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恋の芽生え
十三
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垂氷が語って聞かせたのはある神子とその守護者の話だった。
四百年ほど前のこと。垂氷がまだ実体を持たない生まれたての精霊だった頃、彼の一人目の主は一柱の水の神だった。
垂氷の主は心の優しい神で、生まれたばかりの垂氷にもよくしてくれた。実体のない精霊は力が弱く、簡単なことでその存在を果敢なくしてしまう。そうならないために弱い精霊を拾い上げて傍に置き、眷属として大事に守り育ててくれるような愛情深い神だった。
垂氷はそんな主を敬愛していた。傍で仕えることに喜びを感じていた。
「素晴らしい方だった。命ある者全てを等しく愛しておられる、透き通るように清廉で透明な、清水そのもののような……正しく水の神だった」
垂氷は虚空を見つめ、眩しいものでも見るように目を細める。すばるにもわかるほど追慕の滲んだその瞳には今かの神の姿が思い起こされているのだろう。
「百年くらい経った時かな、主様は人間の子供を連れて帰ってきた。大神からその子供を生涯に渡って守護するよう命じられたと言ってね」
その日水神の神域は人間を歓迎するかのような天気雨が降った。垂氷も初めて見る人間の子供に興味を持ち、その訪れを喜んだ記憶がある。
子供は雨神子と呼ばれる雨に対する血筋の娘で、すばると同じような立場だった。強い力を持つが故に大神に召し上げられ、神籍を得て神と人の間に座った神子だ。
水神と垂氷たち精霊はそれは大切に神子を育てた。神子もその慈愛に応えるように慈悲深く穏やかな人間に育っていった。
「神子はよく働く子だった。毎日神殿で雨を乞い、時には枯れかけた土地へ赴いて土着の水神や精霊と交渉して雨を降らせた。雨神子の力は水系の精霊や水神に声が届いて、目に見えて、僕らに愛されやすいことでね。君みたいに強制的に災いの向きを変えられるような力じゃなかったんだ」
交渉の一歩目を円滑にするための力と言ったところで、その後の交渉は神子の話術次第。すんなりいく時もあれば、交渉が長引くこともある。時には交渉が難航して人々に詰られることもあったが、それでも彼女は腐らず真面目に根気強く務めを果たし続けた。
「そんな雨神子を、主様は何よりも愛おしむようになっていった。そして年頃になった雨神子も、深い愛情を注いでくれる主様を愛するようになった」
禁忌と知っていても胸に募る想いは止められなかった。共にあれる時間は短くとも、その僅かな時間を大切に紡いでいきたい。彼女の真っ黒な髪が白く変わるまで、天寿を全うする時まで寄り添って生きると二人は伴侶の誓いを立てた。
「主様は幸せそうだった。主様が幸せなら僕らも幸せだった」
手と手を触れ合わせて微笑み合う二人の姿が今でもはっきりと思い出せる。隔たりを超えた二人は固い絆で結ばれて幸福な時を過ごしていたのだ。
あの時までは。
「神子が出かける時は必ず主様も一緒なんだけど、気難しい水神がいる土地に呼ばれた時は主様も僕らも彼らの縄張の外で待つようにしていたんだ。土地の水神を刺激しないようにね……けれどあの時は、その選択が運命の分かれ道だった」
かなり追い詰められた様子で神子へ助けを求めてきた村人たち。彼らに連れられて訪れた地の水神は余程腹に据えかねることがあるのか、交渉は難航した。神子を呼んで何日も経ったのに雨が降る様子はない。田畑の水も井戸の水も枯れてしまった。来年の収穫どころか明日の飲み水の心配をしなければならない状況に人々は限界を迎えたのだ。
「この苦しみと怒りの矛先がどこへ向かうか、君にはわかるよね?」
ふいに問いかけられてすばるは一瞬言葉に詰まる。
神の使いと崇める神子。自分たちを救ってくれると信じていた神子。その神子が期待に応えられなかった時、自分たちを救ってはくれないと思った時彼らはどうなるだろう。
期待は落胆に、失望に、怒りに変わる。裏切られたと思ってしまうのではないだろうか。
「まさか、雨神子様の身に危害を」
「そう。神子が務めを放棄していると逆上して、奴らは神子を……殺した。殺してしまったんだ」
「殺された……?!」
そこまでとは思っていなかったすばるが青い顔で小さく悲鳴を上げる。心臓を掴まれるような心地だろう。役立たずと断じられた神子の最後は、いつかのすばるの姿かもしれないのだ。
「縄張の外で待っていた主様が異常に気づいた時にはもう遅かった。急いで駆け付けた主様の前には……神子の死体が転がっていた」
水神と神子は日に一度は会って言葉を交わしていたが、彼女は人々の不満と身の危険を伴侶には伝えなかった。その意図がどこにあったのかはわからないが、結果として彼女は命を落としてしまった。
神子を生贄に捧げれば雨は降ると、祠の前で交渉を続けていた彼女の胸を竹槍で突いて殺してしまった村人たち。土地の水神が祠を血で穢され眉を顰めていることに気付かず、神子の命を贄に雨を降らせてくれと懇願する者たち。嘘つき女を殺したと意気揚々と声を上げる者たち。
その全てを、あとほんの一歩届かなかった垂氷の主が見ていた。
「そんな……なんて惨いことを」
「透き通った水ほど、濁りやすいものはない」
震える手で伴侶の亡骸に触れた主の薄水色の長い髪。この世で一番美しいと思っていたその髪はあっという間に泥水のように濁った黒に変わってしまった。
零れ落ちた涙は雨を呼んだ。
「今思えばあの方は驚くほど純粋で、疑うことを知らない方だった。だからこそそのお心は伴侶を亡くした悲しみと裏切った人間への怒りと憎しみで一気に染まり、穢れてしまった」
神子は人々を救おうと必死だった。その神子を殺め悪びれもしない人間。水神は愛し慈しんだ人間たちに最愛の伴侶を奪われ、その心を絶望と憎しみで濁らせた。
「主様の呼んだ憎しみの雨は村を水没させ、山を崩して村の人間を悉く殺しても治まらなかった。諫めようとする土地の水神を殺し、穢れた水で大地を腐らせ、人間への怨念を叫ぶ穢れ神へと堕ちた」
負の感情に呑まれ元の姿を忘れた水神は穢れ神と成り、人の世に呪いを撒くものとなってしまったのだ。
「そうして皓月様に討たれた」
「皓月が……?」
「そう、皓月様が主様を救ってくれた」
皓月が穢れ神に堕ちた主を切った時、垂氷は泣いた。気が付けば独りぼっちになっていた。水神が眷属としていた精霊たちは垂氷を残して皆穢れに取り込まれて消え去っていて、愛する全てを失くしてしまっていたのだ。
こうなったのは人間のせい。人間が全てを壊してしまった。
「きっと、禁を侵して人間なんかを愛さなければ主様は穢れ神なんかにならなかった」
皓月に保護されて六花の神域に身を落ち着けた後、考えることと言えばそんなことばかりだった。どうして人間は神子を殺したのか。神子は何故あの場を逃げ出してしまわなかったのか。どうして主は穢れ神に堕ちるほど絶望してしまったのか。
考えに考えて、そうして垂氷は理解したのだ。
人間と神が深く結ばれることこそが間違いの元だったのだ。禁忌は禁忌とされる所以があるのだと。
「僕らと人間はあらゆるものの尺度が違うんだ。同じ場所に立って、同じものを見ようとするから悲劇が起きる。その愛が神を苦しめるんだ」
「垂氷様……」
物語を読むように淡々と語っている垂氷に表情はなく、酷く冷たい。けれどすばるには垂氷が無理矢理感情を押し込めているように見えた。ここまでくれば彼が言わんとすることはすばるにもわかる。垂氷は同じ境遇に置かれたすばると皓月が、彼らと同じ道を辿ることを恐れているのだ。
四百年ほど前のこと。垂氷がまだ実体を持たない生まれたての精霊だった頃、彼の一人目の主は一柱の水の神だった。
垂氷の主は心の優しい神で、生まれたばかりの垂氷にもよくしてくれた。実体のない精霊は力が弱く、簡単なことでその存在を果敢なくしてしまう。そうならないために弱い精霊を拾い上げて傍に置き、眷属として大事に守り育ててくれるような愛情深い神だった。
垂氷はそんな主を敬愛していた。傍で仕えることに喜びを感じていた。
「素晴らしい方だった。命ある者全てを等しく愛しておられる、透き通るように清廉で透明な、清水そのもののような……正しく水の神だった」
垂氷は虚空を見つめ、眩しいものでも見るように目を細める。すばるにもわかるほど追慕の滲んだその瞳には今かの神の姿が思い起こされているのだろう。
「百年くらい経った時かな、主様は人間の子供を連れて帰ってきた。大神からその子供を生涯に渡って守護するよう命じられたと言ってね」
その日水神の神域は人間を歓迎するかのような天気雨が降った。垂氷も初めて見る人間の子供に興味を持ち、その訪れを喜んだ記憶がある。
子供は雨神子と呼ばれる雨に対する血筋の娘で、すばると同じような立場だった。強い力を持つが故に大神に召し上げられ、神籍を得て神と人の間に座った神子だ。
水神と垂氷たち精霊はそれは大切に神子を育てた。神子もその慈愛に応えるように慈悲深く穏やかな人間に育っていった。
「神子はよく働く子だった。毎日神殿で雨を乞い、時には枯れかけた土地へ赴いて土着の水神や精霊と交渉して雨を降らせた。雨神子の力は水系の精霊や水神に声が届いて、目に見えて、僕らに愛されやすいことでね。君みたいに強制的に災いの向きを変えられるような力じゃなかったんだ」
交渉の一歩目を円滑にするための力と言ったところで、その後の交渉は神子の話術次第。すんなりいく時もあれば、交渉が長引くこともある。時には交渉が難航して人々に詰られることもあったが、それでも彼女は腐らず真面目に根気強く務めを果たし続けた。
「そんな雨神子を、主様は何よりも愛おしむようになっていった。そして年頃になった雨神子も、深い愛情を注いでくれる主様を愛するようになった」
禁忌と知っていても胸に募る想いは止められなかった。共にあれる時間は短くとも、その僅かな時間を大切に紡いでいきたい。彼女の真っ黒な髪が白く変わるまで、天寿を全うする時まで寄り添って生きると二人は伴侶の誓いを立てた。
「主様は幸せそうだった。主様が幸せなら僕らも幸せだった」
手と手を触れ合わせて微笑み合う二人の姿が今でもはっきりと思い出せる。隔たりを超えた二人は固い絆で結ばれて幸福な時を過ごしていたのだ。
あの時までは。
「神子が出かける時は必ず主様も一緒なんだけど、気難しい水神がいる土地に呼ばれた時は主様も僕らも彼らの縄張の外で待つようにしていたんだ。土地の水神を刺激しないようにね……けれどあの時は、その選択が運命の分かれ道だった」
かなり追い詰められた様子で神子へ助けを求めてきた村人たち。彼らに連れられて訪れた地の水神は余程腹に据えかねることがあるのか、交渉は難航した。神子を呼んで何日も経ったのに雨が降る様子はない。田畑の水も井戸の水も枯れてしまった。来年の収穫どころか明日の飲み水の心配をしなければならない状況に人々は限界を迎えたのだ。
「この苦しみと怒りの矛先がどこへ向かうか、君にはわかるよね?」
ふいに問いかけられてすばるは一瞬言葉に詰まる。
神の使いと崇める神子。自分たちを救ってくれると信じていた神子。その神子が期待に応えられなかった時、自分たちを救ってはくれないと思った時彼らはどうなるだろう。
期待は落胆に、失望に、怒りに変わる。裏切られたと思ってしまうのではないだろうか。
「まさか、雨神子様の身に危害を」
「そう。神子が務めを放棄していると逆上して、奴らは神子を……殺した。殺してしまったんだ」
「殺された……?!」
そこまでとは思っていなかったすばるが青い顔で小さく悲鳴を上げる。心臓を掴まれるような心地だろう。役立たずと断じられた神子の最後は、いつかのすばるの姿かもしれないのだ。
「縄張の外で待っていた主様が異常に気づいた時にはもう遅かった。急いで駆け付けた主様の前には……神子の死体が転がっていた」
水神と神子は日に一度は会って言葉を交わしていたが、彼女は人々の不満と身の危険を伴侶には伝えなかった。その意図がどこにあったのかはわからないが、結果として彼女は命を落としてしまった。
神子を生贄に捧げれば雨は降ると、祠の前で交渉を続けていた彼女の胸を竹槍で突いて殺してしまった村人たち。土地の水神が祠を血で穢され眉を顰めていることに気付かず、神子の命を贄に雨を降らせてくれと懇願する者たち。嘘つき女を殺したと意気揚々と声を上げる者たち。
その全てを、あとほんの一歩届かなかった垂氷の主が見ていた。
「そんな……なんて惨いことを」
「透き通った水ほど、濁りやすいものはない」
震える手で伴侶の亡骸に触れた主の薄水色の長い髪。この世で一番美しいと思っていたその髪はあっという間に泥水のように濁った黒に変わってしまった。
零れ落ちた涙は雨を呼んだ。
「今思えばあの方は驚くほど純粋で、疑うことを知らない方だった。だからこそそのお心は伴侶を亡くした悲しみと裏切った人間への怒りと憎しみで一気に染まり、穢れてしまった」
神子は人々を救おうと必死だった。その神子を殺め悪びれもしない人間。水神は愛し慈しんだ人間たちに最愛の伴侶を奪われ、その心を絶望と憎しみで濁らせた。
「主様の呼んだ憎しみの雨は村を水没させ、山を崩して村の人間を悉く殺しても治まらなかった。諫めようとする土地の水神を殺し、穢れた水で大地を腐らせ、人間への怨念を叫ぶ穢れ神へと堕ちた」
負の感情に呑まれ元の姿を忘れた水神は穢れ神と成り、人の世に呪いを撒くものとなってしまったのだ。
「そうして皓月様に討たれた」
「皓月が……?」
「そう、皓月様が主様を救ってくれた」
皓月が穢れ神に堕ちた主を切った時、垂氷は泣いた。気が付けば独りぼっちになっていた。水神が眷属としていた精霊たちは垂氷を残して皆穢れに取り込まれて消え去っていて、愛する全てを失くしてしまっていたのだ。
こうなったのは人間のせい。人間が全てを壊してしまった。
「きっと、禁を侵して人間なんかを愛さなければ主様は穢れ神なんかにならなかった」
皓月に保護されて六花の神域に身を落ち着けた後、考えることと言えばそんなことばかりだった。どうして人間は神子を殺したのか。神子は何故あの場を逃げ出してしまわなかったのか。どうして主は穢れ神に堕ちるほど絶望してしまったのか。
考えに考えて、そうして垂氷は理解したのだ。
人間と神が深く結ばれることこそが間違いの元だったのだ。禁忌は禁忌とされる所以があるのだと。
「僕らと人間はあらゆるものの尺度が違うんだ。同じ場所に立って、同じものを見ようとするから悲劇が起きる。その愛が神を苦しめるんだ」
「垂氷様……」
物語を読むように淡々と語っている垂氷に表情はなく、酷く冷たい。けれどすばるには垂氷が無理矢理感情を押し込めているように見えた。ここまでくれば彼が言わんとすることはすばるにもわかる。垂氷は同じ境遇に置かれたすばると皓月が、彼らと同じ道を辿ることを恐れているのだ。
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