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第二章 《第一部》ヒーラー 王国篇
第30話「終わりなき修羅場、そして死の宣告」
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ルクスの部屋に足を踏み入れた瞬間、思わず息を飲んだ。
そこには、俺の想像とはかけ離れた「女の子らしさ全開」の空間が広がっていた。
俺たちの部屋と広さも間取りも変わらない。だが、違う。圧倒的に違う。
ベッドカバーは淡いピンク、棚には綺麗に並べられた本や可愛い小物がぎっしり詰まっている。そして、部屋の至るところにぬいぐるみ。
クマ、うさぎ、ふわふわした小動物たちが整然と並び、まるで見られることを想定して飾られているかのようだった。
「……可愛い部屋だね」
俺がそう言うと、ルクスはバッと顔を赤らめて振り向いた。
「み、見ないでください!!」
慌ててぬいぐるみを抱きしめる彼女。その動揺っぷりは、いつもの冷静沈着なルクスとはまるで別人だった。
部屋に入れておいて「見ないでください」は無理があるだろう。
だが、この反応はちょっと面白い。
――普段のクールな振る舞いは、もしかして取り繕っているだけなのか?
ふと、そんな考えが頭をよぎる。
【俺と同じように】
気づけば、俺はルクスをじっと見つめていた。
ルクスは小さく息をつき、
ベッドの上に正座しながら、俺を真っ直ぐ見つめた。
「……ふぅ、それで、なんの御用でしょうか」
無理に取り繕った冷静な口調。でも、その声はどこか不自然に張り詰めていた。
俺は目を細め、肩をすくめる。
「今さら取り繕ったってもう遅いよ」
ルクスの顔が一瞬、ピクリと反応する。
だが、すぐにそっぽを向いて無言になった。
……こういうところ、なんか可愛いな。
「しかし、アスフィ……あなたからも同族の匂いがします」
唐突に、そんな意味深な言葉を口にするルクス。
俺は思わず眉をひそめた。
「……何言ってるのかわかんないよ?」
「……はぁ……まぁいいでしょう」
肩を落とすルクス。その仕草はどこか諦めたような、悟ったような……。
同族の匂い、か。俺も、ルクスも、普段の自分を取り繕っている。
少しだけ……俺たちは似ているのかもしれない。
だが、今はそんな話をしに来たんじゃない。俺は目的を思い出し、ルクスを改めて見た。
――そこで、ふと気づく。
「……あれ?」
ルクスの格好が、いつもの黒いローブじゃない。
ピンクで、水玉模様の……
「……なんか、見覚えのある部屋着だな」
そう、どこかで見たことがある。いや、つい最近見たばかりだ。
俺の頭の中で、ピースがパチンとハマる。
「……もしかして、それエルザの?」
ルクスの体が一瞬、硬直する。
そして次の瞬間――
「…………はやく本題を」
顔を真っ赤に染めながら、ものすごい勢いで話題を変えようとするルクス。
……なるほど。小さい頃のエルザの服か。
そりゃ、今のエルザのサイズじゃ着れないもんな……。
「……あっ! なるほど! 小さい時のエルザの服だね! 今のエルザのサイズは流石に入らないもんね!」
俺が思わずそう言った瞬間――
「……小さい?」
ルクスの目が据わった。
……やべぇ、やっちまった。
流石にそろそろ怒られそうなので、本題に入ることにした。
俺は一歩前に出て、ルクスをじっと見つめる。
「昨日の夜の話なんだけど……もしかして、聞こえてた?」
その瞬間、ルクスの指がピクリと動いた。
だが、彼女はすぐに冷静を装い、小さく首を振る。
「……な、なにがですか?」
わざとらしい間があった。俺は軽くため息をつき、腕を組む。
「……声」
「……なんのでしょうか」
目が泳いでる。
「私は何も聞こえていませんよ」
「……」
「……ベッドが軋む音なんて聞こえていません………………あっ」
しまった、という顔をするルクス。
――こいつ、めちゃくちゃ分かりやすいな!?
彼女は慌てて視線を逸らし、口元を押さえる。
が、もう遅い。
「……今、言ったよね?自白したよね」
「……え、えっと……その……」
ルクスはしばらく目を泳がせた後、観念したように小さく咳払いをした。
「……すみません」
……やっぱり聞いてたんじゃねぇか!!
ルクスも俺と同じく隠し事が下手なやつだった。
***
彼女の名は ルクス・セルロスフォカロ。二十一歳。白銀の髪をショートに整えた、どこか中性的な少女。だが、その瞳は深紅に燃え、見る者を射抜くような鋭さを秘めている。
「白い悪魔」――
彼女を知る者は、そう呼ぶ。その異名に違わぬ実力を持ち、あらゆる魔法を扱う異才の持ち主。
しかし、実際に彼女の力を目の当たりにした俺は、こう思った。
――白い悪魔、ね。確かにそうかもしれない。
俺は一度、ルクスに殺された。正確には、何度も 死にかけた。
何度も、何度も、炎に焼かれ、肉が焦げ、皮膚が爛れ――
そのたびに回復魔法で蘇生し、また焼かれた。
絶え間ない痛み、死の恐怖。あの時間は、地獄だった。
今でも、肌に焼きついた痛みがふと蘇ることがある。その 地獄の元凶 が、今俺の目の前にいる。
……ピンクの水玉の部屋着を着て。
「……」
そのギャップに、俺は思わずため息をついた。俺はふと、ルクスの部屋の ある一点 に目を向けた。
そこにあったのは―― ガラス張りの風呂。
――マジかよ。
それは、以前俺たちの部屋に あったもの だった。
エルフォードの趣味なのか、城の一部屋に妙な仕様で設置されていた代物。
当然のように レイラが大激怒し、すぐ撤去された。
「……なるほどね」
俺は小さく呟いた。
まさかルクスの部屋には そのまま 残されていたとは――。
「……ねぇ、ルクス」
「はい、なんでしょう?」
「僕はもうこれで失礼するよ。聞きたいことは聞けたしね」
「……え? そうですか。すみませんでした。聞こうと思っていた訳ではなかったんです。ただ、少し興味本位で……」
ルクスは『聞こえてきた』ではなく、『興味本位で』と言った。
つまり、彼女はただ偶然耳にしたのではなく、意図的に聞いていたのだ。
この城はとても広く、それでいて作りもいい。当然のように部屋の壁は分厚く、防音仕様になっている。だから普通にしていれば、隣の声が聞こえるなんてことは絶対にありえない。
壁に耳を当てなければ――
「……」
俺は無言でルクスを見つめた。彼女はほんのわずかに視線をそらし、少し気まずそうに唇を噛む。
その仕草が、全てを物語っていた。
「……いやもういいよ。それじゃあね」
「あ、はい。ではまた明日」
俺はドアノブに手をかけ、軽く振り返る。
ルクスはまだ少し気まずそうに、でもどこかホッとしたような表情を浮かべていた。
――これで終わり。
そう思った瞬間、ふと悪戯心が湧き上がる。せっかくの機会だ、少し仕返しをしておこうか。
「……あ、そうそう――」
俺は立ち止まり、あえて真剣な顔を作って言った。
「ルクス、すごく臭うから、今すぐシャワー浴びた方がいいよ」
ルクスは一瞬固まり、それから慌てて自分の腕を嗅ぎ始めた。
くんくん、と犬のように何度も確かめる仕草が妙に可愛らしい。
「さっきシャワー浴びたばかりなのですが……」
そう言いながら、不安げに顔をしかめるルクス。俺は内心でニヤリと笑った。
当然、ルクスからはいい香りがする。
あの白い肌と白髪、どこか神秘的な雰囲気に似合う、甘くて優しい香りだ。
臭うはずなんて、あるわけがない。
「それじゃあね~」
俺は軽く手を振って、部屋を後にする。
「……はい、ありがとうございます」
ルクスは俺の言葉を真に受けたらしく、妙に神妙な顔で礼を言ってきた。
おそらく、「指摘してもらえてありがたい」とでも思ったのだろう。
だが、その顔がまた罪悪感を刺激してくる。
――ちょっとやりすぎたか?
そんなことを考えながら、俺は部屋の扉を閉める。
……そして、気づかれないように、そっと扉に耳を当ててみた。
「……うぅ、そんなに臭っていたのでしょうか……。仕方ありません、もう一度シャワーを……」
くっ、思った通りの反応だ。俺の策略は見事に成功した。
そしてシャワーの音が響き始める。それだけではない。微かに聞こえてくる鼻歌。
――ルクスが、鼻歌を歌ってる……?
俺は思わず耳を疑った。あのクールで冷静な『白い悪魔』が、風呂で機嫌よく鼻歌を……?普段の彼女からは想像もつかない。
さっきまでの部屋着姿もそうだが、ルクスにはまだ俺の知らない一面があるらしい。
興味が湧いてしまった俺は、思わず行動に移していた。
静かに、慎重に――俺はルクスの部屋の中へと足を踏み入れる。
「お、おおおおおおおおおおおお!……しまった――!」
思わず声が漏れそうになり、慌てて口を塞ぐ。
危ない、危ない……!今ここで変な声を出せば、すべてが終わる。
以前、レイラの風呂を覗いたとき、俺の声がバッチリ聞こえていたらしい。そのせいで酷い目に遭った。今回はその轍を踏むわけにはいかない。慎重に、慎重に……!
……セーフみたいだ。機嫌よく鼻歌を歌っている。
俺は息を潜めたまま、視線をそっと風呂場へと向ける。……さて、では観察するとしよう。
ルクスは、楽しげに鼻歌を歌いながら、ゆっくりと髪を洗っていた。
濡れた白髪がしっとりと肌に張り付き、水滴が細い糸のように流れ落ちる。
その光景に、俺は思わず息を呑んだ。
ルクスが『白い悪魔』と呼ばれているのは、ただ白髪と赤い瞳のせいだけじゃない。
この肌だ――この、異様なまでに透き通るような白い肌。
まるで雪のように白く、滑らかで、儚げな美しさ。それが今、湯気に包まれながら露わになっている。
普段はローブに隠れているせいで気づかなかったが……こうして改めて見ると、彼女の肌はどこまでも美しかった。
ただの"白い悪魔"なんかじゃない。これは――純白の芸術だ。
「……おおー……おおおおおおおお」
視線が外せない。外そうにも、まるで引き寄せられるように吸い込まれてしまう。
湯気の向こうに浮かぶ、白く輝く肌。
その上に、小さな丘のようにふくらむ二つの膨らみ。
レイラのような圧倒的なボリュームではない。
だが――大きさの問題じゃない。形が、完璧だった。
ローブに包まれていた時には決して分からなかった、その秘められた美しさ。
華奢な体に絶妙なバランスで添えられた、小さな山。
まるで、それだけで一つの芸術品のような――
そんな美しさが、そこにはあった。
"控えめ"なんて言葉では片付けられない。これは、"完成された美"だ。
「素晴らしい……これは素晴らしいですよっ!!」
俺は、まるで吸い寄せられるようにガラスに張り付いた。
内側からは見えない"逆マジックミラー"の恩恵を最大限に活かし、視界いっぱいにその景色を焼き付ける。
だが――
「くっそぉ~!!よく見えないぃぃぃぃ!!」
ガラスが曇っている。湯気のせいで視界がぼやけて、せっかくの美しい光景が完全に堪能できない。
"惜しい"、この一言に尽きる。
これほど素晴らしいものが目の前にあるのに、あと少しのところで完璧に見えないなんて……!
「……ダメだ、こんなことでは……っ!!」
俺は脳内で瞬時に計画を練った。
エルフォードさんに、こっそり頼んでみるか?ルクスの部屋のシャワー室に、曇り止めを施すようにと……
そうだ、それがいい!!今度頼んでみよう!!!
俺は固く決意した。これは俺だけの問題じゃない。いや、むしろ国の未来のために必要な改良だ。
曇り止めを施すことで、この城の建築技術はさらに向上する。これはきっと、全人類のためになる。
「うん、そうだ……これは必要な改良だ……」
己を納得させながら、俺はガラスの向こうの景色を、必死に見つめ続けた。
こんな素晴らしいものを、この程度の曇りで邪魔されるなんておかしい。むしろ"許されざる事態"と言ってもいい。これは財産だ……いや、国の宝だ!!
こんなにも美しく、こんなにも尊いものが、視界の妨害によって堪能できないなんて……!!
「これはいけない、これは非常に由々しき問題だ……」
俺は己を正当化するための理論を展開し始める。
――ルクス本人も、俺たちに罪悪感を抱いているのだ。
レイラには俺を殺そうとしたこと。俺には壁に耳を当て、俺とレイラの声を盗み聞きしたこと。
ならば、これは"痛み分け"だ。
俺は悪くない。俺は決して悪くない。むしろ、これは"正当な権利"の行使である。
いっそエルフォードさんにも、この財産を共有するべきか?いや、ダメだ……。
あの人は"親バカ"を超えた"エルザ一択の狂信者"だ。他の娘など視界にも入らない。
そうだ、これは俺のものだ。この宝は、俺一人のものだ!!誰にも渡すものか!!
