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若妻ショタ地獄・狂気の青い果実狩り!・1
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果たして叔父の悲痛な叫び、一体何ゆえに発したものなのか。
むろん、シャルロット夫人がこういう事をしているという報告、関連部署からは受けております。
いえ、あたしが決済しないと、この計画は動いてはいなかったでしょう。
ですから、書類の上では一応は痴女皇国皇帝も承認しましたよ、という事にはなってます。
ただ、書類でこうしますよと書かれた内容と実際に行われている物事が食い違っていた場合。
これは、怒って然るべきでしょう。
そして、業務監査制度とやらも一応は痴女皇国には存在…することはするのです。
ただ、税務や労務管理上でまずい事があると困るから年間一回は定期的にやるよという場合、担当の監察部署が動きます。
今回のように、あたし自らが見に行くというのは…いわば、異例になるそうです。まぁ実際には昨年末の淋の森視察など、結構あちこち見に行ってはいます。
ただ、公式臨時監査の名目を振りかざし、事前通告の有無はともかくとしてどかどか押し入るのは本当、よほどのことが起きた時くらいなのです。
で、臨時監査を頼んできたのは雅美さん。そして、たった今叔父からも話がありました。
ですが、今から行くのは聖母教会です。
いわばイタリア大公国とバチカン…聖母教会教皇庁の治外法権が通る場所です。
しかしぃっ。
(マリアヴェッラ…お前はイタリア大公国の名誉貴族籍も持つ上に、そもそも生きながらにして我らが聖母教会と教皇庁が崇拝する対象、すなわち聖母そのものだ…万一にも苦情を申し立てられた場合、私に繋いでくれ…)
ええ、あたしなら無条件で聖母教会はおろか、教皇庁にすら立ち入り可能であると。
むろん、暴力的に立ち入るとか密かに侵入することはできますが…あくまでも普通に入って行ける範囲での権限ですよ…。
そうそう、聖母教会は崇拝の対象が分派によって別れております。
具体的には、カトリックに該当するローマ教皇庁所轄の聖母教会があたしを崇めています。
では他はどうなのか。
まず、英国国教会に該当する英国聖母教会と、ドイツの大学にやらせている悪魔学研究…いつぞや話が出たルター先生の研究だそうですが、そこから生まれた聖女派聖母教会は…姉が崇拝対象とされたんですよ…。
で、キエフ大正教ですとかギリシア正教にエチオピア正教など、変わった形の十字架を使う正教会系と、そして湯田屋教やイスラム教圏に該当する地域を管轄する東方聖母教会。
ここは…ジーナ母様を崇めてます…。
(やめて言うてんけどな、初代様に押し切られてな…)
更には。
比丘尼国にて発祥したとされる慈母観音を祀る慈母宗。
この総本山を吉原…というか浅草寺に置いたのはまだ良しとしましょう。吉原色街へ行く口実の参詣として江戸に人を集める話にもなってるって聞いてますから。
ええ、浅草に祀られてる、くだんの慈母観世音菩薩とかいう仏像のモデルは…あたしです。
髪の毛はあのパンチパーマめいた…何でも仏の教えを体現するための髪型らしいのですが…いかにもな頭髪なのはともかく、顔立ちが完全にあたしじゃないですか!
なんでも原案スケッチは姉とダビンチさんで、ミケランジェロさんと日本の彫刻師さんの合作になるそうですが。
で、姉が付き合って体力を回復してもらいながら怒涛の勢いでスティックス・スペースレベル4…亜空間で三人がノミを片手に絶林檎の丸太に向かって、わずか1日で彫り上げた原像と、量産コピーされた青銅版が比丘尼国全域に建つという慈母寺に撒かれるそうなんですよ!
ええ、泣きたいです。
ねーさん。
わざと淫魔像になるように仕上げさせたでしょ。
こんな罰当たりな仏像、あっていいのですか。
(いや、インドや東南アジアにネパールのあたりにと、割と卑猥な意匠の仏像が…いてぇよっ!)
(ヒンズーの神像と間違うようなものを彫るからです。とりあえずミケランジェロさんも康正さんも、彫り直し作り直しをお願いするにはあまりに不憫な上に多忙な方々。あたしも涙を飲んで我慢しますから、ねーさんもはりせんの二、三発くらいはガタガタ言わずに受けてください!)
(何で毒盛りには口だけで、あたしなら殴るんだよ!)
(分体のテストをしただけです。とりあえず無駄な精気を使わせないようにお願いします…)
全く。
比丘尼国ならまだしもNBにいたひには精気消費完全ゼロで殴れませんでしたよ…。
それはともかく。
各派聖母教会建物と神宮、実は少しずつ離されており、敷地は塀または植え込みで囲われています。
例えば、聖母教会と神宮の間ですと、教会側の塀と神宮側の植え込みの間に排水溝が掘られています。
そして、その排水溝の上の蓋が路地のようになっておりまして、実際に歩けます。
ただ、完全な水平ではありません。
だいたい聖母教会敷地のある辺りから急な山坂が始まっていまして、各派聖母教会や神社はその斜面を掘って平らにした敷地に建っております。
で、教会と教会の間の路地は地形に近い坂道です。
そして裏手に出ますと、痴女宮や聖院学院の10階から繋がっている螺旋階段と、その中心に付くように準備工事はされていましたが長らくつけられていなかったエレベーターで降りて来れる小さな広場になっています。
この道を通って、淋の森に向かっている場面が出て来たお話を覚えておられますでしょうか。
これが、痴女宮から淋の森に行く近道でもあります。
で、こちら側には各教会の通用口が設けられておりまして…。ここには衛兵めいた騎士が最低でも一名は常駐しています。
そもそもここの警備は各国の派遣兵が担当するはずでした。
で、イタリアはまだしも聖母教皇庁が所在するバチカン街区の警備兵力、スイス傭兵ならぬ痴女皇国欧州地区本部からの派遣騎士でまかなわれています。
ただ、欧州を遠く離れた痴女島に、わざわざ欧州から騎士を呼ぶのもいかがなものかとなりまして。
ただでも強姦作戦やら何やらで人を送り込んでいる欧州各支部から、本末転倒めいた痴女島への派遣騎士を出す必要はあるのか、そもそも実際には同じ痴女皇国の管轄となる聖母教会に、外交特権とか外国公館という線引きは有名無実ではないか、などなど。
まぁ…早い話が、痴女島所在の聖母教会の警備については痴女宮側で人を出して欲しいよねというのが、神社以外の各派教会の本音でした。
何より、女官の最高峰がずらっと揃っている痴女宮のすぐそばです。軍事や政治の機密なんて、あってもないのと同じですし。
(あたしたちには隠し事できないからねぇ…)
(それに、警備と言っても半ば形式的なものですしね…鬼作戦の反省で、仮に聖母教会に害をなそうと考えた者が来ようとしても、海事部の助けなく痴女島に向かうだけでも大変なようにされましたから)
(ぶっちゃけ警備って、今や英国のサトウさん夫妻以外は必要ありませんからね…おかみ様にはあまり勝手に来てうろつくなって指導してもらうくらいですか)
あ、東方聖母教会についても美男公の謀反未遂を契機にテコ入れが入りまして、関係者を軒並み中東支部と東欧支部に加えてエチオピア聖母教会を擁するアフリカ支部から拠出した人材に入れ替える結果になってますよ。
つまり、公式外交官を痴女皇国に送っているのは今や大英帝国だけでして、他は軒並み、聖母教会各派の管轄諸国出身の支部員女官が司祭や助祭を勤めるありさまなんですよ…。
そんな状況で外交施設とか言えるのかは疑問ですが、実際に痴女皇国と対等の関係にある国なんて、痴女皇国世界では八百比丘尼国、つまり日本だけです。
他は軒並み、姉やあたしの贔屓指示や戦略方針に基づき最恵国待遇に「してあげている」だけのようなものですから…。
(比丘尼国にしても、おたくさんらと一蓮托生ですやん。上っ面が違うだけで、もはや一つの国に近いありさまですからな)これは地下の設備管制室に詰めている悦吏子ちゃん…エレンファーネさんからですね。
(これこれ悦吏子ちゃん。まぁ、わしらが痴女宮の地下におるのと、べるくん…釣鐘丸ちゃんが向こうにおるのが、お互いの使節役ですわ。あ、あの酒好きのおばはんが飲んだくれて寝る場所がそこの神社や思うてもろたら…痛い痛い痛い!)えーと、外道丸ちゃんがしばかれているということは、おかみ様…また、こっちに来てますね…。
(まぁ、向こうにはプラウファーネさんもいらっしゃいますし)とフォローしておきましょう。
茨木童子…プラウファーネさんは外道丸ちゃんの実の「弟さん」ですが、鬼の皆様はあたしたち痴女種以上に性別があってないようなものみたいですね。
(うちにしても大嶽丸みたいに完全なオスになろう思たらなれますねんけど…まぁ、ここやったら浮きますしな)
(それはええねんけどな、べらこ。いたり屋かなんかしらんけど、りんのもりをつかえん時間があるとか、あれ、なんとかならんのか)
(おかみさま…またサボりに来てんですか? あれの事なら、聖母教会預かりの罪人少年の修行のためなんですよ…それに淋の森全域がそうって訳でもないんですから、あれくらい我慢してくださいよ…)
(あれのせいで、いりぐちでたちどまるやつが多いんや…あれやってるあいだはだれもおくに来よらんねんぞ…)
(で、おかみ様もついつい覗いてると)
(そらあんなもんされたら、誰かてのぞくわい!)
(だから痴女皇国も売春の妨げになるからって、わざわざスコールの時間にしてるんですよ? だから余計にあの時間帯は奥に人が来ない結果になってるんですって…)
とりあえずおかみ様には、今から状況視察などなどをしに司祭と面談するからという事で大人しくしてもらいます。
で。
警備騎士には警務局を通じて、あらかじめ連絡しておいてもらっていましたからあたしたちはすぐに通用口を通過させてもらえます。
で、斜面を利用した構造のおかげで、裏口からは即、教会の後ろ側にある司祭執務室や事務室などがある2階の区画に入れる事に。
ちなみに各聖母教会の建物のサイズですけど。建築担当部署のトップに聞いてみましょうか。
(東方と英国聖母教会で敷地面積900平方メートル、建物面積700メートルくらい。生命保険会社の支部程度ね。地上4階建てでハリボテみたいな感じで正面に各教会の意匠建築外壁を貼り付けてあるだけで、横や裏に回ったら規格建築丸わかり。ただ、冷暖房完備の近代施設になってるから不満は聞かないわね)
だそうです。
(ベラちゃんが今いてるところ…イタリア聖母教会は持ち回りでスペインやドイツや北欧のスタッフも入るからって、正面の幅を1.5倍にしてるからね)
そうなんですよ。バチカン管轄聖母教会だけ、ちょっと横幅が広めなんです。
そして、地下階も少し深くなっているんです。
当初はここで他の地域の司祭助祭の研修を行うことも企図されてまして、修道女や修道士を宿泊させるための寮としての機能を持っていたせいもあるんですけど…。
ええ、今、この寮は別の目的で使用されています。
そして今から、その実態をここの責任者にウディートしに行きますからね。
はい、あたしの聖環機能で司祭室のドアを突破しましたところ。
もう外からでも何やってるか、ことさらに痴女種能力使わんでもわかってましたけどね。
「サチェルドティーサ…何をまた…」
「ぎょえええええええ!ノン!ノン」
ええ。
聖母教会の女司祭修道服の前から割れてるでぇ構造を最大限に活用している女司祭様のお姿が正面に。
「な、なぜにImpératriceが?」あ、Impératriceというのはフランス語で皇帝という意味だそうです。
「お忘れですか。本日はそちらの修練士と助修士をお借りする話でした。で、これを聞きつけた教皇猊下…いえ、ご主人がサチェルドティーサ…いえ、マダム・シャルロットのご様子を見て欲しいと依頼をされまして…」
「いいいいあの亭主めは何を一体…し、しかし陛下、今ちょうど部下に精気を与えておりますので…少しお待ち頂ければぁっあんあんあんOu!」
はいはい。とりあえず、助祭の方に精気を供給するのもお仕事。邪魔はしませんよ。
で、普通の企業やお役所なら職場で…それも執務時間中のセッソなんて一発懲戒免職処分ですが、痴女皇国では勤務あるいは執務中に行為に及ぶのは条件付きで認めていますしね。
で、シャルロットさんはまさーーーーーーーに、その精気授受をやってた真っ最中でした。
まぁ、いくらあたしや雅美さんといった痴女皇国の内政や治安に関わる頂点級がいるとは言え、あたしたちは闖入した立場です。
(ここここここれは良いんですかっ)ええ、あたしより年上のはずなのに、ウブな娘が顔を両手で覆っています。しかし、その手の間からしっかり見てますよね。この助平っ。
(そりゃこんなものやってたら見もしますよ!…で、これは良いのですか…女官ならまだしも、この方々は言ってみれば尼さんですよね?)ええ。エロ尼スタイルですが、紛れもなくNum…つまり、尼僧ですよ。
(こんな格好してる事自体が驚きです…服からして、普通の尼さんのそれじゃありませんよね…ああそうか、中央が思いっ切り開いてるからちんちん出せるんですね…)
(瞳さん。キリスト教と聖母教の一番の違いがこれなのです。時と場所は選ぶよう教示されますが、聖母に精気を捧げる神聖な行為として認めてはいるのですよ…服装も、連邦世界のキリスト教の尼僧と異なっているのは、脱がずに迅速に性交するためなのです…)
むろん、聖母や聖女に仕える修道士は男女を問わずにセッソ、つまりおめこする事を基本は推奨しています。
むしろ、その教会の教区に居住する住民に対しては強姦作戦の応用で、積極的に犯せとまで指示されている場合すらあります。
こうした住民の聖隷ならぬ性隷化は、聖母教会への依存性を高めて精気を収集するために行なっているのがまず一つ。
そして、徴税はもとより住民把握に人口調節…有り体に申し上げますと、男の子の人口を確保する計画出産を行うためでもあります。
ええ、むやみやたらに性交したあげく、望まぬ妊娠に悩み…あげく、中世時代同等の未熟な医療体制に怯えながら、まさに命がけて子供を産む苦痛や恐怖から人々を解放しようという、ちょっと聞いただけでは殊勝な志が唱えられています。
ですがねぇ。
計画的妊娠って事で、ピンと来ませんか。
そして、あたしたちの陣営についてる神様の中に、これから生まれる子どもの未来を司る能力のある方々がいらっしゃるわけですよ。
ええ、ある程度は…世界の未来と、そして行く末にあたしたちが干渉してしまえる事になりますよね。
(マリアヴェッラ。ちょい待ち訂正。私たちはあくまで、生まれて来るその一瞬に、その子が歩む人生の演技に必要な台本を渡すと思いなさい。そして、その台本はそう簡単に書き換えられないのはわかるわよね)
ええ。
そして、その台本作成料金に等しい何かを子どもさんからもらうんですよね。
(で、多少の演技やアドリブは許されるかも知れないけど、おおむね人は台本通りに生きるのよ…だから、運命に干渉することは基本的にはできないのよ…ただ、私たちがやっている運命を定める台本作り…一本の糸という方がいいかも知れないけど、その運命の糸の内容を星の動きから逆算して、子供が産まれる瞬間をあらかじめ決めたらどうなるかしら?)
おおよその運命、決められますよね。
(ま、その操作をやり過ぎるとね…ナンムは知ってるはずよ。痴性にまみれた家畜を作りすぎて街が滅んだり、陸地が滅ぶこともあるって。だから人の人生に揺らぎや誤差を敢えて与えるようになさい。でないと…私でも止められない事はあるからね? )
えーと。
あたしの後ろで雅美さんがえっ何それヤバって顔をしています。
はい、少年助修士や修練士を鍛える研修クリクルマの企画と推進は雅美さんです。
言うなればシャルロットさんは、雅美さんの出した計画に基づいて助修士や修練士を鍛えているに過ぎません…ただ、どっぷりハマってるみたいですけどねぇっ。
ああ、なんでこうも、痴女皇国の女官は少年に弱いのか。
クリスおじさまベッタリの最近のあたしが言えたもんじゃないかも知れませんがね、それでも言いたいことはあるんですよ?
