5 / 5
5.ある国の滅びと始まり
しおりを挟む
「くっ……何故だレティシア! ローザ! 共にに我らエルフによる国を作ろうと誓ったのに、どうして……!」
住処を隠し、女性のエルフのみが属する特異な国「ノヴァポース」。数百とも程のエルフが集う小規模な国家は──今、反乱の危機にあった。突如として攻め込んできた無数のエルフ、そしてそれを止める事もなく、むしろ反乱者側に与するように動き出した王宮騎士たち。
エルフの国を治める上層部は、騎士団長ローザ、魔導士長レティシア、そして女王のエリザベッタ。エルフの国の3賢人と呼ばれる彼女たちによる治世は、この国を栄えさせた。同じ目的のために国を栄えさせた仲間たち。しかし、彼女たちもまた反乱に加わっていて。目の前で王女エリザベッタに剣と杖を向けている。
騎士たちも女官達も、皆知っている。同じ道を歩もうと、手を取り合おうと誓い合った仲間たち。……だというのに。今は、揃えたような顔でニヤリと嗤っている。
「……ぁさま、お母様!」
背後から、声がする。娘の、この国の王女イヴの声。女王は危機に瀕してもなお、この国の行く末を考えていた。娘のイヴだけでも脱出させ、この国の惨状を他のエルフに伝えなければならぬ。押し寄せる元仲間を光壁の魔術で止めながら、最期の言葉を娘に伝えようとした。
「イヴっ! 私がここに留まるッ、だから貴女は──」
「お母様……どうしてまだ、『御主人様』にカラダを明け渡していないの?」
──理解してしまった。既に、この国は得体の知れぬナニカに蝕まれていた事を。娘の、イヴの口から。ドロリとアメーバ状の粘液が姿を現す。スライムだ。高位の魔物すら寄せ付けない結界魔術が貼られているというのに、何故そんなものが娘の、イヴの中にいて。そして、操っているかのように。
「この国は『俺たち』のものになるの。女王サマ……お母様のカラダを奪ってしまえば、それで全てもとの通り。新しいエルフの国が始まるのですよ」
耳から、口から、鼻から、あるいは陰部から。スライムをこぼし、にじり寄ってくるかつての同胞たち。そして、愛娘。────女王の戦意は折れた。膝を屈し、震えた声で。
「何故だ? 我々の張った『認識阻害の結界』はこの国を他の種族のみならず、魔物からも防御できる完璧な魔術だったはず! なのに、どうして……!」
「ふふっ……それは私の口から聞きたいのかしら? いいわ、教えてあげる。私──いや、『スライム』はその結界が張られる前から地下に潜んでいたのさ。お前たちが建国するときに徹底的に魔物や他の生物を駆除したのは知っているが、オレのような弱っちいスライムは運よくお前たちの魔力探知にも引っ掛からなかったのさァ」
生命反応も、保持する魔力も少ないスライム。ソレを内側にとどめたまま、ノヴァポースは建国し、外からの侵入を断ち切った。外部からの侵略者への対策は完璧であったが、内側から浸蝕される可能性はあり得ないと誤った判断を下してしまっていたのだ。
「そして、ルーチェ村の水源を通して、その村の食糧を通して、『オレ』はどんどんとエルフたちの身体を支配して行ったのでした~! ね、からくりが分かれば簡単な事でしょ、お母様?」
治世が上手くいかなかったとき、内乱の可能性も考慮していた。だが、その場合は各村に建築させた壁が機能する。反乱者とそうでない者を容易に区分けできるし、防衛もしやすい。──だが、このように侵略されるとは。
「……………………ここまで、か」
女王エリザベッタは、魔力を集中させる。逃れる術はない。せめて、この狂ってしまった国を自らの手で終わらせねばならない。全てを焼き払う術式──滅びの呪文を唱えようとした。
「全て灼き祓う白き炎よ──この国を滅ぼせ」
一瞬、エリザベッタの頭がぼやけた。じゅん、と股間に熱いものが集まって。ぷしっ、と潮を吹く。熱が放出されたのは分かるが、まだ、足りない。その事だけは分かった。
「く、ダメか……まだ、全部終わらせるためには足りない……炎よ燃え盛れ!」
今度は、王宮に居るスライムたちに乗っ取られたエルフたちの身体がビクンと震える。女王の身体も同じように。魔力が波及している証拠だ、と彼女は確信を得た。もっと、この感覚を国中に広げないと。
「聖火よ全てを飲み込め! あひぃ゛っ♡♡♡♡ 白き灰へと変貌せしめよっ!! ふぅう゛っ♡♡♡♡」
同じように身体をビクンと震わせる、王女イヴは快楽に顔を歪めながら女王に語り掛ける。
「きヒヒッ♡ 自分が狂わされてるってことに気が付かないのも『面白い』ねぇ、お母様っ♡♡♡♡ 食事を通じて媒介しているなら、『スライム』が今のお母様に取り込まれていないはずがないのに♡♡♡ いまのお母様の呪文で、国中のスライムエルフがみんな絶頂しておまんこからダラダラ愛液漏らしてるのよ♡♡」
「燃えよ炎よ! ぁう゛っ♡♡♡ 塵へと帰れッ♡♡♡ んぉお゛っ♡♡♡♡」
呪文の効果は、国中のエルフに及ぶ。もちろん、女王であるエリザベッタ自身にも。すぐ近くに居る女体──イヴに被さる様に襲い掛かり、肉壺を自らの娘に擦りつける。
「ひヒャっ♡♡♡♡ お母様、私を犯すのね♡♡♡ スライムに全部支配されて、仮初の女王としてこの国をずっと治めてくれますよね♡♡♡」
「滅べ! んぎゅっ♡♡♡ 燃えろ! あぅう゛っ♡♡♡♡ 全てを白に染めよ!あぐぅうう゛っ♡♡♡♡」
銀色の美しい髪を乱暴に揺らし、エリザベッタは愛娘イヴを乱暴に犯す。クリトリスを、おまんこを、おっぱいを互いに擦り合わせて。呪文の効果がどんどんと彼女を蝕んで、そして────
「あぁああ゛っ♡♡♡♡ あぁああ゛っ────♡♡♡♡♡♡♡」
王宮中が。村中が。国のすべてが。
一度に、一気に。
同じように喘ぎ声をあげて。
一つの群体のように『絶頂』した。
ある時を境に、『ノヴァポース』はその存在を周囲の国家に明らかにした。エルフの女性だけの国、という触れ込みもあり、そこにスパイや侵略行為を行った国家もあった。しかし、送り込んだ部隊との連絡が全て途絶する、という異常事態に各国は不信感を露わにする。
ある国が、ノヴァポースに対して友好の使者を送ると、かの国は様々な贈り物を返礼してきた。エルフの編み出した神秘的魔術、不思議な工芸品。有効な取引相手だ、と各国が認識した頃には、その国を侵略対象として見る有力者も減って来ていた。
しかし不可思議な事に、ノヴァポースに一度訪問した人間は必ずこう言うのだ。「あの国は素晴らしい国だ」と。そして、いつしか彼ら彼女らはノヴァポースに移住する。そうして、かの国はどんどんと成長を続けていって。周囲の国家を取り込んでゆく。──スライムが、獲物を捕食するかのように。
ノヴァポースには月に一回、王宮で舞踏会が開かれるという。その中身を見たものは居ないが、美女のみが集められた会合だとか、はたまた上級貴族のみが集められた乱交の舞台だとかいう噂すらある。その真偽を確かめて、『人間のまま』戻ってきたものは居ない。
「んっと……ひひ、沢山のエルフとニンゲンを取り込んでようやく学習できたね、エルフボディの複製! 鏡写しになってるみたいにそっくりだわ、ワタシ!」
「あぁ、マンコの気持ちいいところも、乳首をちょっとクリってするだけで軽イキする淫乱ボディも完全にコピーできてるぜ、イヴ?」
「それじゃぁどうする? 今日はどっちがお母様のおまんこ穴を使おうか?」
「今日は私、口マンコの気分ね♡♡ ふふ、オレの生やしたチンポでエルフボディを繁殖させれば────♡♡♡♡」
そうして、『エルフの国』は何代にもわたり女王を変え、より巨大な国家へと変貌してゆく。
────その国を裏で操る、『魔物』の存在に誰一人として辿り着くことは遂に無かった。
住処を隠し、女性のエルフのみが属する特異な国「ノヴァポース」。数百とも程のエルフが集う小規模な国家は──今、反乱の危機にあった。突如として攻め込んできた無数のエルフ、そしてそれを止める事もなく、むしろ反乱者側に与するように動き出した王宮騎士たち。
エルフの国を治める上層部は、騎士団長ローザ、魔導士長レティシア、そして女王のエリザベッタ。エルフの国の3賢人と呼ばれる彼女たちによる治世は、この国を栄えさせた。同じ目的のために国を栄えさせた仲間たち。しかし、彼女たちもまた反乱に加わっていて。目の前で王女エリザベッタに剣と杖を向けている。