「……俺は悪くない、そうだ、俺は悪くないんだよ」
そう自分に言い聞かせながら、俺は再びガラスに張り付き――
「……なにが悪くないって?」
――その瞬間、背筋が凍った。
低く、感情のこもらない声。静かな怒りが滲む、聞き覚えのある声。
「いやだから、これは痛み分けだから俺は――」
言いかけたところで、俺は気づいた。
――しまった、"気づかれている"。
恐る恐る振り返ると、そこには……
"一切の感情が消えたレイラの真顔"があった。
完全に無表情。怒っているのか、呆れているのか、それすら読み取れない。
ただ、"そこを動いたら殺す"という目で俺を見つめている。
……やばい。"これは死ぬ"。
「……俺は……悪く………ない」
震える声でそう呟いたが、もはや自分でも説得力があるとは思えなかった。
「へぇ~、そうなんだぁ」
レイラの声は妙に甘ったるい。だが、その裏には氷のような冷たさが滲んでいる。
「でもさぁ……ここって、"レイラ達の部屋"だったっけ~?」
ズンッ……と空気が重くなる。まるで、剣を喉元に突きつけられたような感覚だ。
俺は恐る恐る振り返る。そこには――
"一切笑っていないレイラ"がいた。
……真顔。まったく感情が読み取れない。
いや、逆に"怒り"が一周回って無になっているタイプの表情だ。
「……やあレイラ、遅かったね。マッテイタヨ」
俺は苦し紛れに明るく振る舞う。無駄なのは分かっている。だが、言わずにはいられなかった。
「ごめんねアスフィ、遅くなってぇ~?」
レイラはゆっくりと歩を進める。俺を見つめるその瞳は、まるで"獲物を狙う獣"のように静かで鋭い。
「それでもう一度聞くけど……"ここ"、"レイラ達の部屋"だったっけ~~~?」
ゾクリとするような、ねっとりした声音。
「あ、ああ……そうだよ?」
「……ふ~~~ん」
レイラの足がピタリと止まる。……次の瞬間、"全身の毛が逆立った"。
――これは死んだかもしれない。
せっかく仲直りしたのに、またやらかした。いや、今回はさすがに"完全に俺が悪い"。
……謝ろう。すぐ謝ろう! 今謝ろう!!
今すぐ謝れば、ギリギリ許してくれる可能性も――
「レイラ……その、僕はね……」
レイラの背後に、見たことのない"黒いオーラ"が漂い始め、更に背後にはゴゴゴゴゴゴ……というような文字が見えた気がした。
"まずい"。
俺は反射的に、"生存本能のスイッチ"を入れた。
「ごめんなさい! ごめんなさい!」
俺は反射的に土下座の姿勢を取った。本能が"最適解"を導き出した結果だ。
今すぐに"全力で謝罪"しなければ、生存は保証されない。
「なにが?」
レイラの声が妙に甘い。……それが逆に怖い。
「ねぇアスフィ、"なにが"?」
グッと顔を上げると、レイラは俺をじっと見下ろしていた。
その目には"慈悲"という概念がなかった。
「……覗いていてごめんなさい……」
震える声で、俺は白状した。
「"誰を"……?」
さっきよりも、一段階声が低くなる。これはマズい。マズすぎる。
変なことを言ったら"首の骨が折れる"。
「……ル、ルクスを……」
沈黙。
……ひゅぅぅぅぅぅぅぅ……
部屋の窓の隙間から吹き込む風の音だけが響く。
レイラの瞳が"スッ……"と細くなった。
「へぇ~~そっかぁ~~」
まるで、"相手を嬲り殺す直前の猫"のような声。
「そうなんだね、アスフィ……」
もうダメだ。俺の命は、ここで終わるのかもしれない――
「……ねぇルクス~?」
レイラが、"思いっきり"シャワー室の方に向かって呼びかける。
「アスフィに"シャワー覗かれてるよぉ~~~~~?」
"ズンッ!!"と血の気が引く音がした。次の瞬間、シャワー室の水が勢いよく止まる。
「……え?」
"俺の人生が終わる音"が聞こえた気がした。
「……え、その声レイラ……さんですか? ……え? アスフィが?」
シャワーの音が止まり、水滴の落ちる音だけが響く。その間、俺はというと――。
"微動だにできなかった。"
レイラが俺を見下ろす視線が、"許しのない刃"のように突き刺さる。
動いたら殺す――そう言っているも同然の眼差しだった。
そして、ルクスが慌ててシャワー室から出てくる。タオルを急いで巻き、髪の毛から滴る水を気にする余裕もない様子で、"信じられないものを見た"という顔で俺を見つめた。
「……ホントにいる……」
ルクスの目が"ゆっくりと見開かれる"。
「……なにしてるんですかアスフィ……?」
その声は冷静だが、"冷たかった"。いつもの淡々とした口調なのに、ゾクッとするほどの怒気を孕んでいる。
「や、やぁルクス。風呂は気持ちよかったかい?」
しまった。また選択肢を間違えた!!口をついて出た瞬間に、俺は"死を確信した"。
"バチンッ!!!"
強烈な平手打ちが俺の左頬を撃ち抜いた。頬が一瞬で燃え上がるように熱くなる。
「……っつ!!」
痛みを耐える間もなく――
"バチンッ!!!"
今度は反対の頬に"レイラの一撃"が炸裂した。
"両サイドからのダブルコンボ。
「ごべんなざい……」
俺は泣きそうになりながら、腫れ上がった頬を押さえた。
さっきまでの天国のような光景は、一瞬で地獄に変わった。
俺は一体、この後どうなるのやら……。
そこには、俺の想像とはかけ離れた「女の子らしさ全開」の空間が広がっていた。
俺たちの部屋と広さも間取りも変わらない。だが、違う。圧倒的に違う。
ベッドカバーは淡いピンク、棚には綺麗に並べられた本や可愛い小物がぎっしり詰まっている。そして、部屋の至るところにぬいぐるみ。
クマ、うさぎ、ふわふわした小動物たちが整然と並び、まるで見られることを想定して飾られているかのようだった。
「……可愛い部屋だね」
俺がそう言うと、ルクスはバッと顔を赤らめて振り向いた。
「み、見ないでください!!」
慌ててぬいぐるみを抱きしめる彼女。その動揺っぷりは、いつもの冷静沈着なルクスとはまるで別人だった。
部屋に入れておいて「見ないでください」は無理があるだろう。
だが、この反応はちょっと面白い。
――普段のクールな振る舞いは、もしかして取り繕っているだけなのか?
ふと、そんな考えが頭をよぎる。
【俺と同じように】
気づけば、俺はルクスをじっと見つめていた。
ルクスは小さく息をつき、
ベッドの上に正座しながら、俺を真っ直ぐ見つめた。
「……ふぅ、それで、なんの御用でしょうか」
無理に取り繕った冷静な口調。でも、その声はどこか不自然に張り詰めていた。
俺は目を細め、肩をすくめる。
「今さら取り繕ったってもう遅いよ」
ルクスの顔が一瞬、ピクリと反応する。
だが、すぐにそっぽを向いて無言になった。
……こういうところ、なんか可愛いな。
「しかし、アスフィ……あなたからも同族の匂いがします」
唐突に、そんな意味深な言葉を口にするルクス。
俺は思わず眉をひそめた。
「……何言ってるのかわかんないよ?」
「……はぁ……まぁいいでしょう」
肩を落とすルクス。その仕草はどこか諦めたような、悟ったような……。
同族の匂い、か。俺も、ルクスも、普段の自分を取り繕っている。
少しだけ……俺たちは似ているのかもしれない。
だが、今はそんな話をしに来たんじゃない。俺は目的を思い出し、ルクスを改めて見た。
――そこで、ふと気づく。
「……あれ?」
ルクスの格好が、いつもの黒いローブじゃない。
ピンクで、水玉模様の……
「……なんか、見覚えのある部屋着だな」
そう、どこかで見たことがある。いや、つい最近見たばかりだ。
俺の頭の中で、ピースがパチンとハマる。
「……もしかして、それエルザの?」
ルクスの体が一瞬、硬直する。
そして次の瞬間――
「…………はやく本題を」
顔を真っ赤に染めながら、ものすごい勢いで話題を変えようとするルクス。
……なるほど。小さい頃のエルザの服か。
そりゃ、今のエルザのサイズじゃ着れないもんな……。
「……あっ! なるほど! 小さい時のエルザの服だね! 今のエルザのサイズは流石に入らないもんね!」
俺が思わずそう言った瞬間――
「……小さい?」
ルクスの目が据わった。
……やべぇ、やっちまった。
流石にそろそろ怒られそうなので、本題に入ることにした。
俺は一歩前に出て、ルクスをじっと見つめる。
「昨日の夜の話なんだけど……もしかして、聞こえてた?」
その瞬間、ルクスの指がピクリと動いた。
だが、彼女はすぐに冷静を装い、小さく首を振る。
「……な、なにがですか?」
わざとらしい間があった。俺は軽くため息をつき、腕を組む。
「……声」
「……なんのでしょうか」
目が泳いでる。
「私は何も聞こえていませんよ」
「……」
「……ベッドが軋む音なんて聞こえていません………………あっ」
しまった、という顔をするルクス。
――こいつ、めちゃくちゃ分かりやすいな!?
彼女は慌てて視線を逸らし、口元を押さえる。
が、もう遅い。
「……今、言ったよね?自白したよね」
「……え、えっと……その……」
ルクスはしばらく目を泳がせた後、観念したように小さく咳払いをした。
「……すみません」
……やっぱり聞いてたんじゃねぇか!!
ルクスも俺と同じく隠し事が下手なやつだった。
***
彼女の名は ルクス・セルロスフォカロ。二十一歳。白銀の髪をショートに整えた、どこか中性的な少女。だが、その瞳は深紅に燃え、見る者を射抜くような鋭さを秘めている。
「白い悪魔」――
彼女を知る者は、そう呼ぶ。その異名に違わぬ実力を持ち、あらゆる魔法を扱う異才の持ち主。
しかし、実際に彼女の力を目の当たりにした俺は、こう思った。
――白い悪魔、ね。確かにそうかもしれない。
俺は一度、ルクスに殺された。正確には、何度も 死にかけた。
何度も、何度も、炎に焼かれ、肉が焦げ、皮膚が爛れ――
そのたびに回復魔法で蘇生し、また焼かれた。
絶え間ない痛み、死の恐怖。あの時間は、地獄だった。
今でも、肌に焼きついた痛みがふと蘇ることがある。その 地獄の元凶 が、今俺の目の前にいる。
……ピンクの水玉の部屋着を着て。
「……」
そのギャップに、俺は思わずため息をついた。俺はふと、ルクスの部屋の ある一点 に目を向けた。
そこにあったのは―― ガラス張りの風呂。
――マジかよ。
それは、以前俺たちの部屋に あったもの だった。
エルフォードの趣味なのか、城の一部屋に妙な仕様で設置されていた代物。
当然のように レイラが大激怒し、すぐ撤去された。
「……なるほどね」
俺は小さく呟いた。
まさかルクスの部屋には そのまま 残されていたとは――。
「……ねぇ、ルクス」
「はい、なんでしょう?」
「僕はもうこれで失礼するよ。聞きたいことは聞けたしね」
「……え? そうですか。すみませんでした。聞こうと思っていた訳ではなかったんです。ただ、少し興味本位で……」
ルクスは『聞こえてきた』ではなく、『興味本位で』と言った。
つまり、彼女はただ偶然耳にしたのではなく、意図的に聞いていたのだ。
この城はとても広く、それでいて作りもいい。当然のように部屋の壁は分厚く、防音仕様になっている。だから普通にしていれば、隣の声が聞こえるなんてことは絶対にありえない。
壁に耳を当てなければ――
「……」
俺は無言でルクスを見つめた。彼女はほんのわずかに視線をそらし、少し気まずそうに唇を噛む。
その仕草が、全てを物語っていた。
「……いやもういいよ。それじゃあね」
「あ、はい。ではまた明日」
俺はドアノブに手をかけ、軽く振り返る。
ルクスはまだ少し気まずそうに、でもどこかホッとしたような表情を浮かべていた。
――これで終わり。
そう思った瞬間、ふと悪戯心が湧き上がる。せっかくの機会だ、少し仕返しをしておこうか。
「……あ、そうそう――」
俺は立ち止まり、あえて真剣な顔を作って言った。
「ルクス、すごく臭うから、今すぐシャワー浴びた方がいいよ」
ルクスは一瞬固まり、それから慌てて自分の腕を嗅ぎ始めた。
くんくん、と犬のように何度も確かめる仕草が妙に可愛らしい。
「さっきシャワー浴びたばかりなのですが……」
そう言いながら、不安げに顔をしかめるルクス。俺は内心でニヤリと笑った。
当然、ルクスからはいい香りがする。
あの白い肌と白髪、どこか神秘的な雰囲気に似合う、甘くて優しい香りだ。
臭うはずなんて、あるわけがない。
「それじゃあね~」
俺は軽く手を振って、部屋を後にする。
「……はい、ありがとうございます」
ルクスは俺の言葉を真に受けたらしく、妙に神妙な顔で礼を言ってきた。
おそらく、「指摘してもらえてありがたい」とでも思ったのだろう。
だが、その顔がまた罪悪感を刺激してくる。
――ちょっとやりすぎたか?
そんなことを考えながら、俺は部屋の扉を閉める。
……そして、気づかれないように、そっと扉に耳を当ててみた。
「……うぅ、そんなに臭っていたのでしょうか……。仕方ありません、もう一度シャワーを……」
くっ、思った通りの反応だ。俺の策略は見事に成功した。
そしてシャワーの音が響き始める。それだけではない。微かに聞こえてくる鼻歌。
――ルクスが、鼻歌を歌ってる……?
俺は思わず耳を疑った。あのクールで冷静な『白い悪魔』が、風呂で機嫌よく鼻歌を……?普段の彼女からは想像もつかない。
さっきまでの部屋着姿もそうだが、ルクスにはまだ俺の知らない一面があるらしい。
興味が湧いてしまった俺は、思わず行動に移していた。
静かに、慎重に――俺はルクスの部屋の中へと足を踏み入れる。
「お、おおおおおおおおおおおお!……しまった――!」
思わず声が漏れそうになり、慌てて口を塞ぐ。
危ない、危ない……!今ここで変な声を出せば、すべてが終わる。
以前、レイラの風呂を覗いたとき、俺の声がバッチリ聞こえていたらしい。そのせいで酷い目に遭った。今回はその轍を踏むわけにはいかない。慎重に、慎重に……!
……セーフみたいだ。機嫌よく鼻歌を歌っている。
俺は息を潜めたまま、視線をそっと風呂場へと向ける。……さて、では観察するとしよう。
ルクスは、楽しげに鼻歌を歌いながら、ゆっくりと髪を洗っていた。
濡れた白髪がしっとりと肌に張り付き、水滴が細い糸のように流れ落ちる。
その光景に、俺は思わず息を呑んだ。
ルクスが『白い悪魔』と呼ばれているのは、ただ白髪と赤い瞳のせいだけじゃない。
この肌だ――この、異様なまでに透き通るような白い肌。
まるで雪のように白く、滑らかで、儚げな美しさ。それが今、湯気に包まれながら露わになっている。
普段はローブに隠れているせいで気づかなかったが……こうして改めて見ると、彼女の肌はどこまでも美しかった。
ただの"白い悪魔"なんかじゃない。これは――純白の芸術だ。
「……おおー……おおおおおおおお」
視線が外せない。外そうにも、まるで引き寄せられるように吸い込まれてしまう。
湯気の向こうに浮かぶ、白く輝く肌。
その上に、小さな丘のようにふくらむ二つの膨らみ。
レイラのような圧倒的なボリュームではない。
だが――大きさの問題じゃない。形が、完璧だった。
ローブに包まれていた時には決して分からなかった、その秘められた美しさ。
華奢な体に絶妙なバランスで添えられた、小さな山。
まるで、それだけで一つの芸術品のような――
そんな美しさが、そこにはあった。
"控えめ"なんて言葉では片付けられない。これは、"完成された美"だ。
「素晴らしい……これは素晴らしいですよっ!!」
俺は、まるで吸い寄せられるようにガラスに張り付いた。
内側からは見えない"逆マジックミラー"の恩恵を最大限に活かし、視界いっぱいにその景色を焼き付ける。
だが――
「くっそぉ~!!よく見えないぃぃぃぃ!!」
ガラスが曇っている。湯気のせいで視界がぼやけて、せっかくの美しい光景が完全に堪能できない。
"惜しい"、この一言に尽きる。
これほど素晴らしいものが目の前にあるのに、あと少しのところで完璧に見えないなんて……!
「……ダメだ、こんなことでは……っ!!」
俺は脳内で瞬時に計画を練った。
エルフォードさんに、こっそり頼んでみるか?ルクスの部屋のシャワー室に、曇り止めを施すようにと……
そうだ、それがいい!!今度頼んでみよう!!!
俺は固く決意した。これは俺だけの問題じゃない。いや、むしろ国の未来のために必要な改良だ。
曇り止めを施すことで、この城の建築技術はさらに向上する。これはきっと、全人類のためになる。
「うん、そうだ……これは必要な改良だ……」
己を納得させながら、俺はガラスの向こうの景色を、必死に見つめ続けた。
こんな素晴らしいものを、この程度の曇りで邪魔されるなんておかしい。むしろ"許されざる事態"と言ってもいい。これは財産だ……いや、国の宝だ!!
こんなにも美しく、こんなにも尊いものが、視界の妨害によって堪能できないなんて……!!
「これはいけない、これは非常に由々しき問題だ……」
俺は己を正当化するための理論を展開し始める。
――ルクス本人も、俺たちに罪悪感を抱いているのだ。
レイラには俺を殺そうとしたこと。俺には壁に耳を当て、俺とレイラの声を盗み聞きしたこと。
ならば、これは"痛み分け"だ。
俺は悪くない。俺は決して悪くない。むしろ、これは"正当な権利"の行使である。
いっそエルフォードさんにも、この財産を共有するべきか?いや、ダメだ……。
あの人は"親バカ"を超えた"エルザ一択の狂信者"だ。他の娘など視界にも入らない。
そうだ、これは俺のものだ。この宝は、俺一人のものだ!!誰にも渡すものか!!
「……俺は悪くない、そうだ、俺は悪くないんだよ」
そう自分に言い聞かせながら、俺は再びガラスに張り付き――
「……なにが悪くないって?」
――その瞬間、背筋が凍った。
低く、感情のこもらない声。静かな怒りが滲む、聞き覚えのある声。
「いやだから、これは痛み分けだから俺は――」
言いかけたところで、俺は気づいた。
――しまった、"気づかれている"。
恐る恐る振り返ると、そこには……
"一切の感情が消えたレイラの真顔"があった。
完全に無表情。怒っているのか、呆れているのか、それすら読み取れない。
ただ、"そこを動いたら殺す"という目で俺を見つめている。
……やばい。"これは死ぬ"。
「……俺は……悪く………ない」
震える声でそう呟いたが、もはや自分でも説得力があるとは思えなかった。
「へぇ~、そうなんだぁ」
レイラの声は妙に甘ったるい。だが、その裏には氷のような冷たさが滲んでいる。
「でもさぁ……ここって、"レイラ達の部屋"だったっけ~?」
ズンッ……と空気が重くなる。まるで、剣を喉元に突きつけられたような感覚だ。
俺は恐る恐る振り返る。そこには――
"一切笑っていないレイラ"がいた。
……真顔。まったく感情が読み取れない。
いや、逆に"怒り"が一周回って無になっているタイプの表情だ。
「……やあレイラ、遅かったね。マッテイタヨ」
俺は苦し紛れに明るく振る舞う。無駄なのは分かっている。だが、言わずにはいられなかった。
「ごめんねアスフィ、遅くなってぇ~?」
レイラはゆっくりと歩を進める。俺を見つめるその瞳は、まるで"獲物を狙う獣"のように静かで鋭い。
「それでもう一度聞くけど……"ここ"、"レイラ達の部屋"だったっけ~~~?」
ゾクリとするような、ねっとりした声音。
「あ、ああ……そうだよ?」
「……ふ~~~ん」
レイラの足がピタリと止まる。……次の瞬間、"全身の毛が逆立った"。
――これは死んだかもしれない。
せっかく仲直りしたのに、またやらかした。いや、今回はさすがに"完全に俺が悪い"。
……謝ろう。すぐ謝ろう! 今謝ろう!!
今すぐ謝れば、ギリギリ許してくれる可能性も――
「レイラ……その、僕はね……」
レイラの背後に、見たことのない"黒いオーラ"が漂い始め、更に背後にはゴゴゴゴゴゴ……というような文字が見えた気がした。
"まずい"。
俺は反射的に、"生存本能のスイッチ"を入れた。
「ごめんなさい! ごめんなさい!」
俺は反射的に土下座の姿勢を取った。本能が"最適解"を導き出した結果だ。
今すぐに"全力で謝罪"しなければ、生存は保証されない。
「なにが?」
レイラの声が妙に甘い。……それが逆に怖い。
「ねぇアスフィ、"なにが"?」
グッと顔を上げると、レイラは俺をじっと見下ろしていた。
その目には"慈悲"という概念がなかった。
「……覗いていてごめんなさい……」
震える声で、俺は白状した。
「"誰を"……?」
さっきよりも、一段階声が低くなる。これはマズい。マズすぎる。
変なことを言ったら"首の骨が折れる"。
「……ル、ルクスを……」
沈黙。
……ひゅぅぅぅぅぅぅぅ……
部屋の窓の隙間から吹き込む風の音だけが響く。
レイラの瞳が"スッ……"と細くなった。
「へぇ~~そっかぁ~~」
まるで、"相手を嬲り殺す直前の猫"のような声。
「そうなんだね、アスフィ……」
もうダメだ。俺の命は、ここで終わるのかもしれない――
「……ねぇルクス~?」
レイラが、"思いっきり"シャワー室の方に向かって呼びかける。
「アスフィに"シャワー覗かれてるよぉ~~~~~?」
"ズンッ!!"と血の気が引く音がした。次の瞬間、シャワー室の水が勢いよく止まる。
「……え?」
"俺の人生が終わる音"が聞こえた気がした。
「……え、その声レイラ……さんですか? ……え? アスフィが?」
シャワーの音が止まり、水滴の落ちる音だけが響く。その間、俺はというと――。
"微動だにできなかった。"
レイラが俺を見下ろす視線が、"許しのない刃"のように突き刺さる。
動いたら殺す――そう言っているも同然の眼差しだった。
そして、ルクスが慌ててシャワー室から出てくる。タオルを急いで巻き、髪の毛から滴る水を気にする余裕もない様子で、"信じられないものを見た"という顔で俺を見つめた。
「……ホントにいる……」
ルクスの目が"ゆっくりと見開かれる"。
「……なにしてるんですかアスフィ……?」
その声は冷静だが、"冷たかった"。いつもの淡々とした口調なのに、ゾクッとするほどの怒気を孕んでいる。
「や、やぁルクス。風呂は気持ちよかったかい?」
しまった。また選択肢を間違えた!!口をついて出た瞬間に、俺は"死を確信した"。
"バチンッ!!!"
強烈な平手打ちが俺の左頬を撃ち抜いた。頬が一瞬で燃え上がるように熱くなる。
「……っつ!!」
痛みを耐える間もなく――
"バチンッ!!!"
今度は反対の頬に"レイラの一撃"が炸裂した。
"両サイドからのダブルコンボ。
「ごべんなざい……」
俺は泣きそうになりながら、腫れ上がった頬を押さえた。
さっきまでの天国のような光景は、一瞬で地獄に変わった。
俺は一体、この後どうなるのやら……。
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