でまぁ、助祭の方…ビヴィアーナとジリオーラさんですか。
(ビヴィアーナ・モンフェラートでございます。ゴンザーガの系譜に連なります故、マリアヴェッラ陛下とは遠縁となりますかと)
ああ、そうですね。デステおばさまの旦那様…フランチェスコ2世殿下のおうちの繋がりがあると。で、オルシーニさんはローマの古家の出だそうです。
Bibiana Monferrato ビヴィアーナ・モンフェラート hundred Suction. 百人卒 Pure Female Visual. 女性外観 Red Rosy knights. 赤薔薇騎士団 Italy Branch, Imperial of Temptress. 痴女皇国イタリア支部 diacono. Temptress island chiesa di Nostra Signora. 聖母教会教皇庁痴女島教会助祭
Gigliola Orsini ジリオーラ・オルシーニ hundred Suction. 百人卒 Pure Female Visual. 女性外観 Red Rosy knights. 赤薔薇騎士団 Italy Branch, Imperial of Temptress. 痴女皇国イタリア支部 diacono. Temptress island chiesa di Nostra Signora. 聖母教会教皇庁痴女島教会助祭
でまぁ、イタリアの聖母教会って結構、貴族家系から司祭候補の女性を出してもらってんですけど、大丈夫なんですか、叔父上。
(いやな、私も貧困層の少女を取り立ててやりたいのはやまやまなのだが…。ほれ、うちの国…人脈やら金脈をことの他重視するだろう…貴族が利権を狙って送り込んで来るのだ…確かにわざわざ売り込むだけはあって才媛ばかりだし、断り辛いところもあってな…)
ああ、叔父の悩み顔が浮かびそうです。
これも実は苦肉の策を余儀なくされた話ですが、イタリア出身の貧しい孤児の娘さんたちについてですけど…。
(ええ。一旦はスペインが引き取っておりましてよっ。そして聖院学院に行かせるか、はたまた女官教育課程にするのかはその子の年齢次第。更には東欧や東方への配属に相応しい教育の場を築けるようにと、欧州地区本部で女官教育を完結させる案も上奏させて頂きましたかと)
と、イザベルさんが言って来ます。
(聖母教会の中でも俗世の身分を引きずるなとは言っておるのだがなぁ…)
(マリアヴェッラ陛下。ビヴィアーナやジリオーラがそこにいるのも、猊下のお悩みに対する策でしてよ。即ち、痴女島で働くことは取りも直さず、出家前の身分云々に左右されず平等にしごかれるのではございませんこと? )
(まぁ、実際には出た家柄は影響しますよ、イザベル陛下。ただ…それは、公爵の娘さんだとかいう肩書じゃないのです。チェーザレ猊下がよくご存知ではないかと思いますけど、やはり貴族の子女は教育にお金をかけてもらえますから、貧民出身の女官よりも早く色々覚えてしまう事が多いんですよね、聖母教会に話を限れば…)
(確かに、私も実家ではそれなりに色々学ばされましたわねぇ…)と、事を終えて身支度中のシャルロットさんもしみじみ申されます。
ええ。この時代、皆さんの生きている世界よりも更にですね、親ガチャというのですか…生まれた家の違いで人生が天地ほどにも変わります。
では、その違いを乗り越えさせる必要はあるのか。はたまた無理からに貧しい人を取り立てる必要はあるのかというのが、あたしの考えです。
確かに、人は誰しもより良い暮らしを求めるでしょう。
ですが、身分不相応な高望みをしたり、あれ嫌これ嫌のわがままをこじらせた結果、それなりに厳しい処分に至った人…吉村美咲さんや、飯島早苗さんの轍を踏むのは果たして、当人のためになるのか。
(過剰な出世を望む者は確かにおりますわね…)
(ですので奥様、いえ司祭様…なればこそ、我々痴女島教会もそうしたうつけ者の教育に加担すべきかと)
で、どんな教育をしているのでしょうか。
そう、この教育とやらがあればこそ、リンジーさんをここに連れて来たわけですよ。
(どきどきします)
(一体、どのような事をしておられるのでしょうか…)
で、リンジーさんはまだしも瞳さん。
あなたはこれを受けちゃダメですからね。
これするとスクルド先生に怒られるの、あたしですからね。
(どどどどどどんなことするんですかあああああ)
(シニョーラ…少年ですよ? 茸島とあまり変わらぬ光景が待っていると予想します)
(うーん、ゼアラさんの予想は当たってるっちゃ当たってるんだけど、ちょっと違うかなー。まぁ、見てみましょう)
で、シャルロットさんが心話でどこかに連絡すると、スイスの欧州地区本部の騎士さんに近い格好の警備騎士の方がお見えに。
実はこの騎士の方自体は、痴女宮の所属。
(聖母教会への勤務時は着替えることになってますからね…)
で、彼女が我々を呼びに来た理由は、支度ができたからと。
そして、一団となって裏口に向かいます。
そこには、ポンチョのような上着を着た少年が10人ばかり。
この少年たちの身分は助修士…つまり、教会での一番低い身分の子供達であると教わります。
更には、茸島分校から送り出された少年で、聖職者になるか労働者になるかを選ばされた結果、聖母教会への勤務を選んだ子ばかりであるとも。
(で、この子たちより出来のいい子は修練士として採用されているわ。今は…3つの聖母教会を合わせて12人くらいかな)
ふむふむふむ。
(あの…陛下、つまり、この子たちっていわゆるホスト少年として使えないって判断されて、そして肉体労働者になるか教会の下男になるかを選べと言われて教会に来た。この認識で良いのでしょうか)
瞳さんがこそーっと聞いて来ますよ。
(ええそうです。ですが…汗を流すにしても、尼僧を相手にする事で汗を流そうとしたのですよ)
