闇堕ち女帝マリア・痴女皇帝建国譚

すずめのおやど

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Adolescent Sex -- 試される温泉むすめ達・8

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「初代様…早苗さん、どうです?」

「どうもうこうもありませんわね。暫くはあたくしが面倒を見ざるを得ませんか…」

「確かに、今後はあの吉村美咲さんみたいなのが続々送られてくる可能性もありますよねぇ」パイセン、ものっすごく頭の痛そうな顔です。

「4月からはアフロディーネちゃんとリリアーネさんに女官管理を渡すとしても…」

「早苗さんについてだけどさ…婚姻の自由ってのがそもそもあってないのが痴女皇国よね」雅美さんがぶっすーとしていますが、不機嫌の理由とは。

「あたしも夜中に呼び出されて何事かって思ったわよ…」

ああ、呼びつけられたからですか。

確かに夜の早いおばちゃんなら、夫婦揃って大変ですね。

一人?は実体がない状態だし。

(ベラちゃんは泣かす、いつか絶対泣かす)

(雅美さん、今は耐えに耐える時。あたくしも早苗さんの処理さえなければ今すぐ貴女に乗り入れてマリアヴェッラのごときはぁああああ)

ふっ、おばちゃんの一人や二人。

というか、あたしの場合ですけどね、初代様はもちろん、雅美さんにすら遥かに能力が劣るはずのアグネスさんと過ごす方が緊張しちゃうんですよ?

(アグネスさんはしゃーないわよベラちゃん…あれはイギリス女性にはたまに生まれてくるキ◯◯マのついた女の人よ?)

(確かにあの、あぐねす夫人ですか…あれは心にちんぽを生やした部類。マリアリーゼの懇願さえなければ、試しに一度昇格させてちんぽを装備させたくなりますわね)

「失礼。サナエさんは婚姻に自由があるとお考えなのですか?」リリアーネさんが初代様に聞かれてますけど。

「あああああっ…雅美さんかマリアヴェッラ…ちょっとリリアーネに説明して下さいませんこと?」めんどくせぇっ、という顔をされる初代様。

ちなみに髪の毛の色は金色ですね。

そして早苗さんの身体なので早苗さんの顔には間違いないんですけど、早苗さん自身の浮かべる表情じゃないんですよ。

もう何か、本当にお薬をキメたか何かに取り憑かれたような状態なんです。

(あたくしは普通にしておりますだけでしてよ?)

はいはい。

「えーとね、リリアーネちゃん…厳密に言うとマリアヴェッラ陛下もそうなんだけど…この場にいる中であなたと陛下と初代様以外は、元来は恋愛や結婚を強制されない掟の国から来たって思って欲しいのよ」

「男女の仲を思えば、悪くはない掟ですわねぇ。惹かれ合う者同士が結ばれるに越したことはございませんわ…サナエ様…お分かりですわよね。この世界のこの時代、そんな自由を謳歌おうかして好きな相手をめとってまぐわえるなら、私どもは苦労なぞしていないのですよ」一瞬だけ、ふむふむという顔をした次の瞬間に言い放つリリアーネさん。

(早苗さん…痴女種をみだりに増やさない理由は既にマリアヴェッラが説明いたしました通りですのよ。ただ…昔の聖院では農夫や町人など、平民から金衣をはらませる相手を選んでいたの、お聞きかしら?)つまり、身分制度とか色々な縛りが強く残っている時代でもあると言いたい訳です、みんな。

(えーっと、聞いたような聞かなかったような。ただ、理由は想像がつきます。特定の王様や貴族と血縁関係を結ぶと、その方々の利害関係処理に協力させられる可能性があるからダメなのでしょうか)

(あったりー。おざぶとんいちまい)

何でこんな事を覚えていたり知っているのでしょうか、この駄女神様だめすぎるめがみさまはっ。

(あたくしは一升瓶とやらが手放せないほどの酒好きでもありませんし、確かに海は統べておりましたけど、水芸以外も出来ましてよ? 第一、三河監獄社の平民向けはいぶりっどじょうよう車のような名前で呼ばれた事はありませんわっ)

はいはい。とりあえず話を進めてくださいよっ。

(でも、これも困った話とは思いませんか? 聖院を開闢した当時のあたくしは、完全な神ではない立場でしたのよ? 種付け男くらいはわがままを言わせて頂いても良いと思っておりましたんですがねぇ…)

(イケメンの平民を探しに探したのは聞きました。更にそのイケメンの子孫がマリー先生を製造する事も)

この話も覚えておいででしょうか。

インドネシアからヨーロッパまでの道のりを考えると、いくら金衣が転移能力持ちとしても、そこまでして婿探しをしたのかと思いますよ、あたし。

(でもマリアヴェッラ。仮にあなた…聖母様には申し訳ないのですけどね、仮に今、クリス様から求婚されたら如何なさいまして?)

げ。

また答えづらい嫌な質問を投げて来ますね、このおばちゃんは…。

(ええ、雅美さん…マリアヴェッラとクリス様の絡みを見たら最後、あなたなどは羨望と嫉妬の炎に身を焼き焦がすのが目に見えておりましてよ。ほほほほほ)

待って待って待って待って待って!

(えええええ!ベラちゃんがそんな事を!取材させて!)

(ゆっきー…知らんかったの? ダリアさんが起きるまで、クリスさんの体調管理役はベラちゃんよ?…あとクリスさんを不用意に取材したらジーナさんだけじゃないわよ、怒るの…まりりも怒ってくるからね?)

「まぁ、あんまり大っぴらにしてない事項だからねぇ。クリスくんも滅多に上に上がってこないし、昔ほど警戒体制を組まなくてもよくなったってマリアちゃん言ってたから」雅美さんはさすがに、あんたら知らんかったんかいなと言わんばかりの表情ですが。

「しかし…それってジーナさん公認なんですか?」

「公認も何も、それしないとクリスくんが死ぬ…事はなくなったけど動けなくはなるわね。ついでにゆっきー。あんたと理恵ちゃんがジーナちゃんとやってるのも実は似た効果があんのよ。あの夫婦は痴女種や女官種へ安全かつ性別変換がないように進化させる方法を探った実験台みたいなもんなの。だから、最初の頃は女官種と定期接触して寿命が短くなりすぎないようにとか、色々としなくちゃダメだったのね」

「はぁ、そんな理由があったんですか…」

「ジーナちゃんとクリスくんが1回死んでさ、墓所に寝台用意してもらってるのもそのせいよ。で、ジーナちゃんはまだしもクリスくんにさ、一体誰が精気渡すのって話になるでしょ。あの子の頭脳を流出させるのはNBから怒られるじゃ済まない大失態。で、もともと体調調整を担当していたダリアが精気授受役だったのよ」

(でも、クリス様は最近とみにマリアヴェッラの肉体に溺れておいでの様子。近頃では3日と空けずに地下に呼ばれておるようで…)

だからなんでバラすっ。

「ああ…茸島の保養所の利用、申し込んでたよね、ベラちゃん…ビューティーツインズの悪役衣装の痴女皇国機能装備仕様をあたしに頼んだのはいいとして、保養所で着るからって、購買でエロ水着を必死になって選んでたの見られてるわよっ」

そうか…コスプレ衣装は雅美さんの担当でしたね…。

ぐぬぬぬぬぬ。腕力であたしに勝てないからと卑怯な手を使いやがってっ。

「ほほほほほ。悔しければ地下行きを一週間は我慢するのよっ。我慢出来ればの話だけどね」

(でねベラちゃん…貴女をいじってるせいでみんな笑い転げてるけど、その隙に初代様にあれをやってもらうわよ…)と、ゲラゲラ笑いつつも真顔声で言ってくる雅美さんです。

(了解。ただ…あたしをいじり回したお代は高いと思って下さいよっ)

(はいはい。後でその辺は相談しましょ。どこに食べに行きたいか考えといて)

言うなり、北欧三人娘とゆっきーとパイセン、一瞬で昏倒させられます。

恐らく、初代様に寝かしつけられた事すら気付いてないはずです。

(この一瞬だけ、雅美さんの身体を借りましたの…で、マリアヴェッラ…ちょっと失礼しますよ)

え。

で、雅美さんから話を聞かされた時は、ちょっと待って下さいよっと苦情を入れたんですけど、とある場所に連れて行かれます。

つまり、初代様が勝手に使ったの…あたしの身体のMIDI機能のひとつ、スティックスドライブ・レベル3…対象が惑星などの重力場が存在するところであっても転移可能な機能ですね。更にはレベル4機能…あたしの身体以外の対象物を転移させる事も可能な機能も稼働させています。

(マリアリーゼも承認済みでしてよ。一度会っておくならおっけぇ、ただし、わーずわーす大公でんかが帰宅する1時間前までにほっかいどうに帰る事。帰ってこないばあいは、あたしが無理やりもどしますと)

ふむ。あと2時間もありませんね。

「Welcome, New-British…ようこそ、NBへ。テルナリーゼ様とお呼びすべきでしょうか、それともナンム様と…」で、お部屋の中にいた女性が挨拶をして下さいます。

これねぇ、実は単純に歴史で言うと痴女皇国暦基準で600年は未来に行った上で、しかも連邦世界の宇宙に転移してNB本星に行ってるんですよ。地球から100光年は離れてますよ。

とどめにNBニューキャピタル市近郊のワーズワース家の本邸2階の…ええ、ここ…ワーズワース大公の前妻である故・ローズマリー夫人の私室です。

(初代様が一度アグネスさんと話をしておきたかったらしいからな。くれぐれも行き過ぎがないように全員よろしく頼むけど、やらかしてくれた場合…あたしが白金衣を着てそっちで懲罰を始めるくらいじゃ済まない話になる場所なのを忘れないで欲しい。じゃ)

こらこらねーさん…。

しかもですね。

アグネスさん…あたしのと同じ、皇族用女官服じゃないですか!

装飾がそれなんで一発でわかります。何でそんなもん渡した…。

つまり、話というのはですね…。

「ベラちゃんからの補充ですね、それと…ミセス・雅美はともかくナンム様とは一度お話をしておきたかったのもありますから」

えっとですね。

即尺されております。

誰に、とか今更言わせないでください。

しかも、嫌な話なんですけど、おばちゃんがあたしの中に相乗りしております。

流石に、今からの話は早苗さんに聞かせたくないようです。

で、早苗さんを黙らせる役目は…雅美さんが担うと。

(ぎゃあああああっ痛い痛い痛いっ!)

(黒薔薇騎士はもっときついのに耐えてるわよ…つまり、後宮配置の女官はこれが日常行事なのよ?)

ええと…一応、解説だけしておきます。

早苗さんの女官服の膣側に黒ぷっちょのデチューン版が押し込まれてます。

そして黒洗濯ばさみで、乳首とクリトリスと舌を挟まれています。

で、後ろ手で拘束されている早苗さんの上半身をローズマリーさんがお使いだった机に乗せて、後ろからアナルを犯されていると…。

(下手に膣に入れちゃうとさ、あたしだと昇格かけてしまいかねないからね。本当は膣に入れてるものと代えて壊したいんだけど…)

あ、これ…雅美さんが割と怒ってる部類の顔ですね。

(まだ黒化白金衣を着てないだけマシよ…ぶっちゃけ、痴女皇国に非協力的な行動を取ったら頭の中身全部吸い上げて、適当なアジア系の罪人女官に知識移植してから人格消去して一般女官コースよね)

恐ろしい事を言いますね。さすがとしか。

(初期の…まだマリアちゃんが皇帝をしててさ、ジーナちゃんが粛清する前の痴女皇国を知ってるからね…あの頃のとんがってたマリアちゃんなら、それどころか美咲コースよ。それも美咲の時みたいに結果的にしたようなもんじゃなくて、もうハナっから処刑前提で)

まぁ、美咲さんは崇徳上皇陛下の出された試練の課題に耐えられなかったようなものですからねぇ。

怨霊にすらなれないと言われた訳ですから。

(結局は、自分の存在価値の重さなのよ。ほら、男性であたしたちより遥かに弱いはずの人でもさ、本能的にあたしたちですら敬意を払って接してる場合があるでしょ。あれの理屈わかるかな)

うーん、例えばゆっきーのお父さんか…。慶次郎さんはねーさんのお気に入りだしなー。

(言うなれば運命選定神種の定めた設定に準拠してるのよ、あたしたちにそう見える条件って)

これで、早苗さんを部屋のバスルームに連れ込んで口にぶちまけてから「毎度の」便器として使うコースに堕としているとは思えない、冷静な口調の心話を雅美さんがよこして来ます。

