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090:三層1
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ミリアさんが去った後も、四人は熱心に蜂狩りを続けている。戦力に余裕が出来たので、シルフィーとティム、リーゼだけで狩りを行い、ルナがキャロに素材採取の方法を教えているようだ。
四人は素人には違いないが、既に立派に探索者と呼べる力を身に付けている。装備面でも十分に三層に通用するだろうと思えた。
(それでも、僕の都合で三層に一緒に来て貰うのはなあ)
サラとフィーネの参加は確定しているので、当初は、僕と召喚精霊のみで下層に降りようと考えていた頃よりは、僕の状況は良くなっている。更に四人が参加してくれれば、三層を攻略する事も可能かもしれない。
僕がつい数日前迄、素人同然だった四人の戦力にまで期待してしまうのには事情が有る。三層に出没する魔物である[レッサーウルフ]が、群れを作り行動する性質があるからだ。
群れの規模は六匹程度と言われていて、連携攻撃を仕掛けて来る為、こちらも集団で挑まなければ太刀打ち出来ない。余程の強者でなければ単独で挑む相手ではないのだ。
(狩りたいのは[レッサーシープ]なんだけど、狩ってると縄張り荒らしと見なされてウルフの群れが襲ってくるらしいんだよね……でも例外もある)
レッサーウルフは警戒心が強い魔物らしく、群れと同数以上の相手を襲ってこないらしい。
四人の戦力にも期待しているが、集団で三層に降りればレッサーシープのみを相手に出来るかもしれない。
仮に襲われたとしても、僕とサラ、そして精霊達が前衛に立ち、四人には後方で魔法の援護を頼めば十分対処可能だと思えた。
レッサーシープも【睡眠】からの【突進】が厄介な相手だが、遠距離武器が有れば【睡眠】を受ける事無く安全に狩りが可能なのだ。
実は、三層は回避して四層に降りようかとも考えていた。四層では[レッサーボア]狩りが盛んに行われているのだ。
正直な所、大型狩りは僕の装備の事情からも気が進まないけれど、釣り役としてならパーティーに参加出来る可能性も残されている。
(僕には色々と隠したい事も有るけど、言わなければ分からない事だし)
一度、普通にパーティーというのにも参加してみるのも悪くないかもしれないという思いもあった。
(まあ、参加させて貰えるかだけどね……それに、サラが普通のパーティーに入る気が有るかも問題か……)
「あら~、また考え込んでるみたいね~」フィーネがふよふよと近づいて来てそう言った。
「ユーリ~、貴方の悪い癖じゃないかしら~? ミリア様も仰ってたでしょ? 先ずは皆に相談してみるべきよ~」
いつの間にか、四人は狩りを一段落して僕の側に集まって来ている。
「そうね、先ずは三層の事を聞かせて頂戴。私とフィーネは貴方に同行する事になったけど、無条件についていく訳じゃないわ」サラの言うことは尤もだった。
ここにいる者達は全員、経験の違いはあっても、一人で魔物を倒す力を持っている一人前の探索者なのだ。
四人には話し合いが必要だろうけど、シルフィーも付いているので判断は任せても良いかもしれない。
これ以上、下層に行く必要は無いと一人でも考えれば、僕らに遠慮する事無く断って欲しいと伝えて、僕は三層について知っている事を皆に説明するのだった。
四人は素人には違いないが、既に立派に探索者と呼べる力を身に付けている。装備面でも十分に三層に通用するだろうと思えた。
(それでも、僕の都合で三層に一緒に来て貰うのはなあ)
サラとフィーネの参加は確定しているので、当初は、僕と召喚精霊のみで下層に降りようと考えていた頃よりは、僕の状況は良くなっている。更に四人が参加してくれれば、三層を攻略する事も可能かもしれない。
僕がつい数日前迄、素人同然だった四人の戦力にまで期待してしまうのには事情が有る。三層に出没する魔物である[レッサーウルフ]が、群れを作り行動する性質があるからだ。
群れの規模は六匹程度と言われていて、連携攻撃を仕掛けて来る為、こちらも集団で挑まなければ太刀打ち出来ない。余程の強者でなければ単独で挑む相手ではないのだ。
(狩りたいのは[レッサーシープ]なんだけど、狩ってると縄張り荒らしと見なされてウルフの群れが襲ってくるらしいんだよね……でも例外もある)
レッサーウルフは警戒心が強い魔物らしく、群れと同数以上の相手を襲ってこないらしい。
四人の戦力にも期待しているが、集団で三層に降りればレッサーシープのみを相手に出来るかもしれない。
仮に襲われたとしても、僕とサラ、そして精霊達が前衛に立ち、四人には後方で魔法の援護を頼めば十分対処可能だと思えた。
レッサーシープも【睡眠】からの【突進】が厄介な相手だが、遠距離武器が有れば【睡眠】を受ける事無く安全に狩りが可能なのだ。
実は、三層は回避して四層に降りようかとも考えていた。四層では[レッサーボア]狩りが盛んに行われているのだ。
正直な所、大型狩りは僕の装備の事情からも気が進まないけれど、釣り役としてならパーティーに参加出来る可能性も残されている。
(僕には色々と隠したい事も有るけど、言わなければ分からない事だし)
一度、普通にパーティーというのにも参加してみるのも悪くないかもしれないという思いもあった。
(まあ、参加させて貰えるかだけどね……それに、サラが普通のパーティーに入る気が有るかも問題か……)
「あら~、また考え込んでるみたいね~」フィーネがふよふよと近づいて来てそう言った。
「ユーリ~、貴方の悪い癖じゃないかしら~? ミリア様も仰ってたでしょ? 先ずは皆に相談してみるべきよ~」
いつの間にか、四人は狩りを一段落して僕の側に集まって来ている。
「そうね、先ずは三層の事を聞かせて頂戴。私とフィーネは貴方に同行する事になったけど、無条件についていく訳じゃないわ」サラの言うことは尤もだった。
ここにいる者達は全員、経験の違いはあっても、一人で魔物を倒す力を持っている一人前の探索者なのだ。
四人には話し合いが必要だろうけど、シルフィーも付いているので判断は任せても良いかもしれない。
これ以上、下層に行く必要は無いと一人でも考えれば、僕らに遠慮する事無く断って欲しいと伝えて、僕は三層について知っている事を皆に説明するのだった。
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