ええ、この子たち、いわば…ずるい考えの持ち主たちです。
(しかし、痴女種を相手に肉体奉仕をするのですよね…)一体何が起きるのかと不安そうなリンジーさん。
(リンジーさん…この子たちは、ちんぽで尼僧を泣かせて楽をしようとした、ずる賢い考えの持ち主たちです。茸島分校でも完全な矯正がままならなかった…というよりは、あえて強い矯正教育をせずに過程を終えさせているそうですよ)
(堕天使さんの入れ知恵よ。どうせ聖母教会に来たことを心底後悔することになるんだし、この子たちの任務は尼僧への精気供給と教会雑用。そして…初期研修を終えたら、各地の聖母教会修道院でみっちり修行することになるからね)
そうです、この子たち、敢えて茸島分校の売春少年の扱いのままで来させてます。
そして…その流儀が通用すると思ってますね。
(ですのでシニョーラ、少年がお好きならちょうど良いと思いますわよ)うふふ、と意味ありげな笑いを浮かべるシャルロットさん。
で、我々は連なって淋の森公園の入り口を抜けます。
すると、以前と違う光景が。
聖母教会修練場と書かれた看板と、高さ2mほどの不透明な壁が出来ています。
もちろん、壁の向こうにも生い茂る木々が…って、これ、絶林檎じゃないですか…。
そして、その壁の向こうに通じる大きな戸が開けられます。
既に、金属パイプチェアが10脚ほど用意されております。
更には、百人卒未満の女官たちも数名。
で、少年たちは指示されるがままに、雨よけの屋根の下にあるかごに次々と上着を入れていきます。
その下は、勃起したちんぽならはみ出してしまう、男性用マイクロビキニ。
むろん、Tバックであることは言うまでもありません。
(さぁ、シニョーラ・リンジーも…この盛った若い豚どもから搾り取るお仕事、どうぞ手伝ってくださいまし…)
むろん、シャルロット夫人がこういう事をしているという報告、関連部署からは受けております。
いえ、あたしが決済しないと、この計画は動いてはいなかったでしょう。
ですから、書類の上では一応は痴女皇国皇帝も承認しましたよ、という事にはなってます。
ただ、書類でこうしますよと書かれた内容と実際に行われている物事が食い違っていた場合。
これは、怒って然るべきでしょう。
そして、業務監査制度とやらも一応は痴女皇国には存在…することはするのです。
ただ、税務や労務管理上でまずい事があると困るから年間一回は定期的にやるよという場合、担当の監察部署が動きます。
今回のように、あたし自らが見に行くというのは…いわば、異例になるそうです。まぁ実際には昨年末の淋の森視察など、結構あちこち見に行ってはいます。
ただ、公式臨時監査の名目を振りかざし、事前通告の有無はともかくとしてどかどか押し入るのは本当、よほどのことが起きた時くらいなのです。
で、臨時監査を頼んできたのは雅美さん。そして、たった今叔父からも話がありました。
ですが、今から行くのは聖母教会です。
いわばイタリア大公国とバチカン…聖母教会教皇庁の治外法権が通る場所です。
しかしぃっ。
(マリアヴェッラ…お前はイタリア大公国の名誉貴族籍も持つ上に、そもそも生きながらにして我らが聖母教会と教皇庁が崇拝する対象、すなわち聖母そのものだ…万一にも苦情を申し立てられた場合、私に繋いでくれ…)
ええ、あたしなら無条件で聖母教会はおろか、教皇庁にすら立ち入り可能であると。
むろん、暴力的に立ち入るとか密かに侵入することはできますが…あくまでも普通に入って行ける範囲での権限ですよ…。
そうそう、聖母教会は崇拝の対象が分派によって別れております。
具体的には、カトリックに該当するローマ教皇庁所轄の聖母教会があたしを崇めています。
では他はどうなのか。
まず、英国国教会に該当する英国聖母教会と、ドイツの大学にやらせている悪魔学研究…いつぞや話が出たルター先生の研究だそうですが、そこから生まれた聖女派聖母教会は…姉が崇拝対象とされたんですよ…。
で、キエフ大正教ですとかギリシア正教にエチオピア正教など、変わった形の十字架を使う正教会系と、そして湯田屋教やイスラム教圏に該当する地域を管轄する東方聖母教会。
ここは…ジーナ母様を崇めてます…。
(やめて言うてんけどな、初代様に押し切られてな…)
更には。
比丘尼国にて発祥したとされる慈母観音を祀る慈母宗。
この総本山を吉原…というか浅草寺に置いたのはまだ良しとしましょう。吉原色街へ行く口実の参詣として江戸に人を集める話にもなってるって聞いてますから。
ええ、浅草に祀られてる、くだんの慈母観世音菩薩とかいう仏像のモデルは…あたしです。
髪の毛はあのパンチパーマめいた…何でも仏の教えを体現するための髪型らしいのですが…いかにもな頭髪なのはともかく、顔立ちが完全にあたしじゃないですか!
なんでも原案スケッチは姉とダビンチさんで、ミケランジェロさんと日本の彫刻師さんの合作になるそうですが。
で、姉が付き合って体力を回復してもらいながら怒涛の勢いでスティックス・スペースレベル4…亜空間で三人がノミを片手に絶林檎の丸太に向かって、わずか1日で彫り上げた原像と、量産コピーされた青銅版が比丘尼国全域に建つという慈母寺に撒かれるそうなんですよ!
ええ、泣きたいです。
ねーさん。
わざと淫魔像になるように仕上げさせたでしょ。
こんな罰当たりな仏像、あっていいのですか。
(いや、インドや東南アジアにネパールのあたりにと、割と卑猥な意匠の仏像が…いてぇよっ!)
(ヒンズーの神像と間違うようなものを彫るからです。とりあえずミケランジェロさんも康正さんも、彫り直し作り直しをお願いするにはあまりに不憫な上に多忙な方々。あたしも涙を飲んで我慢しますから、ねーさんもはりせんの二、三発くらいはガタガタ言わずに受けてください!)
(何で毒盛りには口だけで、あたしなら殴るんだよ!)
