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第三話 思いの違い
しおりを挟む一人で家に帰る道すがら、一組のカップルを見た。
違う学校の生徒だ。
ブレザーなので近所の進学校の生徒なのはわかる。──僕が落ちた学校だ。公立校でありながら、僕の通う私立よりもはるかに上のレベルの学校。ほとんどの生徒が上位大学に進学する。そこに落ちたからこそ僕は勉強に励んでいたのかもしれない。遅れてしまった人生を取り戻そうと思っていたのかも。
カップルは黒髪ロングで赤い眼鏡の美人と、うっすら茶髪のような髪の男。自毛なんだろうことはわかる。そうでないなら校則違反だろうから。つり合いは取れているような、いないような。
人気の少ない道とはいえ、かなりいちゃついているように見えた。
長いマフラーを二人で巻いていて、肩を擦り付けあっているような状態でゆっくりノロノロ歩いていた。
──聞こえる会話がいちいち恥ずかしい。
好きだと言い合ってみたり、この後何をするだとか、そんな話だ。
高校生で同棲でもしているのか? 家がすごい近所とか?
会話を聞いている感じだと、常に一緒にいるのが当たり前のような口ぶりだ。
男の方は恥ずかしそうな顔をしているものの、嬉しそうに見える。
恥ずかしいには恥ずかしいが、多分、付き合うって言うのはこういうこと。お互いが好きでたまらないからこそ一緒にいるのだ。
僕は間違っている。わかっていても、見せつけられると嫌になる。
勉強だけじゃなく、人間関係ですら彼らに勝てない。一体何になら勝てると言うんだろう。
水島楓と帰る日、僕は日記をつけない。
ページは日付だけ書いて空白のままにして、次のページに翌日の日記を記載するのだ。
もう何ページかそんなページがある。ノートの無駄遣いな気もするが書く気にならない。
水島楓の日記帳には書いて良いが、僕のにはダメだ。
僕の思い出に彼女を入れていいわけがない。
それに見返したくなかった。それは僕の罪の歴史のようなものなのだから。
元々僕の日記帳には大した情報がない。
今日した勉強だとか、夕飯が好きなものだったとか本当に取り留めのない、自分が見たってどうでもいいと思うようなことばかり。
友達もいないのでイベントがないのだ。
僕が書かないページには本当は書きたいことがたくさんあった。
今までに感じたことのないような気持ちや物事がたくさんだ。
人と話すのは意外と楽しいと思ったこと。
好きだと言われるのは安心することなのだということも。
誰かとする約束は明日を保証してくれる気がするということ、生きていようと思えること。
笑い声をもっと聞きたいと思うこと。
好きなことをもっと知りたいと思うこと。
自分の中にはなかったはずの感情の答えがわからない。
僕は僕が思っていたよりもずっと頭が悪かった。
どうすればいいのか、もうわからないのだ。
渦巻く感情を処理する方法はあった。
日記帳が空白の日には必ずすること。
──自慰。
前回の空白がいつだったかはわからない。
水島楓のことを考えると、僕のペニスは制御を失ってしまう。
声や手の温かさ、言ってくれたことを考えながら、目をつぶって机に向かうのだ。
最近は空白の日にしかしなくなった。
いつも使っていたものは使わなくなり、ひたすらに水島楓のことを考え、行為にふける。
薄汚い肉欲だ。手近なところにあって、現実的だから発情しているだけ。
好きだとかそういうわけじゃない。
僕は水島楓のことが好きなわけじゃないのだ。
いつだって好きなのは自分。僕の嫌いな僕のことが好きなだけだ。
目をつぶって、両手を使って上下にしごく。
水島楓の高い声、繋いだ手の温度──。懸命に思い出そうとすればするほど興奮が高まった。
続けているとそのうちに射精しそうになり、左手でティッシュを鷲掴みにする。
十枚くらいを一気に箱から取り出し、ペニスに押し付け右手を加速させる。
どうしてかはわからないが、水島楓でするとものすごい量の精液が噴出するのだ。
十枚単位でないと貫通し周囲を汚してしまうのである。
原因はわからないものの、量が多いのは悪いことではなかった。
単純に気持ちのいい時間が長く続くからだ。
問題があるとすれば、射精が終わっても僕のペニスはそのままであるということ。
完全に出し切るまで勃起が収まらないのである。前なら一度か二度すればある程度は満足でいていたのに。
その日は五回ほど放出して終えた。
そして下半身を露出したまま机に頭を預け、反省し、嫌悪する。
自慰をするたび、僕は僕を嫌いになる。
