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第八話
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「これからどこに行くんですか?」
「ギルドよ。報酬を貰いに行くの。」
「報酬?って」
森から少しはなれた場所の街にあるギルドに向かう道中で、レイリアは荷馬車の荷台に昨日仕留めたベアアイを載せていた。御者はレイリア自身が務め、すぐ横にはフードを深めに被ったアレクが座っていた。
「昨日言ったでしょ。ベアアイの討伐は請け負ったお仕事だったからね。だからギルドに届けるのよ。それにお肉も貰いたいしねー♪」
「お肉?って・・・まさか!こ、これ食べれるんですか?!」
アレクは驚いて荷台を凄い勢いで振り返った。
「そうよ~結構いやかなり美味しいのよ?でもそんなに頻繁に現れる魔獣ではないからね。今回の依頼はラッキーだったわ♪」
「え~・・・そっか食べるんですか・・・」
レイリアは上機嫌であったが、アレクはわかりやすいくらい、テンションが下がっていた。
「あーなによ、今日はそれを使って夕飯のメニューをご馳走してあげようと思ってたのにー!」
「いや・・・でも・・・」
アレクは複雑だった。昨日殺されそうになった魔獣をまさか食べることになるとは、思ってもみなかったからだ。
「とりあえず食べてみて、口に合わなかったら仕方ないけど、食わず嫌いはダメよ。わかった?」
「うっ!はい・・・」
アレクは項垂れて諦めた!
「さぁ、その後はいろいろ買い物もしなくちゃだし、急ぐわよー!」
「買い物?」
そういうと、レイリアは馬車を急がせた。
レイリア達が向かっている、『サザの街』は、王都から少し離れたところにある。『冒険者ギルド』だけでなく、『商人ギルド』などがあり、大抵のどこの街にも同じように『ギルド』が存在し、それぞれのネットワークで繋がっているのだ。
街にはお店が並び、活気に溢れていた。レイリアにしてみれば、いつもの光景であったが、アレクには物珍しい光景だったので、キョロキョロと見回していた。
「ふふ」
そんなアレクをレイリアは微笑ましく見ていた。
___冒険者ギルド『ゼルタ』
「わーレイリアさん、さすが仕事がはやい!」
「割とすぐに見つかってラッキーだったのよ。」
「レイリアさんってば謙遜ねー」
「いやいやホントなんだってば。あとはいつもどおりに捌いといてもらえる?後で貰いにに行くから」
レイリアは、ギルドへ着くなり、冒険者ギルド『ゼルタ』の受付で受付嬢のアニタに依頼が完了した旨を報告していた。
「あれ?」
アニタはレイリアの後ろに隠れているアレクに気が付いた。
「あ、あぁしばらく一緒に住むことになったの。それでアニタ、アポ無しで悪いんだけど、ギルドマスターに取り次いでもらえる?」
「ふーん・・・わかったわ。確認してくるから少し待ってってもらえる?」
アニタと呼ばれた受付嬢は何かを察したようではあるものの、深く追求することなく、踵を返し受付の奥に行った。
「おねーさん・・・」
アレクは不安そうな顔をしていたが、レイリアは、不安を払拭するかのように、ニカっと笑い、
「大丈夫よ、信頼できる人達だから、ね?」
「う、うん」
奥に行っていた受付嬢のアニタが戻ってきた。
「レイリアさん、マスターが合うって言ってるので、奥の応接間に行ってもらえますか?」
「アニタありがとう。」
レイリアとアレクはアニタの後をついて行くと、受付の奥にある応接間に通された。
「よう、リア。順調そうだな」
そこには、片手を軽く上げた男が座っていた。年の頃は中高年、黒髪の短髪で頬に大きな傷があり、大柄の身体で鍛えられた身体を持つ男がソファに座って待っていた。レイリアたちは対面に座るように促され、席に着いた。
「ギルドマスター久しぶりです。」
「ふん、なーにを堅苦しい。いつもみたく呼べばいーぜ。」
「そう?じゃおじさま」
レイリアはあっさりと、いつもの呼び名に切り替えた。
「リアがアポなしでいきなり俺のとこに来たって事は、なんか面白いことなんだろ?」
そういうと男はニヤッと笑い、レイリアの隣にいるアレクを見た。
「おじさま、察しがよくて助かるわ。結論をいうと、この子を匿うのに力になってほしいのよ。」
「ふーんなるほどねぇ・・・」
ギルドマスターと呼ばれた男はアレクを見てさらにニヤニヤし、
「面白いな。育ての親の影響はでかいっことか」
「ふふ、そうみたいね」
二人は笑い合ったが、そんな様子を見てアレクは戸惑っていた。
「お、おねーさん?」
「あのね、言ったでしょ。私もアレクと似たようなもんだったって。」
「う、うん」
「その時にね、じっちゃんだけでなく、このおじさまにも助けてもらったの。それ以来ずっと懇意、つまり仲良くさせてもらってるのよ。だから親しい知り合いってことなの。」
「さぁーてとじゃ、改めて自己紹介だ。この冒険者ギルド『ゼルタ』のギルドマスターこと、ギード・トゥーナってんだ。名前を聞かせてくれるか?黒髪の坊主。」
そういうと、ギードはアレクに握手を求めた。
「ギルドよ。報酬を貰いに行くの。」
「報酬?って」
森から少しはなれた場所の街にあるギルドに向かう道中で、レイリアは荷馬車の荷台に昨日仕留めたベアアイを載せていた。御者はレイリア自身が務め、すぐ横にはフードを深めに被ったアレクが座っていた。
「昨日言ったでしょ。ベアアイの討伐は請け負ったお仕事だったからね。だからギルドに届けるのよ。それにお肉も貰いたいしねー♪」
「お肉?って・・・まさか!こ、これ食べれるんですか?!」
アレクは驚いて荷台を凄い勢いで振り返った。
「そうよ~結構いやかなり美味しいのよ?でもそんなに頻繁に現れる魔獣ではないからね。今回の依頼はラッキーだったわ♪」
「え~・・・そっか食べるんですか・・・」
レイリアは上機嫌であったが、アレクはわかりやすいくらい、テンションが下がっていた。
「あーなによ、今日はそれを使って夕飯のメニューをご馳走してあげようと思ってたのにー!」
「いや・・・でも・・・」
アレクは複雑だった。昨日殺されそうになった魔獣をまさか食べることになるとは、思ってもみなかったからだ。
「とりあえず食べてみて、口に合わなかったら仕方ないけど、食わず嫌いはダメよ。わかった?」
「うっ!はい・・・」
アレクは項垂れて諦めた!
「さぁ、その後はいろいろ買い物もしなくちゃだし、急ぐわよー!」
「買い物?」
そういうと、レイリアは馬車を急がせた。
レイリア達が向かっている、『サザの街』は、王都から少し離れたところにある。『冒険者ギルド』だけでなく、『商人ギルド』などがあり、大抵のどこの街にも同じように『ギルド』が存在し、それぞれのネットワークで繋がっているのだ。
街にはお店が並び、活気に溢れていた。レイリアにしてみれば、いつもの光景であったが、アレクには物珍しい光景だったので、キョロキョロと見回していた。
「ふふ」
そんなアレクをレイリアは微笑ましく見ていた。
___冒険者ギルド『ゼルタ』
「わーレイリアさん、さすが仕事がはやい!」
「割とすぐに見つかってラッキーだったのよ。」
「レイリアさんってば謙遜ねー」
「いやいやホントなんだってば。あとはいつもどおりに捌いといてもらえる?後で貰いにに行くから」
レイリアは、ギルドへ着くなり、冒険者ギルド『ゼルタ』の受付で受付嬢のアニタに依頼が完了した旨を報告していた。
「あれ?」
アニタはレイリアの後ろに隠れているアレクに気が付いた。
「あ、あぁしばらく一緒に住むことになったの。それでアニタ、アポ無しで悪いんだけど、ギルドマスターに取り次いでもらえる?」
「ふーん・・・わかったわ。確認してくるから少し待ってってもらえる?」
アニタと呼ばれた受付嬢は何かを察したようではあるものの、深く追求することなく、踵を返し受付の奥に行った。
「おねーさん・・・」
アレクは不安そうな顔をしていたが、レイリアは、不安を払拭するかのように、ニカっと笑い、
「大丈夫よ、信頼できる人達だから、ね?」
「う、うん」
奥に行っていた受付嬢のアニタが戻ってきた。
「レイリアさん、マスターが合うって言ってるので、奥の応接間に行ってもらえますか?」
「アニタありがとう。」
レイリアとアレクはアニタの後をついて行くと、受付の奥にある応接間に通された。
「よう、リア。順調そうだな」
そこには、片手を軽く上げた男が座っていた。年の頃は中高年、黒髪の短髪で頬に大きな傷があり、大柄の身体で鍛えられた身体を持つ男がソファに座って待っていた。レイリアたちは対面に座るように促され、席に着いた。
「ギルドマスター久しぶりです。」
「ふん、なーにを堅苦しい。いつもみたく呼べばいーぜ。」
「そう?じゃおじさま」
レイリアはあっさりと、いつもの呼び名に切り替えた。
「リアがアポなしでいきなり俺のとこに来たって事は、なんか面白いことなんだろ?」
そういうと男はニヤッと笑い、レイリアの隣にいるアレクを見た。
「おじさま、察しがよくて助かるわ。結論をいうと、この子を匿うのに力になってほしいのよ。」
「ふーんなるほどねぇ・・・」
ギルドマスターと呼ばれた男はアレクを見てさらにニヤニヤし、
「面白いな。育ての親の影響はでかいっことか」
「ふふ、そうみたいね」
二人は笑い合ったが、そんな様子を見てアレクは戸惑っていた。
「お、おねーさん?」
「あのね、言ったでしょ。私もアレクと似たようなもんだったって。」
「う、うん」
「その時にね、じっちゃんだけでなく、このおじさまにも助けてもらったの。それ以来ずっと懇意、つまり仲良くさせてもらってるのよ。だから親しい知り合いってことなの。」
「さぁーてとじゃ、改めて自己紹介だ。この冒険者ギルド『ゼルタ』のギルドマスターこと、ギード・トゥーナってんだ。名前を聞かせてくれるか?黒髪の坊主。」
そういうと、ギードはアレクに握手を求めた。
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