騎士たちも女官達も、皆知っている。同じ道を歩もうと、手を取り合おうと誓い合った仲間たち。……だというのに。今は、揃えたような顔でニヤリと嗤っている。
「……ぁさま、お母様!」
背後から、声がする。娘の、この国の王女イヴの声。女王は危機に瀕してもなお、この国の行く末を考えていた。娘のイヴだけでも脱出させ、この国の惨状を他のエルフに伝えなければならぬ。押し寄せる元仲間を光壁の魔術で止めながら、最期の言葉を娘に伝えようとした。
「イヴっ! 私がここに留まるッ、だから貴女は──」
「お母様……どうしてまだ、『御主人様』にカラダを明け渡していないの?」
──理解してしまった。既に、この国は得体の知れぬナニカに蝕まれていた事を。娘の、イヴの口から。ドロリとアメーバ状の粘液が姿を現す。スライムだ。高位の魔物すら寄せ付けない結界魔術が貼られているというのに、何故そんなものが娘の、イヴの中にいて。そして、操っているかのように。
「この国は『俺たち』のものになるの。女王サマ……お母様のカラダを奪ってしまえば、それで全てもとの通り。新しいエルフの国が始まるのですよ」
耳から、口から、鼻から、あるいは陰部から。スライムをこぼし、にじり寄ってくるかつての同胞たち。そして、愛娘。────女王の戦意は折れた。膝を屈し、震えた声で。
「何故だ? 我々の張った『認識阻害の結界』はこの国を他の種族のみならず、魔物からも防御できる完璧な魔術だったはず! なのに、どうして……!」
「ふふっ……それは私の口から聞きたいのかしら? いいわ、教えてあげる。私──いや、『スライム』はその結界が張られる前から地下に潜んでいたのさ。お前たちが建国するときに徹底的に魔物や他の生物を駆除したのは知っているが、オレのような弱っちいスライムは運よくお前たちの魔力探知にも引っ掛からなかったのさァ」
生命反応も、保持する魔力も少ないスライム。ソレを内側にとどめたまま、ノヴァポースは建国し、外からの侵入を断ち切った。外部からの侵略者への対策は完璧であったが、内側から浸蝕される可能性はあり得ないと誤った判断を下してしまっていたのだ。
「そして、ルーチェ村の水源を通して、その村の食糧を通して、『オレ』はどんどんとエルフたちの身体を支配して行ったのでした~! ね、からくりが分かれば簡単な事でしょ、お母様?」
治世が上手くいかなかったとき、内乱の可能性も考慮していた。だが、その場合は各村に建築させた壁が機能する。反乱者とそうでない者を容易に区分けできるし、防衛もしやすい。──だが、このように侵略されるとは。
「……………………ここまで、か」
女王エリザベッタは、魔力を集中させる。逃れる術はない。せめて、この狂ってしまった国を自らの手で終わらせねばならない。全てを焼き払う術式──滅びの呪文を唱えようとした。
「全て灼き祓う白き炎よ──この国を滅ぼせ」
一瞬、エリザベッタの頭がぼやけた。じゅん、と股間に熱いものが集まって。ぷしっ、と潮を吹く。熱が放出されたのは分かるが、まだ、足りない。その事だけは分かった。
「く、ダメか……まだ、全部終わらせるためには足りない……炎よ燃え盛れ!」
今度は、王宮に居るスライムたちに乗っ取られたエルフたちの身体がビクンと震える。女王の身体も同じように。魔力が波及している証拠だ、と彼女は確信を得た。もっと、この感覚を国中に広げないと。
「聖火よ全てを飲み込め! あひぃ゛っ♡♡♡♡ 白き灰へと変貌せしめよっ!! ふぅう゛っ♡♡♡♡」
同じように身体をビクンと震わせる、王女イヴは快楽に顔を歪めながら女王に語り掛ける。
「きヒヒッ♡ 自分が狂わされてるってことに気が付かないのも『面白い』ねぇ、お母様っ♡♡♡♡ 食事を通じて媒介しているなら、『スライム』が今のお母様に取り込まれていないはずがないのに♡♡♡ いまのお母様の呪文で、国中のスライムエルフがみんな絶頂しておまんこからダラダラ愛液漏らしてるのよ♡♡」
「燃えよ炎よ! ぁう゛っ♡♡♡ 塵へと帰れッ♡♡♡ んぉお゛っ♡♡♡♡」
呪文の効果は、国中のエルフに及ぶ。もちろん、女王であるエリザベッタ自身にも。すぐ近くに居る女体──イヴに被さる様に襲い掛かり、肉壺を自らの娘に擦りつける。
