43 / 233
魔法学校編
赤き幼竜ルージュ
しおりを挟む
卵から孵った子竜と契約をすることができたヴァイオレット
翌日、いつも通り学校に登校するがヴァイオレットの頭にはその子竜が乗っかっていた
『ねぇ、なんでこのドラゴン自分の元いた場所に帰らないの?』
『ピュイ?』
通常であれば従魔召喚された魔物は元いた場所に戻ることとなるが、この子竜は一向に戻ろうとしない
自分の意志で戻ろうとしないのでヴァイオレットが帰るよう命じるがそれも全く効果がない
しかもヴァイオレットにベッタリな状態なので寮で留守番するように言い聞かせても言う事を聞かず、結局こうして一緒に学校に来る形となってしまった
『うーんなんでだろう……もしかしてこっちで生まれたのが原因なのかな?』
『このドラゴン、あなたの事を親だと思ってるんじゃないの?』
『そうなのルージュ?』
『ピュピュイ?』
『ルージュ?ってまさかそのドラゴンの名前?』
『そうだよー綺麗な赤色の体をしているからルージュ。名前がないと呼びづらいしね』
『まぁなんでもいいけど……このまま教室に入ったら絶対大騒ぎになるわよ』
ミーシャの言った通りルージュを連れながら教室に入ると周囲がどよめいた
突然教室に竜が入ってきたら騒ぐのも無理はないだろう
その騒ぎを聞きつけたケーニッヒに連れられヴァイオレットは職員室に連れていかれた
『ヴァイオレット、そのドラゴンは一体どうしたんだ?』
『この前の授業で召喚した卵が孵ったんだよー。可愛いでしょ?』
『可愛いわけあるか!お前の従魔だってんなら今すぐ帰らせろ』
『私もやってみたけどどうやっても出来ないんだよ。それに生まれたばかりで一人にさせちゃうのは可哀想じゃない?』
『なんじゃそりゃ……全くお前は毎度毎度』
『たのも~!』
二人が話していると扉が勢いよく開かれた
そこには先日学校に来ていた魔法騎士団団長のミュゼルが立っていた
『あ、団長さん。どうしてこんなところに?』
『お主妾が卵が孵ったらどんな魔物だったか教えろと言ったのを忘れておったじゃろ』
『あ~そんな事言ってたかも……』
『いつまで経っても来ないそろそろ孵った頃だと思ってわざわざこっちから来てやっ……た……』
ミュゼルの視線がヴァイオレットの頭の方に移り竜と目が合う
瞬時に状況を理解したミュゼルはヴァイオレットに詰め寄りまじまじと子竜を観察し始めた
『ドラゴンなんて実物を見るの初めてじゃ~!うひょ~!』
『あっ団長さん、あんまり近づくと危ないよ』
『何が危ないというんじゃ、こんなに大人しいではないか。どれ、ちょっと失礼して……』
ミュゼルが更に近づいてルージュに触れようとした瞬間、ルージュが口から炎を吐き出した
それをまともにくらったミュゼルは真っ黒焦げになってしまう
『これがドラゴンの炎……あっぱれじゃ……』
『だから危ないって言ったのに。ルージュは私以外が近づきすぎるとすぐ炎を吐いちゃうんだ』
『言ってる場合か!団長を早く医務室に!』
翌日、いつも通り学校に登校するがヴァイオレットの頭にはその子竜が乗っかっていた
『ねぇ、なんでこのドラゴン自分の元いた場所に帰らないの?』
『ピュイ?』
通常であれば従魔召喚された魔物は元いた場所に戻ることとなるが、この子竜は一向に戻ろうとしない
自分の意志で戻ろうとしないのでヴァイオレットが帰るよう命じるがそれも全く効果がない
しかもヴァイオレットにベッタリな状態なので寮で留守番するように言い聞かせても言う事を聞かず、結局こうして一緒に学校に来る形となってしまった
『うーんなんでだろう……もしかしてこっちで生まれたのが原因なのかな?』
『このドラゴン、あなたの事を親だと思ってるんじゃないの?』
『そうなのルージュ?』
『ピュピュイ?』
『ルージュ?ってまさかそのドラゴンの名前?』
『そうだよー綺麗な赤色の体をしているからルージュ。名前がないと呼びづらいしね』
『まぁなんでもいいけど……このまま教室に入ったら絶対大騒ぎになるわよ』
ミーシャの言った通りルージュを連れながら教室に入ると周囲がどよめいた
突然教室に竜が入ってきたら騒ぐのも無理はないだろう
その騒ぎを聞きつけたケーニッヒに連れられヴァイオレットは職員室に連れていかれた
『ヴァイオレット、そのドラゴンは一体どうしたんだ?』
『この前の授業で召喚した卵が孵ったんだよー。可愛いでしょ?』
『可愛いわけあるか!お前の従魔だってんなら今すぐ帰らせろ』
『私もやってみたけどどうやっても出来ないんだよ。それに生まれたばかりで一人にさせちゃうのは可哀想じゃない?』
『なんじゃそりゃ……全くお前は毎度毎度』
『たのも~!』
二人が話していると扉が勢いよく開かれた
そこには先日学校に来ていた魔法騎士団団長のミュゼルが立っていた
『あ、団長さん。どうしてこんなところに?』
『お主妾が卵が孵ったらどんな魔物だったか教えろと言ったのを忘れておったじゃろ』
『あ~そんな事言ってたかも……』
『いつまで経っても来ないそろそろ孵った頃だと思ってわざわざこっちから来てやっ……た……』
ミュゼルの視線がヴァイオレットの頭の方に移り竜と目が合う
瞬時に状況を理解したミュゼルはヴァイオレットに詰め寄りまじまじと子竜を観察し始めた
『ドラゴンなんて実物を見るの初めてじゃ~!うひょ~!』
『あっ団長さん、あんまり近づくと危ないよ』
『何が危ないというんじゃ、こんなに大人しいではないか。どれ、ちょっと失礼して……』
ミュゼルが更に近づいてルージュに触れようとした瞬間、ルージュが口から炎を吐き出した
それをまともにくらったミュゼルは真っ黒焦げになってしまう
『これがドラゴンの炎……あっぱれじゃ……』
『だから危ないって言ったのに。ルージュは私以外が近づきすぎるとすぐ炎を吐いちゃうんだ』
『言ってる場合か!団長を早く医務室に!』
17
お気に入りに追加
225
あなたにおすすめの小説