(分体のテストをしただけです。とりあえず無駄な精気を使わせないようにお願いします…)
全く。
比丘尼国ならまだしもNBにいたひには精気消費完全ゼロで殴れませんでしたよ…。
それはともかく。
各派聖母教会建物と神宮、実は少しずつ離されており、敷地は塀または植え込みで囲われています。
例えば、聖母教会と神宮の間ですと、教会側の塀と神宮側の植え込みの間に排水溝が掘られています。
そして、その排水溝の上の蓋が路地のようになっておりまして、実際に歩けます。
ただ、完全な水平ではありません。
だいたい聖母教会敷地のある辺りから急な山坂が始まっていまして、各派聖母教会や神社はその斜面を掘って平らにした敷地に建っております。
で、教会と教会の間の路地は地形に近い坂道です。
そして裏手に出ますと、痴女宮や聖院学院の10階から繋がっている螺旋階段と、その中心に付くように準備工事はされていましたが長らくつけられていなかったエレベーターで降りて来れる小さな広場になっています。
この道を通って、淋の森に向かっている場面が出て来たお話を覚えておられますでしょうか。
これが、痴女宮から淋の森に行く近道でもあります。
で、こちら側には各教会の通用口が設けられておりまして…。ここには衛兵めいた騎士が最低でも一名は常駐しています。
そもそもここの警備は各国の派遣兵が担当するはずでした。
で、イタリアはまだしも聖母教皇庁が所在するバチカン街区の警備兵力、スイス傭兵ならぬ痴女皇国欧州地区本部からの派遣騎士でまかなわれています。
ただ、欧州を遠く離れた痴女島に、わざわざ欧州から騎士を呼ぶのもいかがなものかとなりまして。
ただでも強姦作戦やら何やらで人を送り込んでいる欧州各支部から、本末転倒めいた痴女島への派遣騎士を出す必要はあるのか、そもそも実際には同じ痴女皇国の管轄となる聖母教会に、外交特権とか外国公館という線引きは有名無実ではないか、などなど。
まぁ…早い話が、痴女島所在の聖母教会の警備については痴女宮側で人を出して欲しいよねというのが、神社以外の各派教会の本音でした。
何より、女官の最高峰がずらっと揃っている痴女宮のすぐそばです。軍事や政治の機密なんて、あってもないのと同じですし。
(あたしたちには隠し事できないからねぇ…)
(それに、警備と言っても半ば形式的なものですしね…鬼作戦の反省で、仮に聖母教会に害をなそうと考えた者が来ようとしても、海事部の助けなく痴女島に向かうだけでも大変なようにされましたから)
(ぶっちゃけ警備って、今や英国のサトウさん夫妻以外は必要ありませんからね…おかみ様にはあまり勝手に来てうろつくなって指導してもらうくらいですか)
あ、東方聖母教会についても美男公の謀反未遂を契機にテコ入れが入りまして、関係者を軒並み中東支部と東欧支部に加えてエチオピア聖母教会を擁するアフリカ支部から拠出した人材に入れ替える結果になってますよ。
つまり、公式外交官を痴女皇国に送っているのは今や大英帝国だけでして、他は軒並み、聖母教会各派の管轄諸国出身の支部員女官が司祭や助祭を勤めるありさまなんですよ…。
そんな状況で外交施設とか言えるのかは疑問ですが、実際に痴女皇国と対等の関係にある国なんて、痴女皇国世界では八百比丘尼国、つまり日本だけです。
他は軒並み、姉やあたしの贔屓指示や戦略方針に基づき最恵国待遇に「してあげている」だけのようなものですから…。
(比丘尼国にしても、おたくさんらと一蓮托生ですやん。上っ面が違うだけで、もはや一つの国に近いありさまですからな)これは地下の設備管制室に詰めている悦吏子ちゃん…エレンファーネさんからですね。
(これこれ悦吏子ちゃん。まぁ、わしらが痴女宮の地下におるのと、べるくん…釣鐘丸ちゃんが向こうにおるのが、お互いの使節役ですわ。あ、あの酒好きのおばはんが飲んだくれて寝る場所がそこの神社や思うてもろたら…痛い痛い痛い!)えーと、外道丸ちゃんがしばかれているということは、おかみ様…また、こっちに来てますね…。
(まぁ、向こうにはプラウファーネさんもいらっしゃいますし)とフォローしておきましょう。
茨木童子…プラウファーネさんは外道丸ちゃんの実の「弟さん」ですが、鬼の皆様はあたしたち痴女種以上に性別があってないようなものみたいですね。
(うちにしても大嶽丸みたいに完全なオスになろう思たらなれますねんけど…まぁ、ここやったら浮きますしな)
(それはええねんけどな、べらこ。いたり屋かなんかしらんけど、りんのもりをつかえん時間があるとか、あれ、なんとかならんのか)
(おかみさま…またサボりに来てんですか? あれの事なら、聖母教会預かりの罪人少年の修行のためなんですよ…それに淋の森全域がそうって訳でもないんですから、あれくらい我慢してくださいよ…)
(あれのせいで、いりぐちでたちどまるやつが多いんや…あれやってるあいだはだれもおくに来よらんねんぞ…)
(で、おかみ様もついつい覗いてると)
(そらあんなもんされたら、誰かてのぞくわい!)
(だから痴女皇国も売春の妨げになるからって、わざわざスコールの時間にしてるんですよ? だから余計にあの時間帯は奥に人が来ない結果になってるんですって…)
とりあえずおかみ様には、今から状況視察などなどをしに司祭と面談するからという事で大人しくしてもらいます。
で。
警備騎士には警務局を通じて、あらかじめ連絡しておいてもらっていましたからあたしたちはすぐに通用口を通過させてもらえます。
で、斜面を利用した構造のおかげで、裏口からは即、教会の後ろ側にある司祭執務室や事務室などがある2階の区画に入れる事に。
ちなみに各聖母教会の建物のサイズですけど。建築担当部署のトップに聞いてみましょうか。
