竜皇女と呼ばれた娘

Aoi

文字の大きさ
上 下
39 / 201
魔法学校編

魔法騎士団団長

しおりを挟む
エリザが復学してから何事もなく平和な日常が過ぎていった
学校の方も先の件で最初はピリついていたが、今は落ち着きを取り戻している
そんな日常が戻ってきた学校に変化が訪れた


『今日の魔法戦闘術の授業あの魔法騎士団の人達が来るらしいわよ』
『魔法騎士団……』


先日王女のエリザ直々に入団の誘いがあったから覚えている
魔法騎士団は数千人規模で構成されており、その中から選ばれた者達がこの学校にやってくるらしい
エリザに精鋭と言われていた位なのだからきっと優秀な人達なのだろう


『それでね、話によると今日はあのミュゼル団長も来るんだってさ』
『ミュゼル団長?イースちゃんそれ誰?』
『まさかヴァイオレットミュゼル団長を知らないのか?ミュゼル団長は史上最年少で魔法騎士団団長になった人でこの国屈指の女性魔法使いなんだぞ』
『へー凄い人なんだねー』


どんな人物なのかと期待に胸を膨らませ着替えを済ませて外に出ると、そこには既に騎士団の面々と思われる者達が待ち構えていた


『本日お前達の指導をしてくれる騎士団の皆さんだ。失礼のないようにな』
『よろしくなぁ……って、あっ!お前はあの時の!』
『ん……?あぁ!入学試験の時に私に倒された人!』


騎士団の中に以前入学試験の実技の時にヴァイオレットと一戦交えたオルドがそこに立っていた


『おいおい、それは言わないでくれよ』
『オルド、お前が受験者にやられたって話してた相手はまさかこのお嬢ちゃんか?』
『そうッス。見た目とは裏腹にエグイんすよ先輩』


オルドとの一戦はヴァイオレットも記憶に残っている
当然弱くはないのは分かっているが、精鋭というからどんな相手が来るのだろうと期待をしていた半面正直少し残念な気持ちではある


『うおっほん……そして今日はミュゼル団長にも来てもらった。色々助言もらうといいだろう』
『あれ、ミュゼルって人確か女の人なんだよね?並んでるのは全員男の人だけど……』
『おいどけお前達!妾が前に出れないだろ!』


男達の背後から声が聞こえたかと思うとその間から女性が押しのけて現れてきた
ヴァイオレット達の肩位までしか背丈のない幼い女の子
史上最年少とは聞いていたがまさか歳下だとは夢にも思わず意表を突かれる形となった


『妾が魔法騎士団団長のミュゼル・イシュタルトだ!今日はよろしくな小童ども!』
『あんなちっちゃいのに目一杯胸張っててなんか可愛いね』


ヴァイオレットがミーシャに耳打ちするとミュゼルの動きがピタリと止まった


『ちっちゃい……?妾が……?』
『あっ、まずい』

しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!

よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です! 僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。 つねやま  じゅんぺいと読む。 何処にでもいる普通のサラリーマン。 仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・ 突然気分が悪くなり、倒れそうになる。 周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。 何が起こったか分からないまま、気を失う。 気が付けば電車ではなく、どこかの建物。 周りにも人が倒れている。 僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。 気が付けば誰かがしゃべってる。 どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。 そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。 想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。 どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。 一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・ ですが、ここで問題が。 スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・ より良いスキルは早い者勝ち。 我も我もと群がる人々。 そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。 僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。 気が付けば2人だけになっていて・・・・ スキルも2つしか残っていない。 一つは鑑定。 もう一つは家事全般。 両方とも微妙だ・・・・ 彼女の名は才村 友郁 さいむら ゆか。 23歳。 今年社会人になりたて。 取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。

ボンクラ王子の側近を任されました

里見知美
ファンタジー
「任されてくれるな?」  王宮にある宰相の執務室で、俺は頭を下げたまま脂汗を流していた。  人の良い弟である現国王を煽てあげ国の頂点へと導き出し、王国騎士団も魔術師団も視線一つで操ると噂の恐ろしい影の実力者。  そんな人に呼び出され開口一番、シンファエル殿下の側近になれと言われた。  義妹が婚約破棄を叩きつけた相手である。  王子16歳、俺26歳。側近てのは、年の近い家格のしっかりしたヤツがなるんじゃねえの?

異世界に召喚されたけど、聖女じゃないから用はない? それじゃあ、好き勝手させてもらいます!

明衣令央
ファンタジー
 糸井織絵は、ある日、オブルリヒト王国が行った聖女召喚の儀に巻き込まれ、異世界ルリアルークへと飛ばされてしまう。  一緒に召喚された、若く美しい女が聖女――織絵は召喚の儀に巻き込まれた年増の豚女として不遇な扱いを受けたが、元スマホケースのハリネズミのぬいぐるみであるサーチートと共に、オブルリヒト王女ユリアナに保護され、聖女の力を開花させる。  だが、オブルリヒト王国の王子ジュニアスは、追い出した織絵にも聖女の可能性があるとして、織絵を連れ戻しに来た。  そして、異世界転移状態から正式に異世界転生した織絵は、若く美しい姿へと生まれ変わる。  この物語は、聖女召喚の儀に巻き込まれ、異世界転移後、新たに転生した一人の元おばさんの聖女が、相棒の元スマホケースのハリネズミと楽しく無双していく、恋と冒険の物語。 2022.9.7 話が少し進みましたので、内容紹介を変更しました。その都度変更していきます。

異世界転移しましたが、面倒事に巻き込まれそうな予感しかしないので早めに逃げ出す事にします。

sou
ファンタジー
蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。 目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。 「勇者たちよ…この国を救ってくれ…えっ!一人いなくなった?どこに?」 これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。 なろう、カクヨムにも同作を投稿しています。

異世界の貴族に転生できたのに、2歳で父親が殺されました。

克全
ファンタジー
アルファポリスオンリー:ファンタジー世界の仮想戦記です、試し読みとお気に入り登録お願いします。

魔力∞を魔力0と勘違いされて追放されました

紗南
ファンタジー
異世界に神の加護をもらって転生した。5歳で前世の記憶を取り戻して洗礼をしたら魔力が∞と記載されてた。異世界にはない記号のためか魔力0と判断され公爵家を追放される。 国2つ跨いだところで冒険者登録して成り上がっていくお話です 更新は1週間に1度くらいのペースになります。 何度か確認はしてますが誤字脱字があるかと思います。 自己満足作品ですので技量は全くありません。その辺り覚悟してお読みくださいm(*_ _)m

おちこぼれテイマーはダンジョンに夢を見る

Aoi
ファンタジー
この世に生を授かった者全てに与えられる恩恵(ギフト)を活かし世界各地に存在するダンジョン全てを制覇しようとする者を冒険者と呼んだ。テイマーという恩恵を授かったアッシュも始まりのダンジョンがある町へとやって来て冒険者となったが、彼はテイマーでありながらいつまで経っても従魔を従えることができなかった。そんな彼のことを周囲の者達は"おちこぼれテイマー"と呼んだ。パーティを転々とし荷物運びをする毎日、そんなアッシュはある日パーティの仲間にダンジョンで囮として使われ命の危機に瀕することとなる。命からがら逃げてきたアッシュは最早誰も自分とパーティを組んでくれないことを悟りソロで活動するように。ソロ活動一発目に薬草採取の依頼を受けて森にやって来たアッシュはそこで一匹のスライムと出会うことになる。そのスライムとの出会いがきっかけでアッシュの冒険者生活が徐々に変わっていく

クラス転移から逃げ出したイジメられっ子、女神に頼まれ渋々異世界転移するが職業[逃亡者]が無能だと処刑される

こたろう文庫
ファンタジー
日頃からいじめにあっていた影宮 灰人は授業中に突如現れた転移陣によってクラスごと転移されそうになるが、咄嗟の機転により転移を一人だけ回避することに成功する。しかし女神の説得?により結局異世界転移するが、転移先の国王から職業[逃亡者]が無能という理由にて処刑されることになる 初執筆作品になりますので日本語などおかしい部分があるかと思いますが、温かい目で読んで頂き、少しでも面白いと思って頂ければ幸いです。 なろう・カクヨム・アルファポリスにて公開しています こちらの作品も宜しければお願いします [イラついた俺は強奪スキルで神からスキルを奪うことにしました。神の力で学園最強に・・・]

処理中です...