【完結】精霊に選ばれなかった私は…
まりぃべる
ファンタジー
ここダロックフェイ国では、5歳になると精霊の森へ行く。精霊に選んでもらえれば、将来有望だ。
しかし、キャロル=マフェソン辺境伯爵令嬢は、精霊に選んでもらえなかった。
選ばれた者は、王立学院で将来国の為になるべく通う。
選ばれなかった者は、教会の学校で一般教養を学ぶ。
貴族なら、より高い地位を狙うのがステータスであるが…?
☆世界観は、緩いですのでそこのところご理解のうえ、お読み下さるとありがたいです。

疲れきった退職前女教師がある日突然、異世界のどうしようもない貴族令嬢に転生。こっちの世界でも子供たちの幸せは第一優先です!
ミミリン
恋愛
小学校教師として長年勤めた独身の皐月(さつき)。
退職間近で突然異世界に転生してしまった。転生先では醜いどうしようもない貴族令嬢リリア・アルバになっていた!
私を陥れようとする兄から逃れ、
不器用な大人たちに助けられ、少しずつ現世とのギャップを埋め合わせる。
逃れた先で出会った訳ありの美青年は何かとからかってくるけど、気がついたら成長して私を支えてくれる大切な男性になっていた。こ、これは恋?
異世界で繰り広げられるそれぞれの奮闘ストーリー。
この世界で新たに自分の人生を切り開けるか!?

断罪イベント返しなんぞされてたまるか。私は普通に生きたいんだ邪魔するな!!
柊
ファンタジー
「ミレイユ・ギルマン!」
ミレヴン国立宮廷学校卒業記念の夜会にて、突如叫んだのは第一王子であるセルジオ・ライナルディ。
「お前のような性悪な女を王妃には出来ない! よって今日ここで私は公爵令嬢ミレイユ・ギルマンとの婚約を破棄し、男爵令嬢アンナ・ラブレと婚姻する!!」
そう宣言されたミレイユ・ギルマンは冷静に「さようでございますか。ですが、『性悪な』というのはどういうことでしょうか?」と返す。それに反論するセルジオ。彼に肩を抱かれている渦中の男爵令嬢アンナ・ラブレは思った。
(やっべえ。これ前世の投稿サイトで何万回も見た展開だ!)と。
※pixiv、カクヨム、小説家になろうにも同じものを投稿しています。

メインをはれない私は、普通に令嬢やってます
かぜかおる
ファンタジー
ヒロインが引き取られてきたことで、自分がラノベの悪役令嬢だったことに気が付いたシルヴェール
けど、メインをはれるだけの実力はないや・・・
だから、この世界での普通の令嬢になります!
↑本文と大分テンションの違う説明になってます・・・

善人ぶった姉に奪われ続けてきましたが、逃げた先で溺愛されて私のスキルで領地は豊作です
しろこねこ
ファンタジー
「あなたのためを思って」という一見優しい伯爵家の姉ジュリナに虐げられている妹セリナ。醜いセリナの言うことを家族は誰も聞いてくれない。そんな中、唯一差別しない家庭教師に貴族子女にははしたないとされる魔法を教わるが、親切ぶってセリナを孤立させる姉。植物魔法に目覚めたセリナはペット?のヴィリオをともに家を出て南の辺境を目指す。

辺境地で冷笑され蔑まれ続けた少女は、実は土地の守護者たる聖女でした。~彼女に冷遇を向けた街人たちは、彼女が追放された後破滅を辿る~
銀灰
ファンタジー
陸の孤島、辺境の地にて、人々から魔女と噂される、薄汚れた少女があった。
少女レイラに対する冷遇の様は酷く、街中などを歩けば陰口ばかりではなく、石を投げられることさえあった。理由無き冷遇である。
ボロ小屋に住み、いつも変らぬ質素な生活を営み続けるレイラだったが、ある日彼女は、住処であるそのボロ小屋までも、開発という名目の理不尽で奪われることになる。
陸の孤島――レイラがどこにも行けぬことを知っていた街人たちは彼女にただ冷笑を向けたが、レイラはその後、誰にも知られずその地を去ることになる。
その結果――?

没落した建築系お嬢様の優雅なスローライフ~地方でモフモフと楽しい仲間とのんびり楽しく生きます~
土偶の友
ファンタジー
優雅な貴族令嬢を目指していたクレア・フィレイア。
しかし、15歳の誕生日を前に両親から没落を宣言されてしまう。
そのショックで日本の知識を思いだし、ブラック企業で働いていた記憶からスローライフをしたいと気付いた。
両親に勧められた場所に逃げ、そこで楽しいモフモフの仲間と家を建てる。
女の子たちと出会い仲良くなって一緒に住む、のんびり緩い異世界生活。

聖女の力を隠して塩対応していたら追放されたので冒険者になろうと思います
登龍乃月
ファンタジー
「フィリア! お前のような卑怯な女はいらん! 即刻国から出てゆくがいい!」
「え? いいんですか?」
聖女候補の一人である私、フィリアは王国の皇太子の嫁候補の一人でもあった。
聖女となった者が皇太子の妻となる。
そんな話が持ち上がり、私が嫁兼聖女候補に入ったと知らされた時は絶望だった。
皇太子はデブだし臭いし歯磨きもしない見てくれ最悪のニキビ顔、性格は傲慢でわがまま厚顔無恥の最悪を極める、そのくせプライド高いナルシスト。
私の一番嫌いなタイプだった。
ある日聖女の力に目覚めてしまった私、しかし皇太子の嫁になるなんて死んでも嫌だったので一生懸命その力を隠し、皇太子から嫌われるよう塩対応を続けていた。
そんなある日、冤罪をかけられた私はなんと国外追放。
やった!
これで最悪な責務から解放された!
隣の国に流れ着いた私はたまたま出会った冒険者バルトにスカウトされ、冒険者として新たな人生のスタートを切る事になった。
そして真の聖女たるフィリアが消えたことにより、彼女が無自覚に張っていた退魔の結界が消え、皇太子や城に様々な災厄が降りかかっていくのであった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる