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ドライパイン

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昨日まで

本エッセイの立ち位置……?

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 文芸などの公募を最近確認している。無為に書いているタイプのこのエッセイだが、エッセイを公募として募集している所も意外にあるので少し驚いた。
青年の主張の様な、全くのお題など無しに自分の主張したい事を述べるタイプのエッセイも、読書感想文のように特定の書籍、人物に関する情報を調べて
自身の生活と照らし合わせてエッセイを書くもの、特定の活動について自分の考えを述べる物などの『お題あり』エッセイもある。

 さて完全に『お題なし』エッセイでなんとなく思いついたものを書いている、というだけのこの文字列ではあるが、試しにそういう物も書いてみようかなとかは思ったり。
あるいは、普通にショートショートの様なものを書いてみて応募してみようかな、などと思ってみたり。いや、普段書いている物が両極端でアレではあるんですけど。
意外に自分が『書く』事への抵抗が少ないような事が理解できた気がする。物語、ストーリー性を考えて苦戦するのは有るが、ダラダラと書くことに苦痛は少ない。

 問題は、エッセイや物語を書くことに自分が適正があるかということ。書くことが嫌いじゃなくても、明らかに向いている向いていないというのはどの分野にも存在する。
ちなみに私はキックベースボールをしようとした際、地面に止まったボール相手に空振りしたことがあるため、明らかにスポーツに適性が無い、というのは自明である。
エッセイを書くのに求められるのは何だろうと考えると、作文において主張が一貫していること、それを読者に分かりやすく説明できる文章構築であること、などが考えられる。
大学で論文書いてた時に「お前の文章、分かりにくいよ……」と大量の校閲マークと共に助教授の先生からツッコミ入れられた私としては、自身に自信が全く無い。
はたまたストーリーに自信が有るかと言うと、ねえです。

 とはいっても、何かしら自己主張したいのが人間の常というべきか。何か言葉を絞りだして、曲として歌うことも出来ないからなるべく面白い話にして、
絵として描くこともできないからなんとか情景描写に気を配り、彫像を作る程手先も器用じゃないから、読んだものを虜にしてどんどん読みたいと思わせるストーリーを構築する。
『作家は人に遺された最後の職業で、本当になろうと思えばいつでもなれる」とは村上龍 氏の言。言葉を紡ぐ『だけ』なら、誰にでもできる。
でも、より読まれたい、もっと認められたいと思うと、無数の競争相手が現われてくる。誰でも発信できる現代で、小説家はレッドオーシャンに他ならない。

 将棋界にて凄まじい快進撃を誇る藤井9段。記録に興味を示さないのは何故か、と記者に問われた時の返答は
「結果ばかりを追い求めていると結果が出なかったときにモチベーションを維持するのが難しくなる。内容を求めていくことでそれは解決できる」だった。
カッコいいと思う反面、そういう風に振る舞える人間のどれほど少ないかを考えてしまう。将棋界も勝負の世界である以上、結果が出せなければ生きていけない厳しい世界。
ある意味、普通の世界以上に「結果が出ない」事に関するプレッシャーは大きいと思う。結果を出せ続けているから言える言葉なのだろう、と書くと、自分でもいささか僻みが激しいような気がする。
では、『結果』も『成果』も全く上がりそうにないこのエッセイは、果たして何のために書いているのだろう。

……現状、答えは出せそうにない。だけど、なんとなく書いてしまう。書いて、偶に喜んでくれる人が居ると嬉しいな、という答えにしては弱い回答しか出せないまま。
    
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