く離れた場所に存在する教会がほとんどです。

ですので、それぞれの管轄部局との事務手続きやら何やらは直接に聖母教会とやりとりするのではなく、欧州なら欧州の所轄地区本部や支部を通じて行う決まりになっています。

(要は、支部や地区本部の裁量で解決できそうな問題であれば、そこでとどめて本宮には後々の報告という流れですわね。例えば…現地で修道女官が必要になったので急遽、現地採用しました。で、本当なら本宮に送って教育課程を受けさせるところを、中東地区本部長の裁量で教育して修道女官検定を受けて合格したので教会に配属しますよという事例など、まさに陛下が言われたように「本宮の手を煩わせずに終わらせた」件に該当するかと)

と、東欧支部長の乳上あるてろーぜさんが申された通りなんですよ。

そして、聖母教会に配属された修練士待遇の少年少女たちの修道女官または修道士への昇格に必要な教育は、文教局を離れます。

そして、その聖母教会の所属する宗派を統括する教庁…東方聖母教会ならばコンスタンチノープル、ローマ聖母教会ならばバチカンが監督部署となるんですよ。

で、あたしが聞いていても堅苦しい話を、なんでこうも続けるのか。

それは、痴女島聖母教会に配属された助修士や修練士少年の監督が誰なのかを説明しておかないと、今からのお話ができないからです。

この修練士少年たち、助修士の少年と同じく痴女島聖母教会が面倒を見ています。

ですが、その修行の進捗や教育程度の管理監督はバチカンで行ってるんですよ。

助修士の生殺与奪の権利は痴女島教会の司祭にありますけど、修練士となるとそうは行きません。

教皇庁の修道部未成年監督課、という部署から配属された立場になるんです。

でまぁ、バチカンは目下のところは南欧支部と中仏支部…マドリード&ストラスブールを監督下に収めている他、スイスの地区本部経由でバーデン=バーデン聖母教会に干渉可能ではあります。

ですけど、今回はバチカンの教皇庁の首領…つまり、教皇猊下たる叔父があたしに依頼して来ました。

これで、あたしが公然と修練士の教育や勤労に干渉可能となったわけです。

そしてですねぇ。

聖母教会の教義にも言及しときましょう。

聖母教会の修道院所属者が人間を犯す事に関しての教義、こうなんです。

あたしが聞いても頭痛がする話ですから、皆様におかれましては是非、口に飲み物なり食べ物を含んでから、今から申し上げる話をお読み頂きたいんですよっ。

で、聖母教会は性交を快楽に溺れる悪しき行為として定義しました。厳密に言えば性の快楽を利用して人をたぶらかす悪しき存在がいて、人の性交と欲望に介入してくるから危険であると。

これは、悪魔学研究の成果を受けた聖母からのお告げがなされたことで発布された新教義として、各聖母教会と慈母寺へ通達されています。

で、それに対する聖母教会の総本山たる痴女宮の公布内容。

「性の快楽は確かに大変に人を溺れさせるものである。が、それに耽ってばかりで仕事をしなくなったり女や男の尻ばかり追いかけ回しているのも困った話となる。しかし、性交は子作りに必要な行為であり、その穢れた欲望を聖なる力に変える聖母教会の女官にとっては、人のどす黒い欲望と性交の快感は人から捧げられる供物となる。よって、人は悪魔の誘惑から身を守るためにも、今まで以上に聖母教会に赴いてその性欲を告解して穢らわしい欲望を浄化されるべきである」

はぁ。

誰ですか、こんなとってつけたような文言、思いついたの。

更にはですねぇっ。

聖母と聖女のお告げとしてですね、母様とねーさんを後ろにして墓所にしつらえられた演壇で、あたしがこの公布を朗読して動画に撮られて教会に配られてるんですよ。聖母教会の掲示板に貼るように文面をポスター化した公布物と一緒に。

(あたしと毒盛りさんとで考えてマリアちゃんがOK出しました。文句はマリアちゃんに)

犯人はヤ…いえ、雅美さんですかいっ。

でまぁ、とりあえずは聖母教会に来るべき理由として性交という汚らわしい欲望に取り憑かれた罪深い人間に、免罪を与える必要があるとされました。

そして、性交それ自体は罪深い悪の行為であり、その悪事をどのように働いたか聖母教会で定期的に告解しないと、死んでから地獄に送られるよとされました。

これは新約聖書に該当する新・聖母教典としてまとめられて配られるそうですけど、まずは神に仕える聖母のもとに新たな告示…お告げがなされたところから新教典は始まるそうです。

そして、過去の神々のやらかし…高度文明都市が滅亡したとか、あるいは大陸ごと海中に没したとかが、それっぽい伝説風味で簡潔に語られます。

で、そのやらかしの中に、人が性交の欲望にふけって神の怒りを買ったが、その怒りの源は性の喜びを知ったのに、神様に報告しなかったことも原因とされました。

なんですか、その性の喜びを知ったのを怒るおじさんのような因縁つけ。

(間違ってはおりませんわよ。あたくしをほったらかして自分たちだけであんあんしてるから、も滅ぼしたわけですし)

えっと、その時に滅ぼされた人たち。

可能ならこのおばちゃんに文句言っていいですよ。

こんなショッコなあほくさい理由で滅ぼされるって、どうなんですか。

(マリアヴェッラ。毎日まいにち、ろくにしごともせずにおめこざんまい。あげく、まやく麻薬のようなものを作ってかんどさんぜんばい。これで働けと言って怒らぬもの、おりましょうや)

ああなるほど、連邦世界のバーデン=バーデンやイビサにたむろってる、主におそロシアの富豪みたいなこと、みんながしてたんですね。それなら仕方ありません。

でまぁ、滅ぼされるほど罪深い性交にふけるのは人として悪い行為であり、人類悪と定義するというのが新しい聖母教典の主張だそうです。

しかし、その罪を清めて世界を円満な未来へと導くのが聖母から生まれた聖女と、その聖女の力を分け与えられた侍女たちの使命であり、その能力を持たされていると。

で、その聖女の力とを備えた修道女官と、女官に仕える少年の与える快楽で我慢しなさい。そして人同士の罪深い交尾をなるべく避けて神の怒りから身を遠ざけよ。

更には、必要があれば聖母のの子種で孕むことによって、出来た子供が大人になった暁には、その子が行う性交も罪深さが少ないものとされるであろう。

そして罪を減じられた聖女系譜の子供を授かった女も、その原罪が減じられて地獄送りを回避できる可能性があるとも。

(神様が楽しんでいる性交を、悪魔のたぶらかしによって知った人々が真似ていること自体が畏れ多くて罪深いことであると、神様は申されました。そして、その罪深い行為をしないと増えない人類は根本的に罪深くて死ねば地獄行きがデフォルト。だから、少しでも性交の罪深さを減らすために教会に来ておめこするか、教会が認めた聖女の系譜にあるものとおめこしなさい。そして、おめこの仕方はこの新・聖母教典の記載にある行為を強くすすめますとね)

あのですね、雅美さん。

それ、確かに新約聖書の内容に従って生活しろっていうプロテスタントの教義に近いもんになったと思いますよ。

力作かつ労作であるのも認めます。

ですが、それって…人間の間で子供を作るのはダメって話になりませんか。

(だから少年が種付けするわけよ。で、人同士で子を作る場合、それをする前にすべき儀式があると思わない? )

あああああ…結婚式!

(そそ。だから、どのみち聖母教会が人の婚姻と出産を管理することになるのよ。その際に、出産時期…つまり、種付けの時期を指定する事で、少しでも優秀な人材を産んでもらうように誘導できるわよね? )

ううむ、考えましたね。

(これはベラちゃんも…それからシャルロットさんだけじゃなくて、聖母教会に関与する全員が今後、頭に叩き込んでおいて欲しい聖母教会の教義だからね? 聖母教会において、人間同士の性交は神様のやってる行為を真似た大犯罪です。でも、気持ちがいい事だし、そこで得られる快感の毒気を神様やその系譜にある聖母、そして聖母と聖女の力を分け与えられたたちにとっては毒気を聖なる力の源にできるから、必要な行為でもあります)

はい。

(で、聖母教会の監督下で性交するか、さもなくば教会に来て聖母に仕える聖職者に毒気を捧げよ。そして喜捨…つまり買春料は毒を宝に変えるためのお清めの手数料ってことにしました)

はぁ…。

(で、お金持ちはともかく、貧乏人はどうするんですか)

(簡単よ。富豪の地位にある者は女や男を比較的楽に調達できるわよね、その気になって後先考えなきゃ)

確かに…まぁ、結婚となると家柄や面子にこだわるとは思いますけど。

(つまり、より神様に対する犯罪行為を犯しやすい富裕階級は、なおさら穢れた性交を避ける必要があると思わない? で、お屋敷や宮殿への派遣聖職者や、そこまで行かなくても貴人や富裕層の対応ができる女官を用意してあげれば…割高なお布施を頂ける口実になるわよね。聖院の上の階を利用する際のお布施の料率と同じ理屈よ)

ふむふむ。

(マリアヴェッラ。そして、おかねやけんりょくで人を支配するものは、その支配しているものたちに対して喜捨を行うひつようがあると説かせております。つまり、おかねもちが高いお布施を払うのは、やとっている者たちや支配している地の民の分の喜捨でもあるということです)

(そそ。初代様が言うとおりにしたのよ。貴族や豪商は領地や所有地を持っていて、自分のお屋敷はもちろん、荘園や工場または倉庫などで人を使っているわよね。そこで働いている貧しい人が本来は納めるべきお賽銭を、その貧しい人たちを統治している者が肩代わりしてあげなさい。富裕層が貧困層に手を差し伸べて助けるのも性行為の罪深さを浄化することになりますから、とね)

ま、まぁ…確かに性交それ自体を一種の犯罪のように考えるならば、犯罪を犯しても弁護士を雇ったり、あげくワイロで赦免してもらえそうなお金持ちと、そんな事が不可能で処罰されてしまう貧しい人とで結果が違うのは不公平と言えば不公平。

それも、決して人は平等ではないとする聖母教からしても、この文句は止むを得ないと思わせる類の不平不満になるでしょう。

(ですから、貧しい人は貧しい人で、何かあれば聖母教会なり慈母寺を頼るように持っていくように仕向けるわけよ…貧乏人の子沢山を防ぐためにもね…)

(雅美さん。それと、マリアヴェッラに申し忘れておりましてよ。ひと同士のまぐわいがなぜ、罪深いのか。天使のルシフェルの姿や、他ならぬマリアヴェッラの聖母像を思い出してごらんなさいまし。女性の姿であって、ちんぽを生やして子供をはらませるのもはらむのもどちらも可能なのが神のすがたとしたのですわよ。これならば、そのかんぺきな姿の神の使いたる痴女種とのまぐわいがありがたいものであるといいわけがたつでしょう? そして、ちんぽか穴しかもたないふつうの人々が、本当は神をまねてまぐわってはならぬものであるとも人に教えやすくなりますわよね?)
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