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第四章

後悔はあとにくる2

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♦有紗♦

今、私は視聴覚室にいる。目の前にいる浮気男は桜川あきら。横には私の友達でもあり、あきらの浮気相手である、高橋美智留。

「で?2人はこんなところでどんなエッチな事をしていたわけ?」私がそう聞くとあきらよりも先に美智留が答えた。

「桜川くんとはそうゆう関係じゃないよ?ただここで2人でお話してただけで…」美智留が一生懸命に浮気じゃないと証言してくるが、私から見ると浮気でしかない。
「そんな言い訳、にわかに信じ難いよ。大体2人で話たいなら、教室とか屋上でもいいんじゃないの?なんでこんな密室で、防音の部屋なの?これだけ証拠が揃ってれば、エッチしたことは免れないよ?」私は論破してやったと勝ち誇るかのように、腕を組んでどや顔をした。だがそんな態度でいられたのも、たったの3秒だった。

「いや、まず俺と高橋がエッチしても志水には、全く関係ないけど?大体浮気ってなんだよ。俺と志水はいつ付き合ったんだ?根本的に間違いすぎてるけど?」グサッ!全くその通りである。私はあきらと付き合ってもいないし、まず美智留とあきらが、エッチな事してても全く関係が無い。これは私の負けである。開き直ろう!

「すみません。その通りです。あきら様なんでも言う事聞きますからお許し下さいぃぃぃ」私はあきらに向って土下座した。

「志水、俺はその権利保留させてもらうわ。あとは高橋にも謝んな」あきらが優しく私の頭を撫でながら言った。
私はそのままあきらの反対側にいる、みっちーにも謝った。

「みっちー、変な誤解をしてしまってごめんなさい!」私が謝るとすぐにあきらが「よくできました」と言いながら頭を撫でてくれた。それをずっと見ていたみっちーが、少し顔が引きつっている事が分かった。

「有紗と桜川くんって、ペットと飼い主みたいな感じがするよね」と少し笑いながら言われたので、「ちなみにどっちがペットなの?」と聞いてみると、「あ★り★さ★」と言われた。その瞬間私は、恥ずかしくなってきたので、すぐにバッグをもって視聴覚室を飛び出した。

「ちょ、ちょっと用事思いだしたからもう帰るね!バイバイ!」とすぐに立ち去った。私があきらのペット見たいと、言われた理由は少しだけ分かった。多分いつも頭を撫でなれてるから言われるまで平然としていたけど、言われてみると結構恥ずかしい。
思いだしてきてしまったので、スクールバッグの中にしまってある、天然水のペットボトルを取り出して、一気飲みした。

「ああーもう!あきらのバカぁぁ!!」私はそう言いながら校門を走り出た。



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