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二話 「イレギュラー」
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グレイ達のパーティはあれ以降も難なく魔物を倒していき、順調に下の階層へと進んでいって現在は二階層にいる
アッシュはというと三人た倒した魔物の魔石回収をひたすら勤しむだけで直接戦闘に参加することはなかった
『ねぇグレイ、なんであんな使えない奴をパーティに入れたの?』
『仕方ねぇだろ、他はもうパーティが出来てて俺達みたいな若手のパーティに臨時で入ってくれる奴がいなかったんだよ』
『だからってよりによってあんなおちこぼれなんかを・・・』
『す、すみません・・・』
『まぁいいだろ。わざわざ荷物持つ必要も無くなって楽だし』
アッシュが謝罪するもリーナはそれを無視して不服そうな顔をするだけで明らかに納得しているようには見えなかった
その一連の流れを黙って見ていたククルが疑問を投げかけてくる
『ねぇ、なんでこの人は落ちこぼれなんて言われてるの?』
『えっ、アンタ知らなかったの?』
『うん、私はこの町から三つ離れた村から来たから』
『まずこいつの恩恵はね、テイマーよ』
アッシュが受けた恩恵、それは使役者
魔物を使役することができる恩恵で魔物の種類によってパーティの荷物の運搬、戦闘や偵察とその役割は多岐に渡り仲間に加えたいと思う冒険者も少なくない
『テイマーでおちこぼれと言われている理由が分からないんだけど』
『普通のテイマーならね、けど今までこいつが魔物をテイムしてたところ見たことある?』
リーナの言う通りアッシュは三人の前でまだ一度も魔物を使役しているところを見せていない
正確には使役していないのでなく使役することが出来ないだが
その理由として彼の恩恵であるテイマーが通常とは異なっていることに起因していた
どのような恩恵を授かったかは村や町にある神殿に行き神官に確認してもらう必要がある
アッシュも同様に神官に見てもらいテイマーという確認を得た
それ以降特に問題もなく成長していったが、アッシュが冒険者になる時に事件は起こった
冒険者になるには冒険者組合に行き手続きを済ませなくてはならない
その手続きの際に自身の能力値や実績等が記録される冒険者カードというものを作る作業がある
そこに自分の恩恵も記載されるのだが、その恩恵の欄に異常が起きていることが発覚した
『恩恵の欄の表記がおかしくなってる』
『そう、普通なら使役者と表記されるはずなのにその欄だけ変な文字になってるそうよ』
『でも神官にはテイマーって言われたんでしょ?』
『は、はい。その通りです』
冒険者カードは自分の能力値等が記載されている為、余程信頼出来る相手でない限り明かすことはないのでアッシュが他人に見せることはない
だが今のリーナが言っていることは事実だった
アッシュ自身も読むことが出来ない謎の文字、それのせいなのかテイマーなら誰でも出来るテイムがまだ一度も成功したことがない
『まぁそういうわけでテイムが出来ないテイマー、おちこぼれテイマーって言われてるんだよこいつは』
その渾名がつけられたことがきっかけでアッシュは冒険者の間で悪い意味で有名となっている
『どうしてまだ冒険者を続けているの?』
『はははっ・・・』
ククルの率直な疑問がアッシュの心を抉る
そんな扱いを受けても尚荷物持ちとして冒険者を続けているアッシュにも夢があった
世界に存在する十のダンジョンの制覇、まだ誰も成し遂げたことがない偉業
自分よりも実力がある冒険者なんて山ほどいるし周りからおちこぼれと嘲笑われている自分なんか不相応な夢かもしれない
だがたとえそうだったとしても一度抱いた夢を諦めることなんてできなかった
アッシュの話題が小休止となり体力を回復したグレイ達一行は再びダンジョンを進み始めた
順調に二階層の終盤辺りまでやって来て今回の目標としていた三階層が見えてくる
しかしそこへグレイ達の足を止める魔物が現れる
