闇堕ち女帝マリア・痴女皇帝建国譚

すずめのおやど

文字の大きさ
上 下
56 / 396

北欧コスプレサミット?世界に広げる懲罰の輪

しおりを挟む
「しかし参りましたな、クロムウェル護国卿やノーフォーク公に留まらず、王室と姻戚関係を結びだの、挙句国政の頂点を狙うのは分かるのですが」

「全くもって、外交の現場を何と心得ておるのか。矢面に立つ我々の立場も考えて頂きたいところで…」

「まぁまぁ、だからこそ、こうして内密に私が来て情報交換と対処について協議に来ておる訳で…」

「しかし困りました話ですわね。表向きは単なる馬の貸し借りめいた話に過ぎませんが、その馬が大変に気難しいというのは実物を見れば誰でも速やかに理解出来る事ですし…」

「しかも国力差を全く理解しておらん。馬の一頭や二頭というが、その馬が名将の所有である事をまず理解しろと。更には痴女皇国はおろかジャパンですら、船さえあれば我が国を殲滅させかねぬ強力な戦力を有しており、我らが臣下の礼すら取りかねない相手であると言っとるのに…」

「ドレイク閣下。パークス氏の言われる通りですよ…元来ならクロムウェル卿たるや我々の上司であり元来は簡単に逆らえない立場ですが、本件につきましては今すぐどうこうは出来ない。せめて横濱公館が機能してからにして欲しいというのが極東外交担当の総意です。何としても本国に根回しを願いたい」

「うむ。話は重々承知している。が…クロムウェル卿は外交成果を上げねば枢密院からは睨まれるわ、陛下の心証もはかばかしくない身であるからなぁ…」

「海軍卿たる閣下が護国卿を任じられれば、我々も楽が出来るのですが。そもそも何故に海洋と関係ない護国卿が外交を握るのかと…」

「普通は海軍卿に任せるか、外交大臣を別に任じるべきではないのでしょうか…島国であり他国と陸続きにはない我が国で、かくも不可解な人事は好ましくないとしか」

「せっかくの調査官の業務成果たる報告内容を有効に活用頂いていないとしか思えません。ケイジロウ・マエダ様の話、ドレイク様もご存知ですわよね。時のジェネラルの前でモンキーダンスを踊り威圧を跳ね除けた反骨精神の塊です。挙句国からアナーキーな振る舞いをして良い勅許状を交付されたお方。即ち、仮に英国女王がその馬を貸せ寄越せと言ったところで気が向かねば要請を撥ね付けますね。更に今のジャパン・サムライ・ガバメントも命令を出せない立場であると説明されていますから」

「ではなぜそのような方が北欧討伐に協力しているのかね? バード嬢」

「件のいけにえ村なる人食いマンイーター村落ヴィレッジから連れ出された女性に義憤を覚えての行動と聞いています。何でも喋ることはおろか表情すら奪われ人の自由を閉ざされた事を非道と考え、義憤から手助けを申し出たと」

「騎士道精神の発露か。そのナイトのケイジロウ・マエダは強い人物かね」

「はい。チャイナドラゴンランドの暗殺団…コウライなる国の残党廃兵上がりですが、チャイナでもかなり優秀な暗殺者を撃退して日本の外交官たる僧侶を守り抜いたそうです。配下にニンジャ…スパイ行為や暗殺を主任務とする日本の職能集団の有能な者を二名。そして同じくニンジャで、海賊上がりの上にスナイパーガンを駆使するチャイナ人を一名、合計三名の特殊能力者を召し抱えております。加えて件のマツカゼという馬が人間並に賢く、馬だけで少々の軍勢は蹴散らすとか」

「ああ、彼らの映像は拝見した。訓練風景も見たし、件の貴族にも見せたよ。おお聖母様。あれを種馬に貸せとかよくも言えたものだ。かかる暴挙を思いついた者には天罰があらん事を」

「私も拝見しましたが、貴重な銃器や火薬…爆発弾を与えられ使いこなしているのは明らかです。即ち、ジャパンでも特別待遇を与えられたナイトと見て間違いないでしょう。ジャパンの実質的な国王二名の大金庫で酒盛りに花見招聘、エド・キャッスルでも武装したままジェネラル・イエヤスと面会出来る人物とか。聞けば聞くほど、我が国の威光すら通用しない印象しかありませんよ…」

「痴女皇国側はナイト・マエダをどう処遇しているのだね。ネルソン君、聞いているか」

「はい。聖女マリアリーゼ陛下と昵懇の仲であります。我々のカリバーンやエクスカリバーに該当する神器を預け、今回の討伐でも決戦戦力としての指示を与えているとの説明も受けております」

「何て事だ。私こそが今すぐにでも彼の馬を指名した奴の顔をイディオットパンで挟みサンドイッチ、聖母様への供物にしたい気分だよ」

「正直…馬を貸せだの子種を寄越せだのは無礼にもほどがある話でしょう。私が聞いても、先方にきちんと話をせねば横暴非道に取られかねません。最低でも何らかの贈答物のやり取りをするなり、親交を図ってからでも遅くない話に思えます」

「うむ、ネルソン君…恐らく保身を図りたくて焦った者がいると見るべきだろう。クロムウェル卿は私の部下と言っておったが、もしかすれば卿自身かも知れん。ここは一つ、痴女皇国の申し出に従いクロムウェル卿、そしてノーフォーク公の身辺を調べておく方が無難だろう。全く、海軍本部としてもとばっちりも甚だしい」

「で、痴女皇国から紹介を頂いているのが…ミス・ギャラハンと…ネオブリティッシュ出身者でここの下の階のサブチーフが普段の顔という人物という触れ込みですな」

「実際には痴女皇国の動向を調査報告し、向こうの世界のブリテン連合王国と件のネオブリティッシュに送る連絡員だと」

「有り体に申しましてスパイですわね」

「だが、バード嬢…この国に対し密偵派遣は不可能。つまり彼女は痴女皇国お墨付きで公然とその業務についているそうだ。彼女、本当はネオブリティッシュが設けたスパイ専門の軍組織の構成員であり、痴女皇国には研修を兼ねての派遣だそうだよ」

「興味深い話ですな。未来の我が国から、密偵専業機関を作れと言われたようで」

「実際にマリアリーゼ陛下とクリス・ワーズワース聖父閣下からは情報収集分析機関設立を示唆されている。近い将来、必ず必要になるからとな」

「未来の英国王室の意向意見が入っている助言だと見て間違いはございませんわね…」

「そしてミス・バード。今回の北欧遠征同行だが、痴女皇国のみならずケイジロウ・マエダからも君が随行する件に難色を示されているのは聞いているかね」

「はい。通常の戦闘ではない事が予想されるため、生命の安全は保証出来ないから可能なら見合わせて欲しいとは伺っております。おりますが…」

「我々としても彼らの戦力や戦闘内容を知るまたとない機会だ。サー・パークスやサー・サトウには無理を言うが、ミス・バードを何がなんでも同行させて欲しい。そしてネルソン君も後押し。これは改めて海軍本部名目で受けた王室の密命だ。この際、馬を貸せなんざどうでも良い。場合によっちゃ、君を含めて海軍陸戦隊を貸し出してなんらかの小間使いもやぶさかではないと私も考えている」

「マリアリーゼ陛下やクリス閣下は我々の立場をよく理解頂いておられます。可能ならばバード調査官の戦場視察を叶えたいとは言質を頂いております」

「聖母様…ジーナ陛下はどうかね。彼女は名目的には皇帝の秘書官を束ねる立場であり、痴女皇国の国政には直接に携わっていない建前だそうだが」

「実際には影響力極大と見て良いでしょう。馬の話を聞いてからの対応はジーナ陛下指揮主導で痴女皇国は動いています。彼女は本国では軍人…それも将官の地位を持っている立場でもあると聞いておりますし」

「やれやれ。意思決定に関しては彼女たちの性質もあると思うが、動きの早さは見習いたいものだ。軍事にのろまは不要、そうは思わないかねネルソン君」

「は。愚か者の味方も出来れば不要にしたいところであります」

「君も言うようになってくれたな。その調子で我が海軍英国にありと行こう。公使閣下諸氏も国内一つまとめられぬ陸軍省の管轄を嘆かれるからこそ、この私や君をこの席に招いておられるのだ。精進するよう頼むぞ」

「で、ケイシーちゃん。こういう英国側の動向に関してだがっ」

「やですよマリアさんジーナさん。絶対に私にバードさんのお守りさせる気満々の顔じゃないですかっ」

「黒薔薇扱いのお手当プラス、クラブジュネスのお仕事の代わりの賃金保証するってっじゃんか…頼むよ…いけにえ作戦のせいで紫も黒も在庫放出大バーゲンセール状態なのに英国本国がやらかしてくれっからさ…聖院のメンツ借りて英国に偵察行かせる事態なんだよ…」

「純子さんの許可ももらっておる。そしてケイシーちゃん、いやケイシー情報部少尉。この任務の代行業務任命権限、フレミング室長に代わって現地のあたしが発令可能なのだが」

「やな予感がします」

「正解だ。ほうかご堤防トレーニング毎日2時間。それと北欧行きを天秤に掛けたまえ」

「ジーナ閣下がソニー・ビーン一族のように見えますっ」

「しゃあないやん…マリアが言う通りの状況やねんで…。恨むなら大英帝国を恨んでぇや…」

「ヤスイ・テンプルに行く交通手段の手配と引き換えに拝任受令いたしますっ」

「阿波内侍さんに頼みなさい…」


「外道さんどないしたん、茨木さん呼んで」

「いや、久々も久々やから仕舞い込んだ場所忘れてな。じーな様からは懲罰具倉庫にそれ用のタンスあるから探しといて言われとったんやけど」

「あー、これですねこれ。間違いないですよ。身長160cmだったかな。まぁ、半生体素材だからある程度は身体にぴったりくっつきますが」

「それにしても毒々しい色やな…未来の日本でこれ着て集団で踊るらしいねんけど、これ考えたやつ真剣に頭アレやで…」

「一見したら1号の方が露出高めで恥ずかしいんですけど、こっちも大概なので…」

「あまりの凶悪さに封印した言うてはりましたな」

「悦吏子ちゃんも着させられないよう注意してくださいよ…慣れない人には堤防抜きでもきついですからね」

「ああそうか、茨木は試着しとるんやな」

「流石に2号まで私専用は作らないでくれと。あ、1号で私用の包みがあるはずなんですよ。それも…あったあった、ちゃんとプラウファーネ用ってクリーニング札ついてるし。で、1号と2号各1着で…え、何ですかマリア様。アルトさん用も? はいはい。じゃあ1号1着2号2着、合計3着ですね。姉に渡しておきますよ。…いや、私も出雲のあれの留守番ありますから遠慮しますよ!普段ならともかく今回は特別に遠慮の上にも遠慮させてください!」

「珍しく茨木はんが焦ってはるな」

「1号なら茨木は慣れとるはずやねんけど…」

「2号着せられかけましたからね…あれ、頭のかぶりものがあるなしで全く印象変わるんですよ…ほらこれ。前にジーナさんとクリスさんが着て踊ってた時の映像。で…日本の私の名前じゃない茨城でこれ着て盆踊りめいた事するそうですけどね」

「おなごばっかしで踊るんか…」

「きち◯いの集団にしか見えへん…」

「更に1号の方もですね」

「え。これ着てわざとこんな写真撮らすんですかいな。それに周り、かめらかまえた男ばかりおりますけど…なんか目つきおかしいのばかりですやん」

「わしにこれしたら絶対全員食うてまうと思う。例えよりみつのおばはんに後で死ぬ目にあわされても食う自信があるっ」

「で、これまだ女の子でしょ…問題は」

「ぎゃあああああ!」

「お、お、おとこばかり…それもびじゅあるがいけてるやつばかしやったらええけどな…うち、逆にこいつら食べたない…食うたら腹壊すやろ…」

「精気吸うたったらよろしいやん。あのかめこいうのも食うより精気でっせ。おめこでけへんかわりに一人のおなごにむらがるんですやろ。溜めてるんちゃいますか」

「吸うたら吸うたでお腹壊しそうやな…読んではる人に機会があったら聞きたいねんけどな、みらいのにほんて、こんな変なんばかりなん?」

「姉さん…さすがにごく一部でしょ…」


「どないしたマリ公」

「かーさんこれのうち、どれ選ぶ?」

「なんやねんこのから◯りサーカスの人形みたいなけったいな衣装わ…」

「慶次郎さんの悪い癖が出た。あの人が傾奇者だっての忘れてたわ…」

「あーあーはいはい。しかし武装に見える姿はあかんぞ」

「だから南蛮風の道化衣装風味にしようとだな…スーツの方がいいんだけど乗馬があるだろ?それに実際に本人が着たかは別にしてだな、ほれ」

「毒盛り兄貴の衣装…ああ、慶次郎さん、毒盛りよりでかいな…串刺しも鎧以外はまともな服を持ってなさそうやし、美男公は美男公で鯖挟国風味ばかりやし…」

「あたしの悩みを理解してくれるか。この際だから何でもいい、民間人に見えて本人が納得しそうな奴をひとつだな」

「現地気候。ウプサラから森林限界までの自由恋愛国に今の気温データ取りや。森がある村やから北極圏ではないやろ」

「ふむふむ。米沢暮らしで寒さにはある程度慣れてるだろうけど…おい待ておばはん、何を見てやがる…」

「業務用制服販売業者のカタログに決まってるやろ。昔、沖縄出身で南方新地の子に頼まれてな。いかにもなOL制服とか茄子服のスカート丈を調整出来る業者がええ言うから、フットワークのブルゾンとかポロシャツとか頼んでた店に聞いてみたんや。ほな声潜めて、前にも風俗店向けに特注丈を納品した事がある言われてな」

「まさか…絶対に魔法少女プリティ・◯ル路線で行くなよ!」

「さすがにうちも良識はあるわいや。で…汚物は消毒というキーワードを思いついてな」

「アレーゼおばさまにも世紀末服渡しただろ!本人は意味分かって…たな…気に入ってるからいいか…しかしモヒらせるなよ!」

「話は最後まで聞けっ。で、天王寺や港区の旧本社の社食とか消毒頼んでた業者あるやん。ほれほれこんな感じのツナギ系」

「これはこれでお米の国の映画産業に怒られかねねぇだろ…間違っても背中にボンベやバックパックを背負わせんなよ…あと絶対本人の意見は聞いてくれよな…」


「ふーむ。威圧感を与えず、いざという時にはいくさ用に使えるか…大将殿、これは刀で突き切りされた場合はどうなるのかのう」

「はっはっはっ、あたしがその辺の手は抜かないよっ。アルト、リトルクロウ貸せ」

「はいはい。つくのははもののほうで」

「おめーらじゃねーんだから柄の方使うかよ…てりゃあっ」

「なかなか手つきがよろしいのう。ふむ、人肌まで刃が通らぬ上に切っても繋がるのか…」

「更にこれでどうよ。ダリア…クリスベクター、プリーズ。対人用の通常弾だよな?」

「ええ、特殊弾頭は入れてませんね」

「うっしゃ。.45ACPのフルオートワンマガジンだからこの時代の下手なマスケットくらいの威力あるだろ。でりゃああああああ」

「片手撃ちしてこれだけ暴れないのも凄いですよね」

「そんかわり変な構造でオーバーホールやバレル交換がめんどいんだけどな…ちなみに慶次郎さん、この鉄砲を普通の金筒に使うとこうだ。マガジンチェンジして、と。うりゃあああああ」

「ふむふむ。柔らかめの具足なら抜かれてしまうのじゃな。で、その服ならば弾丸たまも弾くと」

「ただ、衝撃までは緩和し切れないから中にプロテクター…部分部分を守る当て物つけて羽織って欲しいんだわ。こんなのね」


「…ねぇ、まりり。なんか恨み、あんの?」

「こないだの件で堤防に連れて行く代わりだ。で、これから大変に貴重かつ高価な特殊弾丸のテストをするために、あえてこのどピンクなオモチャを用意した」

「あのさぁ…ダリア、見てないで助けてよ!」

「あの…理恵さん? あなたはマリア様の長年のお友達です。ですがあたしからすると、一応義理の親扱いでして…更に上司かつ君主です。逆えると思いますか? それにね…これ、絶対に堤防より楽だと思うよ?」

「で、今現在のりええの姿を説明すると、まず杭に縛られている。そして格好は慶次郎さんに着せようとしている微生物制御や害虫駆除用のツナギ服を模した耐弾・耐刃スーツだ。むろん、その下にはこれまた慶次郎さんに説明した防弾プロテクターを着込ませている状態だ。そして念のために陸上戦闘部隊用のボルトレスタイプ…ヘルメット本体にオプション装着用のネジや穴の類が一切開いたりついていないプロテクションヘルメットを被せた上で、更に顔の前にクリアタイプのフェイスシールドを装着させている。おまけにりええは十万卒である。つまり、このFN P90が仮に実銃だったとして50連マガジン全弾叩き込んでも1秒で再生するのである。頭吹き飛ばそうが心臓撃ち抜こうが、りええ単体でも細胞1個残ってて精気が充分に供給されるならば余裕で生き返るのだっ」

「だからと言ってね!いくらそのどピンクなモロにオモチャにしか見えないものでもさ、変態なスイス人が全裸寸前の姿でそれ持って奇声上げながらサバゲに興じるような変態マシンガン向けないでよ!」

「話は最後まで聞けりええ。仮にこれが実銃なら、さすがにダリアは身を挺してお前の前に飛び出して自分が弾丸を受けると思うよ?それに新開発の弾丸のテストだっつったろ。これがいけにえ村で使う予定の新開発・マイクロVT信管付き炸裂弾なのだっ」

「えーとね理恵さん。これに入ってるのって、早い話が駄洒落菌変種を相手にぶちまけるための専用弾丸なんですよ。何かの固形物に着弾する1メートルくらい手前でバンっと破裂しちゃうんです。ただ、そんなややこしい仕掛けをちっちゃな弾の中に仕込んでるので弾丸の値段が結構高いのですよ。だからこのピンクの変態マシンガンには10発しか装填していません。それにこれはオモチャなのです。あくまでオ・モ・チャ」

「なんかダリアがニヤニヤしてるのが気に食わないわねっ」

「ふふふふふ。マリアさんが何の見返りや褒美もなしにこう言う行為をすると思いますか(昔はしたけど)」

「ダリアから余計な副音声が流れた気がするが気にせずに言おう。りええ。ダリアの手にあるものを見るんだ」

「げ!それは旅行会社のJR関係チケット出力端末から打ち出されたと思しき指定券…!」

「痴女種の視力なら文字も読めるはずだぞ?ほーれほーれ」

「げぇえええ、それ瑞○の7号車のチケットじゃん!どうやって押さえたのよ!」

「ふっ、痴女皇国の資金力を舐めてもらっては困るよりええ君。宮内省からゴリゴリ押し込ませて頂いてねぇ、一編成丸ごと貸し切って新大阪から米沢まで臨時列車を組んでもらったのだよ…」

「なぜ米沢…あ、そーか、慶次郎さんのいたとこ…○風なら米坂線走れなくもないか…」

「まぁそう言う事だ。ちなみに君がこの弾丸試験任務を拒絶する場合、このチケットは謹んで慶次郎さんとおまつさんに差し上げさせて頂くとしよう。エクストラベッドを入れたら伽子さんも入れるしな。あー、ダイナープ○ヤデスのご飯楽しみだなー」

「むぐぎぎぎぎぎまりり汚いめっちゃ汚いぞっ!いくら何でも金と権力であれ1編成丸っと貸し切りするって普通できないわよ!」

「ほほほほほ。金とはこういう風に使うのだよっ」

「ちなみにマリアさんが1編成丸ごと借り切ってるって言ったのに注意。つまり本来ならいけにえ作戦で頑張ったメンバーで乗ろうよって事です。なお、続行便用とやらで四季○とかいうのも借り切ってますから百人くらいは何とかなるらしいですよ」

「だよなー、りええは作戦参加しないもんなー。でもさー、人質役も欲しいしさー。理恵ちゃんは賢いからきっとSENKAな格好して人質の一員にもなってくれるよねー」

「ぬぐぉおおおおお…それでダリアも笑ってんのか…」

「うん。理恵さんの性格ならよほどの事がない限り断らないだろうって思ってますから。仮にここに初代様と乳上とるっきーが来て理恵さん相手に林間学校始めても、今ひらひらさせてるコレと引き換えなら、絶対飲むだろうとあたしも思うし」

(えーと智秋です。…理恵さん…マリアさんは本当に列車を貸し切ってます。四○島と瑞○風に乗務するSPの手配頼まれましたから)

「うぐ…わかったわよとっとと射ちなさいよ!」

「よし。気が変わらないうちにぱらたたっと。おー連射はえー」

「…げほほほっ!本当に手前でぱかぱか炸裂してるわね…ってまりり。まさかこれ本当の駄洒落菌じゃないでしょうね!」

「安心しろ。これはあくまで動作試験用だから無害な粉だ。あたしもそこまで無茶はしねぇよ…ウィリアム・テルじゃないんだから…で、その粉の正体なんだが、これ実は乾燥インポタケを刻み倒した上に乳鉢で丹念にすり潰してだな」

「待てやこらまりり。インポタケって乾かして干物にしたら名前と真逆の効果に変わるんでしょーが…うわぁああああ!」

「はっはっはっはっはっ効き目が出たようで何よりだよ。それにダリアを側に置いているのがあたしの優しみだ。いやー、あたしも丸くなったよなー」

「ですよねーマリアさんの姿が仏のようで」

「二人で和やかに談笑してんじゃないわよさっさとこのエロ鞭ほどきなさいよ!あとプロテクターのせいでちんぽが痛いのよ!ダリアも早くこれ何とかしてええええええ」

「ちなみにこのP90だが」

「どう見ても硝煙にしか見えない煙出してましたし、発射速度や音がエアガンや電動ガンのそれじゃなかったですね。とどめにグリップの下側あたりから金属の筒がパラパラ落ちてましたね。はっはっはっ」

「いやークリスベクターより反動それなりだけど、グルーピング性能いいよなー。りええの顔の前だけで見事に十発全部パンパンパン!って爆竹みたいに弾けてたもんなー。ちなみにP90の実銃は右利き左利きを選ばないよう本体下側から排莢すんだぜっ」

「ごらぁ!まりり…あんたねー…」

「じゃあ理恵さん借りますね。早退でペントハウス連れて行くって事で」

「おうきばれよー」

「まりり!覚えてなさいよ!」

「…大将殿も割と根に持つのだな…わしも金沢出奔時に利家相手に無茶をやらかしたが。はっはっはっ」

「ああ、氷水風呂の件ね。あれ知ったとき大概だと思ったけどさー。まあダチといえど親しき仲にも礼儀は必要だよねっはっはっはっ」

「で、悟洞さんのながつつ…銃なんだけど、どっちにしとく?両方持って行く?」

「そうだな。確かに話の通りで三発しか弾が入らない奴が的に当てやすかった。だが、村人が百人くらいいた場合だな。話からするとさっきの短銃たんづつ、骨や捨丸に預ける気かね?」

「うん。それで、悟洞さんは隠し持ち用にこれ使って欲しいのね。こういう感じでちょっと反動大きいけど、30発射てるから」

「これで30発なぁ、本当に火縄(銃)でちまちまやってられん時代が来るのだろうな」

「あとね、こんだけのものだから一人で扱うの難しいかも知れないんだけど、こういうのあります。流石に大きくて重いから三人がかりで扱う訳だし、うちの母親の着込む鎧に箱詰めしてくっつけとこうと思うけどね。九二式重機関銃って言って後々の日の本で作られる連発銃。これもこんな感じでぱぱぱぱぱ・ぱ・ぱってちょっと独特な感じで音が出るけど、狙いが正確で狙撃にも使えんのね」

「なるほど…しかし、これがあれば長篠の戦いとか何挺も火縄を用意しなくても良いな。あっという間に百や二百の騎馬へ弾丸を浴びせられるじゃないか。長谷堂でこれがあればと思ったが、逆に、敵がこれを持っていたらと思うと普及して欲しくなくもある」

「ま、この世界でこれをばら撒いたら困った事になるから、悟洞さんの生きてる間に戦争では使わせない作らせないようにするつもりだから安心してね」

「俺には何かないんですか」

「えっとね、捨丸さんにはね、まずこれが使えるか。あたしが見本見せますね」

「何すかこの蓮根みてーなものは…おう、なるほど、こりゃあ玉じゃないが焙烙玉と見た」

「そそ、で、この前の握り棒を左手で握って右手でこう構えて…すぽぽぽぽんっと」

「ふむふむ。で、さっき向こうで言ってた駄洒落が止まらなくなる毒霧を撒き散らすと。ただ、弾の飛んで行く距離が少し短すぎやしませんかね。あたしらはあくまで杭打ち役がお役目を果たすまでの足止め役でしょう」

「じゃあ、こっちのちょっと大きめのと…それからこの種子島くらいの大きさの短筒ね。こっちの蓮根みたいな弾倉には32発入ります。で、こっちは15発。両方とも的の前で爆発してぶわっと霧を撒き散らすから」

「なるほど、わらわら寄ってきた時にはこれで倒すと。この種子島みてぇなのは連発なんですな」

「そうそう。ここの板の位置をこうすると全自動。引き金引いたら勝手に弾がなくなるまでぱんぱん撃てるから。で。15発の方はいちいちここを引いて次の弾込めるのね」

「まぁでも、種子島に次の弾を込めるよりは遥かに早えぇよな」

「それじゃ、あたしはこの蓮根にしますか」

「え、骨さん、いいの?」

「敵は百人からいるんでしょう。とりあえず弾の飛ぶ距離は大体分かりましたから、まず悟洞さんがある程度数を減らして、そしてあたしがその次。で、撃ち漏らしを捨丸さんって具合で」

「まぁ妥当よね。じゃ、それで仮想ゾンビ…村人が杭を打ち込む場所に襲ってきた想定で鉄砲を使ってみましょう」

「わたくし達は何をすれば良いのでしょう」

「とりあえずせんかSENKAっぽく見える練習とか言われたのですが」

「琴を弾く練習はしました」

「今のわたしのような格好をさせられますから、あとは引き立てられていれば良いらしいですよ」

「いや、友人の室見に比べれば…って何であたしまで奴隷役なのよ!」

「どうやら紅毛の方と日の本組では奴隷の役どころが違いますようで」

「服を着替える合図には注意してくださいね」

「まぁ、我々は日本組と違い、貴人奴隷の扱いらしいですから服も乱されずらしいですわね」

「乳上も大変ですわね」

「こういうのはマリーと乳上のようなリアル拉致られSENKAで焼け出され組だけで良いのでは?私は最初は親の都合で聖院行かされただけで、別に痴女皇国に誘拐されたわけじゃないんですよ!」

「メーテヒルデさん…マリア陛下がああなると止められるとお思い?」

「乳上に言われた場合説得力当社比三倍なのですが」

「なぁ阿波内侍。そち、出雲でよかったであろ?」

「判断に苦しみまするが、少なくとも河原で芸をするがごとき才が必要なのはわからせて頂きました」

「ただ、今来てる連中、あれに加わりたいとかぬかすやつがおおうてのう。朕も悩むのじゃ」

「半分遊んでおられる気もいたしまする」

「あそこのいつもじゃ。気にせず励め」


「おやミス・ケイシー、何でしょうかその包みは」

「えー、バード調査官の北欧視察申請について痴女皇国皇帝室の許可が下りました。ただ…」

「何か嫌な予感がいたしますわね」

「現地は危険な戦場になる可能性極大。私がご一緒しますが、防護服を着用頂きます。そして最低限の行動訓練として研修を受けて頂きます。ご了承ください」

「つまり、拒否すれば連れて行って頂けない…」

「ご理解が早くて助かります。では参りましょう」

「え?え?ちょちょちょっとお待ち下さいませ!」

「江戸城付近の演習場と智秋記念牧場内の野外訓練場での研修コース完遂、それが条件ですよ」

「ひいいいい?あたくしは身体が…って脊髄治療頂いてますわね…つまり逃げられないと…」

「拒否は任意です。しかし果たして断れるお話でしょうか?」

「いやあああああああ」

(私もバードさんがはねっかえりなの聞いてますからね。ま、少々しごかせて頂きましょ。これでもNB下士官陸戦訓練課程卒業しておりますし、あれよりは楽なプログラム、ジーナさんと相談して組みましたから!ほほほほほ!)
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

アルバイトで実験台

夏向りん
BL
給料いいバイトあるよ、と教えてもらったバイト先は大人用玩具実験台だった! ローター、オナホ、フェラ、玩具責め、放置、等々の要素有り

アイドルグループの裏の顔 新人アイドルの洗礼

甲乙夫
恋愛
清純な新人アイドルが、先輩アイドルから、強引に性的な責めを受ける話です。

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

淫らに、咲き乱れる

あるまん
恋愛
軽蔑してた、筈なのに。

自習室の机の下で。

カゲ
恋愛
とある自習室の机の下での話。

処理中です...