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第1話2 転生と無自覚な活躍
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とは言え、レイはこの時点で全てを思い出している訳ではない。いまだ、自分が悪役モブであることにも気づいていないし、それに、磔にされて餓死する運命だということも思い出していない。
その上、転生の記憶が溢れたのが原因でレイヴン・ヴィランとしての記憶までも曖昧になっている――自己同一性が揺らいでいる。
だから、それがどれだけ悪手なのか気づかず、レイは自分のアイデアに浮かれて「わーい」と【聖女】に近づこうとした。
足を引っかけられた。
やったのは【聖女】に声をかけようとしていた貴族の男の子で、足を引っかけると言うよりもうほとんど蹴りを入れたような感じ――足払いをして、そのまま蹴り上げ、レイを顔面から転ばせようという意思が感じられた。
が、それは成功しない。
「へ?」
と、男の子は間抜けな声を出す。
蹴り出した男の子の足がレイの足によってグンッと弾き返され、そのまま体勢を崩して顔から転ぶ。
不様に、転ぶ。
レイにやろうとしたことがそのまま自分に返ってきて、男の子は羞恥に顔を赤く染めた。
一方のレイは何が起きたのか解っていない――はっきり言って男の子が足をかけようとしたことにすら気づいておらず、キョトンとした顔をして、
「……君なにしてんの?」
そう尋ねた。
煽るな。
男の子はさらに顔を真っ赤に染めた。
当然である。
レイのステータスはこの直前、この場の全員に公表されている。
抜粋すれば以下の通り。
===========
攻撃力: 1(MAX)
防御力: 1(MAX)
魔法攻撃力: 1(MAX)
魔法防御力: 1(MAX)
敏捷: 1(MAX)
スキル:
===========
MAXの文字はこれ以上数値が上がらないことを意味していて、つまり、レイは魔法も武術も何にも適性がない。
そんな、クソザコともいえるレイに足をかけて、逆に転ばされた男の子。
それはつまり、そんなクソザコ以下であると、この場の全員に公表してしまったようなもので、男の子は顔をどす黒くして涙目になった。
「お、お前……どんな魔道具使った! この俺に恥掻かせやがって!」
「え……ええ……」
レイは困惑した。
(魔道具なんて使ってないよ。勝手に転んだんでしょ?)
実際にはそうではない。
もちろん魔道具が使われた訳でもない。
貴族の男の子が転んだのはレイのユニークスキルのせいである。
ただし、レイは自分にユニークスキルがあることに気づいていない。
それも当然のことだった。
ユニークスキルは本人が名前をつけるまでステータスに表示されない――もしもスキルがなければそもそも「スキル」という項目が出現しない。
そして、この事実をこの場の全員が理解していない――だから馬鹿にされているし、当の本人であるレイも解っていないので、いま目の前で貴族の男の子が転んだのがわざとだと思っている。
(こんなの当たり屋だよ! きっと医療費と慰謝料請求されるんだ!)
そう考えてレイは頭を抱えた。
(そ、そうだ! 証人! きっと周りの人たち見てただろうから証人になってもらえば僕が転ばしたんじゃないって解るはず! えっと――)
と、レイは周りを見回して、そして【聖女】と目が合った。
「あの! 見てましたよね!? 僕、魔道具なんて使ってない!」
「……ええ、確かに使っていません」
「ああ、よかった」
「魔道具を使わずに転ばせていました」
(裏切り者おおおおおお!! ほんとに【聖女】かお前えええええ!)
衝撃過ぎて叫ぶこともできないレイだったが、周りの貴族たちが頷いているのを見てさらに衝撃を受けた。
(そうか、解ったぞ! 全員グルなんだ! みんなして僕を陥れようとしてるんだ! みんな僕のこと嫌いだから!!)
レイがそんな勘違いをしている傍らで、男の子は叫んだ。
「いや、違う! 魔道具だ! 絶対魔道具だ!」
男の子としてはそうあって欲しい――と言うかそうでないと困る。魔道具ではないとすれば、本当にあの弱小ステータスにやられたと言うことになってしまい、彼の沽券に関わる。
そんなことなど知らないレイは、
(なにケンカしてんの、この子たち。いいじゃんどっちでも。どっちにしたって、このあと転ばせた僕のこと責めるんでしょ? 身ぐるみ剥がして、何もかも持って行くんだ! 嫌だあああ!)
そう考えて、
「魔道具を理由にして、僕のこと脱がすつもりでしょ!」
「はあ!? 何考えて――」
「え、最高じゃん! あ……」
【聖女】が何かを口走ってすぐに両手で口を押さえた。
【聖女】は腐女子だった。
たぶん【聖女】の称号返納した方がいい。
「なんでもありません。続けてください」
「なにを!?」
レイは叫んで、確信した。
(やっぱり全員グルなんだ! 止めようともしないもん! もうダメだ。このままじゃ僕裸に剥かれて殺される!)
身の危険を感じたレイはあたりを見回して、メイドを呼んだ。
(あの子がきっと助けてくれる。僕はもう無理です。怖いもん!)
「ヨル! ヨル!」
レイは背伸びをしてあたりを見回していた。きっと一目散に駆けつけてくれるそう思っていた。
しかし、
「はいな!」
と、声が聞こえたのは上だった。
レイが見上げると、ヨルは音もなく落ちてきて着地し、ぽいっと担いでいたものを投げ捨てる。
四人の男たち。
全員気絶している。
レイも【聖女】も、その場にいた貴族たちもぎょっとしてそれを見て、それからヨルの方へ視線を向けた。
真っ黒なメイド服に真っ黒な髪。
身長は大きく豊満な体つきをしている。
ヨルはガジガジと自分の親指を甘噛みしてから、
「仕事したぜぃ、レイヴン様。ケーキを所望する」
「……この人たち何?」
「なんだあ、解ってるっしょ。その【聖女】様を狙ってた悪い奴らよ――誰だかは知らねえけど」
「え!」
と、【聖女】は身を固めて男たちを見下ろした。
「アタシ……狙われてたの……?」
「この教会に入ったときからずっと、なんかいるなぁと思ってたぜ。レイヴン様も気づいてたはず――そうじゃなきゃ、わざわざ近づいて助けに来ねぇもん」
(気づいてないよ)
レイが反論しようとするのも無視して、ヨルは人差し指を甘噛みしてから続けた。
「いやあ、しかしレイヴン様さすがだぜ。ステータスで周りを油断させてから、時間稼ぎのために近づいていくなんてなぁ。こいつら焦ってたぜ。『あんな低いステータスが近くにいたんじゃ、必ず巻き添えになる。霧の伯爵を敵に回すのは悪手だ』ってなあ。さすがの一手だぜ」
(ああ、この子バカなんだ。僕なにもしてないのに)
とレイは思った。
「僕何も指示してないのに」
「その深意を慮るのが使用人ってもんだろ。レイヴン様のやろうとしてることくらい解ってるぜ、もちろん。【聖女】に近づいた時点で行動開始ってのがはっきり解るもんな。普通は近づかねえから」
「…………」
(僕は大真面目に近づいたんだよ! え、もしかして僕馬鹿にされてるのかな!?)
だんだん皮肉を言われている気がしてきたけれど、ヨルは全くそんなことを考えていない――彼女はマジでレイのことを称賛して、続ける。
「しっかし、ウチが気づいてない悪い奴まで見つけるなんて凄えよな、レイヴン様は」
ヨルは言って、レイに足を引っかけた貴族の男の子を指さした。
「な! 俺は違う!」
「あのなあ、いいか?」
ヨルはぶわっと魔力を噴出させた。
それは明らかな威嚇。
周りにいた貴族たちが怯えたように後退り、男の子は尻餅をつく。
「お前はレイヴン様をあざ笑うだけじゃ飽き足らず、危害を加えようとしたんだ。蹴りを入れただろ? な? その時点でウチはお前をひねり潰したかったんだけどよ、お前の背中をみて止めたんだ。ウチは上から落ちてきたからな。よおく見えたぜ、その入れ墨」
ヨルは言って、尻餅をついている男の子の襟元を掴んだ。確かに、背中に入れ墨が入っているのが見える。
「いけないよなあ。これ、魔紋だろ? 魔力の流れを変形させて、ステータスを底上げする。いわゆる、詐欺ってやつだな。で、教会の石版ちょろまかすような凄え魔紋ってよ、違法じゃなかったか? しかも、これ、ウチが気絶させた奴らに同じのついてるよな? なんでだろうなあ? おかしいよなあ?」
ヨルは男の子に顔を近づけて笑みを浮かべた。
「その体に聞いても良いんだぜ」
男の子は気絶した。
一方、完全に状況に置いてきぼりを喰らっているレイは、今すぐにでもここから逃げ出したかった。
さっきと理由は違う。
(何でこんなに目立ってるのかな!? 僕はただ【聖女】とお友達になろうとしただけなのに!!)
レイは人垣の中に紛れ込んで縮こまって、ヨルのこと置いて一人で帰ろうかなと思っていた。
ヨルに呼ばれるまでは。
「あれ? レイヴン様がいない。レイヴン様! 終わったぜ? レイヴン様! あ、いた」
「ああうん、はい」
これ以上自分の名前を呼ばれたくなかったのでレイはすごすごと出て行って、ヨルのお尻を押す。
「帰ろ帰ろ。こんなとこいたくない」
「あの!」
【聖女】が言ってレイを呼び止めた。
「アタシ……狙われてるなんて思ってもみなくて……救ってくれてありがとうございました」
「ヨルがやったことだから」
「何言ってるんです! レイヴン様がやったことでしょう」
(僕に責任を押しつけるな!!)
「ヨルがやったことだから! じゃあね!」
レイは叫んで、逃げるようにその大教会を後にした。
その上、転生の記憶が溢れたのが原因でレイヴン・ヴィランとしての記憶までも曖昧になっている――自己同一性が揺らいでいる。
だから、それがどれだけ悪手なのか気づかず、レイは自分のアイデアに浮かれて「わーい」と【聖女】に近づこうとした。
足を引っかけられた。
やったのは【聖女】に声をかけようとしていた貴族の男の子で、足を引っかけると言うよりもうほとんど蹴りを入れたような感じ――足払いをして、そのまま蹴り上げ、レイを顔面から転ばせようという意思が感じられた。
が、それは成功しない。
「へ?」
と、男の子は間抜けな声を出す。
蹴り出した男の子の足がレイの足によってグンッと弾き返され、そのまま体勢を崩して顔から転ぶ。
不様に、転ぶ。
レイにやろうとしたことがそのまま自分に返ってきて、男の子は羞恥に顔を赤く染めた。
一方のレイは何が起きたのか解っていない――はっきり言って男の子が足をかけようとしたことにすら気づいておらず、キョトンとした顔をして、
「……君なにしてんの?」
そう尋ねた。
煽るな。
男の子はさらに顔を真っ赤に染めた。
当然である。
レイのステータスはこの直前、この場の全員に公表されている。
抜粋すれば以下の通り。
===========
攻撃力: 1(MAX)
防御力: 1(MAX)
魔法攻撃力: 1(MAX)
魔法防御力: 1(MAX)
敏捷: 1(MAX)
スキル:
===========
MAXの文字はこれ以上数値が上がらないことを意味していて、つまり、レイは魔法も武術も何にも適性がない。
そんな、クソザコともいえるレイに足をかけて、逆に転ばされた男の子。
それはつまり、そんなクソザコ以下であると、この場の全員に公表してしまったようなもので、男の子は顔をどす黒くして涙目になった。
「お、お前……どんな魔道具使った! この俺に恥掻かせやがって!」
「え……ええ……」
レイは困惑した。
(魔道具なんて使ってないよ。勝手に転んだんでしょ?)
実際にはそうではない。
もちろん魔道具が使われた訳でもない。
貴族の男の子が転んだのはレイのユニークスキルのせいである。
ただし、レイは自分にユニークスキルがあることに気づいていない。
それも当然のことだった。
ユニークスキルは本人が名前をつけるまでステータスに表示されない――もしもスキルがなければそもそも「スキル」という項目が出現しない。
そして、この事実をこの場の全員が理解していない――だから馬鹿にされているし、当の本人であるレイも解っていないので、いま目の前で貴族の男の子が転んだのがわざとだと思っている。
(こんなの当たり屋だよ! きっと医療費と慰謝料請求されるんだ!)
そう考えてレイは頭を抱えた。
(そ、そうだ! 証人! きっと周りの人たち見てただろうから証人になってもらえば僕が転ばしたんじゃないって解るはず! えっと――)
と、レイは周りを見回して、そして【聖女】と目が合った。
「あの! 見てましたよね!? 僕、魔道具なんて使ってない!」
「……ええ、確かに使っていません」
「ああ、よかった」
「魔道具を使わずに転ばせていました」
(裏切り者おおおおおお!! ほんとに【聖女】かお前えええええ!)
衝撃過ぎて叫ぶこともできないレイだったが、周りの貴族たちが頷いているのを見てさらに衝撃を受けた。
(そうか、解ったぞ! 全員グルなんだ! みんなして僕を陥れようとしてるんだ! みんな僕のこと嫌いだから!!)
レイがそんな勘違いをしている傍らで、男の子は叫んだ。
「いや、違う! 魔道具だ! 絶対魔道具だ!」
男の子としてはそうあって欲しい――と言うかそうでないと困る。魔道具ではないとすれば、本当にあの弱小ステータスにやられたと言うことになってしまい、彼の沽券に関わる。
そんなことなど知らないレイは、
(なにケンカしてんの、この子たち。いいじゃんどっちでも。どっちにしたって、このあと転ばせた僕のこと責めるんでしょ? 身ぐるみ剥がして、何もかも持って行くんだ! 嫌だあああ!)
そう考えて、
「魔道具を理由にして、僕のこと脱がすつもりでしょ!」
「はあ!? 何考えて――」
「え、最高じゃん! あ……」
【聖女】が何かを口走ってすぐに両手で口を押さえた。
【聖女】は腐女子だった。
たぶん【聖女】の称号返納した方がいい。
「なんでもありません。続けてください」
「なにを!?」
レイは叫んで、確信した。
(やっぱり全員グルなんだ! 止めようともしないもん! もうダメだ。このままじゃ僕裸に剥かれて殺される!)
身の危険を感じたレイはあたりを見回して、メイドを呼んだ。
(あの子がきっと助けてくれる。僕はもう無理です。怖いもん!)
「ヨル! ヨル!」
レイは背伸びをしてあたりを見回していた。きっと一目散に駆けつけてくれるそう思っていた。
しかし、
「はいな!」
と、声が聞こえたのは上だった。
レイが見上げると、ヨルは音もなく落ちてきて着地し、ぽいっと担いでいたものを投げ捨てる。
四人の男たち。
全員気絶している。
レイも【聖女】も、その場にいた貴族たちもぎょっとしてそれを見て、それからヨルの方へ視線を向けた。
真っ黒なメイド服に真っ黒な髪。
身長は大きく豊満な体つきをしている。
ヨルはガジガジと自分の親指を甘噛みしてから、
「仕事したぜぃ、レイヴン様。ケーキを所望する」
「……この人たち何?」
「なんだあ、解ってるっしょ。その【聖女】様を狙ってた悪い奴らよ――誰だかは知らねえけど」
「え!」
と、【聖女】は身を固めて男たちを見下ろした。
「アタシ……狙われてたの……?」
「この教会に入ったときからずっと、なんかいるなぁと思ってたぜ。レイヴン様も気づいてたはず――そうじゃなきゃ、わざわざ近づいて助けに来ねぇもん」
(気づいてないよ)
レイが反論しようとするのも無視して、ヨルは人差し指を甘噛みしてから続けた。
「いやあ、しかしレイヴン様さすがだぜ。ステータスで周りを油断させてから、時間稼ぎのために近づいていくなんてなぁ。こいつら焦ってたぜ。『あんな低いステータスが近くにいたんじゃ、必ず巻き添えになる。霧の伯爵を敵に回すのは悪手だ』ってなあ。さすがの一手だぜ」
(ああ、この子バカなんだ。僕なにもしてないのに)
とレイは思った。
「僕何も指示してないのに」
「その深意を慮るのが使用人ってもんだろ。レイヴン様のやろうとしてることくらい解ってるぜ、もちろん。【聖女】に近づいた時点で行動開始ってのがはっきり解るもんな。普通は近づかねえから」
「…………」
(僕は大真面目に近づいたんだよ! え、もしかして僕馬鹿にされてるのかな!?)
だんだん皮肉を言われている気がしてきたけれど、ヨルは全くそんなことを考えていない――彼女はマジでレイのことを称賛して、続ける。
「しっかし、ウチが気づいてない悪い奴まで見つけるなんて凄えよな、レイヴン様は」
ヨルは言って、レイに足を引っかけた貴族の男の子を指さした。
「な! 俺は違う!」
「あのなあ、いいか?」
ヨルはぶわっと魔力を噴出させた。
それは明らかな威嚇。
周りにいた貴族たちが怯えたように後退り、男の子は尻餅をつく。
「お前はレイヴン様をあざ笑うだけじゃ飽き足らず、危害を加えようとしたんだ。蹴りを入れただろ? な? その時点でウチはお前をひねり潰したかったんだけどよ、お前の背中をみて止めたんだ。ウチは上から落ちてきたからな。よおく見えたぜ、その入れ墨」
ヨルは言って、尻餅をついている男の子の襟元を掴んだ。確かに、背中に入れ墨が入っているのが見える。
「いけないよなあ。これ、魔紋だろ? 魔力の流れを変形させて、ステータスを底上げする。いわゆる、詐欺ってやつだな。で、教会の石版ちょろまかすような凄え魔紋ってよ、違法じゃなかったか? しかも、これ、ウチが気絶させた奴らに同じのついてるよな? なんでだろうなあ? おかしいよなあ?」
ヨルは男の子に顔を近づけて笑みを浮かべた。
「その体に聞いても良いんだぜ」
男の子は気絶した。
一方、完全に状況に置いてきぼりを喰らっているレイは、今すぐにでもここから逃げ出したかった。
さっきと理由は違う。
(何でこんなに目立ってるのかな!? 僕はただ【聖女】とお友達になろうとしただけなのに!!)
レイは人垣の中に紛れ込んで縮こまって、ヨルのこと置いて一人で帰ろうかなと思っていた。
ヨルに呼ばれるまでは。
「あれ? レイヴン様がいない。レイヴン様! 終わったぜ? レイヴン様! あ、いた」
「ああうん、はい」
これ以上自分の名前を呼ばれたくなかったのでレイはすごすごと出て行って、ヨルのお尻を押す。
「帰ろ帰ろ。こんなとこいたくない」
「あの!」
【聖女】が言ってレイを呼び止めた。
「アタシ……狙われてるなんて思ってもみなくて……救ってくれてありがとうございました」
「ヨルがやったことだから」
「何言ってるんです! レイヴン様がやったことでしょう」
(僕に責任を押しつけるな!!)
「ヨルがやったことだから! じゃあね!」
レイは叫んで、逃げるようにその大教会を後にした。
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