【完結】 強靭不死身の魔獣王 ~美女の愛はノーサンキュー~

百駿歌翅(ナナシノネエム)

文字の大きさ
34 / 142
第四章 不死身の魔獣と太陽の弓使い

誰も知らない怪物

しおりを挟む
 漆黒の魔獣が狂戦士化バーサクの呪いに身を染めていた頃。
 時をほぼ同じくして、四つの人影が雪原を進んでいた。
 先頭を進むのは、革と金属を組み合わせた鎧を着た戦士だ。その後ろを斥候の少女、魔術師の青年、そして弓使いの少年が続いていた。

「ちょっと待って」
 緩やかな丘を登りきったところで、斥候役の少女が猫耳をピクリと動かした。残りの全員も足を止める。
「……皆、何かいるみたいだよ」
 少女の耳が感じ取ったのは、獣の咆哮のような声だった。どうやら進む先に、その声の主が居るらしい。
「あっち?」
「うん。まだだいぶ遠いと思うけれど」
「……本当だ。リップの言う通り、何か黒いのがいる」
 仲間内で最も目の良い弓使いの少年も何かを見つけたようだ。

 続いて、腰のポーチから双眼鏡を取り出した魔術師の青年もその姿を確認する。
「……なんでしょうね、アレは?」
 魔術師の青年が見たのは、雪原の真ん中にたたずむ漆黒の魔獣であった。
 だが、その姿は、彼の知識にない未知の存在だ。
「グランツさんはアレ、見たことあります?」
 魔術師は戦士の男に双眼鏡を渡す。
 魔獣狩りの経験が豊富な彼なら、あの正体不明の魔獣を見たことがあるかもしれない……そんな期待をしてだ。
 戦士は双眼鏡を受け取ってのぞいてみる。
「……なんだぁ、あんなヤツ見たことねぇぞ」
 しかし、レンズの向こうに見えた魔獣は、ベテランの彼でさえ全く知らない存在だった。
 黒い魔獣の姿を確認した戦士は魔術師に双眼鏡を返した。
「グランツさんも初見、ですか」
 自分も彼も知らないのなら、下手すると大陸中の誰も知らないだろう。
 ここに来て、完全に新種の魔獣。
 今までが順調だっただけに、魔術師の青年はわずかな不安を覚えた。

 双眼鏡を受け取りながら、魔術師はとりあえず自分の考察を述べる。
「頭部にはウルフ種に近い特徴が見られますが、完全に二足歩行していますね。しかし人狼ウェアウルフにしては大きすぎますし、ツノがあるのも不自然です」
「ツノがあって二本足で歩いているなら、大鬼オーガの新種かな?」
 弓使いの少年が意見を出した。
「いいえ、それだとあのリザード種のような長い尾の説明が付きません……まさか、合成獣キメラ系ではないでしょうね……」
 合成獣キメラとは、なんらかの原因によって複数の魔獣が融合した存在である。それが人為的に合成された魔獣であろうと、あるいは自然発生であろうと、強力な魔獣となることが多い。
 もし本当にそうならば、かなり厄介な相手だ。魔術師の青年はそう思った。

 ぶつぶつとつぶやきながら考察する魔術師の横から、斥候の少女が口を挟む。
「二足歩行のトカゲなら、ラプトルってやつじゃない?」
「おい、冗談はよしてくれ」
 斥候の思いつきの発言に、今度は戦士が心底嫌そうな顔をした。
「ラプトルっつったら、最下級でもドラゴンの一種だぞ。たまたま見つけたからって、気楽に討伐できる獲物じゃない」
 実際、この戦士にはラプトルの群れと戦って、痛い目を見た経験があった。

 戦士の言う通り、ラプトルとは群れでの狩りを得意とするドラゴンの一種だ。
 厳密には四肢に加えて一対の翼をもつ、いわゆるドラゴンとは完全に別系統の生物なのだが、一般的にはそう認識されている。

 ラプトルを一体ずつ見れば、その体躯は決して大きくない。
 しかし、それでも奴らはトカゲとドラゴンの中間のような存在。
 そもそも大きくないと言ったって、それはあくまでも本物のドラゴンと比較した場合の話――実際は成人男性とほぼ同じぐらいの大きさがある。普通の人間にとっては、決して雑魚扱いできる相手ではない。
 そしてさらに、そんな魔獣が群れを成して、この地のオオカミのように連携を駆使してくるのだ。
 かつて一人だったときに、運悪く目を付けられた戦士。彼も危うく命を落とすところであった。
 戦士はその時の経験をざっくりと語った。
「うわぁ……」
 戦士の話を聞いて、同じように嫌そうな顔をする斥候の少女。
「……まあ、アレは、そいつらとは完全に別種だろうがな。群れてもいないし、そもそも大きさが倍はちげえ」
 戦士はそう付け加えたが、その情報はなんの慰めにもなっていなかった。

 普通に考えれば、体が大きければ大きいほど、魔獣は強くなるはずである。
 つまりあの漆黒の魔獣は、単純計算でもラプトルたちの倍以上は強いと考えられた。
「でも、あいつは一頭だけだ。オレたちなら、なんとかなるんじゃないか?」
 弓使いの少年が戦士に尋ねた。
 その甘い見通しに、戦士は怖い話で子供を脅すときみたいに、好戦的に笑いながらすごむ。
「オイオイ、それは軽率過ぎないか? 一頭だけの理由がだからなのか、そもそもからなのか、まだ分からねえが……試してみるか?」
 それを聞いて斥候の少女はうげぇ~と、さらに嫌そうな顔をした。
「……私としましては、可能なら無視したい相手ですねえ」
 魔術師の青年はメガネの位置を直しながら、彼なりの結論を述べる。
 そう述べつつも、それができるかどうかはまた別問題ですが、と最後に付け加えた。

「とりあえず、草食ってますってツラじゃねえのは確かだな。刺激しなけりゃ襲いかかってこねえ……なんてことを期待するのは、ちょいとムシがよすぎる話だ」
 ただの野生動物ならまだ戦闘にならない可能性もあるが、肉食獣が基礎となった魔獣はほぼ例外なく好戦的だ。
 大抵の場合、人間が近づけば積極的に向かって来る。
「でもスルーするのも無理っぽいよ? 冬のお城に行こうと思ったら、あいつの居る平原を突っ切らないとダメ。姿を隠しながら移動するのはできなさそう」
 斥候の少女が周囲の地形を見渡し、皆に報告した。
 つまり最終的な結論として、四人が冬の城に辿り着くためには、あの黒い魔獣をどうにかしなければならない。
「冬の城はあの先……ソフィア姉ちゃんは、無事なのかな……」
 弓使いの少年は心配そうに言った。
「……まあ、俺たちが色々言ったところで、結局はおめえ次第だ。どうしたいよ? 俺たちはその意思を尊重するぜ」
 戦士は弓使いの少年に問いかけた。

 弓使いの少年は少しの間だけ悩んだが、すぐさま結論を出す。
「……戦ってみるしかないか」
 その答えに戦士は少し驚いたような顔を見せる。
「お、意外だな。もしかして、焦っているのか? らしくない無謀な判断じゃねえか」
 普段ならこの少年は、迷わず撤退を選択しただろう。
 しかし、弓使いの少年は覚悟を決めた笑みを浮かべて言った。
「威力偵察ってやつだよ。引き返すにしても、最低限の情報がないと。そうだろ?」
「……まあ、確かに。今回は要人の救助依頼でもありますからねえ、多少の無茶は仕方ないと割り切りましょうか」
 話を聞いていた魔術師は渋々といった様子で了承した。
「それに、これ以上何を準備するのです? 一度戻ったところで、状況が好転するとは限らないですし」

 一方で戦士の男は、「ああ、そいつがあったか」と、思い出したように頭をかいた。
「要人の救助依頼……確かに言われてみりゃ、そりゃそうだな。知らねえ魔獣だからって毎回尻尾を巻いていたら、何も進まねえか……しゃあねえ、これも仕事だ。腹をくくるか!」
 当然のことだが、戦士はその場のノリでこんなふうに言っているわけではない。
 この地の魔獣の強さや傾向、今までの経験から考慮して、最悪の場合でも自分がおとりになれば逃げるには問題ないだろうと判断したからである。
 ベテランなだけあって、戦士はなかなか計算高かった。
「だが、マジでヤバそうだったら速攻で逃げるぞ。時間は俺が稼ぐ。いいな?」
 もちろん、最悪の場合における念押しも忘れない。
 それだけは譲れないところであった。
「了解。判断はグランツに任せるよ」
 少年の了解を得て、戦士のまとう空気が変わる。
 その真剣な眼差まなざしは、間違いなく歴戦の戦士のものであった。

「ねえ、本当に行くの? いったん戻って日を改めたほうがいいんじゃない?」
 怖気おじけ付いた斥候の少女は生き急ぐ三人に不安そうに問いかける。
 しかし、弓使いの少年は首を横に振った。
「ごめん。でも、もう八年も待たせているんだ。やっとここまで来られた。これ以上立ち止まるわけにはいかない」
 弓使いの少年は同行する三人に信頼を寄せた笑みを見せた。

 皆がいれば大丈夫。
 言葉にしなくても、彼の思いは伝わった。

 その屈託のない笑みを見て、魔術師がやれやれと肩をすくめる
「全く、一応は無茶をするんですから、報酬にボーナス付けてくださいよ、。あ、私の分はお金じゃなくて希少な魔石か魔道具で支払ってくださいね」
「ハハッ……勘弁してくれよ。今の俺は、ただのアレックスだって」
 二人が掛けあっている間に、斥候の少女も覚悟を決めたようだ。赤い髪を払いながら冗談めかして言う。
「……仕方ないにゃあ。ボクは、ご飯おごってくれればいいかな~」
 どうやら、彼女も気を取り直したようだ。

 強敵を前にして和気藹々わきあいあいとやり取りをしているメンバー。
 緊張感のない彼らを見ていた戦士は深いため息を吐いたが、緊張でガチガチなのよりはましかと思い直し、自分も凶悪な笑みをうかべた。
「意見はまとまったみてえだな。よし――じゃあ、いっちょるか」
 その決定を皮切りに、四人は臨戦態勢に入った。

「初撃はオレに任せてくれ」
 少年は弓をつがえる。
 狙いは、あの黒き魔獣。
 魔獣の鋭い聴覚を以ってしても気付かれないほどの、超遠距離からの確実な狙撃。
 普通に射れば、弓矢なんて届きえないほどの遠い距離だが、少年にとってはそれでも射程圏内だ。
 それに、魔獣は雪原の真ん中でじっとしている。
 動かない的ならば、まず外さない――それどころか、多少動かれたところで魔力の込められた矢は追尾する。
「ヘヘッ。ま、意外とアルくんなら一撃で仕留められるかもね」
 斥候の少女がお気楽な調子で言った。
「ありがとう。ご期待に沿えるよう、全力を尽くすよ」
 少年もその声援に軽く答えた。

 太陽の国の王子は、不死の魔獣に弓を引く。
 つるがギリギリときしんだ音を立てる。
「風よ、矢に集いて貫きの加護を……奪われるせいに、一撃の慈悲を……」
 矢に魔力を込める。
 指輪についていた装飾の宝石――高純度の魔石が一つ砕ける。

 これは少年の切り札だ。
 残る指輪はあと二つ。
 膨大な魔力を丁寧に編みこんで、遠く、鋭く、そして静かなる必殺の一撃を作り上げる。

 その繊細な魔力操作は、鉄と火薬に頼らない弓矢だからこそできる芸当。
 これは幼い頃からの夢を犠牲にして手に入れた技術ちからだった。
 ゆえに少年は、自分の腕に絶対の自信を持っていた。

 矢に込められた魔力は研ぎ澄まされていく。
 ……準備は、整った。
「――行けッ!」
 その言葉と共に、運命の矢は放たれた。

 * * *

 俺は狂戦士化バーサク実用化のための特訓を続けていた。
「グルルルルルル……」
 獣のうなり声が、のどの奥から漏れる。
 怒りの感情で、無理やり獣の血を騒がせる。
 だが、ふと気を抜いた瞬間に、たぎっていた熱が引いてしまった。

「……むう、駄目だな」
 例えるなら、バンジージャンプで最後の一線が越えられない……そんな気分だ。
「怒るのって、疲れるな……」
 どんな怒りも長続きしない。真面目に考えれば考えるほど、どうしようもなくて、そして最終的にはどうでもよくなってくる。
 そのせいか、何度も練習してみたが、いまいち切り替えが上手くいかない。
「でも、切っ掛けさえあれば、あっさりといけそうな気がするんだよなー……」
 例えば、倒すべき敵が目の前に居れば、あっさりと完成しそうな気がする。
 しかし、そうなると狂戦士化バーサクの実用化がぶっつけ本番になる。それはなるべく避けたい。
「まあ、何度も試してみるしかないか……」
 俺は狂戦士バーサク状態モードの完成度を高めるため、再び目を閉じた。

 くすぶった怒りの感情を呼び覚ます。
 気がたかぶる。血がたぎる。
 獣の本能が、原初の衝動が、全身を駆け巡ってゆく。

 ――しかし、今回は暗闇に落ちた視界に違和感があった。
 ああ、まただ。
 また余計なことが気になって、全然集中できない。
 俺は自分にうんざりしながらその原因について考えた。

 違和感の正体は……音、かな?
 聞き覚えのない、珍しい風の音。
 鋭くなった獣の聴覚は、たびたび余計な音まで拾ってくる。
 普段なら全く気にならないのだが、狂戦士バーサク状態モードたかぶった状態だと、些細なことでも神経が逆撫でられて集中力が途切れてしまうのだ。

 それにしてもこの音、だんだんと大きくなってきているような……。
 俺はその雑音に苛々イライラしながら過ぎ去るのを待ちぼうけていたが、その正体に気が付きハッとする。
 ……いや、違う!
 これは、何かが風を切りながら近づいている音だ!
 俺は咄嗟とっさに身をひるがえした。
 だが、気付いたのがあまりにも直前すぎた。間一髪で避け切れず、は俺の頬の肉を切り裂く。

 飛来したものの正体は、魔力の込められた矢だった。
 しかも、やじりには毒が塗られていたらしい。魔獣の修復能力が過剰に反応する。小賢しい真似をしやがって。
 矢が飛んできた方向を睨むと、そこには複数人の小さな人影が見えた。
 なるほど。どうやら奴らが、丘の上から俺を狙撃したらしい。

 ――普段の俺ならば、甘ちゃんな俺の思考の俺ならば、まだ対話の可能性も残っていただろう。
 しかし、今はあまりにもタイミングが最悪であった。

「糞どもが、無礼ナメた真似しやがって……」
 アドレナリンの影響で、短絡的になった頭脳。
 怒りに染まった思考が、暴力的な最適解を導き出す。

 奴らは、先に攻撃してきた。ならば、敵であるに違いない。いや、まぎれもない敵だ。
 だから殺す。慈悲はない。

「ぶち殺ス……!!」
 そう、俺たちを害する敵は――皆殺しだ!

 皮肉にもこの瞬間、俺は狂戦士バーサク状態モードを完成させてしまった。
 頬の傷を再生しながら、俺は怒りのエネルギーを全身に巡らせる。
 そして、目障りな敵を排除するため、全身をバネのように縮め、白銀の大地を蹴った。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

兄様達の愛が止まりません!

恋愛
五歳の時、私と兄は父の兄である叔父に助けられた。 そう、私達の両親がニ歳の時事故で亡くなった途端、親類に屋敷を乗っ取られて、離れに閉じ込められた。 屋敷に勤めてくれていた者達はほぼ全員解雇され、一部残された者が密かに私達を庇ってくれていたのだ。 やがて、領内や屋敷周辺に魔物や魔獣被害が出だし、私と兄、そして唯一の保護をしてくれた侍女のみとなり、死の危険性があると心配した者が叔父に助けを求めてくれた。 無事に保護された私達は、叔父が全力で守るからと連れ出し、養子にしてくれたのだ。 叔父の家には二人の兄がいた。 そこで、私は思い出したんだ。双子の兄が時折話していた不思議な話と、何故か自分に映像に流れて来た不思議な世界を、そして、私は…

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします

夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。 アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。 いわゆる"神々の愛し子"というもの。 神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。 そういうことだ。 そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。 簡単でしょう? えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか?? −−−−−− 新連載始まりました。 私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。 会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。 余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。 会話がわからない!となるよりは・・ 試みですね。 誤字・脱字・文章修正 随時行います。 短編タグが長編に変更になることがございます。 *タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

処理中です...