(東方と英国聖母教会で敷地面積900平方メートル、建物面積700メートルくらい。生命保険会社の支部程度ね。地上4階建てでハリボテみたいな感じで正面に各教会の意匠建築外壁を貼り付けてあるだけで、横や裏に回ったら規格建築丸わかり。ただ、冷暖房完備の近代施設になってるから不満は聞かないわね)
だそうです。
(ベラちゃんが今いてるところ…イタリア聖母教会は持ち回りでスペインやドイツや北欧のスタッフも入るからって、正面の幅を1.5倍にしてるからね)
そうなんですよ。バチカン管轄聖母教会だけ、ちょっと横幅が広めなんです。
そして、地下階も少し深くなっているんです。
当初はここで他の地域の司祭助祭の研修を行うことも企図されてまして、修道女や修道士を宿泊させるための寮としての機能を持っていたせいもあるんですけど…。
ええ、今、この寮は別の目的で使用されています。
そして今から、その実態をここの責任者にウディートしに行きますからね。
はい、あたしの聖環機能で司祭室のドアを突破しましたところ。
もう外からでも何やってるか、ことさらに痴女種能力使わんでもわかってましたけどね。
「サチェルドティーサ…何をまた…」
「ぎょえええええええ!ノン!ノン」
ええ。
聖母教会の女司祭修道服の前から割れてるでぇ構造を最大限に活用している女司祭様のお姿が正面に。
「な、なぜにImpératriceが?」あ、Impératriceというのはフランス語で皇帝という意味だそうです。
「お忘れですか。本日はそちらの修練士と助修士をお借りする話でした。で、これを聞きつけた教皇猊下…いえ、ご主人がサチェルドティーサ…いえ、マダム・シャルロットのご様子を見て欲しいと依頼をされまして…」
「いいいいあの亭主めは何を一体…し、しかし陛下、今ちょうど部下に精気を与えておりますので…少しお待ち頂ければぁっあんあんあんOu!」
はいはい。とりあえず、助祭の方に精気を供給するのもお仕事。邪魔はしませんよ。
で、普通の企業やお役所なら職場で…それも執務時間中のセッソなんて一発懲戒免職処分ですが、痴女皇国では勤務あるいは執務中に行為に及ぶのは条件付きで認めていますしね。
で、シャルロットさんはまさーーーーーーーに、その精気授受をやってた真っ最中でした。
まぁ、いくらあたしや雅美さんといった痴女皇国の内政や治安に関わる頂点級がいるとは言え、あたしたちは闖入した立場です。
(ここここここれは良いんですかっ)ええ、あたしより年上のはずなのに、ウブな娘が顔を両手で覆っています。しかし、その手の間からしっかり見てますよね。この助平っ。
(そりゃこんなものやってたら見もしますよ!…で、これは良いのですか…女官ならまだしも、この方々は言ってみれば尼さんですよね?)ええ。エロ尼スタイルですが、紛れもなくNum…つまり、尼僧ですよ。
(こんな格好してる事自体が驚きです…服からして、普通の尼さんのそれじゃありませんよね…ああそうか、中央が思いっ切り開いてるからちんちん出せるんですね…)
(瞳さん。キリスト教と聖母教の一番の違いがこれなのです。時と場所は選ぶよう教示されますが、聖母に精気を捧げる神聖な行為として認めてはいるのですよ…服装も、連邦世界のキリスト教の尼僧と異なっているのは、脱がずに迅速に性交するためなのです…)
むろん、聖母や聖女に仕える修道士は男女を問わずにセッソ、つまりおめこする事を基本は推奨しています。
むしろ、その教会の教区に居住する住民に対しては強姦作戦の応用で、積極的に犯せとまで指示されている場合すらあります。
こうした住民の聖隷ならぬ性隷化は、聖母教会への依存性を高めて精気を収集するために行なっているのがまず一つ。
そして、徴税はもとより住民把握に人口調節…有り体に申し上げますと、男の子の人口を確保する計画出産を行うためでもあります。
ええ、むやみやたらに性交したあげく、望まぬ妊娠に悩み…あげく、中世時代同等の未熟な医療体制に怯えながら、まさに命がけて子供を産む苦痛や恐怖から人々を解放しようという、ちょっと聞いただけでは殊勝な志が唱えられています。
ですがねぇ。
計画的妊娠って事で、ピンと来ませんか。
そして、あたしたちの陣営についてる神様の中に、これから生まれる子どもの未来を司る能力のある方々がいらっしゃるわけですよ。
ええ、ある程度は…世界の未来と、そして行く末にあたしたちが干渉してしまえる事になりますよね。
(マリアヴェッラ。ちょい待ち訂正。私たちはあくまで、生まれて来るその一瞬に、その子が歩む人生の演技に必要な台本を渡すと思いなさい。そして、その台本はそう簡単に書き換えられないのはわかるわよね)
ええ。
そして、その台本作成料金に等しい何かを子どもさんからもらうんですよね。
(で、多少の演技やアドリブは許されるかも知れないけど、おおむね人は台本通りに生きるのよ…だから、運命に干渉することは基本的にはできないのよ…ただ、私たちがやっている運命を定める台本作り…一本の糸という方がいいかも知れないけど、その運命の糸の内容を星の動きから逆算して、子供が産まれる瞬間をあらかじめ決めたらどうなるかしら?)
おおよその運命、決められますよね。
(ま、その操作をやり過ぎるとね…ナンムは知ってるはずよ。痴性にまみれた家畜を作りすぎて街が滅んだり、陸地が滅ぶこともあるって。だから人の人生に揺らぎや誤差を敢えて与えるようになさい。でないと…私でも止められない事はあるからね? )
えーと。
あたしの後ろで雅美さんがえっ何それヤバって顔をしています。
はい、少年助修士や修練士を鍛える研修クリクルマの企画と推進は雅美さんです。
言うなればシャルロットさんは、雅美さんの出した計画に基づいて助修士や修練士を鍛えているに過ぎません…ただ、どっぷりハマってるみたいですけどねぇっ。
ああ、なんでこうも、痴女皇国の女官は少年に弱いのか。
クリスおじさまベッタリの最近のあたしが言えたもんじゃないかも知れませんがね、それでも言いたいことはあるんですよ?
でまぁ、助祭の方…ビヴィアーナとジリオーラさんですか。
(ビヴィアーナ・モンフェラートでございます。ゴンザーガの系譜に連なります故、マリアヴェッラ陛下とは遠縁となりますかと)
ああ、そうですね。デステおばさまの旦那様…フランチェスコ2世殿下のおうちの繋がりがあると。で、オルシーニさんはローマの古家の出だそうです。
Bibiana Monferrato ビヴィアーナ・モンフェラート hundred Suction. 百人卒 Pure Female Visual. 女性外観 Red Rosy knights. 赤薔薇騎士団 Italy Branch, Imperial of Temptress. 痴女皇国イタリア支部 diacono. Temptress island chiesa di Nostra Signora. 聖母教会教皇庁痴女島教会助祭
Gigliola Orsini ジリオーラ・オルシーニ hundred Suction. 百人卒 Pure Female Visual. 女性外観 Red Rosy knights. 赤薔薇騎士団 Italy Branch, Imperial of Temptress. 痴女皇国イタリア支部 diacono. Temptress island chiesa di Nostra Signora. 聖母教会教皇庁痴女島教会助祭
でまぁ、イタリアの聖母教会って結構、貴族家系から司祭候補の女性を出してもらってんですけど、大丈夫なんですか、叔父上。
(いやな、私も貧困層の少女を取り立ててやりたいのはやまやまなのだが…。ほれ、うちの国…人脈やら金脈をことの他重視するだろう…貴族が利権を狙って送り込んで来るのだ…確かにわざわざ売り込むだけはあって才媛ばかりだし、断り辛いところもあってな…)
ああ、叔父の悩み顔が浮かびそうです。
これも実は苦肉の策を余儀なくされた話ですが、イタリア出身の貧しい孤児の娘さんたちについてですけど…。
(ええ。一旦はスペインが引き取っておりましてよっ。そして聖院学院に行かせるか、はたまた女官教育課程にするのかはその子の年齢次第。更には東欧や東方への配属に相応しい教育の場を築けるようにと、欧州地区本部で女官教育を完結させる案も上奏させて頂きましたかと)
と、イザベルさんが言って来ます。
(聖母教会の中でも俗世の身分を引きずるなとは言っておるのだがなぁ…)
(マリアヴェッラ陛下。ビヴィアーナやジリオーラがそこにいるのも、猊下のお悩みに対する策でしてよ。即ち、痴女島で働くことは取りも直さず、出家前の身分云々に左右されず平等にしごかれるのではございませんこと? )
(まぁ、実際には出た家柄は影響しますよ、イザベル陛下。ただ…それは、公爵の娘さんだとかいう肩書じゃないのです。チェーザレ猊下がよくご存知ではないかと思いますけど、やはり貴族の子女は教育にお金をかけてもらえますから、貧民出身の女官よりも早く色々覚えてしまう事が多いんですよね、聖母教会に話を限れば…)
(確かに、私も実家ではそれなりに色々学ばされましたわねぇ…)と、事を終えて身支度中のシャルロットさんもしみじみ申されます。
ええ。この時代、皆さんの生きている世界よりも更にですね、親ガチャというのですか…生まれた家の違いで人生が天地ほどにも変わります。
では、その違いを乗り越えさせる必要はあるのか。はたまた無理からに貧しい人を取り立てる必要はあるのかというのが、あたしの考えです。
確かに、人は誰しもより良い暮らしを求めるでしょう。
ですが、身分不相応な高望みをしたり、あれ嫌これ嫌のわがままをこじらせた結果、それなりに厳しい処分に至った人…吉村美咲さんや、飯島早苗さんの轍を踏むのは果たして、当人のためになるのか。
(過剰な出世を望む者は確かにおりますわね…)
(ですので奥様、いえ司祭様…なればこそ、我々痴女島教会もそうしたうつけ者の教育に加担すべきかと)
で、どんな教育をしているのでしょうか。
そう、この教育とやらがあればこそ、リンジーさんをここに連れて来たわけですよ。
(どきどきします)
(一体、どのような事をしておられるのでしょうか…)
で、リンジーさんはまだしも瞳さん。
あなたはこれを受けちゃダメですからね。
これするとスクルド先生に怒られるの、あたしですからね。
(どどどどどどんなことするんですかあああああ)
(シニョーラ…少年ですよ? 茸島とあまり変わらぬ光景が待っていると予想します)
(うーん、ゼアラさんの予想は当たってるっちゃ当たってるんだけど、ちょっと違うかなー。まぁ、見てみましょう)
で、シャルロットさんが心話でどこかに連絡すると、スイスの欧州地区本部の騎士さんに近い格好の警備騎士の方がお見えに。
実はこの騎士の方自体は、痴女宮の所属。
(聖母教会への勤務時は着替えることになってますからね…)
で、彼女が我々を呼びに来た理由は、支度ができたからと。
そして、一団となって裏口に向かいます。
そこには、ポンチョのような上着を着た少年が10人ばかり。
この少年たちの身分は助修士…つまり、教会での一番低い身分の子供達であると教わります。
更には、茸島分校から送り出された少年で、聖職者になるか労働者になるかを選ばされた結果、聖母教会への勤務を選んだ子ばかりであるとも。
(で、この子たちより出来のいい子は修練士として採用されているわ。今は…3つの聖母教会を合わせて12人くらいかな)
ふむふむふむ。
(あの…陛下、つまり、この子たちっていわゆるホスト少年として使えないって判断されて、そして肉体労働者になるか教会の下男になるかを選べと言われて教会に来た。この認識で良いのでしょうか)
瞳さんがこそーっと聞いて来ますよ。
(ええそうです。ですが…汗を流すにしても、尼僧を相手にする事で汗を流そうとしたのですよ)
ええ、この子たち、いわば…ずるい考えの持ち主たちです。
(しかし、痴女種を相手に肉体奉仕をするのですよね…)一体何が起きるのかと不安そうなリンジーさん。
(リンジーさん…この子たちは、ちんぽで尼僧を泣かせて楽をしようとした、ずる賢い考えの持ち主たちです。茸島分校でも完全な矯正がままならなかった…というよりは、あえて強い矯正教育をせずに過程を終えさせているそうですよ)
(堕天使さんの入れ知恵よ。どうせ聖母教会に来たことを心底後悔することになるんだし、この子たちの任務は尼僧への精気供給と教会雑用。そして…初期研修を終えたら、各地の聖母教会修道院でみっちり修行することになるからね)
そうです、この子たち、敢えて茸島分校の売春少年の扱いのままで来させてます。
そして…その流儀が通用すると思ってますね。
(ですのでシニョーラ、少年がお好きならちょうど良いと思いますわよ)うふふ、と意味ありげな笑いを浮かべるシャルロットさん。
で、我々は連なって淋の森公園の入り口を抜けます。
すると、以前と違う光景が。
聖母教会修練場と書かれた看板と、高さ2mほどの不透明な壁が出来ています。
もちろん、壁の向こうにも生い茂る木々が…って、これ、絶林檎じゃないですか…。
そして、その壁の向こうに通じる大きな戸が開けられます。
既に、金属パイプチェアが10脚ほど用意されております。
更には、百人卒未満の女官たちも数名。
で、少年たちは指示されるがままに、雨よけの屋根の下にあるかごに次々と上着を入れていきます。
その下は、勃起したちんぽならはみ出してしまう、男性用マイクロビキニ。
むろん、Tバックであることは言うまでもありません。
(さぁ、シニョーラ・リンジーも…この盛った若い豚どもから搾り取るお仕事、どうぞ手伝ってくださいまし…)
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