上 下
38 / 155

38.

しおりを挟む


「菜流と一緒に、1番前で応援する」

「人気のイベントだから、最低開演2時間前からは並んでないとダメだけどね?」

「いくらでも並ぶ!」

星渚さん、念押ししなくても大丈夫ですよ。

「お前、当日寝坊しそうで怖いわ」

「目覚まし2個使う!」

そんな失態するものか。だってもし本当にそうなったら、皐月に飽きるまでネタにされるし。

「藍も、いつも通り大人な落ち着きで!」

「ははは、ありがとう。そうするよ」

藍は言われなくても、テンションが上がった皆をまとめてくるだろうけど。

「碧音君!私ずっと碧音君のこと見つめてるからね!いつでもファンサしてね」

碧音君なら大丈夫って、心の中で信じてるから。

「今からそんな意気込まなくても。ライブは来週」

「もう来週、だよ!あっという間じゃん」

ライブが大成功しますようにと願掛けでもしようかな、なんて思いながら残りのご飯を食べきった。

――帰り道、見上げた夜空に散りばめられた無数の星も、応援してくれている気がしたのだった。


しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【完結】忘れてください

仲 奈華 (nakanaka)
恋愛
愛していた。 貴方はそうでないと知りながら、私は貴方だけを愛していた。 夫の恋人に子供ができたと教えられても、私は貴方との未来を信じていたのに。 貴方から離婚届を渡されて、私の心は粉々に砕け散った。 もういいの。 私は貴方を解放する覚悟を決めた。 貴方が気づいていない小さな鼓動を守りながら、ここを離れます。 私の事は忘れてください。 ※6月26日初回完結  7月12日2回目完結しました。 お読みいただきありがとうございます。

ミルクティ
ライト文芸
一年前、残酷な濡れ衣を着せられ、親にまで憎まれた少女、時雨 逸美は、天真爛漫で、常に笑顔に囲まれた、別世界の人間  卯月 陽菜と出会った。 あの日以来、初めて自分を蔑まない人間と出会った逸美は、徐々に灰色に静止した世界の凍結を溶かして行く。

君はプロトタイプ

真鳥カノ
ライト文芸
西暦21XX年。 大地も海も空も、命すらも作り物の世界。 天宮ヒトミは、『天宮 愛』のクローンとして生まれ育った。 生涯を愛に尽くすために存在すると思っていたけれど、それはかなわなくなってしまった。 自分が『ヒトミ』なのか『愛』なのか、迷う曖昧な心を持て余す中、一人の少年と出会う。 以前、『愛』が想いを寄せていた少年『深海尚也』だ。 そう思っていたけれど、少し様子が違う。 彼もまた、尚也のクローンだったのだ。 オリジナルを失ったクローンの二人が目指すものは、オリジナルの完全複製か、それとも……? 目指すものすら曖昧な未完成のクローンたちの生きる道とは……。 ※こちらの作品はエブリスタ様、Solispia様にも掲載しております。

聖典のファルザーン

佐々城鎌乃
ライト文芸
【内容】 都会暮らしの高校生、長井与一(17)は、少しオタクな普通の少年だった。 しかしある出来事を境に、ひょんな事から異世界へと飛ばされてしまい、戦場の真ん中へと迷い込んでしまう。 そこでは想像も出来ない"リアル"な戦場があった。 飛ばされた与一は森の中で、大陸の一角を統べる皇国の皇子ファルシール(16)と出会い、物語は始まる。与一はどうやら賢者として召喚されたらしくて......。 交わることのなかった2人の少年の青春は、やがて大きな渦を巻き起こしていく。 高校生とクセあり皇子が繰り広げていく、異世界オリエント歴史ファンタジー開幕!! 《《本作は縦書きビュアー推奨です》》 注)小説投稿サイト エブリスタにて主に投稿しているものと同一のものです。その他、カクヨム、魔法のiらんどでも掲載しております。

異界からのメッセージを受け取って

龍太郎
ライト文芸
2024年10月21日、康二は深夜に目覚め、不思議なエンジェルナンバー「222」に出会う。現実と幻覚の境界が曖昧になる中、彼は「見えない世界」の存在に疑問を抱きつつもその可能性に引き寄せられていく。新聞配達中に不可解なバイクの幻影を目撃した康二は、その現象が単なる幻覚なのか、彼にとって重要なメッセージなのかを知りたいと思い始める。 次の日、再び坂の頂上に立つと、不可解なアクセサリーを見つける。幻覚ではなかったのかもしれないと感じた康二は、さらにその謎を追求することを決意する。日々、彼は坂道を訪れ、真実を見つけようとするが、何も起こらない。ところがある朝、霧の中から再びバイクが現れる。康二が声をかけるも、バイクは答えず、再び消えてしまう。 康二は、この奇妙な体験がただの幻覚ではなく、自分の内面や宇宙からのメッセージである可能性を感じ始める。

おいしいふたり暮らし 今日もかたよりご飯をいただきます

小谷杏子
ライト文芸
真殿修は会社の昼休み、スマートフォンで繋いだ家用モニターを起動させる。そこに映るのは恋人であり、同棲相手の垣内頼子。 修は毎日、昼になると彼女の食生活を抜き打ちチェックしている。これには深い事情があった。 頼子は偏食家であり、ズボラな性格。家で仕事をする彼女は食事を抜くことがしばしばあり、かと思えばお菓子の無茶な一気食いをする。また好き嫌いも激しい。 そんな頼子の身を案じた修は食生活を改善するよう頼んだが「だったら、あたしがちゃんとできるようになるまで監視してよ」とすがられ、いまに至るわけだが……頼子がつくるズボラ飯動画についつい魅入ってしまうのだった。 それまで歩んできた人生をゆっくりと解きほぐすふたりの生活。ズボラ飯はもちろん、豪華な一品まで盛りだくさんな連作短編。 これは、おいしく、おかしな大人の日常生活を描いた物語。 *** 第3回ライト文芸大賞、大賞をいただきました。投票、応援ありがとうございました! 『おいしいふたり暮らし〜今日もかたよりご飯をいただきます〜』好評発売中です。

ブラックアウトガール

茉莉 佳
ライト文芸
いきなり目の前がブラックアウトしてしまった、平凡な女子高生のあずさ。 死後の世界に放り込まれてしまっても、『ラブレターを届けたい』という想いで、あずさは大好きな航平くんに取り憑いていくが、、、 人間と霊の三角関係を描いた、ホラーテイスト学園恋愛コメディです。

私は貴方を許さない

興梠司
ライト文芸
貴方は私のことを覚えてますか?? 3年前にレイプ被害にあった被害者です 「私は貴方の事が好きです」 ここまできたらあゆみ全国統一まで書き続けます

処理中です...