『シッ・・・何か来てる』
斥候のククルが再び魔物を気配を感じ取りそれを仲間に伝える
ここまで二階層の魔物と何度も戦ってきたが苦戦する相手はいなかった
今回の敵もきっと大したことはないだろうと高を括っているとククルが今までと違う反応を見せた
『足音は一つだけど・・・結構大きい魔物かも』
『大きい魔物?二階層に出現する大きい魔物といったらホブゴブリンか?雑魚の相手も飽きてきたところだったし三階層に下りる前の丁度いいウォーミングアップになるだろ』
ホブゴブリンはゴブリンの上位互換のような存在で主に三階層で見かける魔物だが、偶に二階層にも上がって来ることもあるので特段珍しいことでもない
複数で迫って来ているのなら戦闘するか考えるところ、しかし単独でこちらに向かって来るというのなら脅威ではない
余裕綽々な構えのグレイ、しかしそれとは対象的にククルの顔は強ばっているようだった
『違う、多分これホブの足音じゃない・・・もっと荒々しくて大きな・・・』
『ホブゴブリンじゃないって・・・ここは二階層よ?そんな魔物いるわけ・・・』
パーティに緊張が走った瞬間、その魔物はグレイ達の前に姿を現した
筋骨隆々の体で牛の頭をしており、三メートル近い巨体の手には巨大な棍棒を持っている。ミノタウロスだ
『おいおいミノタウロスってなんだよそれ!?もっと下の階層にいる魔物のはずだろ!なんでこんな浅い階層にいるんだ!』
ミノタウロスは本来もっと下層の六、七階層にいる魔物でこんな浅い階層に普段いることはない
ミノタウロスはグレイ達の方を凝視し、雄叫びを上げた
『ヴォオオオオオオオオオ!!!!』
けたたましい声がダンジョン内に木霊する
その雄叫びを聞いたグレイ達の脚は竦んでしまった
ダンジョンボスを目指しているグレイ達にとっていつかは倒さなくてはならない相手だが、まだパーティを結成して間もない今の面子で挑むのは無謀な行為
よってグレイは迷うことなく撤退の決断を下し、竦んだ脚を無理矢理動かして来た道を戻り二階層へと全力で走った
『逃げるぞ!こいつの相手は俺達だけじゃまだ無理だ!』
『こんなイレギュラー最悪なんてもんじゃないわよ!』
アッシュはというと三人た倒した魔物の魔石回収をひたすら勤しむだけで直接戦闘に参加することはなかった
『ねぇグレイ、なんであんな使えない奴をパーティに入れたの?』
『仕方ねぇだろ、他はもうパーティが出来てて俺達みたいな若手のパーティに臨時で入ってくれる奴がいなかったんだよ』
『だからってよりによってあんなおちこぼれなんかを・・・』
『す、すみません・・・』
『まぁいいだろ。わざわざ荷物持つ必要も無くなって楽だし』
アッシュが謝罪するもリーナはそれを無視して不服そうな顔をするだけで明らかに納得しているようには見えなかった
その一連の流れを黙って見ていたククルが疑問を投げかけてくる
『ねぇ、なんでこの人は落ちこぼれなんて言われてるの?』
『えっ、アンタ知らなかったの?』
『うん、私はこの町から三つ離れた村から来たから』
『まずこいつの恩恵はね、テイマーよ』
アッシュが受けた恩恵、それは使役者
魔物を使役することができる恩恵で魔物の種類によってパーティの荷物の運搬、戦闘や偵察とその役割は多岐に渡り仲間に加えたいと思う冒険者も少なくない
『テイマーでおちこぼれと言われている理由が分からないんだけど』
『普通のテイマーならね、けど今までこいつが魔物をテイムしてたところ見たことある?』
リーナの言う通りアッシュは三人の前でまだ一度も魔物を使役しているところを見せていない
正確には使役していないのでなく使役することが出来ないだが
その理由として彼の恩恵であるテイマーが通常とは異なっていることに起因していた
どのような恩恵を授かったかは村や町にある神殿に行き神官に確認してもらう必要がある
アッシュも同様に神官に見てもらいテイマーという確認を得た
それ以降特に問題もなく成長していったが、アッシュが冒険者になる時に事件は起こった
冒険者になるには冒険者組合に行き手続きを済ませなくてはならない
その手続きの際に自身の能力値や実績等が記録される冒険者カードというものを作る作業がある
そこに自分の恩恵も記載されるのだが、その恩恵の欄に異常が起きていることが発覚した
『恩恵の欄の表記がおかしくなってる』
『そう、普通なら使役者と表記されるはずなのにその欄だけ変な文字になってるそうよ』
『でも神官にはテイマーって言われたんでしょ?』
『は、はい。その通りです』
冒険者カードは自分の能力値等が記載されている為、余程信頼出来る相手でない限り明かすことはないのでアッシュが他人に見せることはない
だが今のリーナが言っていることは事実だった
アッシュ自身も読むことが出来ない謎の文字、それのせいなのかテイマーなら誰でも出来るテイムがまだ一度も成功したことがない
『まぁそういうわけでテイムが出来ないテイマー、おちこぼれテイマーって言われてるんだよこいつは』
その渾名がつけられたことがきっかけでアッシュは冒険者の間で悪い意味で有名となっている
『どうしてまだ冒険者を続けているの?』
『はははっ・・・』
ククルの率直な疑問がアッシュの心を抉る
そんな扱いを受けても尚荷物持ちとして冒険者を続けているアッシュにも夢があった
世界に存在する十のダンジョンの制覇、まだ誰も成し遂げたことがない偉業
自分よりも実力がある冒険者なんて山ほどいるし周りからおちこぼれと嘲笑われている自分なんか不相応な夢かもしれない
だがたとえそうだったとしても一度抱いた夢を諦めることなんてできなかった
アッシュの話題が小休止となり体力を回復したグレイ達一行は再びダンジョンを進み始めた
順調に二階層の終盤辺りまでやって来て今回の目標としていた三階層が見えてくる
しかしそこへグレイ達の足を止める魔物が現れる
『シッ・・・何か来てる』
斥候のククルが再び魔物を気配を感じ取りそれを仲間に伝える
ここまで二階層の魔物と何度も戦ってきたが苦戦する相手はいなかった
今回の敵もきっと大したことはないだろうと高を括っているとククルが今までと違う反応を見せた
『足音は一つだけど・・・結構大きい魔物かも』
『大きい魔物?二階層に出現する大きい魔物といったらホブゴブリンか?雑魚の相手も飽きてきたところだったし三階層に下りる前の丁度いいウォーミングアップになるだろ』
ホブゴブリンはゴブリンの上位互換のような存在で主に三階層で見かける魔物だが、偶に二階層にも上がって来ることもあるので特段珍しいことでもない
複数で迫って来ているのなら戦闘するか考えるところ、しかし単独でこちらに向かって来るというのなら脅威ではない
余裕綽々な構えのグレイ、しかしそれとは対象的にククルの顔は強ばっているようだった
『違う、多分これホブの足音じゃない・・・もっと荒々しくて大きな・・・』
『ホブゴブリンじゃないって・・・ここは二階層よ?そんな魔物いるわけ・・・』
パーティに緊張が走った瞬間、その魔物はグレイ達の前に姿を現した
筋骨隆々の体で牛の頭をしており、三メートル近い巨体の手には巨大な棍棒を持っている。ミノタウロスだ
『おいおいミノタウロスってなんだよそれ!?もっと下の階層にいる魔物のはずだろ!なんでこんな浅い階層にいるんだ!』
ミノタウロスは本来もっと下層の六、七階層にいる魔物でこんな浅い階層に普段いることはない
ミノタウロスはグレイ達の方を凝視し、雄叫びを上げた
『ヴォオオオオオオオオオ!!!!』
けたたましい声がダンジョン内に木霊する
その雄叫びを聞いたグレイ達の脚は竦んでしまった
ダンジョンボスを目指しているグレイ達にとっていつかは倒さなくてはならない相手だが、まだパーティを結成して間もない今の面子で挑むのは無謀な行為
よってグレイは迷うことなく撤退の決断を下し、竦んだ脚を無理矢理動かして来た道を戻り二階層へと全力で走った
『逃げるぞ!こいつの相手は俺達だけじゃまだ無理だ!』
『こんなイレギュラー最悪なんてもんじゃないわよ!』
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