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第6章 王都への旅路
第153話 悪魔な子供は不敵に笑う
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そんな二人をベッドの上からのんびり眺めていたエレンは言った。
「ちなみにエレンはジン一人からだったら二時間以内に逃げきる自信があるよ(°▽°)」
アハハと笑うエレンにジンは脱力してうなだれた。
「確かに俺ひとりでエレン様を無事に連れて帰る自信がない…………」
「だから私がエレン様を送ると行っているだろう!」
「エレンはゼノと二人で帰るのは嫌だし、
ゼノが今からテオドアール領に帰っていたら、
王都の用事に間に合わないんじゃない?(°▽°)?」
またアハハとエレンが笑って言った。
「なぜ私と二人はお嫌なのですか!?
ひどい!!」
ゼノは崩れ落ちるように倒れこんでしくしく泣き始めた。
項垂れていたジンはそんなゼノを見てさらに脱力しながら言った。
「はぁ、確かにエレン様の言うとおりですね。
町の者を何人か雇ってエレン様をテオドアール領に送り届けさせようかとも考えましたが、
エレン様に勝てる人間がこの町にいるとも思えないし……」
「確実に逃げ切る自信があるね!!(°▽°)!!」
エレンはキリリと言い切った。
一方しくしく泣いていたゼノだったが、
しばらくすると泣き止んで言った。
「ぐすん。
エレン様と二人で帰るのは諦めます。
ジン、
旦那様達は今頃エレン様が馬車に隠れて私達に付いてきたことに気がついているだろう。
追って旦那様から何か指示が来るはずだ。
とりあえず明日、
この町の者に私達を探している者があとを追ってきたら、
王都の商業ギルドに行けば連絡がつくようにしておくと伝えてもらおう。
私達は予定どおり明日王都に入って、
私はなるべく早く用事を済ませるから、
その間お前がエレン様を見張っておくんだ。
あとは旦那様からの指示を待とう。」
ジンひとりでエレンをテオドアール領に連れて帰るのは無理でも、
エレンが部屋から出ないように見張るくらいはジンでもできるだろうとゼノは言った。
「………ゼノ様が急にまともな発言を!!!」
「あはは(°▽°)そうだそうだ(°▽°)
とりあえず明日王都に行こうよΨ(`∀´)Ψケケケ」
唯一無二の常識人はまともなゼノの発言に驚愕し、
悪魔な子供は不敵に笑った。
「ちなみにエレンはジン一人からだったら二時間以内に逃げきる自信があるよ(°▽°)」
アハハと笑うエレンにジンは脱力してうなだれた。
「確かに俺ひとりでエレン様を無事に連れて帰る自信がない…………」
「だから私がエレン様を送ると行っているだろう!」
「エレンはゼノと二人で帰るのは嫌だし、
ゼノが今からテオドアール領に帰っていたら、
王都の用事に間に合わないんじゃない?(°▽°)?」
またアハハとエレンが笑って言った。
「なぜ私と二人はお嫌なのですか!?
ひどい!!」
ゼノは崩れ落ちるように倒れこんでしくしく泣き始めた。
項垂れていたジンはそんなゼノを見てさらに脱力しながら言った。
「はぁ、確かにエレン様の言うとおりですね。
町の者を何人か雇ってエレン様をテオドアール領に送り届けさせようかとも考えましたが、
エレン様に勝てる人間がこの町にいるとも思えないし……」
「確実に逃げ切る自信があるね!!(°▽°)!!」
エレンはキリリと言い切った。
一方しくしく泣いていたゼノだったが、
しばらくすると泣き止んで言った。
「ぐすん。
エレン様と二人で帰るのは諦めます。
ジン、
旦那様達は今頃エレン様が馬車に隠れて私達に付いてきたことに気がついているだろう。
追って旦那様から何か指示が来るはずだ。
とりあえず明日、
この町の者に私達を探している者があとを追ってきたら、
王都の商業ギルドに行けば連絡がつくようにしておくと伝えてもらおう。
私達は予定どおり明日王都に入って、
私はなるべく早く用事を済ませるから、
その間お前がエレン様を見張っておくんだ。
あとは旦那様からの指示を待とう。」
ジンひとりでエレンをテオドアール領に連れて帰るのは無理でも、
エレンが部屋から出ないように見張るくらいはジンでもできるだろうとゼノは言った。
「………ゼノ様が急にまともな発言を!!!」
「あはは(°▽°)そうだそうだ(°▽°)
とりあえず明日王都に行こうよΨ(`∀´)Ψケケケ」
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悪魔な子供は不敵に笑った。
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