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第3章 王都にて(後)
第86話 かっこいいもの
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色々話し合った結果、
リアナの父親はテオドアール辺境領の平民のための学校の教師に、
リアナの弟は隣国の学校に留学することになった。
エレンはウィルの再婚に賛成し、
リアナもウィルとの結婚に前向きな姿勢を見せたので、
リアナの父親と弟が先にウィルと会って、
最終的にリアナとウィルが結婚するかを話し合うことになった。
リアナとお腹の子の今後はなんとかなりそうだったが、
ディアナはユーリのことで頭を痛めていた。
ユーリはエレンと出会ってから明るくなった。
引きこもるのをやめ、
教育係の授業も真面目に受け、
時にはリカルドと剣術の手合わせをすることもあった。
ユーリはこまめにエレンに手紙を書いているようだった。
エレンからの手紙には、
手紙以外に、
大きくて真っ白な鳥の羽、
猫の抜けた髭に、
綺麗な模様が描かれた瓶の蓋など、
『ガラクタ』もとい『かっこいいもの』が入っていた。
ユーリはエレンからの手紙と
同封されていたものすべてを宝石箱に入れて、
大事に大事に保管して毎日毎日眺めていた。
ユーリがエレンに好意を持っていることは誰が見ても明らかだった。
正妃はそんなユーリを見て、
ウィルの話を思い出しては、
悩ましい思いをしていた。
エレンは悪いこではない、
むしろいい子であり、
ユーリにもいい影響を与えてくれた。
しかしエレンが嫁になるのかと思うと、
姑になった自分を想像して、
なんともいえない複雑な気持ちになった。
ディアナはまぁまだ二人とも幼いしとなるべくその事は考えないようにしていた。
そんな中、リアナの事件がおきた。
ディアナはユーリにはその事を言えなかった。
ユーリは多少明るくなったとはいえ繊細なことにはかわりなかった。
ユーリが国王とリアナのことを知ったらどうなるかわからなかった。
リアナのことを考えれば、
ウィルとの結婚以上に良い話はないように思えた。
しかしユーリのことを考えると、
リアナとウィルの結婚はとても複雑なものだった。
リアナの父親はテオドアール辺境領の平民のための学校の教師に、
リアナの弟は隣国の学校に留学することになった。
エレンはウィルの再婚に賛成し、
リアナもウィルとの結婚に前向きな姿勢を見せたので、
リアナの父親と弟が先にウィルと会って、
最終的にリアナとウィルが結婚するかを話し合うことになった。
リアナとお腹の子の今後はなんとかなりそうだったが、
ディアナはユーリのことで頭を痛めていた。
ユーリはエレンと出会ってから明るくなった。
引きこもるのをやめ、
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ユーリはこまめにエレンに手紙を書いているようだった。
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手紙以外に、
大きくて真っ白な鳥の羽、
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ユーリは多少明るくなったとはいえ繊細なことにはかわりなかった。
ユーリが国王とリアナのことを知ったらどうなるかわからなかった。
リアナのことを考えれば、
ウィルとの結婚以上に良い話はないように思えた。
しかしユーリのことを考えると、
リアナとウィルの結婚はとても複雑なものだった。
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