自分の汚い欲求を彼女に向けていることが嫌でたまらない。
──事後に一番大きな感情は罪悪感なのだ。
好きでもないくせに性欲を向けて、我が物顔で隣にいる自分が嫌だ。
そんな生活が三か月ほど続いた。
日記帳の空白はだんだんと頻繁になっていった。
それでも僕たちの関係は清く正しく、非常に健全なものだ。
手を繋ぐことくらいはあるが、それだけ。それ以上には進展していないし、する気もない。
周囲には隠している。吉田が言いふらすのではと警戒していたのだが、意外にもそれはなかった。自身に彼女がいないということが原因かも知れない。
お前は? と言われるとメンツが丸つぶれだからだ。
隠しているのは、僕が望んだから。知られてしまえば別れるのは大変になってしまう。
隣にいる水島楓は少しずつ変化している。
僕だけが何も変わらないように思えた。──罪悪感だけは日に日に大きくなっているが。
最初の頃より明るくなったし、色々なことを話してくれるようになった。
七個も年上の兄がいること。そのおかげか、自分は可愛がられてきたこと。
娘から見ても両親の仲が良いということ。──そんな生活に憧れがあるらしいということ。
特別に本が好きだったわけではなく、友達がいなくて暇だから本を読み始めたこと。
水島楓は意外と話すのが好きだった。
本で読んだのか小気味いいジョークを言うときもあるし、深いことを言ったりもする。
友達がいないのは単に積極性のなさのせいだろう。こんな感じで居れば友達なんて簡単にできるはずだ。
最近僕の笑顔が増えたと母さんは言った。
そんなことない、と答えたが、そんな気もしていた。
水島楓と過ごすようになって僕は頻繁に笑うようになったのだ。
勉強よりも彼女と一緒の時間が好きになっていた。
これが好きと言う感情なのかとも思ったが、あんな始まり方のそれが好きであっていいはずがないし、そんなはずがない。
いつもの帰り道。
僕と水島楓は家が真逆のほうだ。
僕の家はどちらかというと人通りのない方面で、水島楓は混んでいる方だ。
「立花君、今度ショッピングモールに一緒に行かない?」
「ああ、あの大きなところ?」
「そう。土日のどっちか。──どっちも、でもいいよ?」
「そうだなぁ……日曜日は? 土曜日は多分難しいんだ。法事らしいから」
「残念。どっちも一緒にいられればいいのに。でも家の用事は仕方ないね」
「それにしても、どうして?」
「どうしてって……女の子の方から言わせちゃダメなんだよ? ──デート。私たちまだしたことないでしょ?」
「──そうだね」
「立花君の私服初めて。私変じゃないかなぁ、不安だよ」
「大丈夫だよ、僕もよくわかんないし」
「わかんないから大丈夫とかそう言うのじゃなくて、可愛いと思われたいの」
「女の子は大変だね?」
「あっ、他人事。──立花君もかっこつけてきてよ?」
「……善処するよ」
私服なんてものに自信はない。友達もいないのだ。鏡を持っていないのと同じこと。
「今日立花君の家の方へ行ってもいい? 一緒に」
「──部屋汚いよ?」
「そうじゃなくて、家を見るだけで良いの。だめ、かな?」
「いいけど……帰りはどうする?」
「一人で帰るから大丈夫」
「──まぁその時に考えよう」
僕の家の周りは暗いし、人の通りも少ない。
治安が悪いわけじゃないけど、一人で帰すような場所じゃない。
なんやかんや、家を見せた後は送ることになるだろう。
──それでいい。
少しでも一緒にいられる時間が長ければそれで──。
二人で家を辿る道、いつか見たバカップルが前を歩いていた。
赤い眼鏡の美人と、茶色っぽい髪の男。長いマフラーを一緒に巻いている痛い連中だ。
いつの間にか夕暮れは終わっていて、星が見え始めている。
──星座なんてオリオン座とか、北斗七星しかわからないけど。
道はオレンジ色の街灯がぽつぽつとあるくらいで薄暗い。小さい頃は幽霊が出るんじゃないかと恐れていた。今は現実の変質者の方が怖い。
「ねぇ、家に帰ったらすぐえっちしちゃいましょう? らぶらぶえっち♡」
「ちょ、こんなとこでっ! 後ろ人いるって! 外での下ネタ禁止!」
「いいじゃない。彼らだってきっとこれからするんでしょう? 好きな人とのえっちは最高ですもの。みんなだって我慢できるはずないわ」
「それ以上はまずい、怒られるって!」
女の方が男の耳元で囁くように言っていた。
他に人もおらず、外特有の音もほとんどない。なので会話はこちらに筒抜けだった。
男の方は焦ったようにこちらを見る。僕と目があって、すぐに向き直り、女の方をせかすようにして早歩きする。女の方はこちらを見ていないというより、見えていないようなそぶりだ。男の方しか見えていないのだろう。僕たちが物理的には視界に入っても、入っただけで見ていないのだ。
恋は盲目、なんていう言葉が思い浮かぶ。だとするなら、僕が感じているものはやっぱり恋じゃない。
非常に気まずい空気だ。
僕と手を繋いでいた水島楓はそっと手を離した。
そういう風にみられるのが恥ずかしかったのだろう。僕も同じ気持ちだったので助かった。
高校生で性交をしている連中が居るのは知っている。
付き合う、という段階に至れば当たり前なのかもしれないけど、いまいち現実感がない。
目の前で実例を見せられると急に恥ずかしくなった。
どこか他人事にすら思っていたぶん、衝撃は大きい。
水島楓にしてもそうだったんだろうと思う。隣を歩く男との性交を想像させられてしまったのだ。はた迷惑な話──バカップルめ。しかし、彼らの方が偏差値が高いのが悔しい。馬鹿と言いにくいのだ。
しばらく歩いているとバカップルは一軒の家に入る。
あまり見かけない苗字だった。近所だし小中学校は同じだったのか? ──覚えがない。学年が違うのかもしれない。
二軒続いて同じ読み方ができる。やはりどちらも珍しい苗字だ。──しじょう?
間違えて同じ大学に入っても関わらないようにしようと決めた。
「すごい連中だったね。恥ずかしい」
「でもちょっと羨ましいかも……」
「え、ど、どの辺が?」
一緒のマフラー? 密着具合? それとも……。
「仲良さそうだなって……こ、高校生でもああいうことするんだってことは仲良いんだよねっ!?」
「ま、まぁそうなんだろうね……」
街灯に照らされて少し見えた顔は、暗い中でもわかるくらい真っ赤だった。
リンゴのような顔だ。
──あの連中、余計なことを。
僕たちはいずれ別れる関係だ。
だから彼らのような関係にはならない。
僕は彼女の中のいい思い出で終わりたい。
深い関係になってどちらも傷つくのだけは御免だ。
「──興味ある? 立花君はそういうこと……?」
「え、あ、──ある」
ないとは言えない。
今日だってこの後自慰に励むのだから。
「私もね? ──してみたいかも」
「え、それって……?」
「──女の子にそういうこと言わせないっ!」
すねたような言い方で、顔をそらす。
──興味があるとは意外だ。
そんな気配は感じられなかったし、子供のような見た目だから尚更つながらない。
もうほとんど冬だというのに、彼女は手でパタパタと顔をあおいでいた。
暑いのか。僕も心なしか顔が熱い。
僕たちは進んでいる。
それは普通なら喜ばしい状況なのだろう。
でも僕は怖かった。
進展すればするほどに別れられなくなるのだ。
──もう潮時かもしれない。
「ごめん……」
「──いいけどね。私もまだ早いとは思ってるし」
まだじゃない。これからもだ。
僕以外の、本当に君を大事にしてくれる人とするべきことなんだ。
そう思うと胸の奥がずきんとした。あの時の痛みだ。
いっそ今言ってしまおうか。
今ならまだダメージは少なくて済むのではないか。
「わ、──」
別れようか。そう言おうとしたのに、声は喉を通らなかった。まるでピンポン玉を喉に詰められているよう。
水島楓といるといつもそうだ。
本当のことを何一つ話せやしない。
「わ?」
「わ、ワニが好きなんだよ、僕は……」
何を言っているんだ。
ワニなんて全然知らない。興味もない。
「へぇー、意外。どんなワニが好きなの? 私はしいて言うならナイルワニかなぁ。あ、──ワニ革の財布とかはいらないよ?」
「ぼ、僕も好きだなぁナイルワニ。かっこいいよね」
──彼女がワニの名前を知っていてよかった。読書好きに助けられたらしい。
さすがに少し不審がられているように見えた。
さっきのバカップルに助けられた気もする。
話をごまかしてもありえなくはない状況だから。いや、もとをただせばあいつらのせいか。
──言えない。今はまだ。
僕の家を見せた後、彼女は本当に上がっていかなかった。
さっきの話があった分、警戒しているのかもしれない。
心配しなくても手を出すことはないのに。
送っていく途中、日曜日の約束を再三確認され、僕はそれにこたえた。
その日、空白の日だと言うのに僕は自慰をしなかった。
──わかっていたのに、覚悟していたのに。
別れると、二人の時間が終わると思うと、どうしてもそんな気分になれなかったのだ。
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