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外伝 ふたり
しおりを挟む「あっ、だ、だめだよぉ、あかねのぶんなくなっちゃうっ」
「娘なのに羨ましい……」
ベッドに楓を押し倒して、乳首に吸いつく。
あまり体重をかけないようにしてのしかかる。もはや定位置だ。
楓お手製のご飯を食べて、一緒にお風呂に入って、その後寝る前はいつもこうしている。当然、娘、あかねのお風呂やご飯も済ませている。僕たちは一番最後なのだ。
授乳を済ましてしばらく経つとあかねは眠ってしまうので、それからふたりの時間は始まる。──起きるまでだけど。
僕たちのベッドはサイズのやたら大きなベッドである。新居としてもらったマンションに備え付けられていた。
き、気合入りすぎじゃない? と思ったが、楓の母からのプレゼントであるらしいのでそのまま使っている。シーツを変えるのが大変なサイズだ。暗に子作りを推奨されているのだということは直ぐにわかった。
少し前と違い、今の楓の胸は僕の手に余るくらい大きい。
前までの小さな胸も好きだったけど、今のも大好きだ。恥ずかしいくらい興奮する。このまま行けば二人目はすぐにできてしまいそうだとお互いに思っていることだろう。
楓の娘、僕の娘である、あかねへの授乳を見ていると嫉妬する。
子育てという神聖なはずのものであっても、楓が幸せそうにしているのを見ると変な気持ちになるのだ。
──僕だけのものだと思っていたのに。
楓の笑顔は自分だけに向けられているのだと安心していた。
愛する娘に嫉妬するなんて気持ち悪い。みっともない。──そう思うのに。
「もうっ、甘えんぼさんなんだからっ。──ちょ、ちょっとだけだよっ? あかねのなんだからっ」
「ちょ、ちょっとだけ、ちょっとだけ飲みたい」
「毎日飲んでるよっ! ゆ、佑樹くんもさっきごはん食べたのにっ!」
「別腹だよ。デザートっていうか……あったかいし、ちょっと甘いんだ」
母乳の味は落ち着く。
血液が変化したものらしいと楓は言っていた。だからなのだろうか、落ち着く。
頭を撫でられると本当に子供になってしまったようだ。
「ほ、ほんとにすこしだけだよっ? あかねにはさっきあげたばっかりだから……ちょっとだけならっ」
「楓、僕もう我慢できないよ……ふ、二人目作ろう?」
「あかちゃん三人もっ……だ、大丈夫かなぁ私」
「三人? 双子の予定なの?」
「あかねと新しいあかちゃんと、佑樹くんっ」
「ぼ、僕?」
「だって毎日おっぱい飲んでるからっ! おっきいあかちゃんだよっ?」
「面目ない……」
「ううん、いいよ? ちょっとうれしいもん。それに妊娠中はあんまりえっちできなかったから、私の方もまだまだたまってるんだっ……あかねが生まれてからは毎日できるようになったけど、それまではぺろぺろしあうだけだったもん……佑樹くんの飲むとすっごいむずむずしちゃうんだよ?」
毎日楓の手や口、たまに胸でしてもらっていたのだ。
その際に僕は楓の性器を舐めていた。
お腹の子供の事を考えると行為ができなかったため、お互いの性欲はそうやって解消していた。今では口だけで楓を絶頂させることが容易になってしまっている。そして、楓の方も今では一流だ。何百回楓の口に射精したのかもうわからない。楓は一回も吐き出したりせず、全て飲んでくれている。よくわからないが、もったいない気持ちがあるらしかった。
「ごめんね、僕の性欲が強いせいで……」
「私の方も不安だったからいいんだよ、それはっ。知ってる? 浮気って奥さんの妊娠中が一番多いんだよっ? ──だから毎日飲んで濃さを確かめてたのっ!」
「け、結果は? だから飲んでたんだ……」
