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45:アルバード帰宅(シエラ やっと、私のターンがきたわ!)
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問診は・・・思った以上に疲れたわ。すっかり日が暮れたわね。 あれで本当にわかるのかしら?
問診内容に少し腑に落ちないシエラであった。
そこへ、アルバードが帰ってきたという知らせが入った。お迎えにいかなきゃ!
って思ったところへ、もうアルバードは私の部屋まで来ていた。
「ただいまー」」
「アルバード!おかえりなさい!首尾はどうだった?」
「あぁ、ばっちり!それに思わぬ収穫もあったしね!」
「そうなのね。聞いてもいいかしら?」
「あーその前に俺さすがに汗かいてるから、風呂はいりたいし、先に素材もイライザに渡ししたいし、夕飯後でもいいか?」
「あ、ごめんね。疲れてるところだったのに。」
いけない。アルバードは朝からずっと出っ放しだったのに、私ったら気がきない・・・
「俺、全然これくらいじゃ疲れてないから、気にしてないよ。」
そういうと、アルバードはいつものようにニカっと笑った。
「アルトお帰りー。じゃ早速いただくわね♪」
イライザさんは解呪に必要だという、バジリスクの牙を貰っていた。
「あぁ、これで、解呪の方は頼む。」
「ふふ、任せてー。明日朝一でとっとと隷属魔法の解呪はやってくるわー。」
「あぁ、ライザ期待してるぜ。今日いろいろあったし、それについては俺も話したいことあるからさ、後で皆で集まろう。」
「うん!」
夕飯後、シエラの部屋____
「・・・・とまぁこういう事があった。」
「へ~ヴァイオレット達も来ていたのね・・・すごいめぐり合わせねー」
「あぁ、俺も驚いたよ。」
「ヴァイオレット様って・・確か聖女でベルゲン子爵のご令嬢だったわよね。」
「あれ?会ったことあるの?」
「ええ、一応は。とは言っても前に『聖女の儀』の時にお会いしたぐらいなので、個人的にお会いしたことはないわ。とても美しい方だったのは覚えているけれど。」
神殿から聖女の認定をされると大神官から聖女に『聖なる錫杖』を与えられる儀式ある。それを『聖女の儀』といい、王族や一部の貴族も参列することになっている。
「あぁ、そういやそんなのがあったね。俺その頃はも冒険者やってたから、行ってなかったなー。」
「人間は形式ばったことが多いから大変よねぇ~」
魔女は大抵は気ままなので、そういった形式ばったことは、ほとんどしないのだ。
「しかし、ヤンも気になるわね。あいつもコソコソしてるしねー」
「あぁ、上手く乗せられたけど、まぁ・・・結果オーライかな?」
「その・・・アンデッド化してしまった人たちは。ちゃんと神に召されたのでしょうか?」
シエラは話しの中で一番気になっていたことをアルバードに聞いた。
「あぁ、その為の、聖女の昇天だからな。大丈夫だ。俺も見てたし。不浄の地もちゃんと浄化もされたからな。だから・・・そんな顔しなくて大丈夫だ。」
シエラは気付いてなかったが、泣きそうな顔になっていた。
「それなら良かったです・・・。」
シエラは自分がやったわけではないないが、自分が原因で呪いや隷属魔法の為に、呪詛返しの生贄にされた人がいたかと思うと、やるせない気持ちになっていた。
「・・・シエラ嬢?」
あーだめだ。我慢しようと思ってたのに、だめだ、私王女なのに、簡単に泣いちゃダメなのに・・・!
「ごめんなさい!私に魔力がないばっかりに、こんなにいろんな人に迷惑かけて、取り返しのつかないことに!本当にごめんなさい!」
シエラは泣き出してしまった。そして堰を切ったかのように、ひたすら謝罪を繰り返した。
アルバードの話をはじめは興味深々で聞いてはいたのだが、不浄の地やアンデッド化について自分に関係していたことを知り、大変ショックを受けたのだ。無理もないであろう。自分が好き好んで呪われたわけではなかったが、それが原因でたくさんの関係のない人が殺されている事実にシエラは耐えられなくなってしまったのだ。
「姫様・・・」
ユーナはシエラの性格をよくわかっていたので、泣いてしまうのは無理もないだろと思った。
う~なんで、私魔力がなかったんだろう?こんなに沢山の人が亡くなってしまっただなんて!そこまでするほど、魔力があるって何なの?簡単に人を殺してしまうなんて!
すると、アルバードは泣いているシエラの横に座った。
「シエラ嬢、気にするなっていうほうが無理かもしれないけど、起こってしまった事実は消せないんだ。だから次にできることは、犯人を見つけて、そして二度と同じことが起こらないようにするのが、大事だと俺は思ってるよ。」
「うぅ・・・うっ・・・」
シエラはアルバードの言いたいことはもちろんわかっていた。わかっていたが、ショックはまだ引きづっていて、泣き続けていた。
「シエラ嬢・・・」
アルバードは、慰めようとシエラ嬢の肩に手を伸ばした。
「あっ!ちょっと待って!!」
それに気付いたイライザは慌てて止めようとしたが、時すでに遅し。
アルバードは、シエラに触れてしまった。_____
問診内容に少し腑に落ちないシエラであった。
そこへ、アルバードが帰ってきたという知らせが入った。お迎えにいかなきゃ!
って思ったところへ、もうアルバードは私の部屋まで来ていた。
「ただいまー」」
「アルバード!おかえりなさい!首尾はどうだった?」
「あぁ、ばっちり!それに思わぬ収穫もあったしね!」
「そうなのね。聞いてもいいかしら?」
「あーその前に俺さすがに汗かいてるから、風呂はいりたいし、先に素材もイライザに渡ししたいし、夕飯後でもいいか?」
「あ、ごめんね。疲れてるところだったのに。」
いけない。アルバードは朝からずっと出っ放しだったのに、私ったら気がきない・・・
「俺、全然これくらいじゃ疲れてないから、気にしてないよ。」
そういうと、アルバードはいつものようにニカっと笑った。
「アルトお帰りー。じゃ早速いただくわね♪」
イライザさんは解呪に必要だという、バジリスクの牙を貰っていた。
「あぁ、これで、解呪の方は頼む。」
「ふふ、任せてー。明日朝一でとっとと隷属魔法の解呪はやってくるわー。」
「あぁ、ライザ期待してるぜ。今日いろいろあったし、それについては俺も話したいことあるからさ、後で皆で集まろう。」
「うん!」
夕飯後、シエラの部屋____
「・・・・とまぁこういう事があった。」
「へ~ヴァイオレット達も来ていたのね・・・すごいめぐり合わせねー」
「あぁ、俺も驚いたよ。」
「ヴァイオレット様って・・確か聖女でベルゲン子爵のご令嬢だったわよね。」
「あれ?会ったことあるの?」
「ええ、一応は。とは言っても前に『聖女の儀』の時にお会いしたぐらいなので、個人的にお会いしたことはないわ。とても美しい方だったのは覚えているけれど。」
神殿から聖女の認定をされると大神官から聖女に『聖なる錫杖』を与えられる儀式ある。それを『聖女の儀』といい、王族や一部の貴族も参列することになっている。
「あぁ、そういやそんなのがあったね。俺その頃はも冒険者やってたから、行ってなかったなー。」
「人間は形式ばったことが多いから大変よねぇ~」
魔女は大抵は気ままなので、そういった形式ばったことは、ほとんどしないのだ。
「しかし、ヤンも気になるわね。あいつもコソコソしてるしねー」
「あぁ、上手く乗せられたけど、まぁ・・・結果オーライかな?」
「その・・・アンデッド化してしまった人たちは。ちゃんと神に召されたのでしょうか?」
シエラは話しの中で一番気になっていたことをアルバードに聞いた。
「あぁ、その為の、聖女の昇天だからな。大丈夫だ。俺も見てたし。不浄の地もちゃんと浄化もされたからな。だから・・・そんな顔しなくて大丈夫だ。」
シエラは気付いてなかったが、泣きそうな顔になっていた。
「それなら良かったです・・・。」
シエラは自分がやったわけではないないが、自分が原因で呪いや隷属魔法の為に、呪詛返しの生贄にされた人がいたかと思うと、やるせない気持ちになっていた。
「・・・シエラ嬢?」
あーだめだ。我慢しようと思ってたのに、だめだ、私王女なのに、簡単に泣いちゃダメなのに・・・!
「ごめんなさい!私に魔力がないばっかりに、こんなにいろんな人に迷惑かけて、取り返しのつかないことに!本当にごめんなさい!」
シエラは泣き出してしまった。そして堰を切ったかのように、ひたすら謝罪を繰り返した。
アルバードの話をはじめは興味深々で聞いてはいたのだが、不浄の地やアンデッド化について自分に関係していたことを知り、大変ショックを受けたのだ。無理もないであろう。自分が好き好んで呪われたわけではなかったが、それが原因でたくさんの関係のない人が殺されている事実にシエラは耐えられなくなってしまったのだ。
「姫様・・・」
ユーナはシエラの性格をよくわかっていたので、泣いてしまうのは無理もないだろと思った。
う~なんで、私魔力がなかったんだろう?こんなに沢山の人が亡くなってしまっただなんて!そこまでするほど、魔力があるって何なの?簡単に人を殺してしまうなんて!
すると、アルバードは泣いているシエラの横に座った。
「シエラ嬢、気にするなっていうほうが無理かもしれないけど、起こってしまった事実は消せないんだ。だから次にできることは、犯人を見つけて、そして二度と同じことが起こらないようにするのが、大事だと俺は思ってるよ。」
「うぅ・・・うっ・・・」
シエラはアルバードの言いたいことはもちろんわかっていた。わかっていたが、ショックはまだ引きづっていて、泣き続けていた。
「シエラ嬢・・・」
アルバードは、慰めようとシエラ嬢の肩に手を伸ばした。
「あっ!ちょっと待って!!」
それに気付いたイライザは慌てて止めようとしたが、時すでに遅し。
アルバードは、シエラに触れてしまった。_____
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