マシュマロ王子と無愛想な婚約者の前途多難な婚約破棄(-_-)

第2話 元婚約者候補

シャルロットは元々はアーノルドよりも二歳年上の第一王子のジョージア王子の婚約者候補だった。

ジョージア王子には四人の婚約者候補がおり、

宰相の娘であり公爵令嬢のシャルロットはその中の一人だった。

幼い頃から四人の婚約者候補とジョージア王子は交流を持ち、

その様子や相性を見ながら、

一番正妃として相応しい者を選ぶことになっていた。

しかしシャルロットは感情が外に出にくいというか、

生来無表情であった。

また正直者というか、

歯に衣着せぬ物言いをしたので、

正妃には向かないのではないかという話になっていた。

そんなときシャルロットがジョージア王子や他の三人の婚約者候補と揉める事件がおこり、

客観的且つ冷静な判断力を持ったシャルロットの父親は、

ジョージア王子の婚約者候補からシャルロットを辞退させることを国王に進言した。

国王はシャルロットの父親と学園時代からの親友であり、

元々国王が優秀な宰相であるシャルロットの父親と縁続きになりたいという思惑もあって、

シャルロットがジョージア王子の婚約者候補に選ばれたのだった。

シャルロットの父親と縁続きになることを諦めきれなかった国王は、

シャルロットを第二王子のアーノルドの婚約者にすることにしたのだった。