「と、とても濃かったですっ……! 一番搾りって感じっ! ゆ、佑樹くん浮気しないでくれてありがとうっ」
「しないよ……毎日楓のことばっかり考えてる。最近はあかねのことも考えてるけどね」
「ほんとに? お父さんの事務所には美人も結構いるから怖いんだよっ? 前に事務所行った時に会った、市場さんって言うおっぱいおっきい美人さんっ! ゆ、佑樹くんおっぱい好きだしっ! ──このまま行けば事務所は佑樹くんか私のものになるわけだし、佑樹くんに取り入るのが一番の出世ルートだもんっ、気をつけてね?」
「僕は誰でもいいってわけじゃないんだけどなぁ……妬いてくれるの嬉しい。可愛い。──それに市場さんは結婚してるよ。子供もいるし。昔に会ったことあるでしょ? 付き合い始めた時に会ったバカップル。あれ市場さんだよ? 職場でもイチャついててたまに怒られてる。あの人怖いんだよなぁ……『氷の女王』とか呼ばれてるよ。旦那さんとほかとで対応が全然違うんだ」
「そ、そうなの!? あのえっちするとか言ってた人たちだよねっ? ──あっ、おっぱいっ! 揉みすぎだよっ、ま、真面目な話の時にっ」
「心配しなくてもいいって。ほかに何もいらないくらい楓もあかねも大事なんだから。どっちも可愛いんだよなぁ。お義父さんなんて毎日聞いてくるよ? 喋ったかって。『最初にしゃべる言葉はじぃじだ』って。まだ四ヶ月なのに」
「お父さん思ったよりジジバカだったね……この前ランドセル買ったってお母さん言ってた……気が早すぎだよね。それに、最初に話すのは『ぱぱ』か『まま』だよ。両親の特権なんだからっ!」
自分のことを呼んで欲しい気持ちもあるけど、楓が呼ばれるべきだろう。
二十四時間あかねの母親をやって、家のことまでしてくれるのだから。
僕のしている家事なんて風呂、トイレ掃除や食器洗い、買い出しやごみ捨て、あかねのあやしや、オムツ換え、役所関係、あとは気になったことや頼まれたこと全般だけだ。
本当はもっと手伝いたいのだが、『私の仕事なくなっちゃうよ』と楓が拒否した。
それに弁護士としては駆け出しもいいところなので、勉強しないといけないことも山ほどある。研修を終えて資格だけとった楓も僕と一緒に勉強している。
絶えず勉強していないと時代に取り残されてしまうのだ。なってみてわかった。給料以前に大変な仕事なのだと。それにうちの事務所は所属している弁護士の数も案件も多い。
お義父さんはとても厳しい。優遇なんて以ての外だ。事務所で一番しごかれているのは確実に僕なのである。楓を奪った憂さ晴らしとかそういうわけではなく、早く一人前にしようとしているのだと思う。証拠に、事務所にいるときは厳しい上司としての顔しか見せない。──終われば孫思いのおじいちゃんになってしまうけど。
「早く喋らないかなぁ……」
「気が早いね? まだまだだってわかってるでしょ?」
「楽しみなんだよ。楓の成長を一から見てるみたいな気分で」
「どっちかっていうと佑樹くん似だと思うよっ?」
「そうかな?」
「そうだよ? 目とか口とか。そっくりだよ?」
「な、なんかやだな……女の子だから楓に似て欲しかった」
「お父さん似のほうが美人になるって言うから、これでいいんだよ」
「だといいけど、あかねがモテたりすると複雑だなぁ……お義父さんはよく許してくれたよ。僕なら生まれて初めて暴力をふるっちゃいそうだ」
「あははっ! まだまだ先のことだよっ! ──あかねをかわいがってくれるのは嬉しいけど、たまにはお母さんの私もかわいがってくれないとすねちゃうからねっ?」
「じゃあ今日は一晩中可愛がってもいい?」
「う、うんっ……あっ、でも、あかねが起きちゃったら中止だよっ?」
「なら声、抑えないとね?」
「ううっ、いじわるっ! が、我慢できないの知ってるくせにっ!」
顔を隠すも真っ赤になっているのまでは隠せていない。
「楓さ、あかねを産んでから感度上がってたりしない? 前より気持ちよさそうに見えるんだけど……」
「そ、そうなのっ、前でさえきもちよかったのにっ! 前より佑樹くんのかたちがよくわかるっていうか、入ってきただけでぞわぞわってねっ!?」
「か、楓声おっきいっ!」
「あ、ごめんなさい……」
ヒソヒソと僕の耳元で楓は続ける。
僕たちのとなりのベッドにはあかねが寝ているベビーベッドがあるのだ。ちなみにこれは僕の家からの差し入れである。
あかねはすやすや寝ていた。天使の寝顔というのはこのことだろう。僕も相当親ばからしい。いろいろな人に言われるので多分そうだ。
耳元で小声を囁かれるとぞくりとする。
「そ、それでねっ、お、おまんこが前よりきもちいいのっ……最近じゃ一回、お、おちんちん出し入れされるだけでイッちゃうのっ……! な、なんでなんだろっ? からだえっちぃくなっちゃったのかなっ!?」
「こ、興奮させてくれるね……」
「え、えっちしたくなったっ?」
「最初からだよ!」
胸を揉んで、乳首を吸う。
溢れる母乳をこぼさないように舌ですくいながらだ。
「あっ、えっちな吸い方っ! あかちゃんはそういう吸い方しないよっ」
「僕は赤ちゃんじゃないからね。むらむらするからこういうことをしちゃうんだよ」
「ちゅ、ちゅーは? ちゅーはしてくれないのっ? 今朝もしてないよ?」
「ううん、するよ? 楓は声が大きいからね。あかねを起こさないようにえっちの間ずっとする」
「ず、ずっとっ? ──い、いいかもっ」
「久しぶりに朝までしたいな……」
「そ、それはだめっ。佑樹くんまた遅刻寸前になっちゃうし、私も寝不足だとあかね見るの大変だもんっ。何かあっても嫌だしっ」
「あ、うん、そうだね……」
「も、もうっ……あ、朝早起きしてくれたらまたしてあげるから、終わったらちゃんと寝てね? 夜はちゃんと寝ないとだめっ」
「頑張るよ。じゃあ脱がすよ?」
「もう脱がしてるっ! ──こ、こんなにえっちがすきだと思わなかったよっ?」
「好きになっちゃったんだ。楓のせいだね?」
「それはちょっと異存があるよ?」
「もうこんなにぐちゅぐちゅなのに?」
「あっ、指っ! だ、だってっ……お、おちんちんほしいんだもんっ……わ、私も二人目はほしいしっ」
「──もし今日出来たとして、同じ学年だったりするのかな?」
「か、かも……学校とかまとめてお金かかって大変っ」
「そっちは問題ないけど……どうしようね」
「大丈夫だよっ! だって昨日も一昨日も、そのまた前の日も中にびゅうってされてるもんっ、変わらないよ?」
「た、確かに! で、できたら考えよう」
「それに早産じゃなければ多分大丈夫だよ。だからね、え、えっちしよっ? 今日もいっぱいびゅううってっ」
「今日は何回できるかな。朝までしたいっ」
「だーめっ。五回くらいだけっ! ──で、でも佑樹くんがいっぱい気持ちよくしてくれたらわかんないかもよっ……? もっとしてって言っちゃうかもっ」
「僕も楓のとろとろ顔見たいから頑張るよ。──ダメっていってもやめないからね?」
「ド、ドS!」
僕は楓を攻めるのが好きだ。
切なげな表情が妙にそそるのである。
楓の口をキスで塞ぎ、挿入する。
あかねを産んでもちっとも緩む気配のない、きつい膣だ。
少し変わったことがあるとすれば挿入がスムーズになったことと、奥のほうの感度が妙に高くなっていること。
すっかりできあがった膣内は僕のペニスを欲しているように蠢いていた。
産後のセックスレスを心配していた僕としては願ってもない状況だった。
「んっ、ふぅっ、んっ……」
キスしていた口の中に、楓の息が入り込んでくる。やはり圧迫感はあるらしく、未だに挿入したときは苦しそうだ。
体を曲げて、キスしたまま腰を動かす。
ぞりぞりと削りあげてくるような構造は健在で、引き抜くたびにじんわり射精感がこみあげる。だが僕も経験値を積んだ。なので少しくらいでは射精しない。
それでも楓が絶頂しそうになると締め上げられ、与えられる刺激は倍増し、ほどなくして自分も我慢の限界を迎える。
一回目はいつも少し早い。五分我慢できているかも怪しいほどだ。
びゅっびゅと子宮に向けて精を放つ。まだまだ性欲が衰えるような年じゃない。それどころか、高校生の時よりも今の方が性欲が上がってる気さえする。
自分の子供を産んでくれた楓が愛おしくてたまらない。
何もかもをくれたのは、ほかならぬ楓だ。だから僕も全て差し出す。それくらいのことは等価交換にすらならないのだ。
五回なんてあっという間だった。まだ日付も変わったばかり。正直少し不完全燃焼だ。
朝までしていることが多かったけど、そのせいで起きる時間がぎりぎりになってしまう。仕事にも差し支えるため、楓から回数制限を申し付けられていた。
「な、なんかね? 産婦人科でほかのママたちに聞いたら、月に一回とか週に一回くらいしかえっちしないんだって。うちは毎日って言ったら驚かれちゃったっ。──すごいよね?」
「ど、どういう意味ですごいの?」
「だ、だって週に一回だよっ? 少なくないっ!? 私たち一日で五回くらいはするのにっ。毎日一緒にいてしたくならないのかな? ちょっとわからないよ。生理の時以外はしたいよね? わ、私はしたいと思うけどっ」
「まぁよそにはよその事情があるからね……それこそ市場さん家は毎日するって言ってたよ。旦那の方の市場さんが言ってた」
「わ、私もそっちのほうがいいなぁ……女同士だとえっちのこと仲良しって言ったりするんだけど、私たちって仲良ししすぎかな?」
「いいじゃないか。僕はもっともっと仲良ししたいけどね。これがあるから毎日頑張れてると思う」
「だねっ。佑樹くんが毎日かわいい、かわいいってしてくれるから子育ても家事もがんばれるよっ。佑樹くんも、佑樹くんのお母さんも手伝ってくれたりするから、そこまで大変でもなかったりするけど……」
「ホント、可愛い……もう五回しちゃったけど、もう一回いい?」
「ず、ずるいよぉ……い、いいけどっ……も、もっと仲良しして?」
「やったっ!」
「そ、そんなに喜ばれると我慢してって言えない……」
なんやかんやいっても、僕が本気で迫ると楓は止めない。
あまり求めすぎると楓の負担になってしまうから僕の方がある程度我慢する。
実際子育てというのは大変だ。あかねは楓がそばにいないと泣いてしまうし、夜中に何度も起きて世話しているのを見ると頭なんて上がらない。
僕がしているのなんて補助もいいところなのだ。感謝の気持ちは強いけど、残念ながら性欲も強いのが僕の悪いところだと思う。楓を見ていると感情が抑えられないのだ。
「はぁ、はぁっ、えっち、き、きもちいいっ……佑樹くんと付き合い始めてから一回もひとりえっちしてないんだ……しゅ、趣味みたいな感じだったんだけど」
「僕もしてないよ。全部楓に出させてもらってる」
「そ、そうなんだっ……お、男の子だからほかの子にむらむらしても仕方ないと思ってたのにっ……」
「僕は思ってたより一途だったよ? 楓だけで十分すぎるんだ」
「あっ、な、なんか泣いちゃいそうっ」
「泣かなくていいよ。これからだってそうだ。一生楓だけ。今度の休みにあかねも連れてどこかへ行こう? 行きたいところはある?」
