32 / 35
暗黒竜
しおりを挟む
「ミャン・ポンっ、参上っっ!!」
爆発三回。
-1、-1、-1。
「皆の『参上』を見てきたからわかる。『参上』は、一種の芸術。爆発の威力は、強ければいいというものではない。映える爆発、というものが必要」
「ふぉっふぉっふぉっ、そういうことじゃ。自身に酔う『参上』もあるが、本来はーー。相手あってこその『参上』じゃて」
……リャナが森に消えてから、三十人くらい。
脳が認識障害を起こしていたのかもしれない。
何となく記憶はあるが、はっきりとは覚えていない。
「ふぉっふぉっふぉっ、ライルっ! 我が『参上』に恐れ入ったのだっっ!!」
最後から二番目。
ミャンは、いつでもミャンだったので、何故か酷く安心出来た。
脳が正常に機能していることを確認したところで、ケモが教えてくれた。
「ケモっ、ケモっ」
「うん。来たようだね」
僕とケモの言葉に。
遅れて、ヴァンも気付く。
ミャンはすでに「聖語」を描いている。
「おーう、みーちゃん、おーくーれーたーのーだー」
竜の都方面から、仔竜突撃。
そして。
手前の地面に墜落。
仔竜とはいえ、巨大な生物だけに衝撃は凄まじく。
瞬時に「五指」で「聖語」を描いたヴァンが「結界」を張る。
そのまま仔竜が地面を滑ってくると、「飛翔」でみーの背中に飛び乗るミャン。
立ち上がったみーは、僕たちの側ーー正面を向かず、斜めに。
翼を広げて、大威張竜。
「ミャン・ポンっ、『参上』っっ!!」
「みーちゃんっ、『さんじょー』っっ!!」
「爆発」「爆裂」「爆縮」。
みーが斜めを向いていたのは、正面からだとミャンが見えなくなってしまうからのようだ。
ということは、一人と一竜は事前に練習をしていたということになる。
先程のミャンの「参上」の際の、過剰爆発はそういうことだったようだ。
仔竜であるみーを含めた上での威力。
それに気付いたヴァンは、三つの、-1、を消して、新たに審査。
+2、+3、-5、+5。
「ケモー」
「うん。最後の『爆縮』は遣り過ぎだね」
恐らく、「爆縮」はミャンもみーも使えない。
一人と一竜の融合魔法か何かなのだろう。
そして、盛大に調整を誤った。
結局、魔力量の+5と相殺されることになってしまった。
「『寵児』とは、言い得て妙じゃな」
「魔法王の杖」と記したヴァンは。
要検証ーーと書き加える。
長老であるヴァンをして沈黙せしむ。
それだけコウの「杖」はとんでもない代物のようだ。
それから。
ヴァンの視線はみーに注がれる。
使い魔。
リャナのときは結局、加点されなかった。
ミャンも同様。
一応、使い魔契約のようなものはされているようだが、みーは竜の国にとって掛け替えのない仔竜。
そんな竜を、使い魔の対象として審査することなど、とてもではないが出来ないだろう。
+10。
などと考えた僕が愚かだった。
一切、狐疑逡巡することもなく、ヴァンは加点した。
これはダニステイル全般に見られる傾向だが、遊牧民たちとは逆に、竜への敬意が薄い。
そうであるからこそ、ミャンはみーと普通に友達になれているわけだが。
そういえば、マホフーフも当然のように地竜に杖を強請って、ユミファナトラを呆れさせていた。
魔法、という神秘に傾倒すると、竜、という神秘を身近に感じるようになるのだろうか。
「みーちゃんよーがよーよー、かーえーるーのーだー」
「ケーモーノー」
ケモが両手を振ると、みーは翼をばっさばっさ。
「参上」して即「退場」。
用が洋々?
つまり、今日は遣ることがたくさんあるということのようだ。
-1。
みーの背中に乗ったまま、一緒に飛んでいったミャン。
戻ってくるのが遅かったので、減点されてしまった。
「終わったで、もう行って良いのじゃ」
「ふぬぬっ、大雑把過ぎるのだ! 遣り直しを要求するんだぞ!!」
「自然派」の長老の割に、「寵児」への扱いが雑だ。
しっしっと犬を追い払うように手を振った。
ミャンは「正統派」に所属することを望んでいるから、リャナのような支持は集まらないのかもしれない。
このままだと、また減点させられそうなのでミャンに話し掛ける。
「ミャン。『宝剣ヴァレイスナ』は?」
「家に忘れてきたのだ!!」
「ケモ、ケモ……」
-2。
これは仕方がない。
擁護する手段がない。
本来なら加点となるはずが、逆に減点されてしまう。
これ以上、落ち度が発覚するのが見たくないのか、ヴァンは早々に祝福を紡いだ。
「ポンよ。魔に誓い、魔に囁き、魔に唄うべく、『聖語』にて祝福をーー」
「ここに誓うのだ! 『魔女』を越えっ、窮めるべくっ、我の魂と魔力に真実をっっ!!」
「聖語」、巨文字。
「魔法王の杖」を使った、魔力の輝き。
決意と、確信の「聖語」。
膨大な魔力量から生み出された「聖語」は、竜の都からでも見えたことだろう。
-5。
「聖語」は、ダニステイル以外の人々に見られてはいけないことにーー一応なっているようなので減点。
+2。
「聖語」の輝きを見ればわかる。
ミャンという少女のことが。
「ラ~イル~っ!」
「ケモっ!?」
ケモは僕の膝から緊急避難。
「飛翔」を行使しているのか、真っ直ぐ飛んできて僕の首に手を回すと、膝の上に。
ケモと違って、こちら側を向いているので、正面から抱き合う格好になってしまう。
「ラ~イル~ラ~イル~」
「ケモ、ケモ」
「え? 僕としばらく会っていなかったから、『ライル成分』が足りなくなって、欠乏症に罹っている?」
「ケモ、ケモ、ケモノ」
「にゃ~イル~にゃ~イル~」
ヴァンを見ると。
手は動かず、溜め息を吐いただけだった。
「ケモ~」
「そうだね」
ケモの言葉通りに、僕は両手でミャンを抱き締めてーー。
「みゃ~~っっ?! 何するのだライっ、ふどぁっ!?」
今日は水竜ーーパルファスナルメディカだった。
僕たちがグリングロウ国に遣って来る前に、東域に帰ってしまった水竜。
「人化」したパルファスナルメディカは角膜が大きく、結膜ーー白目の部分が少ない、魔物のような目をしていた。
顔の輪郭というか何というか、ラカールラカと同じく、他竜より幼く見える。
彼の水竜はこんな顔をしていたのかと。
僕が抱き締めた瞬間に飛び退いて、机に足を引っ掛けて後ろに転がって。
丸見えなミャンを見ながら、そんなことを思ったのだった。
「ケモ」
気を利かせたケモは、ミャンの捲れたスカートを直してあげた。
ばっと振り返って僕を見たミャンは。
「もきゃ~っ?!」
炎竜になって、仔炎竜だった。
脇目も振らず、森に突っ込んでいった。
ーー危なかった。
ミャンを抱き締めた瞬間。
その感触に、少しだけ篭絡され掛けてしまった。
リャナともまた異なる、熱。
「魔触」でミャンと繋がれないという失望感。
三つ目の「特別」ーーそう遠くない内に、きっと。
「吾が輩こそがっっ、魔の極限っっ、ミースガルタンシェアリの魔法使いっっ、黄金の魔人ベーグンであるっっ!!」
それから。
僕は今日、初めて✕を付けたのだった。
ーーと、それで終わってくれれば良かったのだが。
「あの方は少し、ボケておられ、拗らせてしまった。気にしなくて良い」
背後に居たマホマールが、僕の肩に手を置いた。
僕の判断は的確だったと、認めてくれている。
棺桶に片足を突っ込んでいるような、ヨボヨボの老人が森に入っていって、終獣ーーのはずなのだが。
「ヴァン長老。彼はーーアーシュさんは如何でしたか?」
「問題ないの。わしからの許可も出すのじゃ」
不穏、というか、不穏過ぎて不吉な会話。
振り返りたくはないが、振り返ってみれば。
悪竜が笑っていた。
「ということで、アーシュさんとケモは本日、私の家に泊まることに決定しました。心配は要りません。ポンとシィリの、『銅貨』と『銀嶺』の家系に声を掛けておいたので、きっと、総出で歓迎してくれることでしょう」
「因みにじゃ、マホマールは『金鷹』じゃよ」
別に知りたくもなかった情報を、ヴァンが付け足してくれる。
許可、とは恐らく、暗黒竜ーーダニステイルの居住地に、領域に入ることを許されたということだろう。
名誉?
たぶんそうなのだろうが、喜びは一切湧いてこない。
それでも。
リャナと、ミャンは大丈夫な気もするが、不義理を働くわけにはいかない。
「ケモ、ケモ?」
「大丈夫だよ、ケモ。明日は皆が迎えに来てくれるはずだから、それまで……生き延びよう」
「ケモ?」
残念ながら、僕の深刻な懸念を、ケモと共有することは出来ないのだった。
爆発三回。
-1、-1、-1。
「皆の『参上』を見てきたからわかる。『参上』は、一種の芸術。爆発の威力は、強ければいいというものではない。映える爆発、というものが必要」
「ふぉっふぉっふぉっ、そういうことじゃ。自身に酔う『参上』もあるが、本来はーー。相手あってこその『参上』じゃて」
……リャナが森に消えてから、三十人くらい。
脳が認識障害を起こしていたのかもしれない。
何となく記憶はあるが、はっきりとは覚えていない。
「ふぉっふぉっふぉっ、ライルっ! 我が『参上』に恐れ入ったのだっっ!!」
最後から二番目。
ミャンは、いつでもミャンだったので、何故か酷く安心出来た。
脳が正常に機能していることを確認したところで、ケモが教えてくれた。
「ケモっ、ケモっ」
「うん。来たようだね」
僕とケモの言葉に。
遅れて、ヴァンも気付く。
ミャンはすでに「聖語」を描いている。
「おーう、みーちゃん、おーくーれーたーのーだー」
竜の都方面から、仔竜突撃。
そして。
手前の地面に墜落。
仔竜とはいえ、巨大な生物だけに衝撃は凄まじく。
瞬時に「五指」で「聖語」を描いたヴァンが「結界」を張る。
そのまま仔竜が地面を滑ってくると、「飛翔」でみーの背中に飛び乗るミャン。
立ち上がったみーは、僕たちの側ーー正面を向かず、斜めに。
翼を広げて、大威張竜。
「ミャン・ポンっ、『参上』っっ!!」
「みーちゃんっ、『さんじょー』っっ!!」
「爆発」「爆裂」「爆縮」。
みーが斜めを向いていたのは、正面からだとミャンが見えなくなってしまうからのようだ。
ということは、一人と一竜は事前に練習をしていたということになる。
先程のミャンの「参上」の際の、過剰爆発はそういうことだったようだ。
仔竜であるみーを含めた上での威力。
それに気付いたヴァンは、三つの、-1、を消して、新たに審査。
+2、+3、-5、+5。
「ケモー」
「うん。最後の『爆縮』は遣り過ぎだね」
恐らく、「爆縮」はミャンもみーも使えない。
一人と一竜の融合魔法か何かなのだろう。
そして、盛大に調整を誤った。
結局、魔力量の+5と相殺されることになってしまった。
「『寵児』とは、言い得て妙じゃな」
「魔法王の杖」と記したヴァンは。
要検証ーーと書き加える。
長老であるヴァンをして沈黙せしむ。
それだけコウの「杖」はとんでもない代物のようだ。
それから。
ヴァンの視線はみーに注がれる。
使い魔。
リャナのときは結局、加点されなかった。
ミャンも同様。
一応、使い魔契約のようなものはされているようだが、みーは竜の国にとって掛け替えのない仔竜。
そんな竜を、使い魔の対象として審査することなど、とてもではないが出来ないだろう。
+10。
などと考えた僕が愚かだった。
一切、狐疑逡巡することもなく、ヴァンは加点した。
これはダニステイル全般に見られる傾向だが、遊牧民たちとは逆に、竜への敬意が薄い。
そうであるからこそ、ミャンはみーと普通に友達になれているわけだが。
そういえば、マホフーフも当然のように地竜に杖を強請って、ユミファナトラを呆れさせていた。
魔法、という神秘に傾倒すると、竜、という神秘を身近に感じるようになるのだろうか。
「みーちゃんよーがよーよー、かーえーるーのーだー」
「ケーモーノー」
ケモが両手を振ると、みーは翼をばっさばっさ。
「参上」して即「退場」。
用が洋々?
つまり、今日は遣ることがたくさんあるということのようだ。
-1。
みーの背中に乗ったまま、一緒に飛んでいったミャン。
戻ってくるのが遅かったので、減点されてしまった。
「終わったで、もう行って良いのじゃ」
「ふぬぬっ、大雑把過ぎるのだ! 遣り直しを要求するんだぞ!!」
「自然派」の長老の割に、「寵児」への扱いが雑だ。
しっしっと犬を追い払うように手を振った。
ミャンは「正統派」に所属することを望んでいるから、リャナのような支持は集まらないのかもしれない。
このままだと、また減点させられそうなのでミャンに話し掛ける。
「ミャン。『宝剣ヴァレイスナ』は?」
「家に忘れてきたのだ!!」
「ケモ、ケモ……」
-2。
これは仕方がない。
擁護する手段がない。
本来なら加点となるはずが、逆に減点されてしまう。
これ以上、落ち度が発覚するのが見たくないのか、ヴァンは早々に祝福を紡いだ。
「ポンよ。魔に誓い、魔に囁き、魔に唄うべく、『聖語』にて祝福をーー」
「ここに誓うのだ! 『魔女』を越えっ、窮めるべくっ、我の魂と魔力に真実をっっ!!」
「聖語」、巨文字。
「魔法王の杖」を使った、魔力の輝き。
決意と、確信の「聖語」。
膨大な魔力量から生み出された「聖語」は、竜の都からでも見えたことだろう。
-5。
「聖語」は、ダニステイル以外の人々に見られてはいけないことにーー一応なっているようなので減点。
+2。
「聖語」の輝きを見ればわかる。
ミャンという少女のことが。
「ラ~イル~っ!」
「ケモっ!?」
ケモは僕の膝から緊急避難。
「飛翔」を行使しているのか、真っ直ぐ飛んできて僕の首に手を回すと、膝の上に。
ケモと違って、こちら側を向いているので、正面から抱き合う格好になってしまう。
「ラ~イル~ラ~イル~」
「ケモ、ケモ」
「え? 僕としばらく会っていなかったから、『ライル成分』が足りなくなって、欠乏症に罹っている?」
「ケモ、ケモ、ケモノ」
「にゃ~イル~にゃ~イル~」
ヴァンを見ると。
手は動かず、溜め息を吐いただけだった。
「ケモ~」
「そうだね」
ケモの言葉通りに、僕は両手でミャンを抱き締めてーー。
「みゃ~~っっ?! 何するのだライっ、ふどぁっ!?」
今日は水竜ーーパルファスナルメディカだった。
僕たちがグリングロウ国に遣って来る前に、東域に帰ってしまった水竜。
「人化」したパルファスナルメディカは角膜が大きく、結膜ーー白目の部分が少ない、魔物のような目をしていた。
顔の輪郭というか何というか、ラカールラカと同じく、他竜より幼く見える。
彼の水竜はこんな顔をしていたのかと。
僕が抱き締めた瞬間に飛び退いて、机に足を引っ掛けて後ろに転がって。
丸見えなミャンを見ながら、そんなことを思ったのだった。
「ケモ」
気を利かせたケモは、ミャンの捲れたスカートを直してあげた。
ばっと振り返って僕を見たミャンは。
「もきゃ~っ?!」
炎竜になって、仔炎竜だった。
脇目も振らず、森に突っ込んでいった。
ーー危なかった。
ミャンを抱き締めた瞬間。
その感触に、少しだけ篭絡され掛けてしまった。
リャナともまた異なる、熱。
「魔触」でミャンと繋がれないという失望感。
三つ目の「特別」ーーそう遠くない内に、きっと。
「吾が輩こそがっっ、魔の極限っっ、ミースガルタンシェアリの魔法使いっっ、黄金の魔人ベーグンであるっっ!!」
それから。
僕は今日、初めて✕を付けたのだった。
ーーと、それで終わってくれれば良かったのだが。
「あの方は少し、ボケておられ、拗らせてしまった。気にしなくて良い」
背後に居たマホマールが、僕の肩に手を置いた。
僕の判断は的確だったと、認めてくれている。
棺桶に片足を突っ込んでいるような、ヨボヨボの老人が森に入っていって、終獣ーーのはずなのだが。
「ヴァン長老。彼はーーアーシュさんは如何でしたか?」
「問題ないの。わしからの許可も出すのじゃ」
不穏、というか、不穏過ぎて不吉な会話。
振り返りたくはないが、振り返ってみれば。
悪竜が笑っていた。
「ということで、アーシュさんとケモは本日、私の家に泊まることに決定しました。心配は要りません。ポンとシィリの、『銅貨』と『銀嶺』の家系に声を掛けておいたので、きっと、総出で歓迎してくれることでしょう」
「因みにじゃ、マホマールは『金鷹』じゃよ」
別に知りたくもなかった情報を、ヴァンが付け足してくれる。
許可、とは恐らく、暗黒竜ーーダニステイルの居住地に、領域に入ることを許されたということだろう。
名誉?
