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155:覚醒者
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「ユージィンあいつは『覚醒者』だ。」
セレスティアもライモンド誘拐の時にイリスがユージィンに対して言っていた『覚醒者』という言葉がずっと気になっていた。
「その、覚醒者って結局何なの?」
セレスティアは以前から疑問に思っていたことをカイエルに聞いた。
「前に、イリスが誘拐した時に、遺跡に行っただろ?」
「えぇ、ライモンド副官が誘拐されたときね。」
「あの遺跡には、以前の持ち主が使用していた、『ドラゴンスレイヤー』が納められていた。」
「・・・それを叔父様が事前に回収してたのよね。」
詳しくは知らないが、ユージィンが何かしらの方法でイリス達より先にドラゴンスレイヤーを遺跡から、持ち出していたのは聞いていた。
「あぁ。で、あの遺跡はな、本来は正規の手続き、つまりはあのうさ耳の踊り子が持っていた、『炎舞の腕輪』を使わないと入れない仕組みだったんだけど・・・一つだけ例外があってな。」
「例外って?」
「『竜の祖』とその番なら、あの遺跡に入ることは可能なんだよ。どちらかが欠けてもダメだ。必ず二人でな。それなら『炎舞の腕輪』がなくても入れるんだ。」
「そうだったの?」
セレスティアは驚いたが、同時に納得もした。叔父ユージィンとイシュタルは自分の幼い頃から既に番同士だったから。
「でも・・・?」
「どうした?」
セレスティアは疑問だった。叔父のユージィンとイシュタルが早くから番同士として一緒にいたとしても、なぜ遺跡のことを知っていたのか、を。
「だからといって、どうして事前に遺跡からドラゴンスレイヤーを回収したこともだけど、そもそもどうして遺跡の事を知っていたのか気になったのだけど?カイエル達はあの場所を知っていたのよね?」
今回の事がなければ、そもそも遺跡のことも、ドラゴンスレイヤーのことも普通なら関わらないのでは?とセレスティアは不思議に思ったのだ。
「あぁ、知っていた。けど、俺達は、自分からあの遺跡の場所を言うことはないからな。」
「え?どうして?」
「考えてもみろよ、竜殺しの剣を何故俺達がわざわざ封印から解除する必要がある?俺達に取ったら天敵みたいな剣だからな。」
「あ、そっか。」
言われてみれば確かにそうだと、セレスティアは納得した。『竜の祖』の鱗でさえ断ち切ることができると言われている物騒な剣を自ら『竜の祖』が持ち出すメリットがないからだ。
「だから、あいつは知ってたんだよ。あそこにドラゴンスレイヤーがあるってな。」
「叔父様が?知ってたってどうやって?」
「だからあいつは『覚醒者』だって言ったんだよ。」
「?」
セレスティアはカイエルの次の言葉でやっと理解した。
「あの男は前世の記憶持ちだ。前世の記憶を持つ者を俺達は『覚醒者』と呼んでいる。だから遺跡の場所を知っていたんだろうな。」
「叔父様が、前世の記憶を持っている・・・」
言われてみて、セレスティアはユージィンの今までの言動や行動に合点がいったのだ。
セレスティアもライモンド誘拐の時にイリスがユージィンに対して言っていた『覚醒者』という言葉がずっと気になっていた。
「その、覚醒者って結局何なの?」
セレスティアは以前から疑問に思っていたことをカイエルに聞いた。
「前に、イリスが誘拐した時に、遺跡に行っただろ?」
「えぇ、ライモンド副官が誘拐されたときね。」
「あの遺跡には、以前の持ち主が使用していた、『ドラゴンスレイヤー』が納められていた。」
「・・・それを叔父様が事前に回収してたのよね。」
詳しくは知らないが、ユージィンが何かしらの方法でイリス達より先にドラゴンスレイヤーを遺跡から、持ち出していたのは聞いていた。
「あぁ。で、あの遺跡はな、本来は正規の手続き、つまりはあのうさ耳の踊り子が持っていた、『炎舞の腕輪』を使わないと入れない仕組みだったんだけど・・・一つだけ例外があってな。」
「例外って?」
「『竜の祖』とその番なら、あの遺跡に入ることは可能なんだよ。どちらかが欠けてもダメだ。必ず二人でな。それなら『炎舞の腕輪』がなくても入れるんだ。」
「そうだったの?」
セレスティアは驚いたが、同時に納得もした。叔父ユージィンとイシュタルは自分の幼い頃から既に番同士だったから。
「でも・・・?」
「どうした?」
セレスティアは疑問だった。叔父のユージィンとイシュタルが早くから番同士として一緒にいたとしても、なぜ遺跡のことを知っていたのか、を。
「だからといって、どうして事前に遺跡からドラゴンスレイヤーを回収したこともだけど、そもそもどうして遺跡の事を知っていたのか気になったのだけど?カイエル達はあの場所を知っていたのよね?」
今回の事がなければ、そもそも遺跡のことも、ドラゴンスレイヤーのことも普通なら関わらないのでは?とセレスティアは不思議に思ったのだ。
「あぁ、知っていた。けど、俺達は、自分からあの遺跡の場所を言うことはないからな。」
「え?どうして?」
「考えてもみろよ、竜殺しの剣を何故俺達がわざわざ封印から解除する必要がある?俺達に取ったら天敵みたいな剣だからな。」
「あ、そっか。」
言われてみれば確かにそうだと、セレスティアは納得した。『竜の祖』の鱗でさえ断ち切ることができると言われている物騒な剣を自ら『竜の祖』が持ち出すメリットがないからだ。
「だから、あいつは知ってたんだよ。あそこにドラゴンスレイヤーがあるってな。」
「叔父様が?知ってたってどうやって?」
「だからあいつは『覚醒者』だって言ったんだよ。」
「?」
セレスティアはカイエルの次の言葉でやっと理解した。
「あの男は前世の記憶持ちだ。前世の記憶を持つ者を俺達は『覚醒者』と呼んでいる。だから遺跡の場所を知っていたんだろうな。」
「叔父様が、前世の記憶を持っている・・・」
言われてみて、セレスティアはユージィンの今までの言動や行動に合点がいったのだ。
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