29 / 62
第29話 従者の釣糸
しおりを挟む
「フィー様は本当にマルコスおじ様と仲がいいんですね」
マリアは帳面にジュリアのドレスについて色々書留ながら、
ジュリアの横で眠たそうに、
マリアが持ってきた色々な布地を漁っているフィーに嬉しげに言った。
マルコス将軍は豪快で口が悪くて、
よく誤解される男だった。
顔も厳つく額には大きな刀傷があったし、、
体格も大きかったので、
本人は子供が好きだったが、
子供にはよく泣かれた。
しかしフィーはマルコス将軍をまったく怖がったことはなく、
それどころかマルコス将軍の自慢の長い白髭を引っこ抜いたものを依って釣糸をつくり、
「白爺の髭が長さといい固さといいちょうどいい( ´_ゝ`)」
と言っては王宮の庭の池でザリガニを釣るような子供だった。
「この間あのモジャモジャジジイにタックルされた時は息が止まりかけたよ( ´_ゝ`)
あのジジイはひめさまやマリア様みたいな、
清楚できれいな女の子が好きなんだよ( ´_ゝ`)
フィーがいつもひめさまと一緒にいるのがうらやましいんだよ( ´_ゝ`)」
あのロリコンジジイは大人げないねとフィーがいうと、
マリアはアハハと声を出して笑った。
マリアはおじが、
フィーをとびきり気に入っているのを知っていた。
気に入り過ぎて、
かまってほしくてフィーにイタズラをしては
やり返されてそれでも楽しそうに笑う子供のようなおじをみて、
マリアも嬉しかった。
マリアはすぐにフィーが好きになり、
フィーもマリアを気に入り、
二人はすぐに仲良くなった。
フィーがマリアに心を許したことで、
まだ人間不審に陥っていたジュリアも
ぎこちないながらもマリアと世間話をするくらいにはなっていた。
マリアは帳面にジュリアのドレスについて色々書留ながら、
ジュリアの横で眠たそうに、
マリアが持ってきた色々な布地を漁っているフィーに嬉しげに言った。
マルコス将軍は豪快で口が悪くて、
よく誤解される男だった。
顔も厳つく額には大きな刀傷があったし、、
体格も大きかったので、
本人は子供が好きだったが、
子供にはよく泣かれた。
しかしフィーはマルコス将軍をまったく怖がったことはなく、
それどころかマルコス将軍の自慢の長い白髭を引っこ抜いたものを依って釣糸をつくり、
「白爺の髭が長さといい固さといいちょうどいい( ´_ゝ`)」
と言っては王宮の庭の池でザリガニを釣るような子供だった。
「この間あのモジャモジャジジイにタックルされた時は息が止まりかけたよ( ´_ゝ`)
あのジジイはひめさまやマリア様みたいな、
清楚できれいな女の子が好きなんだよ( ´_ゝ`)
フィーがいつもひめさまと一緒にいるのがうらやましいんだよ( ´_ゝ`)」
あのロリコンジジイは大人げないねとフィーがいうと、
マリアはアハハと声を出して笑った。
マリアはおじが、
フィーをとびきり気に入っているのを知っていた。
気に入り過ぎて、
かまってほしくてフィーにイタズラをしては
やり返されてそれでも楽しそうに笑う子供のようなおじをみて、
マリアも嬉しかった。
マリアはすぐにフィーが好きになり、
フィーもマリアを気に入り、
二人はすぐに仲良くなった。
フィーがマリアに心を許したことで、
まだ人間不審に陥っていたジュリアも
ぎこちないながらもマリアと世間話をするくらいにはなっていた。
0
お気に入りに追加
1,017
あなたにおすすめの小説
冤罪で自殺未遂にまで追いやられた俺が、潔白だと皆が気付くまで
一本橋
恋愛
ある日、密かに想いを寄せていた相手が痴漢にあった。
その犯人は俺だったらしい。
見覚えのない疑惑をかけられ、必死に否定するが周りからの反応は冷たいものだった。
罵倒する者、蔑む者、中には憎悪をたぎらせる者さえいた。
噂はすぐに広まり、あろうことかネットにまで晒されてしまった。
その矛先は家族にまで向き、次第にメチャクチャになっていく。
慕ってくれていた妹すらからも拒絶され、人生に絶望した俺は、自ずと歩道橋へ引き寄せられるのだった──
異世界転生を果たした、おば、コホン、お姉さまは、お嬢様生活のために悪役回避、頑張ります!
渡 幸美
ファンタジー
「リリアンナ、今日から君の姉になるマリーアだ。仲良くしなさい」
ある日侯爵のお父様が、突然姉を連れてきた。
妹じゃなく、姉なのねと不思議に思った瞬間、ここが前世(の子どもの頃)に大好きだった小説の世界であることをリリアンナは思い出す。
やだ、これが噂の異世界転生!と浮かれたけれど、そうだ、私はこのままだと悪役だ。
前世、齢50オーバーのおばちゃまは、お嬢様生活を手放したくはないぞ!「ここからここまで全部」の買い物生活を守るため、悪役回避、頑張ります!
R15は保険です。
架空の世界観です。設定変わらずゆるゆるなので、広い心でお読みいただけたら幸いです。
他サイトでも掲載予定です。
R6.2.24. 小説家になろう様で、日間異世界転生/転移〔文芸・SF・その他〕ランキング19位、日間総合でも74位に入ってます!
ツギクル様では恋愛部門で9位に!
ちらっとでも読んでいただけたら嬉しいです!
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
裏切りの先にあるもの
マツユキ
恋愛
侯爵令嬢のセシルには幼い頃に王家が決めた婚約者がいた。
結婚式の日取りも決まり数か月後の挙式を楽しみにしていたセシル。ある日姉の部屋を訪ねると婚約者であるはずの人が姉と口づけをかわしている所に遭遇する。傷つくセシルだったが新たな出会いがセシルを幸せへと導いていく。
30年待たされた異世界転移
明之 想
ファンタジー
気づけば異世界にいた10歳のぼく。
「こちらの手違いかぁ。申し訳ないけど、さっさと帰ってもらわないといけないね」
こうして、ぼくの最初の異世界転移はあっけなく終わってしまった。
右も左も分からず、何かを成し遂げるわけでもなく……。
でも、2度目があると確信していたぼくは、日本でひたすら努力を続けた。
あの日見た夢の続きを信じて。
ただ、ただ、異世界での冒険を夢見て!!
くじけそうになっても努力を続け。
そうして、30年が経過。
ついに2度目の異世界冒険の機会がやってきた。
しかも、20歳も若返った姿で。
異世界と日本の2つの世界で、
20年前に戻った俺の新たな冒険が始まる。
大切”だった”仲間に裏切られたので、皆殺しにしようと思います
騙道みりあ
ファンタジー
魔王を討伐し、世界に平和をもたらした”勇者パーティー”。
その一員であり、”人類最強”と呼ばれる少年ユウキは、何故か仲間たちに裏切られてしまう。
仲間への信頼、恋人への愛。それら全てが作られたものだと知り、ユウキは怒りを覚えた。
なので、全員殺すことにした。
1話完結ですが、続編も考えています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる