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ほ座
誓い合う星々④♥
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スハイルは再び体勢を変え、先程まで舐められた蕾と大きく膨らむ精留塔の先を口付けさせた。塔から溢れる透明な蜜を暫し蕾に塗りつけると、意を決したように腰を降ろし、蕾の口が華開いていく。
「ア、アァァ……はっ……んん……!!」
「よく見える……俺を飲み込んで……はぁ、あぁ……中がうねっている……」
「レゴール……嬉しいのです。貴方とまたこうして一つになりたかった……! 貴方と愛を貪りたかった……!」
スハイルは蜜壺を進む精留塔の大きさに歓喜して、腰を仰け反らせて絶頂していた。そのまま腰を振り、卑猥な水音をグポグポと鳴らして塔の出し入れを見せてあげる。
この感触が懐かしく愛おしい。スハイルの声は甘く震えて蕩け、艶美にしなる腰と熟れた愛合部を見せつけて、今までにないぐらい卑猥な自分を曝け出す。もうこんな感情は持てないものだと思っていたから、全身を使って愛していると現したい。
その切ない想いにレゴールも胸が張り裂けそうだった。全身の痛みよりも、今は先に逝ってしまう悲しみの方が遥かに苦しい。あんなに愛し合ったのに一人遺してしまうスハイルの事を考えると、自分の不甲斐なさやるせなさで頭をかち割りたいほど怒りと絶望に打ちひしがれる。
レゴールは恋人の姿に呼応し、自分の上で踊る腰を掴み塔を打ち付けた。艶やかな輪舞が突然力任せに下から突き上げられ、深く組み合う髄奥の刺激に絹のような赤い髪が宙を舞う。
「――あぁっあぁっ、ぁぁあ!! ――あぁ! ――っっはぁぁぁん!!」
レゴールの腰は力の限り奥宮の門戸を突いて貫いた。スハイルの白く細い身体がビクンビクン強い電流を与えられる度、蜜壺を行き来する精留塔をきつく抱き締める。
二人は心が高揚し、意識が光の中に昇華されていった。甘い啼き声も上擦っていく。上下に振り回されるスハイルの精留塔とその不埒な姿も相まって、無心で互いの愛を貪り続ける。
その瞬間、二人の精留塔から白い愛液を吐き出し、レゴールの精は髄奥に、スハイルの精は空に飛び散ってレゴールの胸や顔に飛沫した。だがレゴールはまだまだ愛を注ぎたいと、白液で汚れた身体のまま再び腰を打ちつけ、更なる絶頂を与えようとする。
「あぁっ! あぁっ! ぁぁあん!! ――ダメですっ、これ以上やったら頭が飛んでしまう……!!」
「――飛んでしまえ!! お前の、最高に悦ぶ顔が見たい!!」
「――あぁぁん!! きもち、いぃ!! も、もう……!! 出るっっ! ――イっくぅ!!」
スハイルの背が弓形に大きくしなり、天に向かって深い絶頂の叫び声を上げた。下腹部の激しい痙攣と共に振り回されていた精留塔から噴水の如く精水が噴き出し、レゴールの顔、身体、褥、天蓋までをも濡らしていく。
「あぁぁんっ!! あぁぁっ、止まらない……!! 気持ち良く、て……精水がっ、んぅぅん!! あぁん、はぁんっ、あぁぁぁん!! あぁぁっ、だめぇぇぇ!!」
スハイルの泣いて懇願する姿に、レゴールは笑みを浮かべながら腰を打ち続けていた。奥宮を掻き回して愛し続ける間、タガが外れた様にスハイルの精水が噴き出し続ける。
髄奥がずっと痙攣し続けていた。体内を埋め尽くす精留塔をキュウキュウと締め付け、奥宮に侵入した兜を舐め回す様に窄ませてもっと愛液が欲しいと鈴孔を吸い続ける。
レゴールもその感触と愛する人の精水を浴びて、恍惚な笑みを浮かべていた。そして二人の腰の波が合わさったと同時に一番深い所で精液を注入し、それは幾度も繰り返されて最期の時を惜しんだ。
――やがて精を出し尽くした二人は、愛液で濡れたままの身体を抱きしめ合い、肌の温かみを噛み締めていた。
下腹部はまだ深く繋がったままだ。レゴールは子供の頃の様にスハイルの胸元に自身の顔を埋め、半ば甘える様にして残された時間を静かに過ごした。
「――スハイル」
「はい、レゴール……」
「さっき、お前が精水を与えてくれただろう? それが今、守護星の糧になって……新たな星雲としてお前の粒子を噴き出している……」
「そうなると……新しい命の中に、貴方と私の星質を宿す子が産まれるかもしれませんね……」
嬉しそうに話すスハイルに、レゴールは満面の微笑みを浮かべてゆっくり頷いた。
「もしそういう子が現れたら……名は『ムーリフ』と、名付けて欲しい……」
「ムーリフ……?」
「アル・スハイルとアル・ムーリフ星……」
「貴方と誓い合って産まれた星……素敵な名ですね。必ずや、相応しい御子に授けましょう……」
「あぁ、頼む……」
レゴールの身体は内面から輝き、それは次第に強くなっていった。光が大きくなり、白くなり、光の粒が分離し始めて大気と混じり昇華されていく。
超新星爆発で亡くなる星ビトの身体はこうやって死を迎えるのだと、スハイルはその様子を静かに見つめていた。
愛した人が消えていくというのに、何故だか今はひどく冷静で自然の成り行きを受け入れる自分がいる。
きっとレゴールが生きる目的を与えてくれたからだ。二人の星質を持つ子供を見届け、近い将来天上で再会した時には、その子の様子を一つでも取り逃さずレゴールに伝えなくてはならない。それが今はとても楽しみだった。
「……ありがとう、スハイル……あり、が……と、う…………」
「レゴール……私こそ……」
胸に寄りかかっていた重みも、抱き締めていた感触も薄れていく。体内で一つになっていた異物感も無くなり、レゴールの背を覆っていた自身の腕の形だけが虚しく残る。
細胞一つ一つが光の粒となり、小さな粒が分離して次々に空へ舞い上がっていく。その光達はスハイルを名残り惜しむようにキラリと照らし、褥の中を光の妖精となって音もなく消えていった。
「ずっと、愛しています……レゴール……」
その直後、夜空の一角で大きな爆発が起こった。正にレゴールの守護星が超新星爆発を起こしたものである。夜空が一瞬だけ昼間のように明るくなり、その衝撃波で木々を強くしならせるほどの暴風が辺りを駆け抜けてゆく。
と同時に、部屋の外で待機していた侍従達がスハイルの元へ駆け入ってきた。掛け布を被っただけの裸のスハイル一人だけを見て、そこに先程までいた筈のレゴールの姿を視線で探し回り、誰もが膝を震わせてその場に泣き崩れた。
「我が王は、私に次の王を見届けよと仰いました……私はその使命を全う致します……」
嗚咽が響き渡る部屋の中、決意の籠る声色でスハイルは皆に伝えた。只、彼の頬には、一粒の涙が流れ落ちた。
「ア、アァァ……はっ……んん……!!」
「よく見える……俺を飲み込んで……はぁ、あぁ……中がうねっている……」
「レゴール……嬉しいのです。貴方とまたこうして一つになりたかった……! 貴方と愛を貪りたかった……!」
スハイルは蜜壺を進む精留塔の大きさに歓喜して、腰を仰け反らせて絶頂していた。そのまま腰を振り、卑猥な水音をグポグポと鳴らして塔の出し入れを見せてあげる。
この感触が懐かしく愛おしい。スハイルの声は甘く震えて蕩け、艶美にしなる腰と熟れた愛合部を見せつけて、今までにないぐらい卑猥な自分を曝け出す。もうこんな感情は持てないものだと思っていたから、全身を使って愛していると現したい。
その切ない想いにレゴールも胸が張り裂けそうだった。全身の痛みよりも、今は先に逝ってしまう悲しみの方が遥かに苦しい。あんなに愛し合ったのに一人遺してしまうスハイルの事を考えると、自分の不甲斐なさやるせなさで頭をかち割りたいほど怒りと絶望に打ちひしがれる。
レゴールは恋人の姿に呼応し、自分の上で踊る腰を掴み塔を打ち付けた。艶やかな輪舞が突然力任せに下から突き上げられ、深く組み合う髄奥の刺激に絹のような赤い髪が宙を舞う。
「――あぁっあぁっ、ぁぁあ!! ――あぁ! ――っっはぁぁぁん!!」
レゴールの腰は力の限り奥宮の門戸を突いて貫いた。スハイルの白く細い身体がビクンビクン強い電流を与えられる度、蜜壺を行き来する精留塔をきつく抱き締める。
二人は心が高揚し、意識が光の中に昇華されていった。甘い啼き声も上擦っていく。上下に振り回されるスハイルの精留塔とその不埒な姿も相まって、無心で互いの愛を貪り続ける。
その瞬間、二人の精留塔から白い愛液を吐き出し、レゴールの精は髄奥に、スハイルの精は空に飛び散ってレゴールの胸や顔に飛沫した。だがレゴールはまだまだ愛を注ぎたいと、白液で汚れた身体のまま再び腰を打ちつけ、更なる絶頂を与えようとする。
「あぁっ! あぁっ! ぁぁあん!! ――ダメですっ、これ以上やったら頭が飛んでしまう……!!」
「――飛んでしまえ!! お前の、最高に悦ぶ顔が見たい!!」
「――あぁぁん!! きもち、いぃ!! も、もう……!! 出るっっ! ――イっくぅ!!」
スハイルの背が弓形に大きくしなり、天に向かって深い絶頂の叫び声を上げた。下腹部の激しい痙攣と共に振り回されていた精留塔から噴水の如く精水が噴き出し、レゴールの顔、身体、褥、天蓋までをも濡らしていく。
「あぁぁんっ!! あぁぁっ、止まらない……!! 気持ち良く、て……精水がっ、んぅぅん!! あぁん、はぁんっ、あぁぁぁん!! あぁぁっ、だめぇぇぇ!!」
スハイルの泣いて懇願する姿に、レゴールは笑みを浮かべながら腰を打ち続けていた。奥宮を掻き回して愛し続ける間、タガが外れた様にスハイルの精水が噴き出し続ける。
髄奥がずっと痙攣し続けていた。体内を埋め尽くす精留塔をキュウキュウと締め付け、奥宮に侵入した兜を舐め回す様に窄ませてもっと愛液が欲しいと鈴孔を吸い続ける。
レゴールもその感触と愛する人の精水を浴びて、恍惚な笑みを浮かべていた。そして二人の腰の波が合わさったと同時に一番深い所で精液を注入し、それは幾度も繰り返されて最期の時を惜しんだ。
――やがて精を出し尽くした二人は、愛液で濡れたままの身体を抱きしめ合い、肌の温かみを噛み締めていた。
下腹部はまだ深く繋がったままだ。レゴールは子供の頃の様にスハイルの胸元に自身の顔を埋め、半ば甘える様にして残された時間を静かに過ごした。
「――スハイル」
「はい、レゴール……」
「さっき、お前が精水を与えてくれただろう? それが今、守護星の糧になって……新たな星雲としてお前の粒子を噴き出している……」
「そうなると……新しい命の中に、貴方と私の星質を宿す子が産まれるかもしれませんね……」
嬉しそうに話すスハイルに、レゴールは満面の微笑みを浮かべてゆっくり頷いた。
「もしそういう子が現れたら……名は『ムーリフ』と、名付けて欲しい……」
「ムーリフ……?」
「アル・スハイルとアル・ムーリフ星……」
「貴方と誓い合って産まれた星……素敵な名ですね。必ずや、相応しい御子に授けましょう……」
「あぁ、頼む……」
レゴールの身体は内面から輝き、それは次第に強くなっていった。光が大きくなり、白くなり、光の粒が分離し始めて大気と混じり昇華されていく。
超新星爆発で亡くなる星ビトの身体はこうやって死を迎えるのだと、スハイルはその様子を静かに見つめていた。
愛した人が消えていくというのに、何故だか今はひどく冷静で自然の成り行きを受け入れる自分がいる。
きっとレゴールが生きる目的を与えてくれたからだ。二人の星質を持つ子供を見届け、近い将来天上で再会した時には、その子の様子を一つでも取り逃さずレゴールに伝えなくてはならない。それが今はとても楽しみだった。
「……ありがとう、スハイル……あり、が……と、う…………」
「レゴール……私こそ……」
胸に寄りかかっていた重みも、抱き締めていた感触も薄れていく。体内で一つになっていた異物感も無くなり、レゴールの背を覆っていた自身の腕の形だけが虚しく残る。
細胞一つ一つが光の粒となり、小さな粒が分離して次々に空へ舞い上がっていく。その光達はスハイルを名残り惜しむようにキラリと照らし、褥の中を光の妖精となって音もなく消えていった。
「ずっと、愛しています……レゴール……」
その直後、夜空の一角で大きな爆発が起こった。正にレゴールの守護星が超新星爆発を起こしたものである。夜空が一瞬だけ昼間のように明るくなり、その衝撃波で木々を強くしならせるほどの暴風が辺りを駆け抜けてゆく。
と同時に、部屋の外で待機していた侍従達がスハイルの元へ駆け入ってきた。掛け布を被っただけの裸のスハイル一人だけを見て、そこに先程までいた筈のレゴールの姿を視線で探し回り、誰もが膝を震わせてその場に泣き崩れた。
「我が王は、私に次の王を見届けよと仰いました……私はその使命を全う致します……」
嗚咽が響き渡る部屋の中、決意の籠る声色でスハイルは皆に伝えた。只、彼の頬には、一粒の涙が流れ落ちた。
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