7 / 9
第七話.アシスト
しおりを挟む
混雑した通勤ラッシュ時の電車を下車した私三杉 淳子と山王丸 和夫は、偶然出会した足を挫いて困っていた背が高く白髪頭のおじさんをそのまま放って置く事が出来ず、その重いおじさんを介抱して駅を出たのです?
まあ、そこ迄はいいのですが・・・
そのあと、急いで自負テレビに向かうも結局、
二人は初日2日目で遅刻をしてしまいました。
そして部長に深々と頭を下げているそんな最中に・・・あのおじさんが突然現れたのです?!
────
──
本郷☆「おじさんって・・・おい?」
部長『これ三杉君? 君は何て事を言うんだ。この方は・・・』
?「いやいや! いいんだ・・・この二人には、先ほど世話になってなぁ・・・本当に助かった。改めて礼を言わせてもらう、ありがとう!」
三杉♀「いえいえ! そんな・・・足の方は、大丈夫なんですか?」
?「あーなに・・・大丈夫だ。軽く捻っただけだ。
まあ、念の為にあとで見てもらうがな・・・」
山王丸♂「あのう・・・この方は?」
呆然とおじさんを見つめる山王丸さんは、気になるそのおじさんの正体について部長に尋ねると・・・
部長『・・・本当に何も知らないようだね。
では二人共、よく聞くように・・・この方こそ、我々のいる・・・この自負テレビの最高経営責任者及び代表取締役で社長でもある・・・
"大山 益夫"さんだ?』
♀「しゃ、しゃ」 ♂「社長!?」
社長「そうだったか・・・それは良かった。
わが社の新入社員だったか・・・そうか・・・ふふ・・・
ふはははは(笑)
新人の二人よ?
・・・ナイスアシストだ!
ハハハハハハ(笑)」
ただ大きな声で笑い。その大きな姿で我社の社長・大山 益夫は去って行きます。
──部長『・・・お気をつけて』
☆「・・・社長、エライ上機嫌だなぁ?
本当に足・・・だいじょうぶか?
・・・部長? オレ今年でここ21年なるけど、社長が新人を褒めるの初めて見ましたよ!」
部長『ああ、私もだ。ここに勤めて30年以上になるが・・・こんな事は初めてだ』
☆「部長! この二人がここを背負うの3年後とか言ってましたね? いや1年後・・・来年ですよ!」
部長『ハハハ、本当にそうなるかもしれんな?』
☆「おい! やったなぁ! お前ら? この件でかなり評価上がったぞぉぉ、えぇー?」
♂「いや! 僕は別に・・・それに最初に手を貸したのは三杉さん・・・」
♀「いや? 私は、そんなつもりじゃ・・・」
☆「分かってるよ? そんなこと・・・だが。遅刻には変わりないよな?
・・・部長、この二人に罰を与えましょう?」
部長『うん? どんな罰をだね?』
☆「この二人に・・・
"10分ニュース"のアシスタントをやらせましょう? 昼前と正午過ぎを・・・ひとりずつ!」
♀「えー!?」
♂「ちょちょっと! そんなぁ?」
─本郷さんたら。いったい何を言い出すかと思えば唐突にニュース番組のアシスタントをやれですって?! ムチャ振りにも程ってものがあります!
──部長『はぁーん・・・それはいい案だ。よし! では、三杉君は・・・pm12:00前を? 三王丸君は・・・じゃあ pm13:50を頼む?』
♀「待ってください! まだ私たちは、報道のイロハも分かってないのに・・・そんないきなり・・・あんまりです!」
☆「なーに! 心配するな? ただニュースを読むアナウンサーの横に座って・・・原稿を渡しゃあいいんだよ? それとも何か・・・社長のアシストは出来ても・・・
報道のアシストは出来ねぇって言うのか?
おい・・・さんのう?」
♂「あのぅー・・・え、いやぁ!」
♀「そんなこと・・・いきなり・・・」
☆「出来る! 出来る! 二人なら簡単に・・・そうか・・・山王も三杉ちゃんも・・・俺の案には反対か・・・」
♂「・・・もう分かりましたよ?! やりますよ・・・はい、やります!」
☆「よーし! 決まりだ?」
♀「もぉぉ・・・信じられない・・・」
部長『ある程度、報道局の状況を見てから判断するから・・・そんなに心配する必要はないよ?
・・・なーに、君たちならきっと出来るよ?』
──こうして三杉山王丸の新人二人は、入社二日目でいきなり!
まだ何も分かっていないに等しい・・・
"ニュースを読む"?! 現場を経験する事になり、
緊張する中、昼前と正午過ぎの自負テレビ・・・
"BS10分ニュース"
のアシスタントをヒヤヒヤしながらこなし!?
何とか無事に・・・終えること出来ました♪
そしてそのあと・・・
──pm14:08 自負テレビ18階.Kスタジオ前
♂「はぁぁぁ、終わったぁぁぁ・・・緊張したぁぁ・・・もう口の中がカラカラだぁぁぁ」
♀「三王丸さん! お疲れ様♪」
♂「あ、三杉さん? ・・・お疲れ様です!」
☆「・・・おお、さんのう・・・お疲れ・・・ほい緑茶?」
♂「お疲れ様です・・・あっ? どうも!」
☆「ほい? 三杉ちゃんも・・・」
♀「あっ、どうも! いただきます♪」
☆「じゃあ、上の休憩所に行こう? そこの方が静かだ」
ようやく緊張から開放された二人は、本郷さんからの緑茶を片手に上にある休憩所に向かいました。
─pm14:12 自負テレビ20階.休憩所
☆「どうだった?」
♀「なんか・・・少しほっとしました」
☆「悪くはないだろ? ・・・二日目でこういうのも」
♀「・・・はい。でも・・・10分っていう時間がこんなに緊張したのは・・・ほんと生まれて初めてです?」
☆「うん・・・さんのうは、どうだった?」
♂「いやぁー、もう緊張で口の中がカラカラになったり・・・もう・・・こう・・・あー・・・何だろう?」
☆「表情が固かったぞー? さんのう・・・でも、悪くはなかったよ? 二人とも」
♀「・・・」 ♂「・・・」
☆「別に二人にプレッシャーかけてるつもりはないんだ。
まぁ来年には局を背負ってるって言ってる時点で相当のプレッシャーをかけてるだがなぁ?」
♂「ハハ」 ♀「・・・」
☆「三杉さんは、十代の時に特別な経験をしているだろ? それが嫌な思い出かもしれないが・・・」
♀「・・・」
☆「三王丸は、面接の時に大都市と地方の在り方について話していたんだよな? お互いが離れ過ぎているとも・・・」
♂「・・・」
☆「で、今日の朝の出来事だ? こう・・・何か期待したくなるような要素が・・・君らにはあるんだ。
こう・・・どう言ったらいいのか分からんが・・・
変えてくれるんじゃないかと・・・
まぁ、だからといって人助けだは、ニュースのアシスタントやれだの・・・このあとは、まだまだ報道局の雑用があるだの・・・二日目でそりゃないわって・・・なるよな・・・普通は?」
♂「いやぁぁぁハハハハ」
♀「ふふ♪・・・でも楽しいです? 本当に・・・」
☆「楽しい? ・・・そうかぁ・・・楽しいか?」
♂「ええ、なんか・・・こういう経験を出来たんで・・・さて次は何が来るのかな? って気になります?」
♀「そう・・・次は何でしょ?」
☆「・・・どうやら余計な心配だったなぁ・・・うし!
じゃあ行くか?! 次の仕事?」
♂♀「はい!」
入社2日目で経験したこの突然の出来事は・・・
私三杉と三王丸さんにとって大事な経験となり、
あとの報道部員としての"姿勢"へと繋がっていきます。
まあ、そこ迄はいいのですが・・・
そのあと、急いで自負テレビに向かうも結局、
二人は初日2日目で遅刻をしてしまいました。
そして部長に深々と頭を下げているそんな最中に・・・あのおじさんが突然現れたのです?!
────
──
本郷☆「おじさんって・・・おい?」
部長『これ三杉君? 君は何て事を言うんだ。この方は・・・』
?「いやいや! いいんだ・・・この二人には、先ほど世話になってなぁ・・・本当に助かった。改めて礼を言わせてもらう、ありがとう!」
三杉♀「いえいえ! そんな・・・足の方は、大丈夫なんですか?」
?「あーなに・・・大丈夫だ。軽く捻っただけだ。
まあ、念の為にあとで見てもらうがな・・・」
山王丸♂「あのう・・・この方は?」
呆然とおじさんを見つめる山王丸さんは、気になるそのおじさんの正体について部長に尋ねると・・・
部長『・・・本当に何も知らないようだね。
では二人共、よく聞くように・・・この方こそ、我々のいる・・・この自負テレビの最高経営責任者及び代表取締役で社長でもある・・・
"大山 益夫"さんだ?』
♀「しゃ、しゃ」 ♂「社長!?」
社長「そうだったか・・・それは良かった。
わが社の新入社員だったか・・・そうか・・・ふふ・・・
ふはははは(笑)
新人の二人よ?
・・・ナイスアシストだ!
ハハハハハハ(笑)」
ただ大きな声で笑い。その大きな姿で我社の社長・大山 益夫は去って行きます。
──部長『・・・お気をつけて』
☆「・・・社長、エライ上機嫌だなぁ?
本当に足・・・だいじょうぶか?
・・・部長? オレ今年でここ21年なるけど、社長が新人を褒めるの初めて見ましたよ!」
部長『ああ、私もだ。ここに勤めて30年以上になるが・・・こんな事は初めてだ』
☆「部長! この二人がここを背負うの3年後とか言ってましたね? いや1年後・・・来年ですよ!」
部長『ハハハ、本当にそうなるかもしれんな?』
☆「おい! やったなぁ! お前ら? この件でかなり評価上がったぞぉぉ、えぇー?」
♂「いや! 僕は別に・・・それに最初に手を貸したのは三杉さん・・・」
♀「いや? 私は、そんなつもりじゃ・・・」
☆「分かってるよ? そんなこと・・・だが。遅刻には変わりないよな?
・・・部長、この二人に罰を与えましょう?」
部長『うん? どんな罰をだね?』
☆「この二人に・・・
"10分ニュース"のアシスタントをやらせましょう? 昼前と正午過ぎを・・・ひとりずつ!」
♀「えー!?」
♂「ちょちょっと! そんなぁ?」
─本郷さんたら。いったい何を言い出すかと思えば唐突にニュース番組のアシスタントをやれですって?! ムチャ振りにも程ってものがあります!
──部長『はぁーん・・・それはいい案だ。よし! では、三杉君は・・・pm12:00前を? 三王丸君は・・・じゃあ pm13:50を頼む?』
♀「待ってください! まだ私たちは、報道のイロハも分かってないのに・・・そんないきなり・・・あんまりです!」
☆「なーに! 心配するな? ただニュースを読むアナウンサーの横に座って・・・原稿を渡しゃあいいんだよ? それとも何か・・・社長のアシストは出来ても・・・
報道のアシストは出来ねぇって言うのか?
おい・・・さんのう?」
♂「あのぅー・・・え、いやぁ!」
♀「そんなこと・・・いきなり・・・」
☆「出来る! 出来る! 二人なら簡単に・・・そうか・・・山王も三杉ちゃんも・・・俺の案には反対か・・・」
♂「・・・もう分かりましたよ?! やりますよ・・・はい、やります!」
☆「よーし! 決まりだ?」
♀「もぉぉ・・・信じられない・・・」
部長『ある程度、報道局の状況を見てから判断するから・・・そんなに心配する必要はないよ?
・・・なーに、君たちならきっと出来るよ?』
──こうして三杉山王丸の新人二人は、入社二日目でいきなり!
まだ何も分かっていないに等しい・・・
"ニュースを読む"?! 現場を経験する事になり、
緊張する中、昼前と正午過ぎの自負テレビ・・・
"BS10分ニュース"
のアシスタントをヒヤヒヤしながらこなし!?
何とか無事に・・・終えること出来ました♪
そしてそのあと・・・
──pm14:08 自負テレビ18階.Kスタジオ前
♂「はぁぁぁ、終わったぁぁぁ・・・緊張したぁぁ・・・もう口の中がカラカラだぁぁぁ」
♀「三王丸さん! お疲れ様♪」
♂「あ、三杉さん? ・・・お疲れ様です!」
☆「・・・おお、さんのう・・・お疲れ・・・ほい緑茶?」
♂「お疲れ様です・・・あっ? どうも!」
☆「ほい? 三杉ちゃんも・・・」
♀「あっ、どうも! いただきます♪」
☆「じゃあ、上の休憩所に行こう? そこの方が静かだ」
ようやく緊張から開放された二人は、本郷さんからの緑茶を片手に上にある休憩所に向かいました。
─pm14:12 自負テレビ20階.休憩所
☆「どうだった?」
♀「なんか・・・少しほっとしました」
☆「悪くはないだろ? ・・・二日目でこういうのも」
♀「・・・はい。でも・・・10分っていう時間がこんなに緊張したのは・・・ほんと生まれて初めてです?」
☆「うん・・・さんのうは、どうだった?」
♂「いやぁー、もう緊張で口の中がカラカラになったり・・・もう・・・こう・・・あー・・・何だろう?」
☆「表情が固かったぞー? さんのう・・・でも、悪くはなかったよ? 二人とも」
♀「・・・」 ♂「・・・」
☆「別に二人にプレッシャーかけてるつもりはないんだ。
まぁ来年には局を背負ってるって言ってる時点で相当のプレッシャーをかけてるだがなぁ?」
♂「ハハ」 ♀「・・・」
☆「三杉さんは、十代の時に特別な経験をしているだろ? それが嫌な思い出かもしれないが・・・」
♀「・・・」
☆「三王丸は、面接の時に大都市と地方の在り方について話していたんだよな? お互いが離れ過ぎているとも・・・」
♂「・・・」
☆「で、今日の朝の出来事だ? こう・・・何か期待したくなるような要素が・・・君らにはあるんだ。
こう・・・どう言ったらいいのか分からんが・・・
変えてくれるんじゃないかと・・・
まぁ、だからといって人助けだは、ニュースのアシスタントやれだの・・・このあとは、まだまだ報道局の雑用があるだの・・・二日目でそりゃないわって・・・なるよな・・・普通は?」
♂「いやぁぁぁハハハハ」
♀「ふふ♪・・・でも楽しいです? 本当に・・・」
☆「楽しい? ・・・そうかぁ・・・楽しいか?」
♂「ええ、なんか・・・こういう経験を出来たんで・・・さて次は何が来るのかな? って気になります?」
♀「そう・・・次は何でしょ?」
☆「・・・どうやら余計な心配だったなぁ・・・うし!
じゃあ行くか?! 次の仕事?」
♂♀「はい!」
入社2日目で経験したこの突然の出来事は・・・
私三杉と三王丸さんにとって大事な経験となり、
あとの報道部員としての"姿勢"へと繋がっていきます。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
幼なじみとセックスごっこを始めて、10年がたった。
スタジオ.T
青春
幼なじみの鞠川春姫(まりかわはるひめ)は、学校内でも屈指の美少女だ。
そんな春姫と俺は、毎週水曜日にセックスごっこをする約束をしている。
ゆるいイチャラブ、そしてエッチなラブストーリー。
新井くんは給食嫌い。
タカクテヒロイ
青春
小学5年生の新井は偏食が激しくいつも給食に悩まされていた。ありとあらゆる手を使って嫌いなものを食べずに乗り切ろうとする。
学校給食を中心としたほのぼのコメディ。
AOZORA
Yuniarti
青春
高尾は帝光中のリベロ。彼はそこでバレーボールの先輩たちから影響を受け、ホワイトイグル高校に進学しました。しかし、ホワイトイグル高校のバレーボール部は先輩たちが卒業してなくなってしまっていました。彼は部員を集め、厳しい練習を続け、日本一のバレーボール学校に育て上げました?
[恥辱]りみの強制おむつ生活
rei
大衆娯楽
中学三年生になる主人公倉持りみが集会中にお漏らしをしてしまい、おむつを当てられる。
保健室の先生におむつを当ててもらうようにお願い、クラスメイトの前でおむつ着用宣言、お漏らしで小学一年生へ落第など恥辱にあふれた作品です。
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる