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9:懲りない義母
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・・・セレスティアは縁談話を持ち掛けられ、幼い頃にも同じようなことがあったなと、思い返していた。
ただあの頃とは全然違う。今の自分は竜騎士になるべく努力と鍛錬と積み重ねてきたし、そして実際にその夢は叶ったのだ。そして、今ではあの幼いころにやらされていた家事の類はただの嫌がらせだったと認識しているが、あれはあれで確かにいい修行にはなっていたので、不問にしてもいいと思っていた。だが、縁談話は別である。
「義母上!」
セレスティアは少し怒気含めて強めにジョアンナに呼びかけた。
「な、なによ?」
ジョアンナは、セレスティアの声色から不味いと悟ったようで気まずくなっていた。
「昔にもこんなことがあったと思いますが?」
「そ、それは・・・でも今は大きくなったし・・・」
「えぇ、そして私はあの頃とは違い、今や本当に竜騎士となりました。」
今のセレスティアはまだ騎士学校を卒業したばかりではあったが、表情が出ていないだけに、余計に有無を言わせない迫力があった。
「・・・・・」
「とにかく!話はお断りしてください。私もこれからタッグを組む上で竜との信頼関係をより密に築いていかなければいけません。余計な負担をわざわざしょいこみたくないのです。」
「よ、余計な負担ですって?!」
「余計です!」
セレスティアはピシャリと言い放った。表情が出ていないだけに余計妙な迫力があった。
それを見たジョアンナは言葉に詰まってしまい、何も言えなかった。
「それにどうしても、侯爵家と縁を繋げたいのでしたら、ソフィアがいるのでは?」
「・・・ソフィアには一応聞いてみたわ。」
「でしたら・・・」
「ソフィアが嫌だと言ったのよ。」
「そうなんですか?お相手は侯爵ですよ、あの子にしては意外でしたね。」
「・・・年の離れたバツ2との男性との婚姻は嫌だって・・・」
「・・・あー(なるほど)そうですか。」
今回結婚を申し込んできた侯爵は、実は女好きでも有名な、そして2度の結婚を経験している(要はバツ2)難ありの物件だった。そしてセレスティアもなんでこんな訳アリ物件をと思ったが、いつもの嫌がらせなのだから当然かとも納得した。
セレスティアは大きな溜息をし、
「それならば、お断りするしかないのでは?私もソフィアが乗り気でないなら無理強いはしたくありませんし、断る理由でしたら、私の事をそのまま言えば大丈夫ではないかと。」
「わかったわよ!何よせっかく気を回してあげたのに!」
「・・・私に気を回す必要はありません。有難迷惑です。しかもそんな訳アリ物件、ただの嫌がらせとしか思えませんね。」
「うっ!だ、だって、その侯爵家からの申し出だったし・・・」
ジョアンナはしまったとばかりに、しどろもどろになりながらも言い訳をして取り繕うとしていた。
「まぁ爵位の低い方からなら、その場ではお断りは厳しいでしょうが、私の場合は理由が特殊ですからお話ししやすいでしょう。あと一つ言っておきますと。」
「な、何よ?」
「万が一、侯爵側が5年待ってもいい、とか言われた場合もちゃんと断ってくださいね。私の相棒の飛竜はかなり粗暴で扱いにくいし、焼もちがかなりひどいんですよ。それに、私は王国初の女竜騎士ですからね。今後何かイレギュラーなことも発生することもあるかもしれませんし、それに何かあった時に保証も致しかねるのでね。では、このお話は終わりです。」
セレスティアは、こんな話に時間をこれ以上使いたくないと判断し、話を強制的に終わらせてしまった。そして語っている内容に実は嘘は混じってはいない。
「わ、わかったわよ!」
ジョアンナは、悔しそうにしていたので、セレスティアは今までされたことの溜飲が少しばかり下がったとその場を後にした。
ただあの頃とは全然違う。今の自分は竜騎士になるべく努力と鍛錬と積み重ねてきたし、そして実際にその夢は叶ったのだ。そして、今ではあの幼いころにやらされていた家事の類はただの嫌がらせだったと認識しているが、あれはあれで確かにいい修行にはなっていたので、不問にしてもいいと思っていた。だが、縁談話は別である。
「義母上!」
セレスティアは少し怒気含めて強めにジョアンナに呼びかけた。
「な、なによ?」
ジョアンナは、セレスティアの声色から不味いと悟ったようで気まずくなっていた。
「昔にもこんなことがあったと思いますが?」
「そ、それは・・・でも今は大きくなったし・・・」
「えぇ、そして私はあの頃とは違い、今や本当に竜騎士となりました。」
今のセレスティアはまだ騎士学校を卒業したばかりではあったが、表情が出ていないだけに、余計に有無を言わせない迫力があった。
「・・・・・」
「とにかく!話はお断りしてください。私もこれからタッグを組む上で竜との信頼関係をより密に築いていかなければいけません。余計な負担をわざわざしょいこみたくないのです。」
「よ、余計な負担ですって?!」
「余計です!」
セレスティアはピシャリと言い放った。表情が出ていないだけに余計妙な迫力があった。
それを見たジョアンナは言葉に詰まってしまい、何も言えなかった。
「それにどうしても、侯爵家と縁を繋げたいのでしたら、ソフィアがいるのでは?」
「・・・ソフィアには一応聞いてみたわ。」
「でしたら・・・」
「ソフィアが嫌だと言ったのよ。」
「そうなんですか?お相手は侯爵ですよ、あの子にしては意外でしたね。」
「・・・年の離れたバツ2との男性との婚姻は嫌だって・・・」
「・・・あー(なるほど)そうですか。」
今回結婚を申し込んできた侯爵は、実は女好きでも有名な、そして2度の結婚を経験している(要はバツ2)難ありの物件だった。そしてセレスティアもなんでこんな訳アリ物件をと思ったが、いつもの嫌がらせなのだから当然かとも納得した。
セレスティアは大きな溜息をし、
「それならば、お断りするしかないのでは?私もソフィアが乗り気でないなら無理強いはしたくありませんし、断る理由でしたら、私の事をそのまま言えば大丈夫ではないかと。」
「わかったわよ!何よせっかく気を回してあげたのに!」
「・・・私に気を回す必要はありません。有難迷惑です。しかもそんな訳アリ物件、ただの嫌がらせとしか思えませんね。」
「うっ!だ、だって、その侯爵家からの申し出だったし・・・」
ジョアンナはしまったとばかりに、しどろもどろになりながらも言い訳をして取り繕うとしていた。
「まぁ爵位の低い方からなら、その場ではお断りは厳しいでしょうが、私の場合は理由が特殊ですからお話ししやすいでしょう。あと一つ言っておきますと。」
「な、何よ?」
「万が一、侯爵側が5年待ってもいい、とか言われた場合もちゃんと断ってくださいね。私の相棒の飛竜はかなり粗暴で扱いにくいし、焼もちがかなりひどいんですよ。それに、私は王国初の女竜騎士ですからね。今後何かイレギュラーなことも発生することもあるかもしれませんし、それに何かあった時に保証も致しかねるのでね。では、このお話は終わりです。」
セレスティアは、こんな話に時間をこれ以上使いたくないと判断し、話を強制的に終わらせてしまった。そして語っている内容に実は嘘は混じってはいない。
「わ、わかったわよ!」
ジョアンナは、悔しそうにしていたので、セレスティアは今までされたことの溜飲が少しばかり下がったとその場を後にした。
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