(ジーナちゃんの過去の記憶も参照した上で、現状での早苗さんに対するあたしなりの扱いよ。あたしに便器として使われる程度の価値はあるって事で)

で、皇帝としては…請願が怖くなさそうな雅美さんを止めるべきか。

(もう終わったわよ。それと…理恵ちゃんが実施してくれてたアンケートだけどさ、美咲みたいなのは極端としてもさ、あれやこの子みたいに使いもんにならないのが配属されたらどうするかって話があったじゃない。懲罰覚悟で旧体制…マリアちゃん時代のような扱いをせざるを得ないってのが圧倒的多数だったの、ベラちゃんにも送られてたでしょ)

ええ。拝見しました。

(これも女の本音って奴よ…最低限、あたしたちがやってる事をすっ飛ばして楽してんじゃないわよって不公平を訴えられたらさ、早苗さんなら早苗さんの単独請願案件じゃなくなるでしょ?)

はぁはぁ、なるほど。

(それに…千人卒への昇格基準や配転基準が厳格になってるんだから、勢い皆の考えも厳し目になってるのよ。今なら多分、早苗さんがこの扱いに文句を言って請願処に駆け込んでも、最終的に我慢しろって返事になるって思うわよ?)

(ベラちゃん…マサミさんの処置は正しいと思うわよ…そして、この子を虫のように扱っているのも気に入りました。後で夫の担当者の一人に引き合わせます。シェリー、ローズマリーの部屋にお越しなさい)

ああ…このお屋敷詰めの侍従めいどの方ですね。

(何名かいますが、ヘンリーの下半身管理も兼ねています。そして…全員がイアン・フレミング記念情報研究センター職員…それもケイシーやマーガレットの所属より部署の子たちですよ)

第三者から見た目はあたしの口を吸いながらちんぽ突っ込まれてギシギシアンアンしている見た目年齢あたしと変わらないお方ですが、心話では首相夫人そのものの口調です。

(本当はこんな話をせずに集中したいのですけどね、ベラちゃんとのFuckに…)ええ、クリスおじさまどころか、アグネスさんの寵愛すら頂いてしまっている立場です。

うちの女官服の機能フル活用の上に、猥褻な汁音を響かせながらローズマリーさんがお使いだったというベッドの上での激しい交わり。

これではローズマリー前夫人が…英国の幽霊に呪うはまだしも祟るという概念があるかは不明ですけど、末代まで祟られそうな仕打ちですね。

(ふふふ…ローズマリーったら、クリスくんを産んだ時も外部授精だったの…あの子は一度もヘンリーの相手をさせて貰えなかったのよ、本当は。その代わりにある程度の男遊びを許されていたのですけどね…そこでしくじってくれれば追い落とせたのに、あの子はモテないから…)

待って待って待ってください、そこまであたしにバラさなくっても!

(んもぅ。それくらいは知っていてもいいわよ、もうマリアヴェッラは私の愛人扱い…ヘンリーも黙認しているわ。その代わりに…フレミング機関からはヘンリーの好みの子を回させてるからね)

ああ、NB政界の闇をまたしても知ってしまった気分です。

(それにね…今、フレデリックと一緒に遊んでくれている侍従がいるでしょう。外から帰って来て一緒にシャワーを浴びているの…ベラちゃんなら見えるでしょ?)

あぃ…。性交してないだけでめっちゃ背徳的な絵図じゃないですか!雅美さんが発情していますよ!

具体的に言うと、トレーニングウェアの中は水着系のマイクロタイプの下着。

更に一緒にシャワーを浴びるだけでなくて…フレデリック君を洗っています。もちろん、剥くところは剥いて。

とどめにメイド服自体は英国風ですが、その中は白レース系…しかもマリアンローズの製品です。お尻剥き出しなのは言うまでもありませんよ。

(だからこのお部屋にシェリーを呼んだのよ。それと…Surpriseね。フレミング機関は今後、痴女皇国内務局と今まで以上に緊密に連携した活動をする必要があると思うの。そのご褒美をミセス・田中に前払いさせて頂きたくてですね)

で、ノックの音がします。

「奥様。お連れ致しました」

「あんっ…シェリー、入ってもらいなさい…」

そして、アグネスさんの言葉に従って、このお部屋に招き入れられた方を見た瞬間、あたしは思わず素っ頓狂な声を上げるハメに。

「…クリスおじさま…何でここに?」
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