竜皇女と呼ばれた娘

Aoi

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魔法学校編

友達と過ごす休日3

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植物園を一通り回り終えたヴァイオレット達は、植物園を出て近くの喫茶店で小休憩を挟んでいた


『いやぁ占いでは散々だったけどその後に行った花の香りとこの甘い飲み物で癒されたよぉ』
『現金ねぇ、まぁヴァイオレットらしいけど』
『それより次は私の番でいいわよね、服を見に行きましょ服服』
『ボクは見るだけでいいかなぁ。そんなにお金もないしレイナやルナが着る服は趣味じゃないし』
『ヴァイオレットは?』
『私も服は今のやつで十分かなぁ。服よりも美味しいご飯にお金をかけたい!』
『花より団子のタイプね』


小休憩を終えるとヴァイオレット達はレイナが行きたがっていた店へとやって来る
そこはどうやら王都の中で一番の店らしく、流行りの服が取り揃えられているのだとか


『はぁ~!流石王都ね!地元にはないような服が沢山あるわ!』
『こういう最先端の服が私達の地元に出回るのは数ヶ月先だからね。流行を先取りしてる気分だわ』


レイナとルナは店に入ると目の色を変えて置かれている服を物色し始める
イースはその間適当に店内をぶらつき、残りの三人は椅子に座ってその様子を眺めていた


『ミーシャちゃんは見なくていいの?』
『えぇ、私はここのお店の人にあまり歓迎されてないみたいだしあまりうろつかないようにするわ。それにどちらかというと私もイースみたいな服装が好みだからここの服はいいかしら』
『そうなの?そういえばずっとフードを被ってるよね。それも何か理由があるの?』
『あぁ、これは単に耳を隠す為よ。こんな人が多いところで獣人だって分かるような姿で歩いてたら変な相手に絡まれるかもしれないからね』
『そっかぁ……』
『別に慣れてるから平気よ。こういうのは幼い頃から経験してるんだし』


絡んでくるようなことは無くなったものの、学校でも未だにミーシャに対しての風当たりは強い
学内でもそうなのだから外での視線はもっと厳しいものになるのだろう
少し気まずい雰囲気が流れるが、そこへ先程まで服を選んでいたレイナとルナがやってきた


『ねぇねぇシェリアちゃん、シェリアちゃんもせっかくだから何か買っていけば?』
『わ、私ですか……?私は……これで十分……ですので……あまり目立つのは……苦手で……』
『うーん、言いにくいんだけどその恰好だと逆に目立っちゃってるわよ。そんなローブで体全体隠してる人どう見ても怪しいし』
『て、でも私……こういうの……よく分からなくて……』
『それなら任せて!私達がシェリアちゃんに似合う服を見つけてあげるから!さっ!』
『え……!あ、あぅ……ヴァ、ヴァイオレットさん……!』
『行ってらっしゃ~い』


その後二人は自分達の服選びよりもシェリアに似合う服を選んできては試着をさせ、どちらがシェリアの好みの服を選べるかという勝負を繰り広げていた

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