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46:バレました(シエラ)
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ここで、お忘れかも知れないので、おさらいです。
シエラは現在は夜だけ大人に戻れます。それは、アルバードに片思いをしているから。
だけども、片思いがバレるのが恥ずかしいというシエラの気持ちときっとアルバードが責任を感じてしまう、という気持ちを組んで、内緒にすることに。
夜に会う必要がある場合には、イライザが防御魔法機能付きの幻惑の術をかけられることのできるネックスレスをシエラに渡したのである。(ちなみに、シエラはこの時点では、ネックレスに防御魔法も施してあることは知りません。)そのネックレスを身に着けると、あら不思議、大人のシエラは幼児のままに見えるという代物なのである。
だが、その際の注意事項として、特に魔力の高い人に触るなっだったのである。あくまで幻惑なので、触れてしまうと魔法が解けてしまうから。 つまり、幼児ではなく、本来の大人の姿のシエラが顕現するのである。____捕捉をするなら、元の姿が見えるのは触った本人だけなのだ。
「・・・・・」
「あちゃーーー」
イライザは片手で顔を覆った。
あれ?アルバードがなんだか鳩が豆鉄砲を食ったような顔をしているわ?どうしたのかしら。
シエラは泣いていたせいで、ネックレスの副作用のことは思い切りどこか行ってしまっていた!
「えーと、君は、シエラ嬢だよね?」
「何言ってるの、アルバード?私以外誰だっていうのよ?」
あれ?なんかアルバードの様子が?
「戻ってるけど・・・・」
「え?!」
「そうだな、うん確かに小さかったシエラ嬢の面影が残ってる。」
あっ!私アルバードに触れられたから!!!
「あの・・・え・・・と・・」
どうしよう!どうしよう!バレちゃった!!!だけどアルバードは満面の笑顔になって、嬉しそうに、
「シエラ嬢!呪いが解けたんだな!!」
うっ!笑顔が・・・ステキすぎる!!!
「良かったー!!」
そして、アルバードはそのままシエラに抱きついた!
ええーーーーーっ!!!
当然のごとく、シエラの顔はごとく真っ赤になっていた。
「キャーーーー!ちょっ!それはまだ早すぎるわよ!!は、離れてーーー!」
一応の抵抗は試みるも、当然アルバードの力に敵うわけもわけもなく、シエラはアルバードにギューギューと抱きしめられたままだった。
「良かった!!本当に良かったー!!」
こんなに喜んでくれるなんて・・・嬉しい・・じゃなくって!この体制はダメよ―――!
シエラは、好きな人に抱きしめられている嬉しい気持ちと恥ずかしさでもういっぱいっぱいであった。
「アルバード様!!!いくら婚約者同士といえど、いきなり抱きつくとは、何事ですか!!」
パーーーン
言うのとほぼ同時に、ユーナはアルバードの後頭部を持っていたトレーで殴った。
「え?あ・・・」
ユーナの渾身の一発で、アルバードは我に返り、慌ててシエラから離れた。
「ご、ごめん、俺嬉しくてつい・・・」
今になって、アルバードも自分のしたことが恥ずかしくなって、顔を赤くしていた。
「い、いえ。お気持ちはアリガタクウケトッテオキマス。」
シエラは抱きしめられた恥ずかしさで棒読みになっていた。さっきまでの涙も引っ込んでしまったようだ!
ユーナは「全くもう!」と呆れ、イライザはずっと肩を振るわせて笑っていた。
「でもなんで急にシエラ嬢は戻れたんだ?」
そうなりますよねー・・・
「姫様・・・」
ユーナは心配そうにシエラを見ていた。
えーーーい!私も女よ!それに伊達に王女やってないわよ!こうなったら!!
シエラはユーナとイライザの方を見て、頷いた。二人にはシエラの意図は伝わったようだった。
「アルバード、ちゃんと話すわ。今まで黙っていてごめんね。」
「?どういう意味だ。」
アルバードは訳が分からないって顔してる。そうなるわよね。
「私、実は呪いは半分だけ解けているの。」
「半分だけ?なぜ?」
アルバードはかなり驚いてる。そりゃそーだよね。
「私はね、今は夜だけ元の姿に戻れるの。だけどそれには理由があって・・・」
「それは一体何なんだ?俺今日一で驚いたんだけど。」
「だよね。よく聞いてね。」
アルバードは頷いた。
シエラは深呼吸をし、そして顔を向き合って真っ直ぐにアルバードの目を見つめた。
シエラは現在は夜だけ大人に戻れます。それは、アルバードに片思いをしているから。
だけども、片思いがバレるのが恥ずかしいというシエラの気持ちときっとアルバードが責任を感じてしまう、という気持ちを組んで、内緒にすることに。
夜に会う必要がある場合には、イライザが防御魔法機能付きの幻惑の術をかけられることのできるネックスレスをシエラに渡したのである。(ちなみに、シエラはこの時点では、ネックレスに防御魔法も施してあることは知りません。)そのネックレスを身に着けると、あら不思議、大人のシエラは幼児のままに見えるという代物なのである。
だが、その際の注意事項として、特に魔力の高い人に触るなっだったのである。あくまで幻惑なので、触れてしまうと魔法が解けてしまうから。 つまり、幼児ではなく、本来の大人の姿のシエラが顕現するのである。____捕捉をするなら、元の姿が見えるのは触った本人だけなのだ。
「・・・・・」
「あちゃーーー」
イライザは片手で顔を覆った。
あれ?アルバードがなんだか鳩が豆鉄砲を食ったような顔をしているわ?どうしたのかしら。
シエラは泣いていたせいで、ネックレスの副作用のことは思い切りどこか行ってしまっていた!
「えーと、君は、シエラ嬢だよね?」
「何言ってるの、アルバード?私以外誰だっていうのよ?」
あれ?なんかアルバードの様子が?
「戻ってるけど・・・・」
「え?!」
「そうだな、うん確かに小さかったシエラ嬢の面影が残ってる。」
あっ!私アルバードに触れられたから!!!
「あの・・・え・・・と・・」
どうしよう!どうしよう!バレちゃった!!!だけどアルバードは満面の笑顔になって、嬉しそうに、
「シエラ嬢!呪いが解けたんだな!!」
うっ!笑顔が・・・ステキすぎる!!!
「良かったー!!」
そして、アルバードはそのままシエラに抱きついた!
ええーーーーーっ!!!
当然のごとく、シエラの顔はごとく真っ赤になっていた。
「キャーーーー!ちょっ!それはまだ早すぎるわよ!!は、離れてーーー!」
一応の抵抗は試みるも、当然アルバードの力に敵うわけもわけもなく、シエラはアルバードにギューギューと抱きしめられたままだった。
「良かった!!本当に良かったー!!」
こんなに喜んでくれるなんて・・・嬉しい・・じゃなくって!この体制はダメよ―――!
シエラは、好きな人に抱きしめられている嬉しい気持ちと恥ずかしさでもういっぱいっぱいであった。
「アルバード様!!!いくら婚約者同士といえど、いきなり抱きつくとは、何事ですか!!」
パーーーン
言うのとほぼ同時に、ユーナはアルバードの後頭部を持っていたトレーで殴った。
「え?あ・・・」
ユーナの渾身の一発で、アルバードは我に返り、慌ててシエラから離れた。
「ご、ごめん、俺嬉しくてつい・・・」
今になって、アルバードも自分のしたことが恥ずかしくなって、顔を赤くしていた。
「い、いえ。お気持ちはアリガタクウケトッテオキマス。」
シエラは抱きしめられた恥ずかしさで棒読みになっていた。さっきまでの涙も引っ込んでしまったようだ!
ユーナは「全くもう!」と呆れ、イライザはずっと肩を振るわせて笑っていた。
「でもなんで急にシエラ嬢は戻れたんだ?」
そうなりますよねー・・・
「姫様・・・」
ユーナは心配そうにシエラを見ていた。
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シエラはユーナとイライザの方を見て、頷いた。二人にはシエラの意図は伝わったようだった。
「アルバード、ちゃんと話すわ。今まで黙っていてごめんね。」
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「私はね、今は夜だけ元の姿に戻れるの。だけどそれには理由があって・・・」
「それは一体何なんだ?俺今日一で驚いたんだけど。」
「だよね。よく聞いてね。」
アルバードは頷いた。
シエラは深呼吸をし、そして顔を向き合って真っ直ぐにアルバードの目を見つめた。
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