「そ、そうだなぁ……あっ、あかねの肌着新しいの欲しいかな? そろそろ夏だから」
「お、お母さんだ……」
「お母さんだよっ? でもそうだね、今は自分の欲しいとか楽しいより、あかねのことが気になっちゃうよ。私がお母さんになるなんて、高校生の時はあんまり想像できてなかったなぁ……」
「僕もだ。こうやって大人になってくのかな」
想像もしていなかったのだ。自分に家族ができるなんて。
しかもそれが法科大学院を出て二年目なんて。
楓と結婚してから毎日はめまぐるしく変わって、いつの間にか大人のようなものになっていた。
「もう大人だけどねっ。子供までいるんだよっ? 年だって四捨五入したら三十歳になっちゃった。ぎりぎりだけど」
「あかねが高校生になったら僕たちも四十歳を超えるんだね。──想像つかないや」
「だねぇ……このまま一生一緒にいられたらいいなぁっ」
「楓がいいならそうなるよ? 僕は浮気なんかしないから。心から愛してる。楓とあかねと、もう何人か子供ができたらその子たちだけを愛していくと思う。楓だけが僕の救いなんだ」
「──私も。初恋の人と添い遂げられるなんて、幸せにも程があるよ。本当に幸せっ。あんまり上手じゃないけど家事も手伝ってくれるし、最高の旦那さんだよっ。私ね、産婦人科でも自慢しちゃったっ。みんないいなぁって言ってくれたよ? ほかの家はみんな手伝ったりしてくれないんだって」
「そうなんだ。出来るならやればいいと思わない? うちはそんな感じだったよ。──やっぱり僕は下手?」
「うーん、上手ではないね? でも、家事や育児は女の仕事! みたいな人が多いみたいだよ? それにほら、うちって今は専業主婦じゃない? だから尚更」
「言ってもなぁ……子育てって大変じゃない? びっくりするくらいにはさ。楓だって全然眠れてないでしょ? だから出来ることは手伝うよ。僕の子供なんだから」
「そう、そういうところ。かっこいいよっ? 男の人って妊娠させるのは好きだけど、そのあとは何もしないってみんな言ってたよ。うちの旦那様が素敵でよかったよっ?」
「だといいなぁ。──もうちょっと勉強するよ。料理もできたらいいな」
「りょ、料理はずっと私の仕事でいいよ? ゆ、佑樹くん下手すぎだもん……焼くのもあんまり上手じゃないって、驚いたよっ!?」
「そ、そんなにダメかなぁ? 食べられるには食べられるでしょ?」
「あ、あれは食材の無駄遣いだねっ。ちょっとびっくりしちゃったもん……」
そ、そんなに?
思ったけど、楓のそれと比べるとだいぶ違う。無駄遣いというのも頷けるものだった。
一応レシピを見たりしているのに。
「あっ、あかね起きちゃったっ! なんだろう、おむつかな、お腹すいたのかな?」
「オムツは僕やるよ?」
「大丈夫。佑樹くんは寝ないとだめだよ? お、起こさないからね?」
「起こしてくれるくせに?」
「あ、当たり前でしょ? お父さんももう少し早く起こせって言ってたよ。──ぎりぎりまでは寝てて欲しいけど……疲れてるのなんてわかってるしっ」
「優しい……よかった。楓と結婚できて……」
「うんっ……──ほら、ちゃんと布団かぶって寝ないと。お父さんが風邪ひいちゃうとあかねにも移っちゃうんだからねっ。あかねを寝かしつけたら私も一緒に寝るからね。ぎゅうってしながら寝ちゃうよっ?」
「うん……腕枕してあげる」
「わ、私が赤ちゃんみたい……いっぱい甘えちゃうよっ?」
「甘えて? 僕だって楓に甘えてるんだから」
疲れが出てきているのか、意識がぼんやりし始める。
楓は裸のまま、あかねをあやしていた。
──幸せだ。
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