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1章
9話 別れの先は
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「ごめん、かあ…私が言った方がいい言葉なのに。それに…こんな泣いちゃって…」
泣いてるのか、私は。
確かに頬になにか流れている。
気づかなかった。
「……メリス姉様、私家出するよ。元々そういうつもりで、シルにお父様へ家出ること伝えてって言ったし」
「え!?…ちょっと、私何も聞いてない!ユキ、どういうこと!?」
『提案された時はびっくりしたなあ…でもちゃんと伝えてあるから。了承してもらったし』
「私…何も聞いてな…ねえー…」
メリスのことを姉と言っている?
ってことは…いや、この服装は王女って感じじゃなく、完全な魔法使い的なローブ…どゆこと?
「あ、そっか。こっちの世界の私のことわからないからね。ユキ・レティーナ、この国の第四王女が、私だよ。この服は、ついて行くのにこっちの方がいいかなと思って」
なるほど…なるほど?
その服っていうかローブだよね?
いいの?
これ王女様攫ってることにならない?
ーーーーーーーーーーーーーーー
「本当にありがとうございました!」
「姉様、賢者様、ルリア、今までありがとう」
「うん、こちらこそ…!」
「ええ、また、きっと…」
私、ユキ、メリス、先生の順で言った。
ルリアさんはお辞儀をして最後までクールな感じだった。
見習いたい。
ーーーーーーーーーーーーーーー
近くにあるあの森の先を進めば必ずたどり着くと言っていたけど、隣国なのだろうか。
ゲームにありがちなマップ的なのないのか聞いておけばよかった。
「それで…これからどこに行くの?」
「和国ってとこに行こうと思う」
「ふぅん…ならこのまま行けば数週間かかるよ?」
「…は?」
「いや、数週間…」
そんなこと言ってたか!?
大事なことだけど!?結構…
歩きながら森を進み、話していたら、衝撃的なことを聞いてしまった。
ここから数週間…?
行けるのか?それは?
なにかに乗ったり…いや、ここは森の中だぞ。
諦めてもういっそのこと次に着いた国で住んでしまえば…
「ああ…じゃ、場所知ってるし…行こうか」
急にユキが話し出したかと思うと目の前に扉が現れた。
「この扉の先は和国に繋がってるよ」
「なにそれ…私にもできる?っていうか教えて~?」
「また今度ね~」
私は渋々扉を開けて歩くと、そこは──
──森だった。
ーーーーーーーーーーーーーーー
「ここは和国の中の森です。どう?びっくりした?」
また歩かなくちゃいけないのか。
なんでわざわざ森にするんだ。
「いやぁ~、ちょこっと天才の私を褒めてくれたって…」
「森に来る必要性がどこにある?」
「い、いや…その…驚くかな~と…」
「ま、ユキがせっかくここまで来させてくれたんだし…ありがとう」
「え…レイカ~かわいいじゃんか~」
「うるさい、少し反省なさい」
そう言い合っていると、少し遠くの方からなにか音が聞こえてきた。
「この音はなに?」
「これは…モンスターかなにか…かな?気配は…人もいる…!」
「助け…行く?」
「さあ…でも、危機的状況なら行った方がいいのは確実」
それなら悩むこともない。
できることなら助けたい。
見ないふりは…もう終わりにしたい。
私たちは月明かりと、そこかしこに生えている光る植物に照らされて音がした方へ走っていった。
ーーーーーーーーーーーーーーー
「あれだ!」
「少し様子を見てみよう。まずはそれからね」
ユキを見て頷くと、私は様子を確認しようと目を向ける。
私達はそこから少し離れたところに隠れた。
円状に木がない場所があり、そこには一人の少年がいた。
青年は傷だらけになりながら刀を構えている。
構えている先を見ると、その人と対峙するようにして大きな蛇が牙を見せていた。
「大きい蛇…?」
「あれは…見たことがない。似たものは何度か見たけど…違うなにかだ。多分、この国にしかいないんだと思う」
蛇は平均的な人の身長と同じくらいの大きさで、異様な気配を放っていた。
「くそっ!ここで終わるわけには…!」
少年は蛇にむかって刀を振り下ろす…が、軽く避けられた。
蛇が発したらしい風が青年の体を木へと直撃させる。
「これはもう…行くべきでは?」
ユキの方を見た。
ユキはなにやら準備をしていた。
なんの準備だろうと手元を覗くと、ナイフに何かを塗っていた。
ナイフはいわゆるダガーナイフ的なもので、良く切れそうな感じがした。
「これで倒れてくれたら嬉しいんだけど…」
そう言って蛇にナイフを投げた。
ナイフはまっすぐ蛇の体に刺さった。
だが、蛇は動じない。
少年は驚いたようだったが、すぐに構えに戻った。
なにを塗っていたんだろう?
それが効かなかったということだろうか?
「大丈夫。もうすぐだから」
「なにが…」
もうすぐなのか、そう問おうとした時、蛇はピタリと動きを止めた。
少年は動きを止めた蛇をここぞとばかりに勢い良く切りつけ、蛇はなにか霧のようなものを挙げ、消えていった。
それを合図にユキは立ち上がり、少年の方へと歩いていく。
急に行くものだから、私も慌てて追いかける。
「今助けてくれたのはあんた達か?」
少年は紅い髪色と、黄色い瞳で、身長は私とさほど変わらない。
しかし、どこか幼さを感じる。
「うん。この国に用があって…助けがいらなかったのなら謝るけど」
「いや、ありがとう。こんな実力だから助けがなかったら死んでいた」
「………」
(死んでいた…か…)
青年は頭を下げた後、こちらをまっすぐ見て言った。
「俺はサクヤ。あんた達は?」
「私はユキ。こっちは…」
「レイカ、です」
「レイカ、そんなかたい喋り方はやめてくれ…命の恩人なんだから…あ、用があるとか言ってたよな?なら俺の家に来てくれ。恩返しさせて欲しい」
それはこちらとしても頼みたいくらいだった。
「ありがとう…!」
「それじゃあついてきて」
ーーーーーーーーーーーーーーー
?side
「…間に合った。この扉にずっといてもらわなくてよかったー…見つかったら厄介だもんな…」
気配を確認してみると、三人固まっていることが分かった。
そのうちの一人が…あの…
「ここは…どこだ?とにかく、追いかけないと…」
俺は周囲を警戒し、見つからないよう注意しながら走り出す。
ーーーーーーーーーーーーーーー
この国は思っていた通り前の世界と似ている。
昔の時代と…だけれど。
周りを見れば、着物を着た人が行き交っている。
店や家が並んでいて、とても賑やかだ。
だが、何にも目もくれず、そこから少し離れた場所へと進んでいく。
「ここだ」
案内されたここはまるでお屋敷だった。
「先程家と仰っていらしたような…」
「ん?…ああ、そうだが」
(これはかなりのお坊ちゃんでは…?え?…まぁ、異世界だとしても人が生きてればこうなることもあるか)
見た目は和風のお屋敷で、なにかのゲームやらなんやらで見たことある。
歴史の教科書にも載っていそうだ。
まあ…とにかく大きかった。
この中に入ったら嫌でも迷いそうな気がしている。
「どうぞ。入って」
恐る恐る中へ入っていく。
ユキは……堂々としている。
なぜだ。
玄関であるだろう今いるこの場所は…広かった。
宿屋にでも来たのだっただろうか。
「お邪魔します…」
泣いてるのか、私は。
確かに頬になにか流れている。
気づかなかった。
「……メリス姉様、私家出するよ。元々そういうつもりで、シルにお父様へ家出ること伝えてって言ったし」
「え!?…ちょっと、私何も聞いてない!ユキ、どういうこと!?」
『提案された時はびっくりしたなあ…でもちゃんと伝えてあるから。了承してもらったし』
「私…何も聞いてな…ねえー…」
メリスのことを姉と言っている?
ってことは…いや、この服装は王女って感じじゃなく、完全な魔法使い的なローブ…どゆこと?
「あ、そっか。こっちの世界の私のことわからないからね。ユキ・レティーナ、この国の第四王女が、私だよ。この服は、ついて行くのにこっちの方がいいかなと思って」
なるほど…なるほど?
その服っていうかローブだよね?
いいの?
これ王女様攫ってることにならない?
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「本当にありがとうございました!」
「姉様、賢者様、ルリア、今までありがとう」
「うん、こちらこそ…!」
「ええ、また、きっと…」
私、ユキ、メリス、先生の順で言った。
ルリアさんはお辞儀をして最後までクールな感じだった。
見習いたい。
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近くにあるあの森の先を進めば必ずたどり着くと言っていたけど、隣国なのだろうか。
ゲームにありがちなマップ的なのないのか聞いておけばよかった。
「それで…これからどこに行くの?」
「和国ってとこに行こうと思う」
「ふぅん…ならこのまま行けば数週間かかるよ?」
「…は?」
「いや、数週間…」
そんなこと言ってたか!?
大事なことだけど!?結構…
歩きながら森を進み、話していたら、衝撃的なことを聞いてしまった。
ここから数週間…?
行けるのか?それは?
なにかに乗ったり…いや、ここは森の中だぞ。
諦めてもういっそのこと次に着いた国で住んでしまえば…
「ああ…じゃ、場所知ってるし…行こうか」
急にユキが話し出したかと思うと目の前に扉が現れた。
「この扉の先は和国に繋がってるよ」
「なにそれ…私にもできる?っていうか教えて~?」
「また今度ね~」
私は渋々扉を開けて歩くと、そこは──
──森だった。
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「ここは和国の中の森です。どう?びっくりした?」
また歩かなくちゃいけないのか。
なんでわざわざ森にするんだ。
「いやぁ~、ちょこっと天才の私を褒めてくれたって…」
「森に来る必要性がどこにある?」
「い、いや…その…驚くかな~と…」
「ま、ユキがせっかくここまで来させてくれたんだし…ありがとう」
「え…レイカ~かわいいじゃんか~」
「うるさい、少し反省なさい」
そう言い合っていると、少し遠くの方からなにか音が聞こえてきた。
「この音はなに?」
「これは…モンスターかなにか…かな?気配は…人もいる…!」
「助け…行く?」
「さあ…でも、危機的状況なら行った方がいいのは確実」
それなら悩むこともない。
できることなら助けたい。
見ないふりは…もう終わりにしたい。
私たちは月明かりと、そこかしこに生えている光る植物に照らされて音がした方へ走っていった。
ーーーーーーーーーーーーーーー
「あれだ!」
「少し様子を見てみよう。まずはそれからね」
ユキを見て頷くと、私は様子を確認しようと目を向ける。
私達はそこから少し離れたところに隠れた。
円状に木がない場所があり、そこには一人の少年がいた。
青年は傷だらけになりながら刀を構えている。
構えている先を見ると、その人と対峙するようにして大きな蛇が牙を見せていた。
「大きい蛇…?」
「あれは…見たことがない。似たものは何度か見たけど…違うなにかだ。多分、この国にしかいないんだと思う」
蛇は平均的な人の身長と同じくらいの大きさで、異様な気配を放っていた。
「くそっ!ここで終わるわけには…!」
少年は蛇にむかって刀を振り下ろす…が、軽く避けられた。
蛇が発したらしい風が青年の体を木へと直撃させる。
「これはもう…行くべきでは?」
ユキの方を見た。
ユキはなにやら準備をしていた。
なんの準備だろうと手元を覗くと、ナイフに何かを塗っていた。
ナイフはいわゆるダガーナイフ的なもので、良く切れそうな感じがした。
「これで倒れてくれたら嬉しいんだけど…」
そう言って蛇にナイフを投げた。
ナイフはまっすぐ蛇の体に刺さった。
だが、蛇は動じない。
少年は驚いたようだったが、すぐに構えに戻った。
なにを塗っていたんだろう?
それが効かなかったということだろうか?
「大丈夫。もうすぐだから」
「なにが…」
もうすぐなのか、そう問おうとした時、蛇はピタリと動きを止めた。
少年は動きを止めた蛇をここぞとばかりに勢い良く切りつけ、蛇はなにか霧のようなものを挙げ、消えていった。
それを合図にユキは立ち上がり、少年の方へと歩いていく。
急に行くものだから、私も慌てて追いかける。
「今助けてくれたのはあんた達か?」
少年は紅い髪色と、黄色い瞳で、身長は私とさほど変わらない。
しかし、どこか幼さを感じる。
「うん。この国に用があって…助けがいらなかったのなら謝るけど」
「いや、ありがとう。こんな実力だから助けがなかったら死んでいた」
「………」
(死んでいた…か…)
青年は頭を下げた後、こちらをまっすぐ見て言った。
「俺はサクヤ。あんた達は?」
「私はユキ。こっちは…」
「レイカ、です」
「レイカ、そんなかたい喋り方はやめてくれ…命の恩人なんだから…あ、用があるとか言ってたよな?なら俺の家に来てくれ。恩返しさせて欲しい」
それはこちらとしても頼みたいくらいだった。
「ありがとう…!」
「それじゃあついてきて」
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「…間に合った。この扉にずっといてもらわなくてよかったー…見つかったら厄介だもんな…」
気配を確認してみると、三人固まっていることが分かった。
そのうちの一人が…あの…
「ここは…どこだ?とにかく、追いかけないと…」
俺は周囲を警戒し、見つからないよう注意しながら走り出す。
ーーーーーーーーーーーーーーー
この国は思っていた通り前の世界と似ている。
昔の時代と…だけれど。
周りを見れば、着物を着た人が行き交っている。
店や家が並んでいて、とても賑やかだ。
だが、何にも目もくれず、そこから少し離れた場所へと進んでいく。
「ここだ」
案内されたここはまるでお屋敷だった。
「先程家と仰っていらしたような…」
「ん?…ああ、そうだが」
(これはかなりのお坊ちゃんでは…?え?…まぁ、異世界だとしても人が生きてればこうなることもあるか)
見た目は和風のお屋敷で、なにかのゲームやらなんやらで見たことある。
歴史の教科書にも載っていそうだ。
まあ…とにかく大きかった。
この中に入ったら嫌でも迷いそうな気がしている。
「どうぞ。入って」
恐る恐る中へ入っていく。
ユキは……堂々としている。
なぜだ。
玄関であるだろう今いるこの場所は…広かった。
宿屋にでも来たのだっただろうか。
「お邪魔します…」
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