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痴女宮喪女組の憂鬱・クリスの昔の人間関係編
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「あっあっあっおじさま凄い!マリアヴェッラいっちゃう!Crima!Crima!)
えーと、いきなりですみません。
生物化学研究室の研究員休憩室からマリアヴェッラがお送りしております。
えーと。
おじさまの体調調整ですからね。
必要行為ですからね。
ジーナ母様からも承認、もらった上でやってますからね。
ちなみにこのお部屋、前にも話が出ましたが、なかなか地下100階から出て来ない昨今のおじさまの為に作られた部屋でして、はっきり申し上げますとダリアさんとジーナ母様がクリスおじさまとおめこする用途以外は考えられていません。
なにせ他の研究員…常時2~3名の方は別に用意されたお部屋で休まれていますし、それに割ときっちりと、上の聖院学院寮高等部の居室に帰っておられますよ?
でまぁ、体調調整役のダリアさんが身重なので代役を、となりまして…。
とりあえずジーナ母様と身体的にはほぼ同一のあたくしマリアヴェッラが指名を受けまして、精気授受やら細胞同期やら色々を行う目的でのおめこを決めさせて頂いております。
と言っても姉曰く「何も考えなくても普通にやったら目的は達成されるからな」という事なので深く考えずにクリスおじさまのちんぽを突っ込んでもらっています。
で、密かに感想を探っていたりするわたくしマリアヴェッラ、内心はビクビクものなのです。
なんせこの2人の仲を知るだけに、ほら、遠慮というものが。
(遠慮せんでええわい。何のためにお前に頼んでる思てんねんっ)と、持ち主から指摘が入ります。
いやね、母様の所有品でしょ?
人様の領有権が主張されているものはやはり、手を出しづらいのですよ?
(その割にはアヘアヘ言いまくっとるやないけぇっ)
っちゅーか、覗き見する暇があるならばご自身で旦那様のお相手したげてくださいよ…。
(うちは今、マリアンヌとスザンヌの学校なんじゃ…卒業関係の書類出しに来たついでに進路の話しに行かざるを得なくてな…)
それならば仕方ないですね…。
でまぁ、おじさまの癖や感じるポイントもわかってきましたので、サクッと搾り取らせて頂きます。
これでも今や痴女皇国の皇帝ですよ。
いくらおじさまが長年、母様に仕込まれてるからって、そうそう遅れは取りませんよ。
(しかしかーさま。いくらおじさまが学究の徒になりがちな方だとしても、この籠りっぷりはどうなんでしょうか…)
(生化研のラボの中で浮いた話でもあったらええねんけどなぁ…クリスの性癖持ちの件があるやろ、あれがあるさかい、誰でも彼でもという訳にはいかんのや…)
(あ!…あー、あれですね…何も考えずに自然にお相手してましたけど…確かにあれ、何も知らない人にはまずい話ですよね…)
ちなみに生物化学研究室のラボの中の構成ですけど、NBのファインテック社…クリスおじさまが社長の会社から出向している方が常時2名から5名はいらっしゃいます。
その時々の開発品によって顔触れは変わりますが、基本的には軍人・軍属または財団法人イアン・フレミング記念情報研究センター所属者または研修生でないと聖院世界へ長期派遣してもらえない規則から考えますと、来ている人は「口が堅い」部類です。
そして男性も混ざっておられまして、現在は地下100階の中に設けられた居住区画か、聖院学院寮の専用居室で寝起きするのが基本生活。
ですが公休や休暇は「利用するかどうか」は別としてきっちり与えられているそうですので、許可が出れば男性は地上で参詣も可能です。可能なんですけどね…。
そして女性ですが、派遣者に面接をした上で「普通にお仕事だけして派遣期間後は普通に戻る」か、女官種または痴女種に近い婚活向け体型矯正措置を受けるかを選択の上で勤務に当たっているとか。
そして…大抵の女性が「矯正措置」を選ぶそうなんですよ…。
で、女官種または痴女種になった場合には当然ですが、女官としてのお勤めをして頂きます。
つまり、同僚から吸い取るのもお仕事になります。
そして精気を吸い取ったからには、吸い上げの処理も必要になりますよね。
この任務には従来、ダリアさんが当たっていました。または母様。
で、下に降りたついでに吸い上げてたんです。
それと、この助平行為は情報漏洩阻止処置でもあります。
ですから、連邦系の生活基盤や連邦政府との繋がりが強い人物を充当しづらいんだそうです。
何せこの研究室、NB側で使う諸々も扱っていますし、経理処理と同様にNB側と専用回線で結ばれている機密施設ですから。
ですからカエル女はもちろん、仮にドミニクさんやラウラさんが痴女宮勤務になっても、生化研勤務女性からの精気授受作業は絶対に任せられません。
(スケアクロウの操縦室にジョスリンを入れるのはまだ簡単やったんやけどな…さすがにファインテック本社分室そのものなそこはあかんからな…)
そしてですねぇ。
クリスおじさまのいけない趣味性癖、お亡くなりになった実母のローズマリーさんが植え付けたものなんですけどね。
あたしは流石に知っています。
そしてあたし的にはぜんっぜん問題ありません。普通の人の部類として普通に処理できます。
むしろこの性癖や趣向趣味、前向きに進めてもいいんじゃないか。
(ベラちゃん…僕にさ、雅美さんや…下手するとジーナさんですら勧めてくる女装行為を強要するのかな…いや、やれば似合うってのはね、何度か無理やり化粧させられたり永久脱毛を受けさせられたからわかってる話なんだけどさぁ…)
そそ。
つまり、クリスおじさまの持ち下着。
何かの時に「他の男性もいる場所での更衣が確定している場合用」の純粋男性用以外はですねぇ。
女性用、それも超過激なマイクロ系か、同様な男性用。
むろんTバックまたはGストリングばかり。1枚たりとて、お尻をきっちり覆う物なんてありません。
世間では下着女装とかいうカテゴリーに分類される変態さんらしいのです。
ですが、そもそも下着露出または過激水着またはSM用ボンデージウェアで暮らしているような痴女皇国女官。
ですから下着からちんぽがこんにちわしてるのは痴女種同士で慣れています。
むしろクリスおじさまのそういう姿、我々にはご褒美なのです。
…ただ、一般の方、特に頭の固い女性や男性にはあまり見せられない姿ですよね。
しかも生化学研究室のラボ内での作業服はタイベックとか言われている使い捨てのつなぎ服です。
これ、下着はパンツだけ…女性はブラジャーも着用できますが、下着の上から直接着用します。
ええ、透けづらい素材ですけど、下に着ているもの、なんとなくわかります。
ですから口の堅い女性でないと、この研究室に配属することはできません。
そして、もう一つ、問題。
ファインテックに出向しておられる立場であれば、クリスおじさまは出向先機関の経営責任者です。
実際には経営実務はNB本社で処理する体制が構築されていますからおじさまは名目社長ですが、それでも上位職者には変わりありません。
ええ。機密漏洩が絡んで来ます。それと出来婚をされると困る。
現在はおじさまもMIDI準拠体…頭脳はともかく、身体機能は制限されていますけど…ですから妊娠の危険はありませんが、それにしても思考共有などなどで色々漏れるとまずい。
何より、おじさまと母様の婚姻、NBでは合法処理されていて法的に夫婦関係が成立しています。
ですので、NBからの派遣者についてはあらかじめ、ファインテック社長との男女関係が発生しても金銭請求や訴訟を起こそうとしたり、NBに戻ってからあれこれを暴露しようとしたり、性行為にまつわるなにがしかを売りつけようとしたりした瞬間、最後記憶消去の上で聖院または痴女宮送りにして女官人生ね、と口頭で言われています。
つまり、おじさまと男女関係になったら、その後は一生、イアン・フレミング記念情報研究センターに24時間365日私生活を監視される対象に認定されます。
これ、女性側なら、こんな地雷に誰が手を出すか、という話になりますよね…。
そしておじさまは身持ちが堅いです。
更に聖院時代から女官によるお手つきが懸念されており、単独での聖院本宮内行動、長らく禁止されていてアルトさんやダリアさんなどの特命を受けた騎士の護衛が必ず付き添う警備体制が取られていたそうです。
(今はさすがに単独で歩かせてくれるけどね。監視はついてるよ)
ええ、無許可で手を出したら真剣に懲罰対象にされています。
そして本人も取っ替え引っ替えハーレム状態を好んでいません。
しかし、今後を考えるとベラちゃんがあまりここに来れない可能性もありますしねぇ。
何より、山内博子さんの結婚話。
本人は乗り気ではありませんが、このままというのも可哀想。そしてサリアンについて行ってNBに移住というのも、語学や生活習慣の問題が発生します。
何より暮らしはここよりしんどくなるのが確定しています。
開発途上のNBで生きる資格、持っておられないので…。
ですので戻すならば連邦世界の日本。
または痴女皇国内で誰かとくっつける。
それなりに真面目にやっている人には褒賞または見返りを。これは聖院時代からの女官の基本精神だそうです。
あたしもそれを守るのにやぶさかではありません。
「本当はサリアンがここに残ってくれたら一番、なんだよねぇ」とりあえず休憩ということで、ベッドに転がった状態のおじさまが呟かれます。
「サリアン本人も悩んでるみたいなんですよねぇ…博子さんをぼっちにするのもまずいとは考えてるようでして」
「まぁ、サリアンの説得は時期到来した時の方がいいと思うよ。それと…それはそれとして、日本政府からの干渉問題なんだけどさ」
「ああ…罪務省の勇み足の件…」
「で、嫌がらせには嫌がらせというのをマリアが考えてるんだよね」
「姉が考えてるって時点で嫌な予感がするんですけど。それにおじさまに話が来ている時点で、おじさまの人脈に絡む話をされているのでは?」
「そうなんだよ…ほら、山内さんの婚活話があるでしょう。あれで僕の大○大学時代の人脈を当たってみようとしたんだけどね。で、ゼミと研究室内で仲が良かった女性3人のうちの1人からさ、連絡をもらったんだよ」
ふむ。
という訳で連絡メッセージとやらを拝見しましょう。
微生物制御研究に携わっていた西山ゼミの三人娘とやらですか。
で、連絡を寄越してきた方…ちょっとこの方、身元を洗っておいた方が良いのでは。
「ああ、マリアが調べてくれてるよ。さすがに僕が絡むとNBの優勢技術の流出になりかねないのは僕自身も理解しているしね」
なるほど。
で、内容は…お久しぶりですね。クリスさんが聖院というところで何かしらしておられる程度のお話はお伺いしていました。何でしたら詳しいお話をお伺いしてよろしいでしょうか。薫と泉にも声をかけておきます…か。
何かこう、聞く前から姉の嫌がらせの絵図が思い浮かびます。
そして、姉がジョスリンを指名しようものなら…ジョスリンはジョスリンでドミニクさんはもちろん、最悪は本国からリヴィエラさんを呼んで来そうですね。
こういうことはケイシーちゃんの系統より、ジョスリンの繋がりの方が得意なメンバーが揃っているんですよねぇ…。
更に、連絡してきた鴨志田早苗さん。
おっと、今は旧姓に戻って、飯島早苗さんですね。
それと榎本薫さんと喜多川泉さん。
この方々は姓名や戸籍に変更が…ないじゃないですか…。
つまり売れていないということです。
なんでまた。
つまり、接触の目的はこちら側の意図する「博子さんにあてがう男性捜索」という希望内容とかけ離れている可能性が極大。
これは…ちょっと地雷とか落とし穴って雰囲気の事案でしょう。
「おじさま。恐らくこの方々、恋愛より学業って部類の子じゃなかったんですか?」
「…確かにその傾向はあったと思うよ。卒業後は疎遠になってたけど、在学中はほら、日本で言うサークルノオヒメサマみたいな感じだったんだ。そして…ちょっと地味目な子たちだったね」
「それ…教室に母様が警備で行ってた事もあったでしょう。その時に母様と比べられてたって事もあったのではないですか…」
「まぁ確かに、ジーナさんと比べるとねぇ、日本の女の子はどうしてもコンプレックスに苛まれる傾向、あったからねぇ…」
そうなんですよぉ。
ちょっとこれは人種的偏見にも取られかねない話ですけど、クリスおじさまの性癖傾向に刷り込まれているの、学生時代に同級生の持ち込んだ水着モデル系のグラビアですとかうんぬん。
そして、そこにドンピシャとハマる体型容姿だったジーナかーさま。
で、日本人の女の子ですと、そういう体型の女性と比較されちゃうんです。
つまり、大和撫子には勝ち目が薄い戦いを強いられます。
日本女性の体型もかなり向上していますけど、胴の長さとか腰骨や骨盤の構造が違うせいか、おじさまの琴線に触れる体型の女性、そうそういません。
混血ならその辺りの体型事情、かなり変わってくるんですけどね。
で、かーさま同様に琴線に触れているらしいのですけど、あたし。
「正直、当時に肉体関係がなかったのはおじさまの琴線に触れなかったせいもあるのですか? その方々とは」
「ベラちゃんは厳しいなぁ。確かにそれもあったけど、ゼミにいた時に聖院から召喚がかかった一件があったからね。それ以降はあまり大学に顔を出せなくなっちゃったし…」
まぁ、疎遠になっていた方が良かった気もしますよ。おじさまの趣味を知れば知るほど。
あ、重ねて申しますけど、クリスおじさまの性癖はあくまで普通の男性の範囲内だと思います。
少しばかり見た目が女性っぽくて、思考に女性要素も少なからず入ってる…女性ホルモン多めなんですかね。
というわけで、おじさまの性癖をもう少し満足させておきましょう。
母様からは絞り取っておけって言われてますし。
ですので、飲み物を取りに行くふりをしてこんなエロ水着に瞬間更衣して…。
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足を滑らせたふりをします。こらそこ、あざといって言うな。
で、おじさまに見えるようにお尻を向けましてね。穴も開けまして。アナル部分に。
「あら、何か勃起しているようですね」
「え…いや、これはその」
(隠さなくても大丈夫です。母様からおじさまは1回、こっちにも入れたがると聞いていますから。前の方にも穴を開けておきますから、先に膣に挿入してからにしてください)と手順を指示。
まぁ、ここまでしてあげていますし、おじさまも遠慮はいらない時には遠慮しない方です。
ご安心を。
ちゃんと絞り抜いて差し上げますから。
--
という訳で、飯島早苗さんとはあたしの学校帰りにお会いできないか、連絡を取らせて頂きました結果。
待ち合わせた千里中央駅のロータリーでは「えええええ? ジーナさん?」といきなり驚かれました。
…まぁ、そうも見えますよね。
ちなみに変装というほど大層なものじゃないんですけど、いつもの癖毛じゃなくてストレートにしていますよ、髪型。
そして乱暴ルギーニの助手席にお招きしまして、千里中央から新御堂筋を北に走って長いトンネルの中に。
(申し訳ありません、痴女皇国の話については色々と政府機密に触れる話も多いので…防諜措置を取る必要性をご理解ください。さて、私は連邦宙兵隊の大尉待遇軍属職員、そして連邦政府ニューヨーク本部事務局長室秘書課職員の高木マリアヴェッラではなく、ジーナ・高木の娘のマリアヴェッラとしてお話をさせて頂きます)
(そもそも聖院世界というのがどういうところか、私にはよく分からないのですが…)
(クリス叔父様の口からは詳細を語れませんでしたからね。我が母もその辺りはあまり喋る事が出来なかったと思いますよ、当時は)
あ、心話による意思疎通をしやすくするために身体拘束をかけていますよ。
それと、この方は痴女種細胞抗体をお持ちじゃない方でしたので、施工が必要ですね。
という訳で…ちょっと場所を移させてもらいましょう。ETCカードエラーが出ると困りますので、一旦トンネルを抜けて箕面の山の中へ出ます。
皆さんにわかりやすく説明させて頂きますと、大阪の北の国道423号線、つまり新御堂筋の先にある長いトンネル。
これを抜けて山の中と、新名神への接続インターチェンジの辺りに出て来たと思って下さい。
そしてエマちゃんの支援を借りて、いきなり痴女宮聖炎島の離宮前の車寄せに。
(ここはその聖院世界に連なる別時間・空間軸の地球…痴女皇国世界と言われているところです。そして私はその痴女皇国の二代目皇帝でして、姉となる高木マリアリーゼから皇帝の地位を引き継ぎました。つまり、この宮殿の所有者であり統率者指導者の地位にあります。さ、どうぞ)
唖然としている早苗さんの拘束を解除して、乱暴ルギーニの助手席側ドアを開けてあげます。
そして車の鍵を待機している担当女官に預け、2階の初代様のお部屋に。
ここはペルセポネーゼ・アフロディーネと雅美さんのお部屋の隣になります。3階にあるあたしとたのきちのお部屋と少し間取りや広さは違いますけど、だいたい同じような設備が揃っていますよ。
で、部屋付きの女官を呼んで飲み物リクエストに応えて頂き、届くまでの間に衣装チェンジ。
「えええええ?!」
いや、そんなに驚かなくてもっ。
そりゃ露出狂としか思えない姿ですけどねぇっ。
「い…いえ、マリアヴェッラさん…でしたっけ、さっきまでの衣装もジーナさんの私服まんまって感じの露出が高いお姿だったんで驚いてたんですけど、これはもう、あの人のアルバイトの時の姿まんまなんじゃないかって…」
えー。母様、どこまで教えてたのよっ。
で、クリスおじさまと心話を中継接続して差し上げます。
(あー、イイジマさん…この子は僕が父親じゃないんだけど、ジーナさんの娘に当たる子で、この世界の地球を間接統治している痴女皇国の皇帝だっていう話は聞いてくれたかな。でね、本当ならこの国に移住した日本の女性でヤマウチ・ヒロコさんの結婚と日本への帰国問題について相談したかったんだけど、マリアヴェッラによると、あなたの方が僕たちに何か相談したいみたいだって言うんだよね…ちなみに今は僕もそうなんだけど、この子はあなたの考えている事や過去の記憶を全て見る事ができるから。隠し事ができないことだけは注意しておいて欲しいんだ)
(え…クリスさん、ここにいないのになんで…)
(僕はこの人造湖を利用したダムと、そこで管理している水を使って冷却用熱源や動力源を得ている宮殿…昔は聖院本宮と言ったんだけど、今は痴女宮という名前になった宮殿の地下100階にあるファインテック社の生物化学研究分室にいるんだ。ここは部外者立ち入り禁止だし、そもそも君をこの世界に連れて来たのと同じ時空間転送という技術を使わないと絶対に来れないんだよ。だから心話という一種のテレパシー…思念通信で会話させてもらうよ)
(で、この世界についてはNBは国民レベルで情報が公開されていますけど、連邦政府や日本政府の管理下にある人々には全てを明かしていません。この世界の諸々を知っているのは一部の人間に限らせてもらっているんです。貴女にはその情報を今から高速で伝達します。ただ、特殊な方法を使いますので、少しの間だけもう一度身体の自由を利かなくさせて頂きます。驚かないで下さいね…)
えーと。
騒いだり叫ばれたりしても困りますので、まずは服を着替えてもらいましょう。
対象の服を一旦強制的に脱がせて預かってから、うちの新型女官服を強制着用。
そしてあたしの聖環リモコン機能で強制的に「そういう気分」にしてしまいます。
そしてぴーたーのーすを装備して、えいっ。
痴女種化耐性抗体注入処理と、記憶学習を開始します。
側から見ているとあたしが珍珍生やしてレイプしているようにしか見えないと思いますけど、これが一番手っ取り早いんですよねぇ…。
(私の身体は言ってみれば、マイクロマシンの集合体を使って人間の肉体を疑似的に模倣させている状態です。ですからこの射精の結果で妊娠する事はありませんからご安心ください)
それと手加減の上にも手加減していますよ。
でないとこの飯島早苗さん、本当に痴女種や女官種との接触がなかった方のようなんで…手加減しないと、確実に死にます。
でまぁ、衝撃的な行為だったとは思いますけど、なまじ処女でなかったぶん、あたしの凶器の性能を堪能頂いたようで何よりです。
自分から口を吸って来て、もっとおめこして下さいとおねだりするまでには堪能していましたから。
そしてあたしの記憶の内、無難な部分や聖院…そして痴女皇国開国から今に至るまでの大まかな流れをざっと学習して頂きます。わけてもジーナ母様と、そして母様の夫たるクリスおじさまの今についてはちゃんと。
…ただし、この知識の学習結果、少なからぬ衝撃があったようです。
そして飯島早苗さん。
鴨志田早苗さんからなぜ名前が旧姓に戻ったのか。
その理由を知ったあたしも衝撃ではありました。
いわゆるセックスレス夫婦に近かったのです。
早苗さんは大学時代、クリスおじさまの持ち込んだNBファインテック社由来の微生物制御技術…ナノマシンの処理を含むそれの開発関係の研究に従事したこともあって、まずまずの成績をおさめていたそうです。
そして内定も割といい感じで化学工業系のメーカーに決まり、採用決定。
しかし、そこからが困った話になったのです。
何と九州某県に最大開発拠点があるその企業の本社研修を経て、和歌山工場配属。
その工場…和歌山市内じゃなかったんですよ…。
和歌山「県内」です。新大阪からならだいたい1時間半くらいですかね。旅の若いお坊さんにハァハァするあまり、蛇になってまで追いかけた娘さんの伝説があるより少し北に戻ったあたりだそうですけど。
で、遊び場所にも困るようなところでして、社員の方の社員寮または代用社宅には駐車場が備わっていました。
つまり、何かする場合はもちろん、通勤も車が必須だよと…。
むろん会社からは車両購入補助や通勤用燃料費補助が出ます、というか出せるだけのお給料貰える立場だったみたいです。
そして工場。
24時間365日とまでは言いませんけど、基本的にはそれに近い操業体制だそうです。
そう、夜勤とかあったりしたみたいですね。
…ええ。男女の出会いの場、限られています。
そんな訳で職場結婚も結構あるようです。実際に早苗さんはそれで結婚相手を見つけたようですから。
ただ…そんな会社ですから、割と頭のいい人ばかりです。
そして肉食系、というか本能に身を任せる人はあまりいません。
皆さんも悪い予感、しませんか。
男女の性欲の差ですとか、それ以前に恋愛や結婚に賭ける情熱の差が発生する気がしませんか。
更に更に更に、早苗さんの場合、クリスおじさまを知っていたのがまずかったのです。
なんであんな人にあんな外人のおばちゃ…失礼、お姉さんが。
あの人さえいなければ白馬の王子様にも見えているような感じだったようですよ、早苗さんから見たクリスおじさま。
母様ははっちゃけた性格ですし、人間関係の改善にと思って、当時のゼミに所属していた飯島早苗さん・榎本薫さん・喜多川泉さんとは順番におじさまとのデートをお願いしていたそうです。
ですが、その配慮…内心では裏目に出ていたんですよ…。
母様としては実際の恋愛経験を持たせたくて、デート費用を自分が出してまでして遊ばせていたつもりだったんですけど…本気になれない恋愛を強要された学生さんの立場、結構辛いものがあったようなんです。
そして文句を言いたくても、クリスおじさまのもたらすNB由来のナノマシン開発情報があります。
つまり、ジーナ母様やクリスおじさまとの人間関係を破壊する話を持ち出すのはダメです。
で、女子学生の間で、そういう大阪のおばちゃん的発想に近い母様の配慮、いらんお節介焼きにしか思えないから困ると母様に苦情を言おうとしたようですけど、あの母様が心底善意と思ってやってることです。
学生さんたちには大学を通じて日本や連邦政府から「何がなんでも惑星開発用ナノマシンに関する提供情報を円滑に出してもらえ」として、クリスおじさまやジーナ母様のご機嫌を損ねないよう厳しく言われていたようなのですよ。
ですから文句を言いたくても言えない。そんな状況だったようです。
それに恋愛ならば…いくら早苗さんが恋心を抱いても、おじさまに惚れてもらえないと成立しませんよね。
っとね。やっぱり、女としての魅力、早苗さんでは母様に勝てなかったと思うのです。
早苗さんも悪くないのですが、当時30代前半のジーナ母様が比較対象です。相手が悪すぎました。
更にはクリスおじさまの趣味を思い出して下さい。長身で水着モデル体型まんまがベスト。
これにドンピシャで当てはまるようなジーナ母様に太刀打ちできる女性、母様の出身国のロシアや周辺の美女の産地と言われる国でも、そうそういなかったと思います。
ですがおじさまと二人っきりで過ごさせてもらえる事を重ねるうちに、性欲の対象としては見てもらえなくても人間としては見てもらえた早苗さん。
ある意味野獣というか、口より手が早いタイプとも言える暴力的な性格の当時の母様を猛獣使いのごとく飼い慣らしていたおじさまです。
人間が出来ているとはおじさまを知る人が口を揃えて言う話ですけど、そんな人格者のおじさまと比べてしまったのが…ご結婚相手は同じ会社の同じ工場内の方らしかったのですけど、従事する業務に関しては優秀有能だったようです。
ですが、他の事が優秀有能じゃなかった上に…身体の相性があまりよろしくなかったようです。実際に不妊治療を何度か受けられたそうですから。
で、5年くらいの結婚生活の間に、旦那さん側の不倫というか浮気がバレて離婚。
向こうの落ち度ですから解雇解職とはなりませんでしたが、何となく職場に居づらい雰囲気が続いていたそうです。
で、この春の人事異動で動かされなければ異動願いを申し出ようかと思っていたところだったそうですよ。
(ふむふむ。まぁ、早苗さんやったら売れるとは思ってんけどな。ゼミ3人娘の中で一番派手やったし。ただ…そこから先は正直、うちらのせいにされても困るわなぁ…まぁ、もしアレやったら例のNB婚活枠か、若様に相談して業務派遣枠で痴女皇国に引き取られへんか確認してみてもええんちゃうか? …それと残り二人も独身やろ。その子らについてもちょっと注意が必要やな。アレサンドラさんが日本に来てから世話になった結婚相談所の人も言うてたみたいやけどな、日本人で美人やのに売れ残る女性って、なまじハイスペックで仕事して食えてまう子が多いようやねん。早苗ちゃんもせやけど、カオルちゃんといずみーも絶対にそのクチになって婚期逃してる可能性あるぞ)
えーと、いきなりですみません。
生物化学研究室の研究員休憩室からマリアヴェッラがお送りしております。
えーと。
おじさまの体調調整ですからね。
必要行為ですからね。
ジーナ母様からも承認、もらった上でやってますからね。
ちなみにこのお部屋、前にも話が出ましたが、なかなか地下100階から出て来ない昨今のおじさまの為に作られた部屋でして、はっきり申し上げますとダリアさんとジーナ母様がクリスおじさまとおめこする用途以外は考えられていません。
なにせ他の研究員…常時2~3名の方は別に用意されたお部屋で休まれていますし、それに割ときっちりと、上の聖院学院寮高等部の居室に帰っておられますよ?
でまぁ、体調調整役のダリアさんが身重なので代役を、となりまして…。
とりあえずジーナ母様と身体的にはほぼ同一のあたくしマリアヴェッラが指名を受けまして、精気授受やら細胞同期やら色々を行う目的でのおめこを決めさせて頂いております。
と言っても姉曰く「何も考えなくても普通にやったら目的は達成されるからな」という事なので深く考えずにクリスおじさまのちんぽを突っ込んでもらっています。
で、密かに感想を探っていたりするわたくしマリアヴェッラ、内心はビクビクものなのです。
なんせこの2人の仲を知るだけに、ほら、遠慮というものが。
(遠慮せんでええわい。何のためにお前に頼んでる思てんねんっ)と、持ち主から指摘が入ります。
いやね、母様の所有品でしょ?
人様の領有権が主張されているものはやはり、手を出しづらいのですよ?
(その割にはアヘアヘ言いまくっとるやないけぇっ)
っちゅーか、覗き見する暇があるならばご自身で旦那様のお相手したげてくださいよ…。
(うちは今、マリアンヌとスザンヌの学校なんじゃ…卒業関係の書類出しに来たついでに進路の話しに行かざるを得なくてな…)
それならば仕方ないですね…。
でまぁ、おじさまの癖や感じるポイントもわかってきましたので、サクッと搾り取らせて頂きます。
これでも今や痴女皇国の皇帝ですよ。
いくらおじさまが長年、母様に仕込まれてるからって、そうそう遅れは取りませんよ。
(しかしかーさま。いくらおじさまが学究の徒になりがちな方だとしても、この籠りっぷりはどうなんでしょうか…)
(生化研のラボの中で浮いた話でもあったらええねんけどなぁ…クリスの性癖持ちの件があるやろ、あれがあるさかい、誰でも彼でもという訳にはいかんのや…)
(あ!…あー、あれですね…何も考えずに自然にお相手してましたけど…確かにあれ、何も知らない人にはまずい話ですよね…)
ちなみに生物化学研究室のラボの中の構成ですけど、NBのファインテック社…クリスおじさまが社長の会社から出向している方が常時2名から5名はいらっしゃいます。
その時々の開発品によって顔触れは変わりますが、基本的には軍人・軍属または財団法人イアン・フレミング記念情報研究センター所属者または研修生でないと聖院世界へ長期派遣してもらえない規則から考えますと、来ている人は「口が堅い」部類です。
そして男性も混ざっておられまして、現在は地下100階の中に設けられた居住区画か、聖院学院寮の専用居室で寝起きするのが基本生活。
ですが公休や休暇は「利用するかどうか」は別としてきっちり与えられているそうですので、許可が出れば男性は地上で参詣も可能です。可能なんですけどね…。
そして女性ですが、派遣者に面接をした上で「普通にお仕事だけして派遣期間後は普通に戻る」か、女官種または痴女種に近い婚活向け体型矯正措置を受けるかを選択の上で勤務に当たっているとか。
そして…大抵の女性が「矯正措置」を選ぶそうなんですよ…。
で、女官種または痴女種になった場合には当然ですが、女官としてのお勤めをして頂きます。
つまり、同僚から吸い取るのもお仕事になります。
そして精気を吸い取ったからには、吸い上げの処理も必要になりますよね。
この任務には従来、ダリアさんが当たっていました。または母様。
で、下に降りたついでに吸い上げてたんです。
それと、この助平行為は情報漏洩阻止処置でもあります。
ですから、連邦系の生活基盤や連邦政府との繋がりが強い人物を充当しづらいんだそうです。
何せこの研究室、NB側で使う諸々も扱っていますし、経理処理と同様にNB側と専用回線で結ばれている機密施設ですから。
ですからカエル女はもちろん、仮にドミニクさんやラウラさんが痴女宮勤務になっても、生化研勤務女性からの精気授受作業は絶対に任せられません。
(スケアクロウの操縦室にジョスリンを入れるのはまだ簡単やったんやけどな…さすがにファインテック本社分室そのものなそこはあかんからな…)
そしてですねぇ。
クリスおじさまのいけない趣味性癖、お亡くなりになった実母のローズマリーさんが植え付けたものなんですけどね。
あたしは流石に知っています。
そしてあたし的にはぜんっぜん問題ありません。普通の人の部類として普通に処理できます。
むしろこの性癖や趣向趣味、前向きに進めてもいいんじゃないか。
(ベラちゃん…僕にさ、雅美さんや…下手するとジーナさんですら勧めてくる女装行為を強要するのかな…いや、やれば似合うってのはね、何度か無理やり化粧させられたり永久脱毛を受けさせられたからわかってる話なんだけどさぁ…)
そそ。
つまり、クリスおじさまの持ち下着。
何かの時に「他の男性もいる場所での更衣が確定している場合用」の純粋男性用以外はですねぇ。
女性用、それも超過激なマイクロ系か、同様な男性用。
むろんTバックまたはGストリングばかり。1枚たりとて、お尻をきっちり覆う物なんてありません。
世間では下着女装とかいうカテゴリーに分類される変態さんらしいのです。
ですが、そもそも下着露出または過激水着またはSM用ボンデージウェアで暮らしているような痴女皇国女官。
ですから下着からちんぽがこんにちわしてるのは痴女種同士で慣れています。
むしろクリスおじさまのそういう姿、我々にはご褒美なのです。
…ただ、一般の方、特に頭の固い女性や男性にはあまり見せられない姿ですよね。
しかも生化学研究室のラボ内での作業服はタイベックとか言われている使い捨てのつなぎ服です。
これ、下着はパンツだけ…女性はブラジャーも着用できますが、下着の上から直接着用します。
ええ、透けづらい素材ですけど、下に着ているもの、なんとなくわかります。
ですから口の堅い女性でないと、この研究室に配属することはできません。
そして、もう一つ、問題。
ファインテックに出向しておられる立場であれば、クリスおじさまは出向先機関の経営責任者です。
実際には経営実務はNB本社で処理する体制が構築されていますからおじさまは名目社長ですが、それでも上位職者には変わりありません。
ええ。機密漏洩が絡んで来ます。それと出来婚をされると困る。
現在はおじさまもMIDI準拠体…頭脳はともかく、身体機能は制限されていますけど…ですから妊娠の危険はありませんが、それにしても思考共有などなどで色々漏れるとまずい。
何より、おじさまと母様の婚姻、NBでは合法処理されていて法的に夫婦関係が成立しています。
ですので、NBからの派遣者についてはあらかじめ、ファインテック社長との男女関係が発生しても金銭請求や訴訟を起こそうとしたり、NBに戻ってからあれこれを暴露しようとしたり、性行為にまつわるなにがしかを売りつけようとしたりした瞬間、最後記憶消去の上で聖院または痴女宮送りにして女官人生ね、と口頭で言われています。
つまり、おじさまと男女関係になったら、その後は一生、イアン・フレミング記念情報研究センターに24時間365日私生活を監視される対象に認定されます。
これ、女性側なら、こんな地雷に誰が手を出すか、という話になりますよね…。
そしておじさまは身持ちが堅いです。
更に聖院時代から女官によるお手つきが懸念されており、単独での聖院本宮内行動、長らく禁止されていてアルトさんやダリアさんなどの特命を受けた騎士の護衛が必ず付き添う警備体制が取られていたそうです。
(今はさすがに単独で歩かせてくれるけどね。監視はついてるよ)
ええ、無許可で手を出したら真剣に懲罰対象にされています。
そして本人も取っ替え引っ替えハーレム状態を好んでいません。
しかし、今後を考えるとベラちゃんがあまりここに来れない可能性もありますしねぇ。
何より、山内博子さんの結婚話。
本人は乗り気ではありませんが、このままというのも可哀想。そしてサリアンについて行ってNBに移住というのも、語学や生活習慣の問題が発生します。
何より暮らしはここよりしんどくなるのが確定しています。
開発途上のNBで生きる資格、持っておられないので…。
ですので戻すならば連邦世界の日本。
または痴女皇国内で誰かとくっつける。
それなりに真面目にやっている人には褒賞または見返りを。これは聖院時代からの女官の基本精神だそうです。
あたしもそれを守るのにやぶさかではありません。
「本当はサリアンがここに残ってくれたら一番、なんだよねぇ」とりあえず休憩ということで、ベッドに転がった状態のおじさまが呟かれます。
「サリアン本人も悩んでるみたいなんですよねぇ…博子さんをぼっちにするのもまずいとは考えてるようでして」
「まぁ、サリアンの説得は時期到来した時の方がいいと思うよ。それと…それはそれとして、日本政府からの干渉問題なんだけどさ」
「ああ…罪務省の勇み足の件…」
「で、嫌がらせには嫌がらせというのをマリアが考えてるんだよね」
「姉が考えてるって時点で嫌な予感がするんですけど。それにおじさまに話が来ている時点で、おじさまの人脈に絡む話をされているのでは?」
「そうなんだよ…ほら、山内さんの婚活話があるでしょう。あれで僕の大○大学時代の人脈を当たってみようとしたんだけどね。で、ゼミと研究室内で仲が良かった女性3人のうちの1人からさ、連絡をもらったんだよ」
ふむ。
という訳で連絡メッセージとやらを拝見しましょう。
微生物制御研究に携わっていた西山ゼミの三人娘とやらですか。
で、連絡を寄越してきた方…ちょっとこの方、身元を洗っておいた方が良いのでは。
「ああ、マリアが調べてくれてるよ。さすがに僕が絡むとNBの優勢技術の流出になりかねないのは僕自身も理解しているしね」
なるほど。
で、内容は…お久しぶりですね。クリスさんが聖院というところで何かしらしておられる程度のお話はお伺いしていました。何でしたら詳しいお話をお伺いしてよろしいでしょうか。薫と泉にも声をかけておきます…か。
何かこう、聞く前から姉の嫌がらせの絵図が思い浮かびます。
そして、姉がジョスリンを指名しようものなら…ジョスリンはジョスリンでドミニクさんはもちろん、最悪は本国からリヴィエラさんを呼んで来そうですね。
こういうことはケイシーちゃんの系統より、ジョスリンの繋がりの方が得意なメンバーが揃っているんですよねぇ…。
更に、連絡してきた鴨志田早苗さん。
おっと、今は旧姓に戻って、飯島早苗さんですね。
それと榎本薫さんと喜多川泉さん。
この方々は姓名や戸籍に変更が…ないじゃないですか…。
つまり売れていないということです。
なんでまた。
つまり、接触の目的はこちら側の意図する「博子さんにあてがう男性捜索」という希望内容とかけ離れている可能性が極大。
これは…ちょっと地雷とか落とし穴って雰囲気の事案でしょう。
「おじさま。恐らくこの方々、恋愛より学業って部類の子じゃなかったんですか?」
「…確かにその傾向はあったと思うよ。卒業後は疎遠になってたけど、在学中はほら、日本で言うサークルノオヒメサマみたいな感じだったんだ。そして…ちょっと地味目な子たちだったね」
「それ…教室に母様が警備で行ってた事もあったでしょう。その時に母様と比べられてたって事もあったのではないですか…」
「まぁ確かに、ジーナさんと比べるとねぇ、日本の女の子はどうしてもコンプレックスに苛まれる傾向、あったからねぇ…」
そうなんですよぉ。
ちょっとこれは人種的偏見にも取られかねない話ですけど、クリスおじさまの性癖傾向に刷り込まれているの、学生時代に同級生の持ち込んだ水着モデル系のグラビアですとかうんぬん。
そして、そこにドンピシャとハマる体型容姿だったジーナかーさま。
で、日本人の女の子ですと、そういう体型の女性と比較されちゃうんです。
つまり、大和撫子には勝ち目が薄い戦いを強いられます。
日本女性の体型もかなり向上していますけど、胴の長さとか腰骨や骨盤の構造が違うせいか、おじさまの琴線に触れる体型の女性、そうそういません。
混血ならその辺りの体型事情、かなり変わってくるんですけどね。
で、かーさま同様に琴線に触れているらしいのですけど、あたし。
「正直、当時に肉体関係がなかったのはおじさまの琴線に触れなかったせいもあるのですか? その方々とは」
「ベラちゃんは厳しいなぁ。確かにそれもあったけど、ゼミにいた時に聖院から召喚がかかった一件があったからね。それ以降はあまり大学に顔を出せなくなっちゃったし…」
まぁ、疎遠になっていた方が良かった気もしますよ。おじさまの趣味を知れば知るほど。
あ、重ねて申しますけど、クリスおじさまの性癖はあくまで普通の男性の範囲内だと思います。
少しばかり見た目が女性っぽくて、思考に女性要素も少なからず入ってる…女性ホルモン多めなんですかね。
というわけで、おじさまの性癖をもう少し満足させておきましょう。
母様からは絞り取っておけって言われてますし。
ですので、飲み物を取りに行くふりをしてこんなエロ水着に瞬間更衣して…。
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足を滑らせたふりをします。こらそこ、あざといって言うな。
で、おじさまに見えるようにお尻を向けましてね。穴も開けまして。アナル部分に。
「あら、何か勃起しているようですね」
「え…いや、これはその」
(隠さなくても大丈夫です。母様からおじさまは1回、こっちにも入れたがると聞いていますから。前の方にも穴を開けておきますから、先に膣に挿入してからにしてください)と手順を指示。
まぁ、ここまでしてあげていますし、おじさまも遠慮はいらない時には遠慮しない方です。
ご安心を。
ちゃんと絞り抜いて差し上げますから。
--
という訳で、飯島早苗さんとはあたしの学校帰りにお会いできないか、連絡を取らせて頂きました結果。
待ち合わせた千里中央駅のロータリーでは「えええええ? ジーナさん?」といきなり驚かれました。
…まぁ、そうも見えますよね。
ちなみに変装というほど大層なものじゃないんですけど、いつもの癖毛じゃなくてストレートにしていますよ、髪型。
そして乱暴ルギーニの助手席にお招きしまして、千里中央から新御堂筋を北に走って長いトンネルの中に。
(申し訳ありません、痴女皇国の話については色々と政府機密に触れる話も多いので…防諜措置を取る必要性をご理解ください。さて、私は連邦宙兵隊の大尉待遇軍属職員、そして連邦政府ニューヨーク本部事務局長室秘書課職員の高木マリアヴェッラではなく、ジーナ・高木の娘のマリアヴェッラとしてお話をさせて頂きます)
(そもそも聖院世界というのがどういうところか、私にはよく分からないのですが…)
(クリス叔父様の口からは詳細を語れませんでしたからね。我が母もその辺りはあまり喋る事が出来なかったと思いますよ、当時は)
あ、心話による意思疎通をしやすくするために身体拘束をかけていますよ。
それと、この方は痴女種細胞抗体をお持ちじゃない方でしたので、施工が必要ですね。
という訳で…ちょっと場所を移させてもらいましょう。ETCカードエラーが出ると困りますので、一旦トンネルを抜けて箕面の山の中へ出ます。
皆さんにわかりやすく説明させて頂きますと、大阪の北の国道423号線、つまり新御堂筋の先にある長いトンネル。
これを抜けて山の中と、新名神への接続インターチェンジの辺りに出て来たと思って下さい。
そしてエマちゃんの支援を借りて、いきなり痴女宮聖炎島の離宮前の車寄せに。
(ここはその聖院世界に連なる別時間・空間軸の地球…痴女皇国世界と言われているところです。そして私はその痴女皇国の二代目皇帝でして、姉となる高木マリアリーゼから皇帝の地位を引き継ぎました。つまり、この宮殿の所有者であり統率者指導者の地位にあります。さ、どうぞ)
唖然としている早苗さんの拘束を解除して、乱暴ルギーニの助手席側ドアを開けてあげます。
そして車の鍵を待機している担当女官に預け、2階の初代様のお部屋に。
ここはペルセポネーゼ・アフロディーネと雅美さんのお部屋の隣になります。3階にあるあたしとたのきちのお部屋と少し間取りや広さは違いますけど、だいたい同じような設備が揃っていますよ。
で、部屋付きの女官を呼んで飲み物リクエストに応えて頂き、届くまでの間に衣装チェンジ。
「えええええ?!」
いや、そんなに驚かなくてもっ。
そりゃ露出狂としか思えない姿ですけどねぇっ。
「い…いえ、マリアヴェッラさん…でしたっけ、さっきまでの衣装もジーナさんの私服まんまって感じの露出が高いお姿だったんで驚いてたんですけど、これはもう、あの人のアルバイトの時の姿まんまなんじゃないかって…」
えー。母様、どこまで教えてたのよっ。
で、クリスおじさまと心話を中継接続して差し上げます。
(あー、イイジマさん…この子は僕が父親じゃないんだけど、ジーナさんの娘に当たる子で、この世界の地球を間接統治している痴女皇国の皇帝だっていう話は聞いてくれたかな。でね、本当ならこの国に移住した日本の女性でヤマウチ・ヒロコさんの結婚と日本への帰国問題について相談したかったんだけど、マリアヴェッラによると、あなたの方が僕たちに何か相談したいみたいだって言うんだよね…ちなみに今は僕もそうなんだけど、この子はあなたの考えている事や過去の記憶を全て見る事ができるから。隠し事ができないことだけは注意しておいて欲しいんだ)
(え…クリスさん、ここにいないのになんで…)
(僕はこの人造湖を利用したダムと、そこで管理している水を使って冷却用熱源や動力源を得ている宮殿…昔は聖院本宮と言ったんだけど、今は痴女宮という名前になった宮殿の地下100階にあるファインテック社の生物化学研究分室にいるんだ。ここは部外者立ち入り禁止だし、そもそも君をこの世界に連れて来たのと同じ時空間転送という技術を使わないと絶対に来れないんだよ。だから心話という一種のテレパシー…思念通信で会話させてもらうよ)
(で、この世界についてはNBは国民レベルで情報が公開されていますけど、連邦政府や日本政府の管理下にある人々には全てを明かしていません。この世界の諸々を知っているのは一部の人間に限らせてもらっているんです。貴女にはその情報を今から高速で伝達します。ただ、特殊な方法を使いますので、少しの間だけもう一度身体の自由を利かなくさせて頂きます。驚かないで下さいね…)
えーと。
騒いだり叫ばれたりしても困りますので、まずは服を着替えてもらいましょう。
対象の服を一旦強制的に脱がせて預かってから、うちの新型女官服を強制着用。
そしてあたしの聖環リモコン機能で強制的に「そういう気分」にしてしまいます。
そしてぴーたーのーすを装備して、えいっ。
痴女種化耐性抗体注入処理と、記憶学習を開始します。
側から見ているとあたしが珍珍生やしてレイプしているようにしか見えないと思いますけど、これが一番手っ取り早いんですよねぇ…。
(私の身体は言ってみれば、マイクロマシンの集合体を使って人間の肉体を疑似的に模倣させている状態です。ですからこの射精の結果で妊娠する事はありませんからご安心ください)
それと手加減の上にも手加減していますよ。
でないとこの飯島早苗さん、本当に痴女種や女官種との接触がなかった方のようなんで…手加減しないと、確実に死にます。
でまぁ、衝撃的な行為だったとは思いますけど、なまじ処女でなかったぶん、あたしの凶器の性能を堪能頂いたようで何よりです。
自分から口を吸って来て、もっとおめこして下さいとおねだりするまでには堪能していましたから。
そしてあたしの記憶の内、無難な部分や聖院…そして痴女皇国開国から今に至るまでの大まかな流れをざっと学習して頂きます。わけてもジーナ母様と、そして母様の夫たるクリスおじさまの今についてはちゃんと。
…ただし、この知識の学習結果、少なからぬ衝撃があったようです。
そして飯島早苗さん。
鴨志田早苗さんからなぜ名前が旧姓に戻ったのか。
その理由を知ったあたしも衝撃ではありました。
いわゆるセックスレス夫婦に近かったのです。
早苗さんは大学時代、クリスおじさまの持ち込んだNBファインテック社由来の微生物制御技術…ナノマシンの処理を含むそれの開発関係の研究に従事したこともあって、まずまずの成績をおさめていたそうです。
そして内定も割といい感じで化学工業系のメーカーに決まり、採用決定。
しかし、そこからが困った話になったのです。
何と九州某県に最大開発拠点があるその企業の本社研修を経て、和歌山工場配属。
その工場…和歌山市内じゃなかったんですよ…。
和歌山「県内」です。新大阪からならだいたい1時間半くらいですかね。旅の若いお坊さんにハァハァするあまり、蛇になってまで追いかけた娘さんの伝説があるより少し北に戻ったあたりだそうですけど。
で、遊び場所にも困るようなところでして、社員の方の社員寮または代用社宅には駐車場が備わっていました。
つまり、何かする場合はもちろん、通勤も車が必須だよと…。
むろん会社からは車両購入補助や通勤用燃料費補助が出ます、というか出せるだけのお給料貰える立場だったみたいです。
そして工場。
24時間365日とまでは言いませんけど、基本的にはそれに近い操業体制だそうです。
そう、夜勤とかあったりしたみたいですね。
…ええ。男女の出会いの場、限られています。
そんな訳で職場結婚も結構あるようです。実際に早苗さんはそれで結婚相手を見つけたようですから。
ただ…そんな会社ですから、割と頭のいい人ばかりです。
そして肉食系、というか本能に身を任せる人はあまりいません。
皆さんも悪い予感、しませんか。
男女の性欲の差ですとか、それ以前に恋愛や結婚に賭ける情熱の差が発生する気がしませんか。
更に更に更に、早苗さんの場合、クリスおじさまを知っていたのがまずかったのです。
なんであんな人にあんな外人のおばちゃ…失礼、お姉さんが。
あの人さえいなければ白馬の王子様にも見えているような感じだったようですよ、早苗さんから見たクリスおじさま。
母様ははっちゃけた性格ですし、人間関係の改善にと思って、当時のゼミに所属していた飯島早苗さん・榎本薫さん・喜多川泉さんとは順番におじさまとのデートをお願いしていたそうです。
ですが、その配慮…内心では裏目に出ていたんですよ…。
母様としては実際の恋愛経験を持たせたくて、デート費用を自分が出してまでして遊ばせていたつもりだったんですけど…本気になれない恋愛を強要された学生さんの立場、結構辛いものがあったようなんです。
そして文句を言いたくても、クリスおじさまのもたらすNB由来のナノマシン開発情報があります。
つまり、ジーナ母様やクリスおじさまとの人間関係を破壊する話を持ち出すのはダメです。
で、女子学生の間で、そういう大阪のおばちゃん的発想に近い母様の配慮、いらんお節介焼きにしか思えないから困ると母様に苦情を言おうとしたようですけど、あの母様が心底善意と思ってやってることです。
学生さんたちには大学を通じて日本や連邦政府から「何がなんでも惑星開発用ナノマシンに関する提供情報を円滑に出してもらえ」として、クリスおじさまやジーナ母様のご機嫌を損ねないよう厳しく言われていたようなのですよ。
ですから文句を言いたくても言えない。そんな状況だったようです。
それに恋愛ならば…いくら早苗さんが恋心を抱いても、おじさまに惚れてもらえないと成立しませんよね。
っとね。やっぱり、女としての魅力、早苗さんでは母様に勝てなかったと思うのです。
早苗さんも悪くないのですが、当時30代前半のジーナ母様が比較対象です。相手が悪すぎました。
更にはクリスおじさまの趣味を思い出して下さい。長身で水着モデル体型まんまがベスト。
これにドンピシャで当てはまるようなジーナ母様に太刀打ちできる女性、母様の出身国のロシアや周辺の美女の産地と言われる国でも、そうそういなかったと思います。
ですがおじさまと二人っきりで過ごさせてもらえる事を重ねるうちに、性欲の対象としては見てもらえなくても人間としては見てもらえた早苗さん。
ある意味野獣というか、口より手が早いタイプとも言える暴力的な性格の当時の母様を猛獣使いのごとく飼い慣らしていたおじさまです。
人間が出来ているとはおじさまを知る人が口を揃えて言う話ですけど、そんな人格者のおじさまと比べてしまったのが…ご結婚相手は同じ会社の同じ工場内の方らしかったのですけど、従事する業務に関しては優秀有能だったようです。
ですが、他の事が優秀有能じゃなかった上に…身体の相性があまりよろしくなかったようです。実際に不妊治療を何度か受けられたそうですから。
で、5年くらいの結婚生活の間に、旦那さん側の不倫というか浮気がバレて離婚。
向こうの落ち度ですから解雇解職とはなりませんでしたが、何となく職場に居づらい雰囲気が続いていたそうです。
で、この春の人事異動で動かされなければ異動願いを申し出ようかと思っていたところだったそうですよ。
(ふむふむ。まぁ、早苗さんやったら売れるとは思ってんけどな。ゼミ3人娘の中で一番派手やったし。ただ…そこから先は正直、うちらのせいにされても困るわなぁ…まぁ、もしアレやったら例のNB婚活枠か、若様に相談して業務派遣枠で痴女皇国に引き取られへんか確認してみてもええんちゃうか? …それと残り二人も独身やろ。その子らについてもちょっと注意が必要やな。アレサンドラさんが日本に来てから世話になった結婚相談所の人も言うてたみたいやけどな、日本人で美人やのに売れ残る女性って、なまじハイスペックで仕事して食えてまう子が多いようやねん。早苗ちゃんもせやけど、カオルちゃんといずみーも絶対にそのクチになって婚期逃してる可能性あるぞ)
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