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痴女宮喪女組の憂鬱・クリスの今の人間関係編

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「まぁ、引きずってるのはわかった」

「しかし、いくら何でも10年以上前の話ですよ…」

「せやけどなベラ子。さなえちゃんの気持ちにもなったりぃや…お前にしても美男公とのあれこれ、今蒸し返されたらきっついもんがあるやろ…」

「まぁ、そりゃあそうですけど…」

むくれ中のベラ子があたしの部屋に来て愚痴っとりますが。

いやはや、何でこんな、クリスの昔の人間関係が蒸し返される話になってもうたのか。

あたしらの頭を悩ましとんのはたのきちの引き上げ問題の方やろ…。

博子さんの件については2人の問題です。

そして最悪、NBに送り出しても良いとも考えております。

英語? 強制学習かましたらいけるいける。それに2人とも聖院第二公用語覚えてる…と言うか博子さんは日本語ネイティブスピーカーですしね。

あ、早苗ちゃん、今日は痴女宮に泊まって行くそうです。

本日と明日は有給取ってるそうでして。

で、和歌山方面からおおさか東線経由の特急で新大阪に来て、地下鉄乗り換えで千里中央に顔を出したそうで、話が終わったら西中島か江坂のホテルに部屋を取って翌日は買い物でもしてから特急で和歌山の先まで帰る予定を組んでいたとか。

だったらホテル代浮かしときーやという申し出を入れて、ついでに交通費兼・迷惑料みたいなものとしてあたしのお財布から五万円ばかり、早苗ちゃんのメディアウォッチに入金しておきます。

この辺、この子の学生時代にも下宿暮らしでピーピー言うてたのを助けてたので、お互いに慣れたものと言えば慣れたものです。

「しかし、久しぶりやなぁ…薫ちゃんとかいずみーとは今も連絡取り合うとんかいな」

「そうですねぇ、何せ私があんな僻地でしょう…顔はなかなか合わせづらいんですよね」

「薫ちゃんやったら新大阪の先やろ。んでいずみーが藤沢…今は十三じゅうそうやったかな」残りの二人の勤務先企業、両方とも薬品メーカーやったかな…ともかく研究施設にいるのは間違いないでしょう。

「ですね」

あーそうそう、早苗ちゃんは元々は関西人です。ですが…関西と言っても琵琶湖の右岸の出身者ですよ。

ですので大○だいはん大学に通学したら通学時間は真剣に片道2時間近く、新幹線を使ってもトータルで片道1時間超え確実なんです。日本で唯一「虎」って漢字が地名に使われている町があった辺りと言えばお分かりでしょうか。

で、ご実家から遠すぎると泣いたところ、キャンパスに近い場所に下宿させてもらえる事になった経緯持ちなんですよね。

そして榎本薫さんと喜多川泉さんはそれぞれ実家からお通いでした。薫ちゃんが大阪空港の近所、いずみちゃんが「こけたら立ち上がったらええねん」と申される実業の神様の工場の城下町辺りにおうちがあったのかな。

で、この子たちなんですけど、クリスが留学の名目で微生物制御による惑星開発目的の土壌改善に関する相互研究を行なっていた大学の学生さんでした。

そして、クリスの「学生生活」の充実を企図してあたしが飼い慣らしてたんですよねぇ…。

そんな訳であたしとは顔馴染みっちゃ顔馴染みです。ただし当時はあたしも身体強化や生体インターフェイス手術を受けていたとは言えど普通の人間、人心の機微を読むには至れません。

更には…うん、無意識のうちに威圧していた可能性もありましたね、今となって思い返せば。

ですから、ちょっとくらいは罪の意識があるとまでは言いませんけど、クリスのガールフレンド役を持ち回りで務めてくれたり色々とお世話になった意味もあって、あまり手荒な扱いはしたくないのですよ。

下心ありありなのはベラ子に報告されずとも解ってはおりますが、このくらいの下心ならば、何ということはないでしょう。

今やうちも痴女種の能力を擬似的に使える身の上です。

ええ、この子くらいなら何とでもできるだろうと思ってます。

「でまぁ、うちも内務局皇帝室長と言うて、ベラ子も対象やけど、皇族扱いされてる子らの管理監督役をやっとる身でもあるわけよ」と組織図を見せてご説明。

「結構偉くなられたんですねぇ…いえ、本当に私みたいな一般市民だと、かなり注意してないとその辺のニュースとか見ようと意識しない限りは見ませんからねぇ」

「でなぁ、うち見てなんか気付くこと、あらへんか」と言ってから立ち上がって、早苗ちゃんの前でくるっと一回り。更にベラ子を呼んで顔を並べて見せます。

「見た目10代…ってえええええ?」

「実はなぁ。早苗ちゃん、あんたベラ子に調整処理受けたやろ。その時ベラ子が気ぃ利かしてくれたみたいやで。ほれ」

で、聖環で早苗ちゃんの顔を撮影して見せてあげます。そして立ってもらってから、身体も。

「えーとえとえとえーと。これはもしかして整形手術に値する何かをして頂けたのでしょうか」

「単純に言うと若返らせた。ついでにうちらの制服、ハイレグスタイルばっかりやけどな、それが似合うようにお尻や脚やら胴回りをベラ子がいじっとる。早苗ちゃんの希望やら意志を聞かずに先走ってしもた件は謝っておくけど、どうよその身体」

「うーん、今までの服が合うかどうか不安です。でも何か自信はつきますね」

「買い直す必要は絶対にあるやろから、今お小遣い渡したるわ。ほい」と、さっき接触で口座間入金処理したデータを元に三桁万円の金額を移動。

「えええええ! …ジーナさんこれあたしの3ヶ月か4ヶ月分くらいの手取りやないですか…こんなんもろてかめへんのです?」

「ええやん。それにあんた、クリスと仲良くしたいんやったら今はあの子に合わして、うちらに近い体質に切り替えてもらわなあかんねや。そのお金はその辺をまとめた迷惑料兼、ちょっとしたバイト代と思うて」

「確定申告とか大丈夫かな…」

「その辺はうちの伝手で税務署に口利いたるさかい、心配せんとき。聖院関係の地球上活動で蒙った被害金名目で非課税または減税費目にする方法あるさかい」

あ、これ…こないだベラ子が伊藤瞳さんに体型調整を入れた際に私服を買い直してもらっていましたけど、それと同じことなんですよね。

ちなみに元来は連邦宇宙軍や宙兵隊の行動で畑潰されたとか云々の際の被害補償、この臨時収入に伴う課税減免処置と同様の手続きになりますよ。

「で、痴女皇国世界は元来、西暦1600年代…17世紀の地球の価値観が人の考えの主流を占めとんねんけどな、美人の定義については徐々に現代風を流行らせてんねんわ。せやからうちやベラ子に近い体型、世の女が目指すようになっとる」

「ついでに海水浴やThong…この時代はまだまだゴム、それも合成ゴムなんて普及してませんからふんどしに近いんですけど、それも広めて行ってますけどね。うちの女官、お尻出してるか下着がThongなのが基本スタイルなんです」と、あたしの話をベラ子が捕捉してくれます。

「あー、インドネシアに該当する場所なんですよね…そりゃ外が暑いわけですねぇ」

言いつつも早苗ちゃん、体型補正を入れてもらって満更ではないようです。ピンヒールの似合う脚にもなって、内心喜んでいますね。

うん。たのちゃんのような根っからの地味子さんはともかく、この子は割と派手服に抵抗がないです。

大学では変な噂が立つのを嫌って地味子に化けていましたが、日本慣れしていなかったクリスの観光案内役の時なんかそりゃもう、勝負服!って感じで来ていたりしてたの知ってますから。

ただ…うちの私服すけべしょーぱんをご存じの方にはお分かりと思いますが、身長162くらいかな、クリスと並ぶか靴によっては頭がクリスより少し高くなるくらいの体格の子です。

ちょっと派手にしたくらいでは…うん。理恵ちゃんの私服とどっこいどっこいかな、あざとさやスカート丈の具合。

それと下着。

当時ならこの子なりに頑張ってたと思いますが、比較対象がうちです。

およそ生理時以外はケツを隠すようなものを履いていた試しがないと旦那くりすが言いよりますが、確かに今でも手持ちは片端からThongかTangaかStringばかりです。

護衛名目でクリーンルームに入る際にはあたしも使い捨てツナギに着替えてましたけど、女子学生からは何でジーナさん普段から勝負下着なんですかと聞かれました。

でまぁ、夏休みついでにあたしの技能維持飛行に併せて沖縄に連れて行った際に、ママの店でクリスはもとより三人娘の前で踊って見せまして、心安らかにうちの生態を理解頂きまして。

ついで例の宙兵隊専用ビーチで水着になったのですが、この子たちが完璧に負けた顔になっておりました…。

そりゃ早苗ちゃん、素っ裸よりヤバい衣装慣れしている上に高身長のメリットを最大限に活用してるうちに簡単に太刀打ちしてもろたら、脱ぎ屋で踊り子の沽券こけんに関わりますがな…。

とまぁ、あたしという人間に対して色々とコンプレックスを抱いていたらしいのは当時からわかっておりましたが、痴女種能力を獲得した上で再会したがために改めて浮き彫りになっちゃった事もあれやこれや。

更にはアルトとダリアの写真を見せまして、この子とダリアとベラ子にクリスの体調調整役を申し付けておるというお話をします。

女官種または痴女種という半人工生命体化される工程を受けるならば、能力や適性によっては出世はもちろん、クリス他、NBから来ている派遣男性の体調制御を依頼する事になるのだとご説明させて頂きました。

むろん、あたしとしてはこの子の仕事成果次第ではOKしてあげるつもりです。

クリスによれば爆薬や雷管、炸薬類も製造して自衛軍に納品する会社でもあるようですし、ケミカルメーカーとして二次加工原料を含め多岐に渡る液体個体の合成製造に関わる企業の生産実務に関わっているようです。

ベラ子とはウマが合わなさげですが、あたしとベラ子をアンテナにして早苗ちゃんの頭の中を抜いたマリ公と、分析役のクリス曰く「引き抜けるならあと二人合わせて3人まとめて痴女皇国にスカウトしていいのでは。マリアもこの子達なら働き場所ありまくりと言ってます」だそうですから。

ただし、現状ではうちの生化研ラボに立ち入る条件、あるんですよ…NB軍籍者かファインテック社員。これが絶対条件です。

つまりNBへ移住した扱いにさせてもらう必要、あるのです。

早い話が日本人やめるか海外長期赴任者扱いになってくれ。特に女官種や痴女種化していないと生化研では女性には危ないからと、ラボ入口に連れて行って説明。

で、クリスを呼び出してここのクリーンルームの中で何してんのかをざっと教えてもらいます。そしてそれ故に、絶対に研究内容を連邦側には持ち出せないことも。

なまじ知識がある分、やってる事のヤバさがわかったのでしょう。クリスと心話で話してる間、見る見るうちに顔色が悪くなって行きましたから。

「まぁ、駄洒落菌みたいな連邦世界で未発見やった上に、生態的になまじの危険生物な菌類どころやあらへん代物、普通にいろてるいじってるからなぁ、ここの中」

だから駄洒落菌研究の成果は全て教えていません。教えてしまうと今この場であんたを強制拉致して、二度と日本に戻せなくなるからなとも言っております。

何せこの中の研究、ファインテック本社にも全容を伝えておりません。

マリアンローズの下着と組み合わせたが最後、NBですら知れたら猛反発されかねない代物が開発されています…駄洒落菌改良種最新版を使うと真剣に地球を無血占領できかねないくらいに研究が進んでおりますので。

それも人類をアホにしてしまうのではなく、争いが不毛になるよう、妙に頭が良くなった草食動物めいた存在にするやつ。

言ってみれば全人類に対し、強制的にパンチさん並みの悟りを開かせるようなブツ、使うかどうかは別にして完成…しとるんですよ…。

(現時点で使うつもりはねぇな…痴女種にとって致命的な副作用、判明してんだよ…性欲が喪失するからな、それ…)

(何でそんなもんできた…対抗ワクチン完成するまで封印や封印!菌株は厳重保管やぞ!)

そしてこの更に下、地下101階の青いニワトリ研究室でやっている内容については何をかいわんや。

とまぁ、実際に似たような部屋に出入りして中でゴソゴソやっていた経験豊富なぶん、ヤバさがよく理解できたようです。

「これは…人類には早すぎたって言われますよ…」

「ここで働くならその後の人生に影響が甚大なんだけど、人類にとって影響甚大な研究を進めていかざるを得ないのも理解して欲しいんだよ。そして僕がなぜ、ヘンリー・ワーズワースの長男なのに痴女皇国世界で居住しているかも理解して欲しいんだ」

と、相も変わらぬショタ姿でのたまう旦那。

「飯島さん。一般市民としての生活を捨てるかどうかでお悩みのようですが、痴女皇国でも同様に出家した女性には5~6年をめどに還俗か、継続勤務かの決断をお願いしています。まぁ、かなりの方が継続を希望されるんですけどね…」

ベラ子も女官の実態を教えて理解を深めようとしてくれます。

「今は試験制度を入れて選別せざるを得ない状況なんよ、千人卒…痴女種完全体化への昇格。千人卒になったら普通に妊娠できんようになるし、明確に人類に対して優性種に進化してしまうからな。そんな強力な生命体、むやみやたらに量産でけへんのや」

「ただ…飯島さんなら恐らく、千人卒昇格は一発承認されると思うよ。下手をすれば早期昇格もあり得るよね、マリアヴェッラ」

「ええ。飯島さんが希望なされるなら、痴女皇国移住と同時に千人卒昇格施工もやぶさかではないと姉も許可していますし、あたしも異存はありません」

「マリ公、この子やったら一般女官研修、飛ばすかサワリだけでええんちゃうん?…よしわかった。えーとな早苗ちゃん。悪いけど今からちょっと痴女宮の中、見て回ろか。一般女官の仕事見せてから考えてもらえて、うちの長女でここの上皇のマリアリーゼから頼まれてな。あんたも説明だけやなしに実際にこの目で見た方がええやろ」

でまぁ、女官寮を皮切りに痴女宮の中を見て回ります。

女官寮のでかい食堂やら、廊下にずらっと並んでいてどこの大型ビジホかはたまた社員研修寮かと言わんばかりの百人卒未満区画に、千人卒以上の幹部区画と待遇差を見せーの、罪人寮の中も見てもらいーの。

そして…本宮のアレも一応見せておきます。

うん、中でやっとる内容。

と言ったって、ここではあまり強烈なものじゃありません。基本的に女官主導で事が進みますから。

んで聖院学院。

寮はいいよな!飛ばしていいよな!

まぁ、時間的に男子児童に対して例のアレをしていそうなので、教室やらを見せる程度にしておきます。

地下は…墓所までは良いでしょう。あそこにいるマジモンの人外を見せたら、余計に話がややこしくなりますので。

で。

色街旅館経由で来たのはクラブジュネス淋の森店。

「本当に売春が国家事業やて…信じられませんけどやってはるんですよね…」2階の個室で飲み物やご飯を出してもらい、一息ついた早苗ちゃんが唖然茫然あぜんぼうぜんとしています。

「ちなみにこの店も実質痴女皇国国営な。ついでに警察署に該当する警備本部と同じ建物に入っとるから」

「で、警備の騎士さんというんですか、あの方々もあの格好でしょ…いえ、薫も泉もここ知ったら頭を抱えるんちゃいますか…」

「せやから世間、特に連邦世界には全て明らかにするわけにいかんのや。後で見せるけどな、連邦世界的な視点で言うと婦人警官が立ちんぼ売春してるからな、この前の森」

「それで一般女官研修を外すのどうのって言われてたんですね…確かに美容整形どころか別人レベルに変われる体型補正手術込みいうても、そらジーナさん、普通の女の人は考え込みますよ…」

