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後書き
番外編予告『娼年赤ずきんは暗殺者』
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少年は逸る気持ちを押さえつつ、ニコニコと無垢で無邪気な天使の笑みを浮かべた。
「――もう、あんたをぶっ殺していいって合図だよ」
次の瞬間、少年の笑顔は帰り血にまみれて真っ赤に染まった。
ただし、笑顔と言ってもその表情は、さっきまでの媚びるような蕩けた笑顔とは打って変わって、ひたすらに冷たく、鋭く、そして仄暗い笑みだ。
被っていた純白のシーツも、今は鮮血に染まり――その姿はまるで、赤い頭巾をかぶった少女のようだった。
* * *
――とある時代。とある世界。
ひとつの宗教国家に支配された大陸。
故郷を失った少年は男娼として働いていた。
エルフ族の血を引いた少年は、少女と見紛うほどに美しく……しかしそのサファイア色の瞳には、復讐の炎を宿す。
男娼は仮の姿。
その正体は暗殺者にして、神聖メアリス教国に滅ぼされた太陽の国の元王子。
彼は愛する婚約者を取り戻すため、今宵も返り血で赤く衣装を染めるのだった……。
「――もう、あんたをぶっ殺していいって合図だよ」
次の瞬間、少年の笑顔は帰り血にまみれて真っ赤に染まった。
ただし、笑顔と言ってもその表情は、さっきまでの媚びるような蕩けた笑顔とは打って変わって、ひたすらに冷たく、鋭く、そして仄暗い笑みだ。
被っていた純白のシーツも、今は鮮血に染まり――その姿はまるで、赤い頭巾をかぶった少女のようだった。
* * *
――とある時代。とある世界。
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故郷を失った少年は男娼として働いていた。
エルフ族の血を引いた少年は、少女と見紛うほどに美しく……しかしそのサファイア色の瞳には、復讐の炎を宿す。
男娼は仮の姿。
その正体は暗殺者にして、神聖メアリス教国に滅ぼされた太陽の国の元王子。
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