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第弐章“光の勇者”

第拾玖節”勇者、追う”

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 私とエンキはジェナの声を聞いてすぐにジェナの元へと駆けつけた
 駆けつけてみると、数人の男によってジェナは押さえつけられていた

 それを見たエンキは木の棒を振りかざし、光魔法で影を操り、半実体化した影で村人達を次々と拘束していっていた

 村人はまるで機械のように一定の罵詈雑言を繰り返しており、これが魔法であることは一目瞭然だった
 ジェナは村人の魔法を解こうとしていたが、解いた端から再び魔法が村人を浸食して行く様を見て絶句していた

 だが、今はそれよりも………


「おそらく女子供も一緒なんだろう
 返させてもらおう!ジェナ!」
「そんなすんなり行くとは思えませんが………」
「まあ、なんとかなるよ!」
「君のなんとかなるは君の特性で相手をぶん殴って物理でなんとかするやつだよね?」


 エンキの言葉に私はエンキに一発重いのを叩き入れ、エンキの言葉とその光景を見たジェナは苦笑いを浮かべていただけだった

 私はヤツらをどう追いかけるかうんうん唸って考えていると、フードの内側からマーリンが出てきた


「きゅう!」
「んおっ!?」
「あ、ルナさんの合成獣キメラってそんな所にいたんですね」


 マーリンが出て来て私は驚いたが、同時にある閃きが私の頭の中に浮かんでいた


「…………良いこと思いついた」
「え」


 私がニヤッて笑ったのと同時に、何故かジェナの表情が凍りついた
 なんで?





***





 アラベル=ダンテックは高笑いを上げたくなる衝動を抑えたまま、捉えた女子供達を見ていた
 彼女は自らの戦果をうっとりと見ながら物

「うふふふふ……!これで私は世界で一番、美しい存在になれる……っ!!!!」


 アラベル=ダンテックは、人族の中では美しい顔立ちをしていた
 だが、その顔立ちは光人族や魔族に比べれば凡俗のものだった

 美しいと言われて育った彼女はそれが許せなかった
 だからこそ、この教団に入ったのだ
 最初は胡散臭い教義に不快感を持っていたが、それも“年月と共に消え去った”

 アラベル=ダンテックはこのまま逃げ切り、教団内での自分の地位が上がることを夢想し、その先にあるものに夢を見ていた



 そして、その夢は、夢で終わることとなることに、彼女は全く気付いていなかった



 アラベル=ダンテックが自分の手柄とその未来に夢中になっている時だった
 彼女の部下が慌てて入ってきて叫んだ


「アラベル様!!!!一体の海王竜リヴァイアサンがこちらに向かって来ています!!!!!」
「はぁ!!!?そんなの魔法道具マジックアイテムで――――――」
「それが効いていないんです!!!!」
「ど―――――――――!!!!」


 部下の言葉にアラベル=ダンテックは瞬時にあることを思い出す
 彼女が忌々しいと口にしたあの自称人族のでたらめな体質を、


「あ、んのっ!!!!!」


 アラベル=ダンテックは脳内に浮かんで来た人物に盛大な罵声を浴びせようとしたが、それを我慢した
 そして、自身が愛用する鞭を取り出して、室内を出た


「………殺してやるわ。私の邪魔をするもの全て!!!!」


 そう決意した彼女は気づいていない
 彼女が心酔するものが紛い物であることに………





***





 雲が早く流れる

 風が強いのか、と一瞬考えたが、違う
 理由は明白だ。なんたって原因は目の前におり、そして――――――――――


海王竜リヴァイアサンってこんなに早いのかよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!」
「し、死ぬ死ぬ死ぬ死ぬッッッ!!!!!!!!!!!!」


 絶賛、紐で私達が乗っている小船にくっつけていたからだ

 私とジェナは攫われた村人達を救うべく、教団の連中を追っていた
 海の中を泳ぐ―――――これ、泳ぐって言っていいのか??????
 兎に角、凄まじいスピードで泳ぐ魔獣は私の召喚獣の一体、海王竜リヴァイアサンのアル・レシャだ

 私達が乗っている船は、私の星の魔法でどうにか保っているが、なかったら重力とスピードでとっくの昔に粉々になっていても可笑しくない

 ………ちなみに、時々海洋生物やら海の魔獣やらと衝突しているが、海が赤くなるだけになっているこわっ


「る、ルナさぁん!!!!!」
「舌を噛むぞ!!!!ジェナ!!!!!!!」
「前方に船が見えていますよ!!!!!!!?」
「え!!!!!?あ、マジだ!!!!!!!!!」


 フードで視界が狭まっていたためか、アル・レシャに気を取られていたためか、すぐに目の前に大型船あることに私はすぐに気が付いた

 あの後、私はマーリンに魔力を流して、とある魔獣を召喚した
 白い体毛に紺紫と黄金――――――ではなく、“青と黄金”、“赤と黄金”の瞳を持つ2匹のウルフ系魔獣だ

 私は2匹に村に渦巻く魔力を元にその持ち主の元へと案内しろと命令した
 2匹が海に迷うことなく突き進んだ時は驚いたが、港にあった小船をぬす……借りて、私がもう一度、召喚して呼び出した魔獣に紐をつけることによって2匹を追うことが出来た

 ちなみに2匹は海の上を星の魔法を使って駆けて行った時は思わず「マジかよ……」と呟いた
 ジェナに至っては、“勇者”が海の上を走れたという言い伝えを思い出し、「し、神獣!!?」と驚愕していた

 後で口封じをしなければ

 2匹はまるで獲物を見つけたと言わんばかりに遠吠えを上げ、その遠吠えに応えるかのようにアル・レシャが海に潜ろうとした
 それを察した私は慌てて縄を投げた


「ル、ルナさん!!?何を――――――」


 次の瞬間、アル・レシャが潜ったことによって大きな波がこちらに迫った
 私はジェナを抱え込むようにして小舟の底に共に倒れた

 私は船底に自身の魔力を膜のように多い、星の魔法を使って押し寄せる波に乗った
 ついでに前方の船からなるべく距離を取るようにした


「き、気持ちわるい………」
「………ジェナ」
「?」

「もっと気持ち悪いものが来るぞ」


 その言葉と共にアル・レシャが大きく飛び上がった
 今だ幼体だがあと数ヶ月したら完全な成体になるであろうアル・レシャはそれなりに巨体だった

 それが飛び上がり、船を超えて再び水に入ったたら………どうなるかは解り切っている

 アル・レシャが起こした波は敵の船や私達が乗っている小舟を揺らしまくった
 ………海面に顔を近づけるジェナに私は知らないフリ、見ていないフリを取った

 船の方も被害を被ったらしく、何人かが海に向かっていた
 これも私は見ていないフリを………したかった!


「あー………どうやってアレに乗り込もう」
「うぷっ…………ちょっ、ちょっ、と、待っ、て、ください」
「うん、もうちょっと休んでいていいよ
 多分、あっちも動けないだろうし」


 ジェナは再び海に向かい、私は思案した
 仮に人質を取り戻したとしてもこの小舟には乗り切らないだろうし………

 いや、トニトルスに捕まればなんとか船には乗り込めるか………………………………
 うん??乗り込む………………………………………………


「あ、閃いた」
「こん、ど、は、なに、を………」

「ジェナ!海賊になるぞ!!」

「………………………………………………………は?」


 私は魔狼達を呼んで、縄を投げた
 魔狼達は縄を咥えて海面を走り出した


「え!?は!!!!?」
「作戦名はそうだな………………

 “船が無いなら、奪えばいいじゃない”!!!!!」

「何考えているんですか馬鹿ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!」


 ジェナにそう罵られながらも私は船に乗り込むべく進んだ





***





 アラベル=ダンテックは起こった振動によって地面に倒れていた
 部下の話を聞くことによると海王竜リヴァイアサンが飛び上がり、船を超えて行ったという報告を聞いた

 攻撃してこない海王竜リヴァイアサンに部下達は動揺していたが、アラベル=ダンテックは攻撃してこないのは海王竜リヴァイアサン召喚士サモナーの魔獣であることに当りを付けていた
 ならば、人質がこちら側にいる限り海王竜リヴァイアサンは攻撃してこない

 アラベル=ダンテックはそう当りを付けて甲板へと向かった
 そして甲板へと近づくにつれて、そちらが騒がしくなっているのが理解出来た
 アラベル=ダンテックは怒りに満ちた足音を響かせながら甲板に足を踏み入れた


「こんにちは!海賊です!!誘拐した人達と舟を渡してくれたらボコボコにするだけにしてあげる!!!」
「ルナさぁん!!!!!?」


 その声にアラベル=ダンテックの怒りは最高潮に達した

 すん………と一瞬で真顔になったアラベル=ダンテックに傍に控えていた者は臓腑が竦みあがった
 人は本気で怒ると真顔になる

 アラベル=ダンテックは扉を蹴破るようにして開け、侵入者達にその姿を見せた

 2人がアラベル=ダンテックの姿を見ると、途端に動きを止めた
 そんな2人に戦っていた下っ端達が飛びかかろうとした時、アラベル=ダンテックの鞭が甲板を叩いた

 その音に反応した下っ端達は今まで戦ってきた敵ではなく、アラベル=ダンテックの方へと視線を向けた
 アラベル=ダンテックはそんな彼らを無視して2人を見つめた


「…………ごきげんよう、ルナ様、ジェナ様」


 先に沈黙を破ったのはアラベル=ダンテックだった
 その言葉にジェナは「アラベルさん………」と悲しそうな顔をしたが、ツクヨの方は眉間に皺を刻むだけだった


「………ごきげんよう、偽物さん」
「あらやだ、偽物なんて」
「偽物でしょう?此処にいる時点で貴方は偽物です」
「あらあら………私は正真正銘のアラベル=ダンテックですよ?」
「私達に最初に会った時から、嘘をついていたなら、貴方は偽物ですよ
 それとも詐欺師と罵った方がよろしいでしょうか?」


 その言葉にアラベル=ダンテックは再び顔を歪ませた
 アラベル=ダンテックその姿にツクヨは口元を歪ませ――――――――


「一気に老けましたね」


 カーン!





***





「信じられません」


 傍らにいたジェナがそう呟く

 現在、私達は沢山の酒が入れてある樽を背にして隠れていた
 理由は簡単だ

 アラベル=ダンテックがブチ切れて敵味方無視して大暴れしていたからだ

 光魔法でコーティングしている鞭を縦横無尽に振り回し、あらゆるものを壊しつくしている
 その姿はまるで憤怒に染まった上位種の地悪妖精ゴブリンのようだった


「あの場で、あのようなことを言うなんて………私はツクヨさんが信じられません」
「待って、それ本名」
「いいですか、ツクヨさん。他人が嫌だなって思うことを言ったり、したりしてはいけないんですよ?」
「待って、君、私のこと何歳だと思っているの?」
「え、10歳から私と同じくらいでしょう?」
「外れ!私、養父に拾われてから10年経っている!
 よって私は25歳だ!」
「 」


 養父というのは嘘だが、こっちの世界に来てから私は10年の時間を彷徨っている
 紅花達に言ったら、愕然とされたが、これくらいなのだ


「う、嘘です!!!」
「いやホント
 まあ、ちょっとした魔法の影響で外見年齢が止まっているけど」
「え!!!?」
「16歳くらいから変わんないだよねー」
「その外見で16歳!!!!?」
「そうだよ?」


 そう言うとジェナは愕然としていた


「ずっと………身長が低い割には大人びた言葉使いをするので、私と同じくらいか、少し上くらいだと考えていました………………」
「予想が外れたね!」
「少しは大人しくしてください!」


 ジェナがそう叫んだのと同時に私達が隠れていた樽が破壊された
 破壊した張本人は紛れも無くアラベル=ダンテックだった


「見つけたわよ!!!!!」
「やべっ」


 アラベル=ダンテックは私を見つけると憤怒の形相で追いかけ始めた
 私はアラベル=ダンテックの鞭から逃げつつ、周りをよく見た

 甲板で私達と戦っていた敵は誰1人いなかった
 おそらく、アラベル=ダンテックから逃げるために海か船の中に逃げたのだろう
 私はジェナの腕を引いて、耳元で囁いた


「ジェナ、彼女は私が引きつけるから、君は人質と敵の殲滅をお願いするよ」
「――――わ、解りました!」


 ジェナはそう私の言葉に頷くと、船の中へと姿を消した
 私は“誰もいなくなった”ので、アラベル=ダンテックの前に堂々と姿を現すことにした


「ようやく――――殺される気になったようねッッ!!!!」
「いいや――――――暴れる環境が整っただけさ」


 私はアラベル=ダンテックにそう宣言すると方舟を起動して中から槍を取り出した
 名は炎星槍“殺戮の焔星アラドヴァル

 常に灼熱の温度を宿しているある意味とてつもなく危険な槍だった
 この槍は穂が特殊な水に付ければ周囲の温度がどんどん上昇していく程の熱を常に出している危険な神性道具だ

 コイツは普通に持つ分にはかまわないが、問題はその熱だ
 私みたいに熱を星の魔力で防ぐことが出来ない者にとっては、近寄るだけで熱に焼かれるような槍だ

 現にアラベル=ダンテックは私の槍から距離を取り始めていた


「――――――貴方、何者よ」
「さあ?私はいつだって私だよ
 ――――――――何と呼ばれようとも!」


 灼熱の穂先がアラベル=ダンテックの鞭を根元から焼き切った
 ジュッという音を立てて、鞭が落ちた

 アラベル=ダンテックはそれを見て、目を見開いていたが、すぐに光魔法で落ちた部分を補っていた


「へぇ――――やるじゃん」
「ふん!私を誰だと思っているのよ!!!!」


 光の鞭が撓る
 灼熱の焔の星を宿す槍がそれを絶つ

 それを数度繰り返した所でお互いの実力に気づいた
 アラベル=ダンテックの目には先ほどまであった憤怒の炎は無かった

 あるのは只一つ、出会ったことがない程の強敵と会い見えているという事実を受け入れた光しかなかった


「………アンタ、何者よ」
「さっきも言っていたよ?
 ――――――――私はただの、私だ。それ以上でもそれ以下でもないさ」


 私のその言葉を合図にするかのように、彼女の光の鞭が再びこちらに襲い掛かって来た
 生き物以上の動きをするそれを、私は自分の槍の炎で焼き切った

 何回、魔法を交わしたのだろう
 何回、拳を交わしたのだろう

 数を数えるのも面倒になる程の時間だった
 だが、その時間は、

 私に勝利を運んできた


「――――――――っっ!!!!」


 アラベル=ダンテックが膝をついた
 彼女の額からは大量の汗が滴り落ちていた
 化粧も落ちており、少しその………うん………………


「な、にが――――――」
「体の水が抜けた上に熱が体に篭ったんだろうね
 そのままだと………死ぬよ」


 私がアラベル=ダンテックにそう忠告すると彼女はこちらを睨みつけた後に立ち上がろうとしていた
 だが、無理だったため、先ほどは片膝だけだったが、今度は両膝が地面についた


「こ、んの――――――――――!!!!!!?」


 アラベル=ダンテックが顔を上げた時、何故か私の顔を見て固まった
 その様子に私はフードが外れているのかと考えていたが、違った

 ――――――――髪が、穢れを知らないと言うような純白の髪が一房飛び出ていたのだった


「ア、ンタ、は―――――――?」
「えい!忘れる手刀!!!」
「ぐぇっ!!!!!!?」


 星の魔法で威力を高めた、ただの手刀をアラベル=ダンテックの頭に振り下ろしてから私は勝利を収めた

 アラベル=ダンテックが気絶したことを確認した私は慌てて髪を仕舞った
 それと同時に船の中へと続く扉が開かれ、ボロボロのジェナが飛び出してきた
 ジェナは私とアラベル=ダンテックを見て、私が生きていることに安堵の息を吐いていた

 その後、ジェナが常時持っている教会との連絡手段を使い、船ごと彼らを引き渡した
 ジェナが光の国アマリージョの騎士達にも要請していたお蔭で、後処理はスムーズに行われた
 のだが………………


「うわぁ!!!!!?」
「うぐっ!!!!?」


 邪教徒達を檻に入れていた騎士達の悲鳴が私達の耳に入った
 声がした方に慌てて目を向けた時、アラベル=ダンテックが光で出来た鞭を片手に何人かの部下と共に小型船に乗り込んでいた所だった

 慌てて数名の騎士が捕まえようとするが、それよりも早く彼女達は船から離れた
 どうやら部下の何人かが風魔法の使い手のようで、普通ならば有り得ないほどのスピードで船から離れて行っていた

 騎士や光の教団関係者は大慌てだった中、私1人だけが冷静だった
 何故なら―――――――――


「あれ………?海の中に何か………」
「ああ、私の魔獣だろう」
「………………………………………………アッッッ!!!!!!!」


 私のその答えにジェナは目を見開いて奇声を上げ、慌てて叫んだ


「皆さん!!!!!海王竜リヴァイアサンが海中にいます!!!!!!!!」


 ジェナの声がそう響くと、一瞬の間を置いた後に盛大な悲鳴が至る所から上がった





***





 アラベル=ダンテックは唇を噛み締めながら逃走していた

 普段の彼女なら、この時点で自死を選ぶ程の恥になっていることはアラベル=ダンテック自身は理解していた

 だが、今回はそれ以前の問題だった


「(あの髪が本物だったら、私達はとんでもない“怪物”を相手にしてしまっている!!!!早く教団に戻って知らせないと!!!!!!)」


 彼女はどんどん小さくなって行く船を横目で見ながら、それでも早く進むように部下をド突いていた

 だが、それは全くの無駄に終わることを、数刻後の彼女は知る


「(………?………………海中に何か、)」


 そう考えた所で、彼女は気が付いた
 海中の中に潜んでいる“魔獣”を


「――――――――ッッッ!!!!にげ」


 彼女は逃げるように叫んだが、遅かった

 海中にずっと潜んでいた海王竜リヴァイアサンのアル・レシャは、アラベル=ダンテックとその部下が乗る小舟をまるで鯨のように大口を開けて―――――――――上顎で蓋をするように小舟を銜え込んだのだった

 食われたと考えたアラベル=ダンテックとその部下は、船の中で気絶しており、アル・レシャはツクヨに褒められようと、咥えた小舟を船の上に吐きだした



















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