「で、ここにおるケイシーちゃんやけどな、実はNBでは普通の女の子やったんやわ」

「それがまた何で」

「ご説明しましょう…と言っても…この方に聞かれて大丈夫でしょうか?」

「機密漏洩罪については説明した。かめへんやろ」あ、一応痴女皇国世界でのNB関係の情報統括担当になって欲しいという話がありまして…うちはイアン・フレミング記念情報研究センターの顧問研究員に就任させられました…。

つまり正真正銘、ケイシーちゃんやマーゴの上司になってしまいました…正直、NBの情報漏洩阻止に関わる話だけに色々大変なんですよねぇ。

(かーさんが痴女皇国の広報部なんかに入って実質情報警察みたいな事してるからだろ…自業自得だっ)

むすめがつめたいです。

こほん。

それはともかくケイシーちゃん。

開拓途上のNBでは、おなごと言えど野郎共同様に働けないと仕事の口がなかなかない。

で、大卒だけではまずいと履歴書に書けるキャリアを求めて在学中に政府機関のアルバイトの口に応じたら…ええ、スパイまがいの部署に。

更には痴女皇国派遣の話が来て、卒業単位はちゃんとあげるからと言われて仕方なく軍属の立場になり…えーと、しっかり士官学校情報過程に入り直しになったそうです。

しかも後でわかった話ですが、在学中に痴女皇国に派遣されたとか…マリ公も協力して学習教程を半ば無理矢理終わらせたようなんですよね。

ただ、ケイシーちゃんはマーゴちゃん同様、こないだ千人卒に昇格しました…そして痴女皇国到着赴任時点で、既に痴女種化を済ませています。

ですので痴女種能力があれば諜報員の活動に支障はないだろうと考えられております。本人は気楽なダンサー稼業が出来るからあんまり帰りたくないようですが。

「まぁ、日本でも大卒者の就職に困る話が出ているようですが…私達も似たようなものなんですよ。ただ、NB本星の開発が進めば自然と人は必要になりますからね」

「それがためにNBでは基本的人権を凍結されても痴女皇国に派遣を志望することを余儀なくされる女性が後を絶たんのや…こちらも受け入れ人員には限界があるし、全員を千人卒以上にするわけにいかんから、本宮でだいたい定数百人くらいにしてるけどな」

「痴女皇国全体なら犯罪者受け入れ含めて千人くらいですかね。支部派遣勤務もありますし」

「支部の数も増えたからな。現地採用やと教育時間がかかるし、何より本宮で教える必要があるからな…」

これも言っておく必要、ありますね。

この時代に現地で採用した女官、超高確率で基礎教育が必要になります。

理由は識字率の低さや基本的な化学・物理・数学知識の欠如…それに倫理面の教育が必要な場合が多いからです。特に貧困者や困窮者、高い確率で、らしい社会の底辺の暮らしをしていた方々なんですよ。

ですので痴女宮本宮または聖院学院に来てもらい、最短1ヶ月の研修後に現地再赴任を申し渡すようになりました。

ですからアルトくんがお世話になった支部でも入れ替わり、割と頻繁に起きていたりするんですよ…。

(鯖挟国が安定していたらイスタンブールに地区本部置くのが一番手っ取り早いんだけどな。それかテヘランかカイロ)

マリ公によりますと「求む・中東とアフリカ現地採用者」だそうです。

(カエル女の古巣じゃないですか。是非、何年か行かせましょうよ…)

(ベラ子。ジョスリンを野放しにする気か…アフリカで好き放題やられたらアーペディオーネさんキレるぞ…)

(好き放題やって良いのであれば。あと、本国から一個小隊くらい呼び寄せて構わないならば)

うん、予想通りの回答をするジョスリン。しばくで(笑)。

(閣下。小官もMANZAIの芸風を学びつつあるのです。所望される回答を読まねばオチがつけられぬと言うもの。それはそうと欧州の人手…はっきり言えばCoqちんぽの増援を頂きたいのですが)

(ベラ子かマリ公に言いなさい…)

そうそう、ジョスリンは黒薔薇団長なので欧州に駐在継続中ですよ。

ただ、暴走されても困りますのでお目付役にアルトくんつけてますけどね。

…こらそこ、お目付になってないとかゆーな。

「ミズ飯島。痴女種だろうが通常人類だろうが人生は1つです。せっかく色々捗る身体を得られる機会が巡って来たのです。ここにおりますと、そりゃあ制約もありますがね、NBや連邦の社会にいては決して得られない人生を謳歌できる喜びも得られるのですよ」と煽りまくるケイシーちゃん。

…だからちんぽ生えたから言うて、うちのお尻で性的な喜びを謳歌せんといてくれへんか…。

「ジーナ閣下は今や上司。それに純子さんの分と合わせての吸い出し分ですよっ」はいはい。

…っていうか早苗ちゃん、引かんといて!

「母様の日常です。気になさらないで下さい。それに吸い出す行為に必要な要員も痴女宮の居住人口増加に伴って増えているのです。まぁ、ジュネス従業員については母様やあたしが吸い出すついでに直接補給ができますから、溜まって仕方ないとか還元が来ないとかいう事態は回避しやすいのですけどね」と冷静な顔で言うベラ子ですけど。

お前、テーブルでうまいこと隠してるけど、その勃起は何やねん。

(だってかーさまのおめこシーン久々に見ましたからね。早苗さん犯して楽しもうかと思いましたけど)

(そこらのアテをつまむような感覚で気軽に犯すなよ…黒薔薇のノリはやめいっ)

「あのそのあの。性交が日常的なのは理解しましたけど…」あたしの性交を見たくもあり見たくもなしな早苗ちゃん、顔を真っ赤にしながら覆った手の間からしっかり見てますよ。

「うちかベラ子かマリアが今のところは頂点になんねんけど…早苗ちゃん、仮に生体エネルギーをケイシーちゃんがそこらで吸い取って自分で使えると仮定したら、好き放題に使うと思わんか?」とケイシーちゃんに後ろから突っ込まれつつも、早苗ちゃんの疑問に答えてあげます。

「ミズ飯島、我々痴女種は女性も対象にすることが可能なSuccubusやVampireのようなものなのです。無対策だと女性と性交する度に相手を同一種族に変化させてしまいますし、無対策で女性に射精すれば、これまた痴女種の子供を妊娠させてしまいます。おまけに能力階級による制限はあれど、一般人類を制御できてしまう能力すら持っています。なるかどうかは別として、人類に対する支配者の地位につけてしまうのです…あっComing!いくComing!いく

で、吸い取られたり還元を受けて満足な様子のケイシーちゃんですけど。

「ジョスリーヌさんも言っておられましたけど、本当にCockがあると色々はかどるんですよねぇ…正直、男性との結婚を考えなくてもよい。ですけど…この考えだと私たちはいずれ食べるべき食物がなくなってしまうのです。なぜそうなるかはご理解できますよね、ミズ飯島」

「ですねぇ、加えて、あたしがそうなんですけど美容整形手術を受けたも同然の姿にしてもらえるんですから、うるさいフェミニストなら売春をなくせ整形だけ受けさせろとか好き勝手言いそうですね」

「既に言いかけた奴がおったけど、行方のわかってる行方不明になった。ヨーロッパでの話やけどな」と、ドミニクさんや大統領閣下の娘さんたちがお仕事したお話をチラリと。

「NBでもうるさいのがいましたけどね。ま、日本や本国より色々やりやすい環境ですから」うん、ケイシーちゃんが直接やったわけじゃないんですけど、顛末を知ってる話ですね。

「ただ…これは閣下に説明を頂いた方がいいでしょう。ミズ飯島。あなたの勤務先での従事業務について、クリス殿下やマリアリーゼ上皇陛下は大変な興味をお持ちです。その実績と能力を遺憾なく痴女皇国で発揮して頂き、痴女皇国への忠誠を誓えるならば我が国への移住、全力を挙げて支援するとも申しておられます」
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