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復活!まりあ結婚相談所!・3

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故・景山民夫氏に捧ぐ

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「それじゃ、とりあえず前金はテンプレスセキュリティ名義で田所さんとこに振り込んどきます。あと、警視庁公安部の加藤さんには、田所さんとこの仕事名目で宇賀神さん夫妻が動くって話、入れておきますから」

「雪子の学資の件もあるんで正直助かりますよ。局ち…相談役、言っときますけど依頼ほったらかしてベガス行かないで下さいよ」

「バカヤロー宇賀神、てめぇじゃあるめぇし経費握って博打やらかすほど落ちぶれてねぇよバカヤロー。それに今回は真面目にやるしかねぇだろ。なんせお前の奥さんや娘さんにも影響のある話だし…高木さんの依頼だからな」

「まぁまぁ。それと…どこぞ旅客鉄道とかあそこ車輌の株、資金に余裕があったら塩漬けしといてもいいんじゃないかって事で。田所さんのラスベガス行きは…そーだなー、それ買ってから三ヶ月くらい後の方が種銭に余裕できんじゃないですかねぇ、博打の」

「へへ、こりゃあ申し訳ない。内密にはしときますよ。おい宇賀神、オメーも乗っていいが、この話ぁ絶対流すんじゃねぇぞバカヤロー」

「わかってますって。相談役の頭の毛髪に誓ってもいい」

「うん、流した人は目張りテープの刑に処します。ガムテや防水テープ使わないのが私の優しさと思って下さい」と、頭を指して警告しとくけどこれには一同苦笑い。

なんせ田所相談役…元・関東メディアサービス取締役制作局長様の頭、現役時代からバーコードハゲ寸前なくらいに生え際が寂しくて部下うがじんさんとは互いの戦線後退を密かに気にし合う仲だったらしいから。

あと、田所さんがとにかくバカヤローを連呼するのはこの人の癖と思ってくれ。

普通ならコンプライアンス云々で言われる話だけど、この人の日常的な話し方はこれだと部下になった全員片端から諦めてるし、ディレクター時代はチンチロの椀とサイコロと揉めた時用のドスを机の引き出しに常備してたような人だし、部下も部下で岸◯田じゃないけどだんじりな街の人間で、対抗して斧とナタ引き出しに忍ばせてたのがいたらしいから。

うん、マスコミの事を羽織ゴロとか言う事あるらしいけど、宇賀神さんといい田所さんといい、ある意味ヤクザよりヤクザな生活してた人だからね。

で、あたしが宇賀神一家と田所さんに出資してる理由はお分かりだろ? まず田所さんは退社後に小規模だが芸能プロダクションを起業、そして地方局の相談役をいくつか引き受けて口利き商売をしている。

なんせ現役時代に幾つも視聴率を叩き出す番組のプロデューサーを務めた実績持ちのヒットメーカーだ。それなりに名前の通った芸能人事務所にも顔が利くしテレビ局系のメディアサービス各社にも広告代理店にも、更にはスポンサーとすら直接話が出来る。

そして、いくら若様とかあたしが後ろにいるとは言えど、かつての部下とその夫人に然るべき椅子を用意するようにあちこちに口が利ける人だよ。

…ま、宇賀神さんについても、田所さん同様に、みなさんの世界とは微妙に生まれた時代が違う部類だね。経歴や性格の大筋は変わらないと思うけど。

そして松濤辺りに構えた自宅に田所さんを転送した後、猫をモフらせてもらってからあたしはゆっきーと二人して痴女宮に帰宅。

「ようマリアンヌ、どしたい」そうしたらマリアンヌがあたしの部屋の前で待ってるから、とりあえず部屋の中に入れる。

「アルトは警務局だ。あたしとゆっきーしかいねーぜ」二人にそこらの長椅子に腰掛けるように促してから、あたしも自分用のビジネスデスクの前の椅子に座る。言っとくけどそんな豪華な椅子じゃないぞ。イ○ーキの高級オフィスモデルで十五万円くらいのやつ。ほら、やたらカクカクしてる変なデザインの。

「いやーリーゼ姉、話したいのはスザンヌの処置よ…そもそも聖院金衣が政治的影響を避けるのとか差別的な血統主義を否定するために、わざと貧民から種付け相手選んでたの忘れたのかよってさー」と、椅子にきちんと腰掛けて話すマリアンヌ。

こいつのおかんもそうだが、態度でかい癖にお行儀は妙に良かったりする。

ちなみにあたしとは父親も母親も共通のはずなんだが…。

「ついでに言うと、男はあくまで種の提供者。その後の生活援助はしこそすれ、結婚はなしだったがな」

「はー、リーゼ姉が急速に成長した訳も今ならわかるわ。こりゃ責任感の一つも抱かなきゃウソよ嘘」

「だろ? で…あたしの代で一番厳しい処置をした奴の話をしよう。これがマリアンヌの知りたい答えになるだろ」

「ほい。宇賀神さんに聞かせていい話?」

「まぁ痴女皇国じゃ知らん奴はいないからな。で、対象は田中裕美。他ならぬ雅美さんの妹だ」

「え…それ確か連続強盗傷害事件の」

「んだ。揉み消す限りは揉み消したつもりだったけど、人の記憶は簡単には消せねぇよな。ならまだしも、連邦世界の人間相手ならなおさらだ。ただ…報道管制は聞いてたな。厳密には傷害じゃなくて婦女暴行、もっと言うと強姦だ」

「え、それって…」

「しかも、雅美さん巻き込んでな。はなっからこっちに引きずり込むための犯行だよ」

で、ゆっきーにはあたしが当時の記憶を見せてやる。

「うげげげげ。じゃ先輩、これ、痴女種の犯行…」

「うん。んで、滅多にそこまで行く奴いないけど、うちの不良女官に対する処遇で最後から二番目に重い奴適用。頭の中完全に消して上書きした。裕美の場合は最終的に中洲泡風呂国送り」

「国名聞いただけでどうなったか分かる自分が嫌です」

「宇賀神さんに同じ。あそこ三河監獄国の女版じゃん」

「ともかくそういう措置を取るしかなかった女がいたと思ってくれ。そしてマリアンヌ。裕美の実の姉は雅美さんだ。お前もそれが気になるんだろ?」

「だよねー。そしてはっきり言うと、一番ヤバいのはまず雅美さん。次にスザンヌと初代様。初代様についてはあたし知らんけど、おかみ様や初代様が逆らえないような監督役らしいのがいるのと、痴女皇国だけで処分が決まらないのは薄々わかる。で、問題は」

「痴女皇国内だけで処分可能な人ですか…」

「しかしリーゼ姉、頭の中で思いついただけで有罪ってちょっとないんじゃない?」

「あたしにゆーなあたしに。で、実際に指導や処罰の対象にするか決めてんの、誰と思う?」

「リーゼ姉が決めてんじゃないの?」

「マリアンヌちゃん…一万人以上の常時監視、まりあ先輩一人だとさすがに厳しいのでは?」

「結論から先に言う。未遂または計画の場合、罪環と同じでご先祖様家族会だ。だからあたしも現行犯以外の懲罰には直接は噛んでねぇぞ。はかることはするけどな」

「何となくわかりました。つまり実際に何かしたらまりあ先輩が処分する事がある。頭の中で計画を練り上げるの含めて未遂犯は聖環警報対象でまりあ先輩あんまり関係なし」

「ま、そんなところだ」

「じゃ聞くけどさ、仮にあたしが宇賀神さんに対して、今後誰かから何かされるかもと危機感を抱いたとしようよ。で、ヤバい事がないか実際に犯人のつもりになってシミュレーションしても警報鳴るもんなん?」

「その段階だと本人には気づかれず注意報だな。で、最終的に犯罪意思として確定したか、さもなくば未遂でも聖院なり痴女宮の治安によくないと家族会が判断すれば警報。いわば24時間、複数の陪審員や裁判員に頭で考えた事を審査されてると考えてくれ」

「でも一時期痴女皇国でやりたい放題…」

「あー、開国と言うか蜂起してから、母様が視察に来てあれこれするまで聖環信号いじってた。痴女皇国環仕様にして精気管理するついでだな。今は聖環や罪環と同じに戻してるよ」

「なるほど、つまり今のスザンヌや雅美さんはあくまでも計画犯もしくは未遂犯、あるいは素行不良兆候者ってところか」

「なんかマリアンヌちゃんの話し方が違っててこわひ。ついこないだまで子供子供してたのに」

「いや、あたしんときもそうだけど促成栽培者ってこんな感じだぞ。周囲の頭の中や喋り方だの感情発露を受けて覚えるのは普通の人間と同じだけど、その速度が半端じゃねぇんだよな」

「しかしそれ…例えばベラちゃんがその能力、テストで使ったらカンニングし放題では?」

「ゆっきー。周りの奴全員が試験の解答画面に正解を書くと思うか。そして教室なり試験会場の全員の解答を比較すれば正解を推測できるかも知れないよな。だけど、それって結局、相手の考えを読まなきゃいけないから最終的には学習というか、自分で考えるしかないじゃん。詰まるところは思考が読める範囲の中にいる奴に正解を知ってるのがいねぇか探すか、あるいは正解のある場所を透視するしかないんだよ」

「つまりカンニング自体が意味がないってことですか」

「もいっこ言っとくと犯罪計画に該当するから聖環警報が鳴る。ただ、あたしの考えは少し違うけどな」

「ほうほう」

「カンニングだろうが何だろうが、ベラ子の場合は最終的に試験のように型にはまった問題や正解が存在するわけじゃないだろ。皇帝としての判断が要求されるわけだから、ズルもへったくれもなしに自分の能力そのものを試験されるのが学校卒業後に訪れる人生だ。そして、あなたのお父さんも似たようなもんだろ」

「確かに父の始末屋の仕事なんて、その事件や問題ごとに頭使って考えなきゃなりませんよね」

「だから痴女種であっても最終的にはここあたまの出来が問われるんだよ。ま、今経験してる通り、ある程度は並列思考で…ゆっきーの場合は同級生やベラ子の意見を心話で聞いたりディスカッションできるから、正解への道は普通の人間より遥かに近いだろうけどな」

「ただねぇ、人の話聞かない奴にはあんま意味ないのよ…宇賀神さん、雅美さんに付いてた時の事思い出してみてよ」

「あーそれわかる。あの人割と人の言う事聞きそうで聞かない。特にさかってる時」

「あがががが…かーさんちょい今来れる?」

(あー、うちも今クリスと娘らの話してたぞ。地下100来れるか?)

(へいへい。めんどくせーんだよな…)

えーと、地下100階へは素直に行けないようにしてるんだよな。放射脳研と生化研があるから、まずB22の設備管制室を経由して行かないと、外道ちゃんや悦吏子ちゃん、果てはエマ子にこっぴどく怒られるようになっているんだ。

で、地下22階の設備管制室内に作ったエアロックの先にある洗浄殺菌室兼測定室を通過。

そこから扉一つ開けた先の転送システム室…と言ってもエマ子直通インターホンみたいな単純な代物なのは内緒だ…で地下100階へ行く仕掛けになる。

ちなみに放射脳研は厳密には地下101階で、生化研区画とは直接には行き来できない構造だ。

「よっしゃエマ子、飛ばしてくれ」

(ねーさんなら自分で飛んでもらっていいのに…)

(とりあえずエマ子が間違って青鶏部屋に飛ばさないかチェックだ!)

(へいへい。放射脳研のプルトニウム臨界試験室…と)

(しばくぞワレはよやれっ)

で、生化研区画。

クラスなんぼかはともかく、とりあえず高度清潔区画なのは間違いない。

聖環以外の全部の装備品を外して服も脱いで、用意されただっさいおばはんパンツまがいと、更に手袋や足袋まで一体になったツナギに着替えてマスクしてフードかぶって、肌の露出がない状態になる。

そして光線消毒室とミスト消毒室を経てやっと入場可能。

…ただ、これをしなくていい休憩室や簡易食堂やら風呂トイレ仮眠室なんかがあるが、そこは皇族以外の心話他すら禁止のシールドルームじゃないんだよな…。

で、人を探す場合、体型と名札で見分けるか心話必須なわけで、あたしが呼びかけて小柄なの一人とでかいの二人が電子顕微鏡やスキャナのディスプレイコンソールの辺りで手を上げたりするわけだ。

(あれ、スザンヌ…お前むやみに身体をデカくすんなよ…)

(マリアンヌもデカくなってるじゃんっ)

(今からする話に関係あんだよ。で、お前らにまず頼みがある。実は年末に東京に行ける話があってだねっ)

(行きたい場所行かせてくれるなら飲むわよっ)

(スザンヌ。条件はよく聞く方がいいわよ…)

(ふふふふふ。君達に魔法美少女戦士なんとかの二人組のコスプレモデルをして欲しいのだよ。つまり年末の例の即売会の企業向けブースの販促モデルだっ)

(ぬぬぬ…ジャリ…子供向けじゃない!)

(スザンヌ。そこ、あの北九州やアフリカの紛争地域真っ青な有明の戦場よ? 子供が普通に来れると思う?)

(マリアンヌの言う通りだ。あそこに来る子はいないわけじゃないけど、よく訓練された子供で大人顔負けだぞ。そして確実によく訓練された大人がついているっ)

(リーゼ姉…よく考えたら、そこ…あたくし達の元来の小女子こうなご体型時にちんぽフル勃起させるような大きなお友達がメインのお客様じゃないの?)

(だからどうした。あの魔法美少女戦士衣装、実はキャラデザ原案の人が痴女皇国の制服にインスパイアされたそうでな…大精霊チラ女給以上の過激なキャラデザで良かれ悪かれ話題沸騰抗議殺到な代物だっ。普通の女の子にはちょっとアレだが、キー局の下野しもつけテレビと関東メディアと声優プロダクションが夢を追いかけてな…)

うん、あたしが田所さんやゆっきー父母に話をしに行った件となんか絡むだろ?

ちな件の子供向け番組だけど、最近はあたしらの存在が公然の秘密になったせいでフェミニストもうるさくなくなって来たのを良い事にだね。しかし完全沈黙じゃないしPTAやらもうるさいのが予想されたから、東京の親会社じゃなくて栃木の会社が冒険したことにしてキー局にして、ニチアサにぶつけてみようって企画通してしまったんだよ。

ちなみに番組スポンサー、マリアンウェアジャパンとテンプレスセキュリティがメインだから。

(あれ大きなお友達しか見てないって噂になってるわよっ)

(絶対あのキャラデザ、リーゼ姉噛んでるでしょう…)

(やかましい。キャラ原案はハイレグスーツで有名な変身最終承認の人だし、コス原案は雅美さんと後輩だっ。あたしは立体化とコス販売だけだっ)

(裏番のプリフェア作ってるところも来年から肌色面積増やす奴やるらしいしさぁ…日本人の教育に悪いことしないでよ!)

(あっちにはあっちでファインテックジャパンがスポンサーに入ってる。文句は言わさねぇっ)

(リーゼ姉がクレーゼ母様の血も引く一瞬に思えるわ…痴女皇国の歳費いらん事に使ってるって意味だけど!それにあの魔法美少女戦士姉妹って元ネタ絶対あたくしたちでしょ!)

(だからちょうどいいんだよ…)

(マリ公。あれか…確かにあれ、一見大人しそうやねんけど、あれは流石にあたしも引くぞ…)

(あんなもんまだ神話服とやらや、あの意味不明なまでにピチスケなパイロットスーツより大人しい部類じゃねぇか。うちの制服からしたら子供服に等しいわいっ)

さて、ここで件の魔法美少女戦士なんとかの衣装がどんなんか見てみよう。

まず白はフリルバリバリなロングスカートドレスお姫様風。

だが左右サイドがシースルーで、しかも隠しスリットが入ってる。とどめに後ろ側は大胆にカッティングされていて、周りに花びら状のプリーツとフリルで絶妙に隠していな…いんだ。

ぶっちゃけ本当の構造、美少女戦士なんたらムーンのレオタードとスカートの関係みたいなもんな上にだね、真後ろから見たらモロに白のTバックが確認出来る代物なんだわ。天の声に言わせると「ねろのすかーとぜんごぎゃく」らしい。知らんけど。

更に黒。

単純に言うとハイレグローライショーパン姿。

もっと言うと、目の前にいるおかんの普段着をエナメル系にしたようなもん。

ただ…センター部はほぼ透明なクリア素材で…その部分のパンツ丸見え。

で、ノースリーブ襟付きトップスにロンググローブにニーハイブーツと、どこのドイツのビザールファッションよ状態なのよ…あ、要所要所にクリア素材だのスリットだの空いてたり、二人揃ってピンクのアクセント部やパイピングライン入ってっからな。

(あれマリ公やなくて雅美さんが原案なんかい…)

(言っとくけどあたしはラフクリーンナップと立体化しかしてないからな? しかもキャラデザ、さっきも言った通り別の人だからな? あたしは雅美さんのラフから3Dモデルデザインしてファインテックの立体裁断型紙用造形モデリングシステムにぶち込んで完成品ベラ子とアルトに着せてポーズ取らせた結果の動画と試作品の現物を練馬区に送っただけだからな?)

なお、その練馬区の会社では、アルトの髪の毛の色とか髪型…つーびーとかましゅとかはまかぜとかいうひらがなで形容できるらしいけど、黒衣装の方を着たアルトの動画を見た社員が○ース様じゃねぇかと頭抱えたらしい。確かに似てなくもないと思うけどな!

(まぁ、あれ、本家のプリフェアでイー◯様が出たシリーズ並みに体育会系にもほどがある熱血展開やから、あれ見たら一瞬でマリ公の趣味とちゃうんはわかんねんけど…)

(だからあたしは衣装しか噛んでねぇって…)

えっと、一応言っとくと…件のアニメの監督、俺の右手が光って唸るのとかファイナル合身承認とか我に従えに噛んでた人でね。

うん。これだけ聞いたらタキシード変態仮面が変身承認とか変身後の格闘シーンが女の子に見せるべきものか、倫理観がまともな人はものすごく悩むと思うし、同時間帯の裏番組の戦隊系とか本家少女戦士以上に熱血系なの、容易に想像できると思うんだけどね。

(あと百合趣味が壮絶とか言う話を雅美さんから聞いていたがマジやったわ…女子校時代のトラウマは蘇るし、あれ大きなお姉さん向けに作ってないか?)

(まー、作品への感想は後だ。君達にはこの話に協力するならばNB行きのチケットは発給されないか、行ったとしても全寮制回避を図ろうじゃないか。なんせ痴女皇国で有能な人材だ。全寮制だと寮内で内職をあれこれさせられないだろ?)

(要はうちがNBに何年か行く方が良いであろうというのがマリ公の話や。あのワーズワース家の本邸、うちら家族が普通に住めるからな)

(なるほど…通学なら何かあった場合に仕事もしやすいさせやすいと…)

(それ以前に、二人は痴女皇国に貢献著しい人物でありNBに6年なり10年行きっぱなしは困ると言う論調で話もしやすくなるぜ。どうよ)

(リーゼ姉。とりあえずその魔法美少女戦士ビューティーツインズだっけ。あたし全部見てないから視聴させてよ。売り子やコンパニオンするなら絶対に作品を知らないと客からバカにされるでしょ?)

(えー!マリアンヌ、あたくしはまだ…)

(おだまりスザンヌ。今回あたしらも謀反や秩序風紀紊乱未遂犯扱いされている一因、かかって主にあんたよ? それに痴女皇国の皇帝やら目指すなら精気を貯めた大きなお兄さんたちが宝の山、たわわに実った葡萄の木に見えないと無能扱いじゃない!)

(むぐぐぐぐ、マリアンヌに言い返せない…)

(あたしのファミリーアカウント作るからマリアンヌの聖環に送る。BNヒノデチャンネルならファーストシーズン2クールと、セカンドシーズン放映分全話が視聴可能だ。あたしもスポンサーだから一応目は通してるけど、中学生の美少女戦士二人にそれぞれ妹がいて、そいつらの視点から話が進む事も多い。つまりロリヤ需要にも応えているが、今回は妹二人の喉の中の人もコスプレしてブースに配置されるらしいから、おめーらは美少女戦士役に専念させられるはずだ。頑張って観賞してくれっ。それにな…タキシードツインリーフ仮面いるだろ。大学生って設定の)

(あああああ!スザンヌ!あんた何がなんでもこの話受けろ!あれ、ほもなタレント事務所の◯◯◯◯が声優仕事受けてるじゃん!話題になってたでしょ!)

(あー!…わかりました…つまり、この仕事をすれば否応なしに生◯◯◯◯に会えるのね…うぐぐぐぐぐ悔しいけどやります!)

(マリ公があの番組に億単位の金を流し込んでいた理由がわかった…ある意味お前の趣味かなり入ってるやろ…)

(やかましい芸術作品のパトロンなんて王族貴族の特権行為だし一種の義務だろ!)

(玩具や衣装のデザイン料がマリアの口座に流れてなければ僕も同意したいんだけど…しかもあれ、NBでも視聴できるんだよね…字幕版と吹き替え版が公式で…)

(ほっほっほっとーさん、あたしの仕事に抜かりはないぜっ。ちなみに著作権はあたしにもあるし版権や放映権料の一部も流れ込む寸法よっ。それにちゃんと痴女皇国国庫に入れてますがな)

(だからプリフェアでもメインスポンサーに食い込みよったんかい…)

(あっちはあっちで幼稚園から小学生には強いからな…ベビー用品店の玩具島でもあれかアンパンばかりで青いタヌキとか海賊すら肩身狭いって、かーさん絶句してたことあったろ? 来年の向こうのシリーズの劇場版でプリフェア対ビューティーツインズの企画も進めてるし、共倒れにゃならんよ。それがために対象年齢微妙にずらした作品作らせ…いやアドバイスしたんだし)

(やはりガリゴリと噛んどったんか…語るに落ちたな、マリ公…)

(銭の花が咲きゃいいんだよ!視聴ユニーク数と再生回数と商品売り上げは正義なのだ!)

なお、旧江戸城内や御所では…あたしが噛んでるせいもあって両番組とも視聴または録画対象らしいが…お世継ぎへの悪影響まではしらねっ。

「しかしマリア姉、あの番組に限った話じゃないけどさぁ…あの男子声優絡みの枕話が後を絶たないの知っててやってない? ◯◯◯◯って隠れロリヤでそっち需要があるとか、成人女性だと近づくにもまずは、プロダクションのっさんと枕とか色々噂出てんの知ってるわよ…」

で、スザンヌの愚痴聞きは父様とかーさんに任せて、あたしたちは自室に戻ったわけだが。

「雅美さんも絡んでる上に、まかり間違えばカ◯ヤマン事件やプチエ◯ジェル事件になりかねねーって話もあっからなー。ゆっきーのお父さんと田所さんもアタマ痛ぇだろうよ」

「父もあたしから漏れたらまずいから、普段はあまりそういう裏話しないんですけど、あれは流石にねぇ…」

「ほもだけならいいんだけどなぁ。で、他でもない。実はこの話には件の◯◯君のロリヤ系…もっと言うとJK趣味の矯正も含んでいたりするのだよ。具体的には駄洒落菌変種を与えた上で性癖を刷り込み直す事になる」

「まざが…その任務をスザンヌに…」

「ああ、だから結構色々な利権やら何やらが絡んでんだよ。こういう処理も痴女種に期待されてる能力の一つと思ってくれ」

「なーるほーどー。それで大人なら出来るよな的論法に…しかもスザンヌが入れ込んでいる男子ドルユニットの注目株だしねぇ…つっくづくリーゼ姉の狡猾姑息悪辣陰険な追い込みが怖いわっ」

「何を人聞きの悪い文言並べ立てやがるっ。あたしゃ奴に義務と権利そして報酬を提示しただけだぜっ」

「まー、確かにあの大手舎利タレプロダクション、普通なら近づいて探り入れるだけで色々危ないとは聞きますねー。父が言ってたんですけど、放送作家上がりでその辺のネタを仕込んでシリーズ小説書いてた人が自宅火災で亡くなったって」

「あー、大久保林おおくぼばやしきよしさんか。あの遠い海から来た恐竜ものがたりの。あれもプラモ作ってる時に溶剤に引火して火事になったっつってたけど、その時中国煙草に飽きて禁煙してたらしいんだよな」

「もう、放送作家同士で仲良くされてらした平家さんご夫婦がお通夜の席で泣き崩れてたらしいんですよ。父も何でまたって不審に思ってましたしねぇ」

「まー、もしも他殺ならやった奴も命じた奴もロクな死に方しねぇと思うよ?」

いや実際、ロクな死に方しないかも知れないんだけどさ。

ゆっきーのお母さんの膵臓癌治療の際に話を聞いて、当時の関係者を洗い出して…故郷に帰ったんだろう、なぁってのが何人かいたかも知れないんだな。

ついでにうちの罪人で東洋系の記憶喪失が何人かいるかも知れないんだけど、ま、真相は闇の中よ。

「しかし、雅美さんがどう出るかですよね…」

「えっとね、懇意にしてる反社系スカウティングな連中に頼む一方であたしらにコナかけてた。んであたしとスザンヌが枕に応じるのが雅美さんのベスト。流出モノとしちゃ絶対確実にとんでもない値段つくよね」

「だよねー、最低でも次期NB閣僚クラスの娘か妹の円光動画だもんねー」

「だけどNBに無許可なら絶対絶対絶対イアン・フレミング機関が動く。そうなると雅美さんの首がヤバい。だよねリーゼ姉」

「で、次善の策におめーらのそっくりさん仕立てて需要に応えようとした。ところが」

「あたしらがOK出す。それも雅美さんの話じゃなくてリーゼ姉の筋から出演したなら公式も公式じゃんか」

「となると雅美さん、慌てふためきますよね」

「一番いいのは反社に手を引かせて自分もヤバい稼業から手を引いてくれる事だな。ただ…反社に握らせる迷惑料をケチる筈だ。女悪役軍団側のイメージビデオ系グループ出演だけじゃ割りに合わないって絶対文句出るよ。賭けてもいい」あ、言い忘れてた。このアニメ、敵役も女幹部が基本で衣装はお察し下さいなんだよ…うん、今は言わないけど、読んだ人はどんな姿か想像を逞しくして欲しい。ニチアサの限界追求して、百歩譲っても夕6あたりでやる姿だろと紛糾したコスだから。

「あたしらがそいつら犯した後でっさんにやられるってどんな筋書きよとか思うけどね。いっそヒロイン系AVメーカー立ち上げろって」

「別にメーカー立ち上げなくても、がなってる会社なら喜んで作りますよ。マジックミラーなトラックでお付き合いあるんだし」

「いいかげんアレ普通のトラックに戻したいんだけどな…」

「それはリーゼ姉が好きにすればいいわよっ…あとはスザンヌよね。さすがにこんな話、いくら雅美さんの持ち込みでゆくゆくは反社組織を手中に収めるためって言っても絶対合意しないわよ…」

「で、絶滅種のはずのキノコ成分とインポタケの組み合わせ錠剤と来たか…」

「正直、まりあ先輩なら何もこんなことしなくても反社系なんかどうにでも出来るのでは?」

「だからどうにでもする。警視庁も遥か上からお墨付きで黙らせる話入れてるし、比丘尼国でも江戸開発の労働力は欲しいからな。百人くらいだが行方のわかってる行方不明になった方が日本のためだろ」

「ですよねー。…でもマリアンヌちゃん、何でまたまりあ先輩の方に来たの?」

「雪子さんも聞いたと思うけどさ、黒ひげが常々言ってるじゃん。どっちが得かよく考えろって。あと、あたしも高木ジーナの娘でまりあ姉さんの妹だからね。そりゃ、家族のいない雅美さんと違ってあたしは家族いるから無茶すんのにも程度あるじゃん。殺したい縁切りたいようなクズならともかく、うちの父母なんて上出来の部類でしょ。あの二人とリーゼ姉が収拾つけてくれる程度の火遊びが無難よ無難」
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