「ひヒャっ♡♡♡♡ お母様、私を犯すのね♡♡♡ スライムに全部支配されて、仮初の女王としてこの国をずっと治めてくれますよね♡♡♡」
「滅べ! んぎゅっ♡♡♡ 燃えろ! あぅう゛っ♡♡♡♡ 全てを白に染めよ!あぐぅうう゛っ♡♡♡♡」
銀色の美しい髪を乱暴に揺らし、エリザベッタは愛娘イヴを乱暴に犯す。クリトリスを、おまんこを、おっぱいを互いに擦り合わせて。呪文の効果がどんどんと彼女を蝕んで、そして────
「あぁああ゛っ♡♡♡♡ あぁああ゛っ────♡♡♡♡♡♡♡」
王宮中が。村中が。国のすべてが。
一度に、一気に。
同じように喘ぎ声をあげて。
一つの群体のように『絶頂』した。
ある時を境に、『ノヴァポース』はその存在を周囲の国家に明らかにした。エルフの女性だけの国、という触れ込みもあり、そこにスパイや侵略行為を行った国家もあった。しかし、送り込んだ部隊との連絡が全て途絶する、という異常事態に各国は不信感を露わにする。
ある国が、ノヴァポースに対して友好の使者を送ると、かの国は様々な贈り物を返礼してきた。エルフの編み出した神秘的魔術、不思議な工芸品。有効な取引相手だ、と各国が認識した頃には、その国を侵略対象として見る有力者も減って来ていた。
しかし不可思議な事に、ノヴァポースに一度訪問した人間は必ずこう言うのだ。「あの国は素晴らしい国だ」と。そして、いつしか彼ら彼女らはノヴァポースに移住する。そうして、かの国はどんどんと成長を続けていって。周囲の国家を取り込んでゆく。──スライムが、獲物を捕食するかのように。
ノヴァポースには月に一回、王宮で舞踏会が開かれるという。その中身を見たものは居ないが、美女のみが集められた会合だとか、はたまた上級貴族のみが集められた乱交の舞台だとかいう噂すらある。その真偽を確かめて、『人間のまま』戻ってきたものは居ない。
「んっと……ひひ、沢山のエルフとニンゲンを取り込んでようやく学習できたね、エルフボディの複製! 鏡写しになってるみたいにそっくりだわ、ワタシ!」
「あぁ、マンコの気持ちいいところも、乳首をちょっとクリってするだけで軽イキする淫乱ボディも完全にコピーできてるぜ、イヴ?」
「それじゃぁどうする? 今日はどっちがお母様のおまんこ穴を使おうか?」
「今日は私、口マンコの気分ね♡♡ ふふ、オレの生やしたチンポでエルフボディを繁殖させれば────♡♡♡♡」
そうして、『エルフの国』は何代にもわたり女王を変え、より巨大な国家へと変貌してゆく。
────その国を裏で操る、『魔物』の存在に誰一人として辿り着くことは遂に無かった。
11
お気に入りに追加
21
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/essay.png?id=5ada788558fa89228aea)
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/youth.png?id=ad9871afe441980cc37c)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
とある高校の淫らで背徳的な日常
神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。
クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。
後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。
ノクターンとかにもある
お気に入りをしてくれると喜ぶ。
感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。
してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/sf.png?id=74527b25be1223de4b35)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる