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痴女宮人事事情・騎士養成ギプス編
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「ほな霧島さんは海事部預かり言う事で。当面はうちの実習船住まいになるからな、まずは痴女宮の部屋の荷物の片付けに行こか。海事は出っぱなしが多いさかいに痴女宮の女官寮区画はなるべく固めてもろとるから、そっちに部屋替えするで」
にこにこ笑いながら一種の死刑宣告を下す凛ちゃん。
うん、その子にはビシバシやって構いません。
屠殺場に引き立てられる家畜の目というのはああいう目なのでしょうか。ナディアさんと凛ちゃんに引っ張られて恵子さんが連行されて行きます。
「な、何ですかあのど迫力な極妻二人…」
「中東系みたいな方、和服着ておられましたけど…」
「あー、あの和服の人はここの将軍のアルトさんの実の妹さんで、三重県に該当する地域の海賊大名の元・奥様のナディアさん。うちに修行に来るために便宜的に離縁してるだけですよ」
「じゃ、あのウェットスーツみたいなセパレート水着の方は…」
「あっちは広島の村上水軍縁者でヤクザの娘さんですよ。あの方もうちへの修行組です」
「あの…霧島さんって…ものすごく地雷踏んだ気がします…」
「で、では私は…」
「中井さんは修学寮…聖院学院に行って頂きます。多少なりとも育児経験がおありという事で初等部に試験配属させて頂きます。文教局…私のルームメイトの田野瀬麻里子が局長をしている部署ですけど、そこから迎えが来ますから、少しお待ちください」
さて中井さん、この地味な注意に気付くでしょうか。
たのきちがあたしと相部屋になっているという事は皇族配偶者扱いであり、ただの日本からの派遣者ではないという事に。
つまり、逆らうとかなりうるさい部類の部局なのですが…ま、よく考えて見ますと我が痴女皇国、うるさくない部署なんてありませんよね。ほほほ。
(え。という事は…マリアヴェッラさまと同じお部屋って…皇帝のお部屋に住んでるって事ですよね?)
(中井さんに言っちゃダメですよ…。ま、数日の内にどなたかから注意が入る話ですけどね)
「失礼します、陛下。福祉女官候補者の引き取りに伺いました。荷物は…ああ、こちらの方ですか」
現れたのは浅黒いアーリア系インド風味のお姉さん、ハリティリーネ福祉部長です。つまり、初等部から中等部を仕切る福祉女官…教師兼保母さんたちの頂点に立つお方です。
「中井さん、こちらハリティリーネ福祉部長。日本でいう中学生までの少年少女の生活管理や教育を担当して頂いています。福祉部の女官は基本的に聖院学院寮内にお部屋を与えられますので、生活の場も女官寮から聖院学院寮内に変わります。…福祉女官は専門職となりますので、他の部署への配置転換はかなり珍しい話になりますよ。本宮登院も基本的に免除されます。頑張ってくださいね」
そうです。女教師兼保母さんの仕事でいっぱいいっぱいになるわけですから売春、免除されるんですよ…。
ただ、児童との精気授受業務が入りますし、早期に千人卒…女生徒との性交業務がありますからね…昇格の兆候がないと情け容赦なく一般女官に差し戻されます。
そして、たのきちいわく。
「そりゃもう新規の少年少女の受け入れ当番が定期的に回ってくるから当たると大変よ…良くて少年刑務所送りクラスの非行履歴のある男の子や女の子が当たり前のように送られてくるからね…」だそうです。
(子供好きか、教育者たる理念がないと大変な部署ですよ。ただ、教育課程が進んだ子の担当は楽ですから全体的に見た場合では一般女官と勤務量は変わらないというのが私たちの判断です)とはハリティリーネさんの弁。
ま、うちの女官…どの部署に行こうが何をしようが、百人卒まではなるべく一定の作業負荷になるように仕事量の平滑化を図っています。
ちなみに個人的な仕事のきつさ評価ですけど。
今で一番楽なの、淋番が義務ではなくなった財務女官だとあたしは思います。
ただし、ここは現在、一般女官と騎士勤務を最低半期ずつ経験しないと配属しないようにしていますし、財務女官適性認定が出た上で登用試験に合格して頂く必要がありますからねぇ。計算能力に加えて倫理観念の高さが求められる部署ですから。
それと百人卒までの女官、業務報奨金の金額や休暇に勤務時間の自由度は千人卒以上に劣ります。女官連中に言わせると、何より個室がうらやましいそうですよ…。
(騎士、とりわけ黒薔薇の場合はツーマンセル行動が基本ですからね。紫薔薇もですけど、チームワーク重視で定期的に部屋割りを入れ替えて2人部屋にしていますね)
(騎士を含めて女官寮居住女官は以前にマリーさんが手を入れた部屋割り規則が基本ですね。十人卒までは4人部屋、十人卒以上千人卒までは2人部屋、万卒からは個室待遇です。財務女官については専用区画に入って頂くのは以前同様で)
と、黒薔薇以外も知るダリア&ディードリアーネ組から入れ知恵が。
そして還俗の危機があります。
そう、女官勤務時は忘れ去っていたはずの、全女性の悩みたる老化の恐怖が来ます。
この自身の商品価値を維持する身分たる女官に留まるか、さもなくば普通の女に戻るか。
言っておきますが、千人卒昇格に適しないと判断されますと基本は強制還俗です。
または支部勤務が待っています。それも厳しめの。
アレーゼ叔母様の担当地域、広いんですよね…。アフリカ地域本部開設の話も出ていますし。
(聖院では黒薔薇がないかわりに初動騎士当番制度が作られていますよ。即応番に当たった女官または騎士が緊急対応します。あと騎士団内部で任務資格認定試験がありますね)
(聖院は痴女皇国ほど明確に他国行政に噛まない方針だとは聞きましたけど)
(こちらで聞き分けの悪い国はやはり向こうでも聞き分けが悪いです。で、アンジェと直美コンビがつばつけた騎士で特務部隊を編成して殴る方向で行ってますね)
(結局のところ、我々が殴る方が良いと…仕方ありませんねぇ)
とりあえずは中井さん、ハリティリーネさんに連れられ文教局に行く事に。
そして残されたのは我々と吉村さん。
「吉村さん…美咲さん。あなたは希望、おありですか」
「正直言ってありません。あたしに何ができるかと言われても困ります」
「ふむ。正直でよろしい。ただ…働かざるものは我が国の国土に足をつけるべからず。これが痴女皇国鼻祖たる我が姉マリアリーゼの厳命事項です。…ダリアさん。吉村さんですけど、石灘さんの奥様や会社の女性の方同様、比丘尼国に送りましょうか。それかモントルーへ。スイスならお前のようなババァの人が最高責任者ですよ、吉村さん」
「そ、それだけは…ですが何を希望したらいいのか悩んでるのも本当なんです…」
「そーですねー。ねぇ吉村さん。あなたマリーが暴力的に女官を教育した際に、なんで下級女官で囲んでリンチにしないのかって言ってましたね。あれね、痴女宮の百人卒未満が全員でかかって行ってもマリー一人に勝てないだけじゃないんですよ。なぜだと思います?」
「…わかりません…」
「ま、夜も遅いし。とりあえずご自分の荷物、カバンに入ってますよね。お持ちになって。たのきちー、今晩あたし二階の淫魔室に泊まるから。今日の黒薔薇当番、ディードリアーネさんよね? 今から部屋戻られるから入れたげてね?」
(マリアヴェッラ…雅美さんが激怒していますよ…)
(事実を申し上げたのに怒られるとは言いがかりですね。復活の際にあたしが二人まとめて例のプールに沈めて差し上げましょうっ)
(それはそれとして、その子はどうなさるの?)
(生きている事を後悔させよ、が姉の注文ですからねぇ。後悔させるのが得意な人材、今あたしの手元に揃ってるじゃないですか)
(なるほど、それで離宮に…)
そして厚労局…深夜稼働の罪人工場や女官寮に関わる担当当番が詰めていますので…を辞して本宮21階に向かって進みます。
本宮との改札ゲート、美咲さんについては騎士を呼んで特別設定してもらいます。
「ここで通過権限渡しておかないと、絶対にどこかで引っかかるんですよ」
「ここから先はちょっと特別な場所だからね」
はい。ダリアさんが言う通り、廊下の装飾が準貴賓区画当時まんまの重厚そうな造りに変わるのですよ、本宮21階。役員室フロアと言え、と天の声も申しています。
「なんかホテルみたいな…」美咲さんが唸っていますけど、それはそうです。実際にエマちゃんがそういう場所を参考にして仕上げましたから。
で、現行の準貴賓区画たる22階に上がりまして堤防に出ます。出たところに修学寮改め聖院学院側同様に車寄せが出来まして、こちらには菱型マークのミニバンが2台ばかり停まっています。
待機していた秘書課付けの騎士さんに、そのうちの1台のドアを開けてもらってジョスリーヌさんが運転席、ディードリアーネさんが助手席に座り、あたしとダリアさんが後ろに。
実はこのミニバン、グランエスパス・プレスティージュとか言う代物だそうです。後ろの座席は飛行機のいい方の席みたいな至れり尽くせり仕様でして、更に我々と向かい合わせに秘書役が腰掛ける補助席めいた折りたたみベンチが2つ。
で、あたしがそのうち一つを出して美咲さんにここ座れと指で合図。この補助座席もタッチスイッチひと触りで展開または収納される代物です。
これ、離宮化した聖炎宮と本宮の間の移動手段以外にも、目下酷道1号以外に着々と…エマ子の手が空いた時に工事して伸ばしている痴女島内の各整備道路を通って視察に向かうためのアシにも使われています。
悪路踏破能力はありませんけど、今の酷道1号なら智秋記念牧場はもちろん、途中で分かれて長いトンネルを経由して行く痴女島北港まではこの車で行ける程度に道が整備されています。
そう、フランス大統領仕様に「かなり」近い代物でして、どういう経緯でここにこれがあるかはだいたいお察し物件です。
そしてこれを頂いたのを知った監獄社からですね…例のレで始まる自動車泥棒に狙われやすいシリーズの四駆が一台寄贈される予定でして、多分あたしが期末試験受けてる時期にはここに届くそうです…。
(本当はあるなんとかというみにばんを贈る話が出ていたのを、理恵ちゃんがよんくとやらをおねだりしたようですわね)
(あたしの乱暴ルギーニ、とちぎメディアの番組レギュラー出演車両化してますから、池尻大橋の高木企画のマンションの駐車場かとちぎ社の本社駐車場に普段は置かざるを得なくなって不便なんですよ…母様のランドローバーや国土局の盗まれ号も痴女宮に置くようになっちゃいましたし)
ええ、本宮22階堤防側、旅館やホテルの駐車場もかくやの状態です。更に先ほどの船便で2台が荷物ごと比丘尼国に行ってしまいましたが、それが戻って来たら合計4台のダンケ号も聖院学院側の車寄せに並びます。
あ、雅美さんの可愛い四駆も聖院学院側の車寄せにいますよ。
そして聖炎宮時代の浮橋。
これもこのワゴン車が楽にすれ違える道幅にされた上に、沈下式可動橋に変わりました。
沈める理由はテンプレス2世からスケアクロウを引き出したり仕舞う際のスペース確保。ええ、そういう事にしておいてください。
決してあたしがスケアクロウの免許を取るための練習中に翼やフロートを岸壁や本宮建物ですとかに接触させかけてあわや修理代三桁億円とか四桁億円になる事故を発生させる寸前だった事数回だからではないのです!
「確かにジーナさんがあれを引き出したり仕舞う時、よくあんな狭い空間で出来るものだと感心した事があるのですが…」
だりあさんそれいじょういわないで。
「何ですか…あの航空母艦みたいな船…」岸壁に停泊している宇宙空間航行も可能な発電所を見て美咲さんが絶句しています。ここではあまり意味がないと思いますが、一応テンプレス2世がここにあるぞという意味の最小限の灯火類、夜間は点灯させてるんですよね。
「連邦公認の密輸貨物船です。連邦側に戻るにはあれか、あの中にある黒くて変態じみた形で変態的な操縦を要求される変態輸送機を使うしかありません…あ、あれより大きくて似た形のものが停泊していた場合、密航を企てないでくださいね。アークロイヤル級というNBのお船ですけど、そちらはまず確実にNBに直行してしまいますから」まぁ、乗り込んだ時点で通報されてうちの騎士が駆けつけるとは思いますが。
「陛下。水中発射型高速滑空弾道弾を常時20発、垂直発射機に即応状態で格納している艦は輸送船と言いません。フランス共和国ではそういう長距離対地兵器を大量に積んだ船を戦闘艦と呼称します。そんな詐称はあのテンプレス級空母のリース品たるカガやコンゴウを護衛艦と言い張る日本国自衛軍でも使いませんよっ」と、一見真面目くさった顔で言うジョスリーヌさんですが、本音はあたしいじりです。
「あ、あれはただの駄洒落弾じゃ…」
「マドモアゼル・ミサキがナカイと激しくする際に使っていた白い結晶粉末をビタミン剤と言い切るくらいに苦しい言い訳ですわねっ」
そんなん使ってたのか…道理で盛っていたわけですね。
しかし中井さんとの性交実態をまたしても暴露された美咲さんが哀れでなりません。耳まで真っ赤にして肩を震わせていますよ?
「ヨシムラ。ついでに言っておくと痴女種や女官種に進化した時点で既に人間をやめているから、お前の荷物の中にあるシロイモノは単にヤバイだけの粉にすぎん。密かに処分しておけ。それとな…ここの売店には痴女種用の特殊栄養剤の液体版と錠剤版が公然と売られているが、そんな粉よりずっと効くぞ。機会が有れば試してみるといいだろう」そんな美咲さんに、ニヤニヤ笑いながら告げるジョスリーヌさんですけどね。けどね。
で、離宮前の車寄せで鍵と車を秘書課付けの女官に引き渡して降りた我々、離宮内に入りまして…エレベーターホールをすっ飛ばして奥に進みます。
自室に戻るダリアさんや、たのきちの部屋付き女官としての業務があるディードリアーネさんとはここで別れて、あたしとジョスリーヌさんに連れられた美咲さんは内務局秘書課別室内の廊下を進み、ここに駐在している女官の専用食堂に入ります。
「ヨシムラ、お前は食事がまだだったろう。良かったら食べていけ。今の時間ではショウガヤキ定食くらいだが」と、食事を促すジョスリーヌさん。
ええ、意図はわかります。ここの味噌汁、やたらと出汁が効いてるんですよね…。
そして慣れない美咲さんのために代わりに注文して出てきたトレイの生姜焼き定食の野菜に、受け取りカウンターに常備された塩みたいな小瓶の中身をパラパラとキャベツにふりかけているジョスリーヌさん。
言っときますが、ドレッシング…かかってますよ。
しかしお腹が空いていたのでしょう。我々が呆れる速さで完食しておしまいになります。
(企画で早食い女子みたいな事やらされたんですよ昔…)
「ご飯の味はいいんですよ、いいんですけど、他のあれこれがあまりにも色々と…」食後のコーヒーをご馳走しながら味の感想を聞いたりする我々。
さて皆様。
ここは離宮です。
以前、ブリュントレーネさんのステータスに関わるお話の中で、ステータス万卒以上が皇族階担当女官の条件だとお話しされたの、覚えておいででしょうか。
で、その理由。
主にあたし。
つまりあたしと精気授受行為をいたすと、普通の女官は還流精気流動の勢いに耐えきれません。
今はあたし側で手加減可能にこそなりましたが、やはり皇族の伽業務もあるので、離宮当番担当者には万卒以上のステータスを持つ女官が強く推奨されています。
つまり食事にも、万卒以上の上級女官が皇族と性交する事が前提とした配慮がなされています。
コーヒーにしても然り。カフェインではなく珈琲淫という成分を含んだ専用種、ここで出されるコーヒーに使われています…。
もうお分かりでしょう。離宮食堂のご飯を食べると痴女種の場合でも、えらい事になります。
そしてここは目下、後宮地下食堂…つまり、黒薔薇と紫薔薇メンバーの食堂とメニューも食材も共通です。
ただし、ジョスリーヌさんの常識であれば、知らない場所での食事なぞ、毒味なり包装食品なりを要求するとか、果ては自決用毒薬なり爆弾なりを用意してから食べるべきだとなります。いや、普通の民間人に軍人、それも特殊工作員とか諜報員の基準を押し付けてあげないで。
(出された食事を不用意に食べる馬鹿がいますか。まぁ、我々が中井や吉崎に対して行った措置から、殺すことはないと判断して安心し信用してはくれたわけですから…。では予定通りにこの先の介抱と釈明、私が処置しますので援護お願いいたします)
でぇ。
事情を知ってしまった皆様ならば三文芝居としか思えないでしょうけど、当の美咲さんは、急速に顔や身体が真っ赤に充血して体温が上昇しています。
「美咲さん…顔が赤いけど…まさか…ジョスリーヌさん、ここの食事ってもしや…」
「少しお待ちを。…陛下。インポタケと効果淫…入っています。しかもあのコーヒー、恐らく珈琲淫版です…。すまんヨシムラ。さっきお前に言った、非合法薬物より毒性が低く依存性もない物質なんだが…離宮女官食堂の献立には性欲向上に効く天然由来の精力剤成分が入っているのが基本なのを忘れていたよ…しばらくじっとしていろ。仮にもお前は痴女種化しているから死ぬことはない、心配するな」と、介抱しながら聖環をかざして診断したフリをするジョスリーヌさん。
…役者やのぅ…と思ったんですが、演技はまだまだ続くようです。
「陛下。申し訳ございません。ヨシムラに授乳願えませんでしょうか。沈静化させておく方が良いかと思います…ヨシムラ。二代目聖母認定を受けているマリアヴェッラ陛下の母乳は鎮静作用など医療効果があるのだ。正直、お前の性格では嫌だとは思うが、頂いておけ」
えええええ!
ま、まぁ…仕方ありませんね。こればかりは演技でなくうろたえながら、美咲さんにおっぱいを差し出します。嫌なら無理に吸わなくてもいいからね。
…って思いっきり吸ってますやんこの人!
(ずみまぜんえっちしたくてたまらないんですぅ…本当に効き目があるかどうか知りませんけど、マリアヴェッラさまのおちちなら何かの効き目がありそうなんですがらせてくださいいいいい!)
ええ、美咲さん、本心からこれ言ってます。
泣きながら真剣に辛そうな顔であたしのおっぱい、吸ってますよ…。
(はぁはぁ、何か落ち着いて来ました…)
そりゃそうですよ。あたしのお乳って母性効果を与えるそうですから。それこそ姉から「マザコン量産する気か。絶対に与える奴は選べ!」と厳命されるくらいなんです。
はい。目の前に被害者その2がいます。
…ジョスリーヌさん、思っきしあたしのおっぱいを吸った事がありましてね!
そして被害者その1はたのきちです。奴もあたしのチチがついつい目の前にあって乳首を吸われたところですね。
「ヤバい、ベラちゃんがお母さんに見える…」
待てこら。
なんぼ何でもあたし、あんたみたいなでかい娘産んだ覚えはないぞ!
で、解決方法。
快尻方法じゃありませんよ。
放置。
極端なマザコン属性がない限りはそのまま1~2日放置でいけるようです。
ですがマザコン属性があるほど、あたしへの依存性が強まります。被害者その2が現在進行形で被験体です。幸いにも被験体、基本的にドSなのでサディストの本能と甘え欲求が拮抗しているようですが…。
まぁともかく、百人卒未満ですからちんぽが勃起する事などあり得ないのでひと安心ですね。
…ですけどねぇ、役者が煽るんですよこの腐れカエル女が!
(失敬な。いえ陛下、ちょうど良いとは思いませんか。このクソ生意気な餓鬼を従順にしつける良い機会です。ついでに生まれて来た事を後悔させよというマリアリーゼ陛下の注文を叶えて差し上げることも可能ですよ?)
むむむむむ。なんか外道な事をしている気もしますが。
(嘘は言っておりません。もともと聖院女官食堂と違い、痴女宮の食堂では女官の性欲昂進を促すためにも積極的にインポタケやら効果淫を積極的に混入しております。従ってここの食事に遅かれ早かれ慣れてもらうべきでしょう。そして何よりっ)
何より…? いい加減な事言うと、流石に黒色罪環状態の罪人女官相手でも請願処事案ですよ?
(ミサキ・ヨシムラは元来向こうっ気が強く跳ねっ返りです。その性質を上手く煽れば、騎士教育を優先して受け入れ更生に協力的になるのではと考えましたがっ)
ねぇジョスリーヌさん…この子がアホ…いえ、そういう方面の知恵に疎いからまだいいと思うんですけど、これ万一請願処に泣きつかれたらあたしも貴女も懲罰対象ですよ…。頼むから上手くやってよ?
(ふっ、まぁ小官の手腕をごろうじろ)なんか不安なんですよねぇ、ジョスリーヌさんのその自信満々な笑顔。
まぁともかく様子を見てみましょう。あたしの膝枕の上から全く離れそうにないのも困りますし…。
「おいヨシムラ。そう言えばお前、この状態を上手く使って昇進昇格する方法があるにはあるぞ、聞くだけなら危険はないし無料だ。私の提案を聞いてみるか?」こくこく頷く美咲さん。
なんかえらい素直なのですが。
(ちんぽ欲しい状態はまだ治ってないんです…さっきみたいに強烈極まりないピークは過ぎましたけど…そうだ、マリアヴェッラ様も皇帝なんですからちんちんあるんですよね!)
(ままままま待って待って待ってお待ちなさい! とりあえずジョスリーヌさんの提案を聞いてからにしようね、ね?)ええこのアマ、あたしの股間に後頭部をぐりぐり当ててちんぽの所在を確かめようとしました。
だから普段は完全に存在しないようにできるんだってば…。
それはともかくジョスリーヌさんの提案。
「実は私も、痴女種化して最初はCoqなぞなかったのだ。しかし私の場合、祖国の特殊部隊に勤務する工作員兼諜報員だ。今だからお前に言えるが、私はもともと現在のフランス共和国大統領閣下その人はもちろん、閣下の所属政党の幹部や政財界における閣下の支持者を失脚させる任務についていたのだ。この場合の失脚とはむろん行方不明になるとか生死不明の状態になる事や、対象の家族にも影響を及ぼすことも含んでいた。わかるな?」
(はあ、何となくめっちゃヤバい事しておられたのは分かります。暗殺とかしてたんですよね)
「まぁ、具体的な作戦内容は伏せさせてくれ。そしてある時、大統領閣下派でドミニク女史の痴女皇国派遣を主導した勢力が接触して来てな。で、そんなに足元を見られて危ない橋を渡る人生、いくら共和国への愛国心が強いとは言っても、国が君に然るべき見返りも与えてくれないのにそんな事をしていては割に合わないだろう。君の良き人生のためにもひとつ寝返ってみてはどうかと打診を受けたのだ。むろん痴女種の能力がどれほど強力かを見せつけられた上で、だ」
(まぁ、マリアヴェッラさまとか見てたらわかります。勝てる気がしません)
「そして、だ。いかに連邦世界のフランスで非合法作戦に従事して来た私でも、こともあろうに黒薔薇騎士団などという秘密警察任務や破壊工作テロ任務に従事する実力行使部隊のトップにいきなり就任する事は難しいのだ。だが実際に、名目的なものであるとは言え、私は今や黒薔薇騎士団を率いる立場である。なぜこれが可能となったのか、だが…」
「で、美咲さん。今の貴女のIFFステータス…痴女皇国における登録人事情報です。で、あたしやジョスリーヌさんとの違いがお分かりでしょうか」
Misaki Yoshimura. 吉村美咲 Ten Suction(Limited Hundred Suction)十人卒(限定百人卒) Pure female Visual. 女性外観 Prisoner-Court lady, Color-level, Black. Imperial of Temptress. 痴女皇国・受刑女官(罪人等級黒色)
Mariabella Borgia マリアヴェッラ ボルジア Ten billion Suction. 百億卒 Slut Visual 痴女外観 Empress, Imperial of Temptress. 痴女皇国皇帝 Our Marie 2nd. 聖母
Jocelyne Merlin ジョスリーヌ・メラン Ten million Suction. 千万卒 Slut Visual 痴女外観 Black Rosy knights, Imperial of Temptress. 黒薔薇騎士団 Sainte. femme de feu. 聖女認定対象者
(えーと、あたしのばあい、まず十人卒とかいうのが階級になってるんですかね。これが確かマリアヴェッラさまが地球で暴れた場合、地球上の人類ぜんぶ倒せるのを示してるんですよね…えええ、ジョスリーヌさんだけでも東京の山手線の内側にいる人全員倒せるんじゃないですか?…いやほんと、ヨシフミとか吉崎って命拾いしてますよね…)
「で、問題は役職、つまりお仕事なんです。普通、女官はまず一人卒からスタートしますけど、初期研修の段階で最低でも十人卒には昇格しています。美咲さんは売春などで吸い取って貯めておける精気の量は百人分の致死量まで貯められますけど、ご自身のごはんの代わりにもらえる精製精気という生体エネルギーを持っておけるのは十人分まで。これは戦闘などで全力を出した時の力の強さを示すレベルでもあるんですよ」
「そして聖院女官長マリー閣下のステータスだ。普段でもあの方は百人卒の女官1万人分の戦闘力に匹敵する力を制限なく使えるのだ…陛下、鬼種族モードの解放時、確かマリー様は千万卒級…」
Marie (Marienne de Lorraine) マリー million Suction. 百万卒 Slut Visual(ogre mode) 痴女外観 White Rossy Kinghts. Imperial of Temptress. 白薔薇騎士団 Priestess leader, Holy temple. 聖院女官長
「短時間ですけどね。で、美咲さん。これがマリーさんをリンチにかけるどころか、みんなが簡単に逆らえない理由の一つなんですよ」
「ああ、理解できます。ザコは何人いようとザコなんですね…ぐすん」
「ただ、マリーが理不尽な事をしていじめられたとか言う話があれば、請願処の内部勤務者窓口というのがありますから、そこで訴えたら調べてもらえます。実際にマリーさんがやり過ぎたって言う話があって、マリーさんを叱れる人が叱った事は何度かあるんですよ。そして…調べてみると、マリーさんが正しいって言うのがほとんどだったんです」
「えええ!」
「ですから、女官として守って欲しいことやして欲しいこと、して欲しくないこと自体はちゃんと指導してるんですよ…あの人。ただ、開国した当時の力が正義だった痴女宮の流儀でですね、まず殴り倒すとかしばき回すとか犯す行動が真っ先に来るから、ボコボコにされた人が片端から思い詰めて請願してくるんです。まぁ、昔は請願処すらなかったそうですけどね…」
「だから昔の痴女宮を知る人間は何かあればすぐ、Coq…チンポで決着を付けようとするのだ。堤防、という言い回しを聞いたかも知れないが、決闘めいた事をする場所としてあのダムの堤防上を使うのだよ」
「あ、何となくこれからのお話が不安なんですけど理解できました。間違ってたら言ってください。要は痴女って生き物として、この宮殿で大きな顔をするにはちんちん生えないとダメ。で、そうするためには普通なら何年もかけて働いてランク上げに励む必要がある。これで合ってるでしょうか」
「その顔ではガチャとやらを引けないか考えているようだな」
「そりゃ普通ならチートを考えると思いますよ…ただ、どうも話をお聞きしていますと…例えばマリアヴェッラさまが皇帝だからと言っておべっか使ったり贈り物したり、とにかく実力以外で取り立ててもらおうとしてもダメなんですよね?」
「ええ。このステータスを上げるのは、女官なら女官長または女官管理室長、騎士なら騎士団長または警務局長から推薦を出してもらって、あたしや姉などが調べてOK出した上で地下の墓所ってご先祖様を祀ってる場所に提出して最終審査にかけるんです。まぁ、最近じゃその辺の手順をすっ飛ばして、あたしならあたしをネットワークカメラ兼センサーとしてご先祖様家族会が使いますから、昇格させたい人がいればかなり迅速に審査してくれますよ。そういう意味ではあたしへのおべっかは効きます」
「まぁ、私にはわからないんだが、マリアヴェッラ陛下の身体には実は今、この痴女宮の前身となった聖院を築き上げた初代金衣女聖…とある神様そのものの方らしいんだが、とにかくそう言うお方が幽霊状態で相乗りしているらしい。陛下、ヨシムラの昇格は可能ですか」
(ジョスリーヌさん…意地が悪いですわよ。ほほほ。貴女を強制昇格させた手順を吉村さんにさせることで一種の懲罰にしたいのでしょう?とりあえずやるだけやってみてくださいな。ただ…注意事項が一点。聖院時代には罪人女官というのはそもそも存在しませんでした。罪人になるほどの女官であれば思考矯正してから出家させる。ですのでそもそも女官になった時点でことさら罪環を装着する羽目になったのは余程のことがない限り起きなかったのですよ)
(え、ではヨシムラは…)
(注意して欲しいのはそこです。痴女種としての位階、すなわちステータスを上げる分の奉仕行為をまず、贖罪として消費してしまわないか。わたくしの懸念はそこに尽きるのです。吉村さんの身体にちんちんが生えるためにした行為が罪環の刑期判定に浪費されるのも困り物にならないか。ですから全力で千人卒に上げるのではなく、まず百人卒を目指して罪環の色が変色しないかどうかを確かめながら慎重に進めるべきだと思いますわよ)
にこにこ笑いながら一種の死刑宣告を下す凛ちゃん。
うん、その子にはビシバシやって構いません。
屠殺場に引き立てられる家畜の目というのはああいう目なのでしょうか。ナディアさんと凛ちゃんに引っ張られて恵子さんが連行されて行きます。
「な、何ですかあのど迫力な極妻二人…」
「中東系みたいな方、和服着ておられましたけど…」
「あー、あの和服の人はここの将軍のアルトさんの実の妹さんで、三重県に該当する地域の海賊大名の元・奥様のナディアさん。うちに修行に来るために便宜的に離縁してるだけですよ」
「じゃ、あのウェットスーツみたいなセパレート水着の方は…」
「あっちは広島の村上水軍縁者でヤクザの娘さんですよ。あの方もうちへの修行組です」
「あの…霧島さんって…ものすごく地雷踏んだ気がします…」
「で、では私は…」
「中井さんは修学寮…聖院学院に行って頂きます。多少なりとも育児経験がおありという事で初等部に試験配属させて頂きます。文教局…私のルームメイトの田野瀬麻里子が局長をしている部署ですけど、そこから迎えが来ますから、少しお待ちください」
さて中井さん、この地味な注意に気付くでしょうか。
たのきちがあたしと相部屋になっているという事は皇族配偶者扱いであり、ただの日本からの派遣者ではないという事に。
つまり、逆らうとかなりうるさい部類の部局なのですが…ま、よく考えて見ますと我が痴女皇国、うるさくない部署なんてありませんよね。ほほほ。
(え。という事は…マリアヴェッラさまと同じお部屋って…皇帝のお部屋に住んでるって事ですよね?)
(中井さんに言っちゃダメですよ…。ま、数日の内にどなたかから注意が入る話ですけどね)
「失礼します、陛下。福祉女官候補者の引き取りに伺いました。荷物は…ああ、こちらの方ですか」
現れたのは浅黒いアーリア系インド風味のお姉さん、ハリティリーネ福祉部長です。つまり、初等部から中等部を仕切る福祉女官…教師兼保母さんたちの頂点に立つお方です。
「中井さん、こちらハリティリーネ福祉部長。日本でいう中学生までの少年少女の生活管理や教育を担当して頂いています。福祉部の女官は基本的に聖院学院寮内にお部屋を与えられますので、生活の場も女官寮から聖院学院寮内に変わります。…福祉女官は専門職となりますので、他の部署への配置転換はかなり珍しい話になりますよ。本宮登院も基本的に免除されます。頑張ってくださいね」
そうです。女教師兼保母さんの仕事でいっぱいいっぱいになるわけですから売春、免除されるんですよ…。
ただ、児童との精気授受業務が入りますし、早期に千人卒…女生徒との性交業務がありますからね…昇格の兆候がないと情け容赦なく一般女官に差し戻されます。
そして、たのきちいわく。
「そりゃもう新規の少年少女の受け入れ当番が定期的に回ってくるから当たると大変よ…良くて少年刑務所送りクラスの非行履歴のある男の子や女の子が当たり前のように送られてくるからね…」だそうです。
(子供好きか、教育者たる理念がないと大変な部署ですよ。ただ、教育課程が進んだ子の担当は楽ですから全体的に見た場合では一般女官と勤務量は変わらないというのが私たちの判断です)とはハリティリーネさんの弁。
ま、うちの女官…どの部署に行こうが何をしようが、百人卒まではなるべく一定の作業負荷になるように仕事量の平滑化を図っています。
ちなみに個人的な仕事のきつさ評価ですけど。
今で一番楽なの、淋番が義務ではなくなった財務女官だとあたしは思います。
ただし、ここは現在、一般女官と騎士勤務を最低半期ずつ経験しないと配属しないようにしていますし、財務女官適性認定が出た上で登用試験に合格して頂く必要がありますからねぇ。計算能力に加えて倫理観念の高さが求められる部署ですから。
それと百人卒までの女官、業務報奨金の金額や休暇に勤務時間の自由度は千人卒以上に劣ります。女官連中に言わせると、何より個室がうらやましいそうですよ…。
(騎士、とりわけ黒薔薇の場合はツーマンセル行動が基本ですからね。紫薔薇もですけど、チームワーク重視で定期的に部屋割りを入れ替えて2人部屋にしていますね)
(騎士を含めて女官寮居住女官は以前にマリーさんが手を入れた部屋割り規則が基本ですね。十人卒までは4人部屋、十人卒以上千人卒までは2人部屋、万卒からは個室待遇です。財務女官については専用区画に入って頂くのは以前同様で)
と、黒薔薇以外も知るダリア&ディードリアーネ組から入れ知恵が。
そして還俗の危機があります。
そう、女官勤務時は忘れ去っていたはずの、全女性の悩みたる老化の恐怖が来ます。
この自身の商品価値を維持する身分たる女官に留まるか、さもなくば普通の女に戻るか。
言っておきますが、千人卒昇格に適しないと判断されますと基本は強制還俗です。
または支部勤務が待っています。それも厳しめの。
アレーゼ叔母様の担当地域、広いんですよね…。アフリカ地域本部開設の話も出ていますし。
(聖院では黒薔薇がないかわりに初動騎士当番制度が作られていますよ。即応番に当たった女官または騎士が緊急対応します。あと騎士団内部で任務資格認定試験がありますね)
(聖院は痴女皇国ほど明確に他国行政に噛まない方針だとは聞きましたけど)
(こちらで聞き分けの悪い国はやはり向こうでも聞き分けが悪いです。で、アンジェと直美コンビがつばつけた騎士で特務部隊を編成して殴る方向で行ってますね)
(結局のところ、我々が殴る方が良いと…仕方ありませんねぇ)
とりあえずは中井さん、ハリティリーネさんに連れられ文教局に行く事に。
そして残されたのは我々と吉村さん。
「吉村さん…美咲さん。あなたは希望、おありですか」
「正直言ってありません。あたしに何ができるかと言われても困ります」
「ふむ。正直でよろしい。ただ…働かざるものは我が国の国土に足をつけるべからず。これが痴女皇国鼻祖たる我が姉マリアリーゼの厳命事項です。…ダリアさん。吉村さんですけど、石灘さんの奥様や会社の女性の方同様、比丘尼国に送りましょうか。それかモントルーへ。スイスならお前のようなババァの人が最高責任者ですよ、吉村さん」
「そ、それだけは…ですが何を希望したらいいのか悩んでるのも本当なんです…」
「そーですねー。ねぇ吉村さん。あなたマリーが暴力的に女官を教育した際に、なんで下級女官で囲んでリンチにしないのかって言ってましたね。あれね、痴女宮の百人卒未満が全員でかかって行ってもマリー一人に勝てないだけじゃないんですよ。なぜだと思います?」
「…わかりません…」
「ま、夜も遅いし。とりあえずご自分の荷物、カバンに入ってますよね。お持ちになって。たのきちー、今晩あたし二階の淫魔室に泊まるから。今日の黒薔薇当番、ディードリアーネさんよね? 今から部屋戻られるから入れたげてね?」
(マリアヴェッラ…雅美さんが激怒していますよ…)
(事実を申し上げたのに怒られるとは言いがかりですね。復活の際にあたしが二人まとめて例のプールに沈めて差し上げましょうっ)
(それはそれとして、その子はどうなさるの?)
(生きている事を後悔させよ、が姉の注文ですからねぇ。後悔させるのが得意な人材、今あたしの手元に揃ってるじゃないですか)
(なるほど、それで離宮に…)
そして厚労局…深夜稼働の罪人工場や女官寮に関わる担当当番が詰めていますので…を辞して本宮21階に向かって進みます。
本宮との改札ゲート、美咲さんについては騎士を呼んで特別設定してもらいます。
「ここで通過権限渡しておかないと、絶対にどこかで引っかかるんですよ」
「ここから先はちょっと特別な場所だからね」
はい。ダリアさんが言う通り、廊下の装飾が準貴賓区画当時まんまの重厚そうな造りに変わるのですよ、本宮21階。役員室フロアと言え、と天の声も申しています。
「なんかホテルみたいな…」美咲さんが唸っていますけど、それはそうです。実際にエマちゃんがそういう場所を参考にして仕上げましたから。
で、現行の準貴賓区画たる22階に上がりまして堤防に出ます。出たところに修学寮改め聖院学院側同様に車寄せが出来まして、こちらには菱型マークのミニバンが2台ばかり停まっています。
待機していた秘書課付けの騎士さんに、そのうちの1台のドアを開けてもらってジョスリーヌさんが運転席、ディードリアーネさんが助手席に座り、あたしとダリアさんが後ろに。
実はこのミニバン、グランエスパス・プレスティージュとか言う代物だそうです。後ろの座席は飛行機のいい方の席みたいな至れり尽くせり仕様でして、更に我々と向かい合わせに秘書役が腰掛ける補助席めいた折りたたみベンチが2つ。
で、あたしがそのうち一つを出して美咲さんにここ座れと指で合図。この補助座席もタッチスイッチひと触りで展開または収納される代物です。
これ、離宮化した聖炎宮と本宮の間の移動手段以外にも、目下酷道1号以外に着々と…エマ子の手が空いた時に工事して伸ばしている痴女島内の各整備道路を通って視察に向かうためのアシにも使われています。
悪路踏破能力はありませんけど、今の酷道1号なら智秋記念牧場はもちろん、途中で分かれて長いトンネルを経由して行く痴女島北港まではこの車で行ける程度に道が整備されています。
そう、フランス大統領仕様に「かなり」近い代物でして、どういう経緯でここにこれがあるかはだいたいお察し物件です。
そしてこれを頂いたのを知った監獄社からですね…例のレで始まる自動車泥棒に狙われやすいシリーズの四駆が一台寄贈される予定でして、多分あたしが期末試験受けてる時期にはここに届くそうです…。
(本当はあるなんとかというみにばんを贈る話が出ていたのを、理恵ちゃんがよんくとやらをおねだりしたようですわね)
(あたしの乱暴ルギーニ、とちぎメディアの番組レギュラー出演車両化してますから、池尻大橋の高木企画のマンションの駐車場かとちぎ社の本社駐車場に普段は置かざるを得なくなって不便なんですよ…母様のランドローバーや国土局の盗まれ号も痴女宮に置くようになっちゃいましたし)
ええ、本宮22階堤防側、旅館やホテルの駐車場もかくやの状態です。更に先ほどの船便で2台が荷物ごと比丘尼国に行ってしまいましたが、それが戻って来たら合計4台のダンケ号も聖院学院側の車寄せに並びます。
あ、雅美さんの可愛い四駆も聖院学院側の車寄せにいますよ。
そして聖炎宮時代の浮橋。
これもこのワゴン車が楽にすれ違える道幅にされた上に、沈下式可動橋に変わりました。
沈める理由はテンプレス2世からスケアクロウを引き出したり仕舞う際のスペース確保。ええ、そういう事にしておいてください。
決してあたしがスケアクロウの免許を取るための練習中に翼やフロートを岸壁や本宮建物ですとかに接触させかけてあわや修理代三桁億円とか四桁億円になる事故を発生させる寸前だった事数回だからではないのです!
「確かにジーナさんがあれを引き出したり仕舞う時、よくあんな狭い空間で出来るものだと感心した事があるのですが…」
だりあさんそれいじょういわないで。
「何ですか…あの航空母艦みたいな船…」岸壁に停泊している宇宙空間航行も可能な発電所を見て美咲さんが絶句しています。ここではあまり意味がないと思いますが、一応テンプレス2世がここにあるぞという意味の最小限の灯火類、夜間は点灯させてるんですよね。
「連邦公認の密輸貨物船です。連邦側に戻るにはあれか、あの中にある黒くて変態じみた形で変態的な操縦を要求される変態輸送機を使うしかありません…あ、あれより大きくて似た形のものが停泊していた場合、密航を企てないでくださいね。アークロイヤル級というNBのお船ですけど、そちらはまず確実にNBに直行してしまいますから」まぁ、乗り込んだ時点で通報されてうちの騎士が駆けつけるとは思いますが。
「陛下。水中発射型高速滑空弾道弾を常時20発、垂直発射機に即応状態で格納している艦は輸送船と言いません。フランス共和国ではそういう長距離対地兵器を大量に積んだ船を戦闘艦と呼称します。そんな詐称はあのテンプレス級空母のリース品たるカガやコンゴウを護衛艦と言い張る日本国自衛軍でも使いませんよっ」と、一見真面目くさった顔で言うジョスリーヌさんですが、本音はあたしいじりです。
「あ、あれはただの駄洒落弾じゃ…」
「マドモアゼル・ミサキがナカイと激しくする際に使っていた白い結晶粉末をビタミン剤と言い切るくらいに苦しい言い訳ですわねっ」
そんなん使ってたのか…道理で盛っていたわけですね。
しかし中井さんとの性交実態をまたしても暴露された美咲さんが哀れでなりません。耳まで真っ赤にして肩を震わせていますよ?
「ヨシムラ。ついでに言っておくと痴女種や女官種に進化した時点で既に人間をやめているから、お前の荷物の中にあるシロイモノは単にヤバイだけの粉にすぎん。密かに処分しておけ。それとな…ここの売店には痴女種用の特殊栄養剤の液体版と錠剤版が公然と売られているが、そんな粉よりずっと効くぞ。機会が有れば試してみるといいだろう」そんな美咲さんに、ニヤニヤ笑いながら告げるジョスリーヌさんですけどね。けどね。
で、離宮前の車寄せで鍵と車を秘書課付けの女官に引き渡して降りた我々、離宮内に入りまして…エレベーターホールをすっ飛ばして奥に進みます。
自室に戻るダリアさんや、たのきちの部屋付き女官としての業務があるディードリアーネさんとはここで別れて、あたしとジョスリーヌさんに連れられた美咲さんは内務局秘書課別室内の廊下を進み、ここに駐在している女官の専用食堂に入ります。
「ヨシムラ、お前は食事がまだだったろう。良かったら食べていけ。今の時間ではショウガヤキ定食くらいだが」と、食事を促すジョスリーヌさん。
ええ、意図はわかります。ここの味噌汁、やたらと出汁が効いてるんですよね…。
そして慣れない美咲さんのために代わりに注文して出てきたトレイの生姜焼き定食の野菜に、受け取りカウンターに常備された塩みたいな小瓶の中身をパラパラとキャベツにふりかけているジョスリーヌさん。
言っときますが、ドレッシング…かかってますよ。
しかしお腹が空いていたのでしょう。我々が呆れる速さで完食しておしまいになります。
(企画で早食い女子みたいな事やらされたんですよ昔…)
「ご飯の味はいいんですよ、いいんですけど、他のあれこれがあまりにも色々と…」食後のコーヒーをご馳走しながら味の感想を聞いたりする我々。
さて皆様。
ここは離宮です。
以前、ブリュントレーネさんのステータスに関わるお話の中で、ステータス万卒以上が皇族階担当女官の条件だとお話しされたの、覚えておいででしょうか。
で、その理由。
主にあたし。
つまりあたしと精気授受行為をいたすと、普通の女官は還流精気流動の勢いに耐えきれません。
今はあたし側で手加減可能にこそなりましたが、やはり皇族の伽業務もあるので、離宮当番担当者には万卒以上のステータスを持つ女官が強く推奨されています。
つまり食事にも、万卒以上の上級女官が皇族と性交する事が前提とした配慮がなされています。
コーヒーにしても然り。カフェインではなく珈琲淫という成分を含んだ専用種、ここで出されるコーヒーに使われています…。
もうお分かりでしょう。離宮食堂のご飯を食べると痴女種の場合でも、えらい事になります。
そしてここは目下、後宮地下食堂…つまり、黒薔薇と紫薔薇メンバーの食堂とメニューも食材も共通です。
ただし、ジョスリーヌさんの常識であれば、知らない場所での食事なぞ、毒味なり包装食品なりを要求するとか、果ては自決用毒薬なり爆弾なりを用意してから食べるべきだとなります。いや、普通の民間人に軍人、それも特殊工作員とか諜報員の基準を押し付けてあげないで。
(出された食事を不用意に食べる馬鹿がいますか。まぁ、我々が中井や吉崎に対して行った措置から、殺すことはないと判断して安心し信用してはくれたわけですから…。では予定通りにこの先の介抱と釈明、私が処置しますので援護お願いいたします)
でぇ。
事情を知ってしまった皆様ならば三文芝居としか思えないでしょうけど、当の美咲さんは、急速に顔や身体が真っ赤に充血して体温が上昇しています。
「美咲さん…顔が赤いけど…まさか…ジョスリーヌさん、ここの食事ってもしや…」
「少しお待ちを。…陛下。インポタケと効果淫…入っています。しかもあのコーヒー、恐らく珈琲淫版です…。すまんヨシムラ。さっきお前に言った、非合法薬物より毒性が低く依存性もない物質なんだが…離宮女官食堂の献立には性欲向上に効く天然由来の精力剤成分が入っているのが基本なのを忘れていたよ…しばらくじっとしていろ。仮にもお前は痴女種化しているから死ぬことはない、心配するな」と、介抱しながら聖環をかざして診断したフリをするジョスリーヌさん。
…役者やのぅ…と思ったんですが、演技はまだまだ続くようです。
「陛下。申し訳ございません。ヨシムラに授乳願えませんでしょうか。沈静化させておく方が良いかと思います…ヨシムラ。二代目聖母認定を受けているマリアヴェッラ陛下の母乳は鎮静作用など医療効果があるのだ。正直、お前の性格では嫌だとは思うが、頂いておけ」
えええええ!
ま、まぁ…仕方ありませんね。こればかりは演技でなくうろたえながら、美咲さんにおっぱいを差し出します。嫌なら無理に吸わなくてもいいからね。
…って思いっきり吸ってますやんこの人!
(ずみまぜんえっちしたくてたまらないんですぅ…本当に効き目があるかどうか知りませんけど、マリアヴェッラさまのおちちなら何かの効き目がありそうなんですがらせてくださいいいいい!)
ええ、美咲さん、本心からこれ言ってます。
泣きながら真剣に辛そうな顔であたしのおっぱい、吸ってますよ…。
(はぁはぁ、何か落ち着いて来ました…)
そりゃそうですよ。あたしのお乳って母性効果を与えるそうですから。それこそ姉から「マザコン量産する気か。絶対に与える奴は選べ!」と厳命されるくらいなんです。
はい。目の前に被害者その2がいます。
…ジョスリーヌさん、思っきしあたしのおっぱいを吸った事がありましてね!
そして被害者その1はたのきちです。奴もあたしのチチがついつい目の前にあって乳首を吸われたところですね。
「ヤバい、ベラちゃんがお母さんに見える…」
待てこら。
なんぼ何でもあたし、あんたみたいなでかい娘産んだ覚えはないぞ!
で、解決方法。
快尻方法じゃありませんよ。
放置。
極端なマザコン属性がない限りはそのまま1~2日放置でいけるようです。
ですがマザコン属性があるほど、あたしへの依存性が強まります。被害者その2が現在進行形で被験体です。幸いにも被験体、基本的にドSなのでサディストの本能と甘え欲求が拮抗しているようですが…。
まぁともかく、百人卒未満ですからちんぽが勃起する事などあり得ないのでひと安心ですね。
…ですけどねぇ、役者が煽るんですよこの腐れカエル女が!
(失敬な。いえ陛下、ちょうど良いとは思いませんか。このクソ生意気な餓鬼を従順にしつける良い機会です。ついでに生まれて来た事を後悔させよというマリアリーゼ陛下の注文を叶えて差し上げることも可能ですよ?)
むむむむむ。なんか外道な事をしている気もしますが。
(嘘は言っておりません。もともと聖院女官食堂と違い、痴女宮の食堂では女官の性欲昂進を促すためにも積極的にインポタケやら効果淫を積極的に混入しております。従ってここの食事に遅かれ早かれ慣れてもらうべきでしょう。そして何よりっ)
何より…? いい加減な事言うと、流石に黒色罪環状態の罪人女官相手でも請願処事案ですよ?
(ミサキ・ヨシムラは元来向こうっ気が強く跳ねっ返りです。その性質を上手く煽れば、騎士教育を優先して受け入れ更生に協力的になるのではと考えましたがっ)
ねぇジョスリーヌさん…この子がアホ…いえ、そういう方面の知恵に疎いからまだいいと思うんですけど、これ万一請願処に泣きつかれたらあたしも貴女も懲罰対象ですよ…。頼むから上手くやってよ?
(ふっ、まぁ小官の手腕をごろうじろ)なんか不安なんですよねぇ、ジョスリーヌさんのその自信満々な笑顔。
まぁともかく様子を見てみましょう。あたしの膝枕の上から全く離れそうにないのも困りますし…。
「おいヨシムラ。そう言えばお前、この状態を上手く使って昇進昇格する方法があるにはあるぞ、聞くだけなら危険はないし無料だ。私の提案を聞いてみるか?」こくこく頷く美咲さん。
なんかえらい素直なのですが。
(ちんぽ欲しい状態はまだ治ってないんです…さっきみたいに強烈極まりないピークは過ぎましたけど…そうだ、マリアヴェッラ様も皇帝なんですからちんちんあるんですよね!)
(ままままま待って待って待ってお待ちなさい! とりあえずジョスリーヌさんの提案を聞いてからにしようね、ね?)ええこのアマ、あたしの股間に後頭部をぐりぐり当ててちんぽの所在を確かめようとしました。
だから普段は完全に存在しないようにできるんだってば…。
それはともかくジョスリーヌさんの提案。
「実は私も、痴女種化して最初はCoqなぞなかったのだ。しかし私の場合、祖国の特殊部隊に勤務する工作員兼諜報員だ。今だからお前に言えるが、私はもともと現在のフランス共和国大統領閣下その人はもちろん、閣下の所属政党の幹部や政財界における閣下の支持者を失脚させる任務についていたのだ。この場合の失脚とはむろん行方不明になるとか生死不明の状態になる事や、対象の家族にも影響を及ぼすことも含んでいた。わかるな?」
(はあ、何となくめっちゃヤバい事しておられたのは分かります。暗殺とかしてたんですよね)
「まぁ、具体的な作戦内容は伏せさせてくれ。そしてある時、大統領閣下派でドミニク女史の痴女皇国派遣を主導した勢力が接触して来てな。で、そんなに足元を見られて危ない橋を渡る人生、いくら共和国への愛国心が強いとは言っても、国が君に然るべき見返りも与えてくれないのにそんな事をしていては割に合わないだろう。君の良き人生のためにもひとつ寝返ってみてはどうかと打診を受けたのだ。むろん痴女種の能力がどれほど強力かを見せつけられた上で、だ」
(まぁ、マリアヴェッラさまとか見てたらわかります。勝てる気がしません)
「そして、だ。いかに連邦世界のフランスで非合法作戦に従事して来た私でも、こともあろうに黒薔薇騎士団などという秘密警察任務や破壊工作テロ任務に従事する実力行使部隊のトップにいきなり就任する事は難しいのだ。だが実際に、名目的なものであるとは言え、私は今や黒薔薇騎士団を率いる立場である。なぜこれが可能となったのか、だが…」
「で、美咲さん。今の貴女のIFFステータス…痴女皇国における登録人事情報です。で、あたしやジョスリーヌさんとの違いがお分かりでしょうか」
Misaki Yoshimura. 吉村美咲 Ten Suction(Limited Hundred Suction)十人卒(限定百人卒) Pure female Visual. 女性外観 Prisoner-Court lady, Color-level, Black. Imperial of Temptress. 痴女皇国・受刑女官(罪人等級黒色)
Mariabella Borgia マリアヴェッラ ボルジア Ten billion Suction. 百億卒 Slut Visual 痴女外観 Empress, Imperial of Temptress. 痴女皇国皇帝 Our Marie 2nd. 聖母
Jocelyne Merlin ジョスリーヌ・メラン Ten million Suction. 千万卒 Slut Visual 痴女外観 Black Rosy knights, Imperial of Temptress. 黒薔薇騎士団 Sainte. femme de feu. 聖女認定対象者
(えーと、あたしのばあい、まず十人卒とかいうのが階級になってるんですかね。これが確かマリアヴェッラさまが地球で暴れた場合、地球上の人類ぜんぶ倒せるのを示してるんですよね…えええ、ジョスリーヌさんだけでも東京の山手線の内側にいる人全員倒せるんじゃないですか?…いやほんと、ヨシフミとか吉崎って命拾いしてますよね…)
「で、問題は役職、つまりお仕事なんです。普通、女官はまず一人卒からスタートしますけど、初期研修の段階で最低でも十人卒には昇格しています。美咲さんは売春などで吸い取って貯めておける精気の量は百人分の致死量まで貯められますけど、ご自身のごはんの代わりにもらえる精製精気という生体エネルギーを持っておけるのは十人分まで。これは戦闘などで全力を出した時の力の強さを示すレベルでもあるんですよ」
「そして聖院女官長マリー閣下のステータスだ。普段でもあの方は百人卒の女官1万人分の戦闘力に匹敵する力を制限なく使えるのだ…陛下、鬼種族モードの解放時、確かマリー様は千万卒級…」
Marie (Marienne de Lorraine) マリー million Suction. 百万卒 Slut Visual(ogre mode) 痴女外観 White Rossy Kinghts. Imperial of Temptress. 白薔薇騎士団 Priestess leader, Holy temple. 聖院女官長
「短時間ですけどね。で、美咲さん。これがマリーさんをリンチにかけるどころか、みんなが簡単に逆らえない理由の一つなんですよ」
「ああ、理解できます。ザコは何人いようとザコなんですね…ぐすん」
「ただ、マリーが理不尽な事をしていじめられたとか言う話があれば、請願処の内部勤務者窓口というのがありますから、そこで訴えたら調べてもらえます。実際にマリーさんがやり過ぎたって言う話があって、マリーさんを叱れる人が叱った事は何度かあるんですよ。そして…調べてみると、マリーさんが正しいって言うのがほとんどだったんです」
「えええ!」
「ですから、女官として守って欲しいことやして欲しいこと、して欲しくないこと自体はちゃんと指導してるんですよ…あの人。ただ、開国した当時の力が正義だった痴女宮の流儀でですね、まず殴り倒すとかしばき回すとか犯す行動が真っ先に来るから、ボコボコにされた人が片端から思い詰めて請願してくるんです。まぁ、昔は請願処すらなかったそうですけどね…」
「だから昔の痴女宮を知る人間は何かあればすぐ、Coq…チンポで決着を付けようとするのだ。堤防、という言い回しを聞いたかも知れないが、決闘めいた事をする場所としてあのダムの堤防上を使うのだよ」
「あ、何となくこれからのお話が不安なんですけど理解できました。間違ってたら言ってください。要は痴女って生き物として、この宮殿で大きな顔をするにはちんちん生えないとダメ。で、そうするためには普通なら何年もかけて働いてランク上げに励む必要がある。これで合ってるでしょうか」
「その顔ではガチャとやらを引けないか考えているようだな」
「そりゃ普通ならチートを考えると思いますよ…ただ、どうも話をお聞きしていますと…例えばマリアヴェッラさまが皇帝だからと言っておべっか使ったり贈り物したり、とにかく実力以外で取り立ててもらおうとしてもダメなんですよね?」
「ええ。このステータスを上げるのは、女官なら女官長または女官管理室長、騎士なら騎士団長または警務局長から推薦を出してもらって、あたしや姉などが調べてOK出した上で地下の墓所ってご先祖様を祀ってる場所に提出して最終審査にかけるんです。まぁ、最近じゃその辺の手順をすっ飛ばして、あたしならあたしをネットワークカメラ兼センサーとしてご先祖様家族会が使いますから、昇格させたい人がいればかなり迅速に審査してくれますよ。そういう意味ではあたしへのおべっかは効きます」
「まぁ、私にはわからないんだが、マリアヴェッラ陛下の身体には実は今、この痴女宮の前身となった聖院を築き上げた初代金衣女聖…とある神様そのものの方らしいんだが、とにかくそう言うお方が幽霊状態で相乗りしているらしい。陛下、ヨシムラの昇格は可能ですか」
(ジョスリーヌさん…意地が悪いですわよ。ほほほ。貴女を強制昇格させた手順を吉村さんにさせることで一種の懲罰にしたいのでしょう?とりあえずやるだけやってみてくださいな。ただ…注意事項が一点。聖院時代には罪人女官というのはそもそも存在しませんでした。罪人になるほどの女官であれば思考矯正してから出家させる。ですのでそもそも女官になった時点でことさら罪環を装着する羽目になったのは余程のことがない限り起きなかったのですよ)
(え、ではヨシムラは…)
(注意して欲しいのはそこです。痴女種としての位階、すなわちステータスを上げる分の奉仕行為をまず、贖罪として消費してしまわないか。わたくしの懸念はそこに尽きるのです。吉村さんの身体にちんちんが生えるためにした行為が罪環の刑期判定に浪費されるのも困り物にならないか。ですから全力で千人卒に上げるのではなく、まず百人卒を目指して罪環の色が変色しないかどうかを確かめながら慎重に進めるべきだと思いますわよ)
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