たぶんそうなのだろうが、喜びは一切湧いてこない。
それでも。
リャナと、ミャンは大丈夫な気もするが、不義理を働くわけにはいかない。
「ケモ、ケモ?」
「大丈夫だよ、ケモ。明日は皆が迎えに来てくれるはずだから、それまで……生き延びよう」
「ケモ?」
残念ながら、僕の深刻な懸念を、ケモと共有することは出来ないのだった。
0
お気に入りに追加
8
あなたにおすすめの小説
お馬鹿な聖女に「だから?」と言ってみた
リオール
恋愛
だから?
それは最強の言葉
~~~~~~~~~
※全6話。短いです
※ダークです!ダークな終わりしてます!
筆者がたまに書きたくなるダークなお話なんです。
スカッと爽快ハッピーエンドをお求めの方はごめんなさい。
※勢いで書いたので支離滅裂です。生ぬるい目でスルーして下さい(^-^;
あなたのことなんて、もうどうでもいいです
もるだ
恋愛
舞踏会でレオニーに突きつけられたのは婚約破棄だった。婚約者の相手にぶつかられて派手に転んだせいで、大騒ぎになったのに……。日々の業務を押しつけられ怒鳴りつけられいいように扱われていたレオニーは限界を迎える。そして、気がつくと魔法が使えるようになっていた。
元婚約者にこき使われていたレオニーは復讐を始める。
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
妹しか愛していない母親への仕返しに「わたくしはお母様が男に無理矢理に犯されてできた子」だと言ってやった。
ラララキヲ
ファンタジー
「貴女は次期当主なのだから」
そう言われて長女のアリーチェは育った。どれだけ寂しくてもどれだけツラくても、自分がこのエルカダ侯爵家を継がなければいけないのだからと我慢して頑張った。
長女と違って次女のルナリアは自由に育てられた。両親に愛され、勉強だって無理してしなくてもいいと甘やかされていた。
アリーチェはそれを羨ましいと思ったが、自分が長女で次期当主だから仕方がないと納得していて我慢した。
しかしアリーチェが18歳の時。
アリーチェの婚約者と恋仲になったルナリアを、両親は許し、二人を祝福しながら『次期当主をルナリアにする』と言い出したのだ。
それにはもうアリーチェは我慢ができなかった。
父は元々自分たち(子供)には無関心で、アリーチェに厳し過ぎる教育をしてきたのは母親だった。『次期当主だから』とあんなに言ってきた癖に、それを簡単に覆した母親をアリーチェは許せなかった。
そして両親はアリーチェを次期当主から下ろしておいて、アリーチェをルナリアの補佐に付けようとした。
そのどこまてもアリーチェの人格を否定する考え方にアリーチェの心は死んだ。
──自分を愛してくれないならこちらもあなたたちを愛さない──
アリーチェは行動を起こした。
もうあなたたちに情はない。
─────
◇これは『ざまぁ』の話です。
◇テンプレ [妹贔屓母]
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾もあるかも。
◇なろうにも上げてます。
※HOTランキング〔2位〕(4/19)☆ファンタジーランキング〔1位〕☆入り、ありがとうございます!!
起きるとそこは、森の中。可愛いトラさんが涎を垂らして、こっちをチラ見!もふもふ生活開始の気配(原題.真説・森の獣
ゆうた
ファンタジー
起きると、そこは森の中。パニックになって、
周りを見渡すと暗くてなんも見えない。
特殊能力も付与されず、原生林でどうするの。
誰か助けて。
遠くから、獣の遠吠えが聞こえてくる。
これって、やばいんじゃない。
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
【完結】お花畑ヒロインの義母でした〜連座はご勘弁!可愛い息子を連れて逃亡します〜
himahima
恋愛
夫が少女を連れ帰ってきた日、ここは前世で読んだweb小説の世界で、私はざまぁされるお花畑ヒロインの義母に転生したと気付く。
えっ?!遅くない!!せめてくそ旦那と結婚する10年前に思い出したかった…。
ざまぁされて取り潰される男爵家の泥舟に一緒に乗る気はありませんわ!
★恋愛ランキング入りしました!
読んでくれた皆様ありがとうございます。
連載希望のコメントをいただきましたので、
連載に向け準備中です。
*他サイトでも公開中
日間総合ランキング2位に入りました!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる