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魔法学校編
固有魔法
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相手の魔法を消す力と防御不可能と思われる攻撃でヴァイオレットを追い詰めていくエリザ
こちらの魔法が通じないのに相手はバンバンと防御出来ない魔法を放ってくる
恐らくだが攻撃魔法にも魔法を無効化するチカラが備わっている為、防御魔法を展開したところでそれを貫通してくるだろうから避けるのが無難だろう
魔法を用いて戦うことが一般的なこの世界で魔法を封じられるのはかなりの痛手
普通であればエリザにこのまま押され続けて大概の相手は敗北するだろう
だがそんな魔法もヴァイオレットに通用しなくなるのは時間の問題だった
『確かに面倒で厄介だけど……もう少しかな』
『そろそろおしまいにしましょうか』
勝負を決めようとするエリザの攻撃が激化
それをヴァイオレットは必死に避けながらその時が来るの待った
『よし、間に合った!もうそれは私には通用しないよ!』
ギリギリで準備が整うとヴァイオレットはエリザが放った攻撃に向かって手を突き出す
すると目の前まで迫っていた防御不可能な攻撃は消滅、エリザがやっていたことをそのままやり返してみせた
『今のは……私と同じ魔法?』
ヴァイオレットが突然自分と同じ魔法を使いだしたことに流石のエリザも驚きの表情を隠せなかった
これでお互い魔法を使っても消されてしまうので使えない状況に
そうなったらあとはもう双方に残されている手は近接戦のみ
単純な格闘戦なら自分に分があるとヴァイオレットは勢いよくエリザに向かって走りだした
しかしその瞬間エリザがパンと手を叩く
『この辺りで終わりにしましょうか。今回は私の負けです』
『へっ?終わり?』
『あくまで調整目的で手合わせをお願いしただけですので。これ以上やると怪我してしまいそうですから』
『そっか……それもそうだね』
これからというタイミングでエリザが降参してしまい不完全燃焼で終わってしまったが、そう言われては引き下がる他ないのでそこで終了となった
観戦していた他の生徒達は王女様が降参した事実にザワついていたが、アレクが上手い具合に鎮めてくれたお陰で大人しく帰っていった
役目を終えたヴァイオレットも自室に帰ろうとすると、エリザが声をかけてきた
『ヴァイオレットさん、帰る前な一つ聞かせて欲しいのですが』
『ん?なに?』
『私が使っていた魔法は固有魔法なんですがどうして使うことが出来たのですか?』
エリザの言う固有魔法とは生まれながらに持つその者だけが使うことのできる魔法の事
固有魔法を持って生まれてくる者は非常に稀で、この国では王族と数名の者しかいない
自分しか使うことが出来ない魔法をヴァイオレットが使ったのだから疑問に思うのは当然のことだ
エリザの疑問にヴァイオレットは答える
『実はね、私も固有魔法を持ってるんだ』
こちらの魔法が通じないのに相手はバンバンと防御出来ない魔法を放ってくる
恐らくだが攻撃魔法にも魔法を無効化するチカラが備わっている為、防御魔法を展開したところでそれを貫通してくるだろうから避けるのが無難だろう
魔法を用いて戦うことが一般的なこの世界で魔法を封じられるのはかなりの痛手
普通であればエリザにこのまま押され続けて大概の相手は敗北するだろう
だがそんな魔法もヴァイオレットに通用しなくなるのは時間の問題だった
『確かに面倒で厄介だけど……もう少しかな』
『そろそろおしまいにしましょうか』
勝負を決めようとするエリザの攻撃が激化
それをヴァイオレットは必死に避けながらその時が来るの待った
『よし、間に合った!もうそれは私には通用しないよ!』
ギリギリで準備が整うとヴァイオレットはエリザが放った攻撃に向かって手を突き出す
すると目の前まで迫っていた防御不可能な攻撃は消滅、エリザがやっていたことをそのままやり返してみせた
『今のは……私と同じ魔法?』
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そうなったらあとはもう双方に残されている手は近接戦のみ
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『この辺りで終わりにしましょうか。今回は私の負けです』
『へっ?終わり?』
『あくまで調整目的で手合わせをお願いしただけですので。これ以上やると怪我してしまいそうですから』
『そっか……それもそうだね』
これからというタイミングでエリザが降参してしまい不完全燃焼で終わってしまったが、そう言われては引き下がる他ないのでそこで終了となった
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『ヴァイオレットさん、帰る前な一つ聞かせて欲しいのですが』
『ん?なに?』
『私が使っていた魔法は固有魔法なんですがどうして使うことが出来たのですか?』
エリザの言う固有魔法とは生まれながらに持つその者だけが使うことのできる魔法の事
固有魔法を持って生まれてくる者は非常に稀で、この国では王族と数名の者しかいない
自分しか使うことが出来ない魔法をヴァイオレットが使ったのだから疑問に思うのは当然のことだ
エリザの疑問にヴァイオレットは答える
『実はね、私も固有魔法を持ってるんだ』
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