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第2話
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朝日が窓から差し込み、私は目を覚ました。昨夜の穏やかな夢の余韻が残っていたが、現実に戻るとすぐに重い現実が私を包み込んだ。
私は慎重に身支度を整え、朝食を取るために部屋を出た。廊下は静まり返っており、私の足音だけが響いていた。かつてはこの時間、侍女たちの笑い声や忙しない足音で賑わっていたのに。
食堂に入ると、そこにはすでに用意された朝食が置かれていた。誰もいない。これが今の私の日常だ。静かに席に着き、食事を始める。味気ない。それは食事の味というよりも、この孤独な状況のことだ。
食事を終えると、私は書斎に向かった。読書は今の私にとって、唯一の慰めだった。物語の中なら、私は自由に旅をし、人々と交流することができる。現実では叶わない夢を、本の中で追い求めるのだ。
しかし今日は、なかなか物語に集中できなかった。エドワードの顔が何度も脳裏に浮かび、彼の言葉が耳に響く。
「クラリス様、あなたは一人じゃありません。私があなたの力になりたい」
私は本を閉じ、深いため息をついた。エドワードの優しさは、私の心に暖かさをもたらすと同時に、大きな不安も呼び起こす。彼が私に近づけば近づくほど、彼も不幸になってしまう。それだけは避けなければならない。
突然、廊下から足音が聞こえてきた。普段なら誰も来ないはずの時間に。私は身を固くし、ドアに目を向けた。
ノックの音がして、王である父の声が聞こえた。
「クラリス、入っていいかな」
私は驚いた。父上がここに来るのは珍しい。
「はい、どうぞ」
ドアが開き、父が入ってきた。彼の顔には疲れの色が濃く、私を見る目にはいつも以上の悲しみが宿っていた。父は静かに口を開いた。
「クラリス、話があるんだ」
私は身構えた。良い話ではないことは察しがついた。
「何でしょうか、父上」
父は一瞬躊躇したが、やがて決意を固めたように話し始めた。
「隣国のエドワード騎士が、お前の呪いを解く方法を探したいと申し出てくれたんだ」
私の心臓が高鳴った。エドワードが⋯⋯私のために?
「しかし、それは危険すぎる。彼にも不幸が及ぶかもしれない。だから⋯⋯」
「お断りしてください」
私は父の言葉を遮った。
「エドワード様には感謝していますが、彼を危険に晒すわけにはいきません」
「そうか⋯⋯しかし、クラリス。このままでは⋯⋯」
私は父の言葉の先を察した。このままでは、王国の未来に影響が出る。王女である私が、誰とも交流できないままでは、王国の行く末も危ういものになる。
「わかっています、父上。私のせいで、王国に迷惑をかけてしまって申し訳ありません」
「違う、クラリス。お前を責めているわけではない。ただ⋯⋯」
言葉につまる父を見て、私の胸が痛んだ。父上も、この状況に苦しんでいるのだ。
「父上、私に考えがあります。私をこの城から離れた場所に移してください。そうすれば、王国への影響も最小限に抑えられるはずです」
「しかし、クラリス。それでは⋯⋯」
「私は大丈夫です」
私は微笑みを浮かべようとしたが、それが上手くいったかどうかはわからない。
「むしろ、誰も傷つけることなく過ごせると思えば、安心できます」
長い沈黙が続いた。父は深く考え込んでいるようだった。やがて、彼は重々しく頷いた。
「わかった。お前の意思を尊重しよう。しかし、完全に孤立させるわけにはいかない。定期的に使者を送り、お前の様子を確認させてもらう」
「ありがとうございます、父上」
父は私に近づこうとしたが、すぐに立ち止まった。そう、彼でさえ私に触れることはできないのだ。
「準備ができたら知らせてくれ」
父は悲しげに言った。
「そして、クラリス⋯⋯お前を誇りに思っているよ」
その言葉に、私の目に涙が溢れそうになった。
「はい、父上」
父が去った後、私は窓辺に立ち、遠くを眺めた。これが最後になるかもしれない。この景色を見るのは。
数日後、私は城を出る準備を整えていた。行き先は、王国の辺境にある小さな館。そこなら、誰も傷つけることなく過ごせるはずだ。
荷物をまとめながら、私は複雑な思いに囚われていた。ここを離れることで、多くの人々を守ることができる。しかし同時に、完全な孤独への恐れも感じていた。
突然、廊下から慌ただしい足音が聞こえてきた。そして、ノックもそこそこに、ドアが開いた。
「クラリス様!」
エドワードだった。彼は息を切らし、必死な表情をしていた。
「エドワード様!」
私は驚いて後ずさりした。
「どうして⋯⋯ここに」
「聞きました。あなたが城を離れるって」
エドワードは一歩前に出ようとしたが、私の警戒する様子を見て立ち止まった。
「どうか、そんなことはしないでください」
「エドワード様、これは私の決断です。誰も傷つけないため、そしてこの王国のためにも、私はここを離れなければならないのです」
エドワードは悲しげに首を振った。
「でも、それではあなたが⋯⋯」
「私は大丈夫です」
私は微笑もうとしたが、それが虚しい努力だということは自分でもわかっていた。
「むしろ、誰も傷つけずに済むと思えば、安心できます」
「クラリス様、あなたは一人ではありません。私が⋯⋯」
「お願いです、エドワード様。私のことは忘れてください。あなたには素晴らしい未来が待っているはずです。私のような呪われた者のために、その未来を台無しにしないでください」
「いいえ、クラリス様。私はあなたを見捨てるつもりはありません。必ず、この呪いを解く方法を見つけます」
その言葉に、私の心は激しく揺れ動いた。希望と恐れ、喜びと悲しみが入り混じる。しかし、私は冷静でいなければならない。
「エドワード様の優しさに感謝します。でも、それは不可能なことです。この呪いは、私が背負わなければならない運命なのです」
エドワードは何か言おうとしたが、廊下から声が聞こえてきた。
「エドワード殿下、そこにいらっしゃいますか」
彼は一瞬躊躇したが、やがて諦めたように肩を落とした。
「クラリス様、これで終わりにするつもりはありません。必ず、あなたを救います」
そう言って、エドワードは部屋を出て行った。彼の背中を見送りながら、私の胸に痛みが走った。
再び一人になった部屋で、私は深いため息をついた。エドワードの決意に満ちた言葉が、まだ耳に残っている。彼の優しさは、私の心に暖かさをもたらすと同時に、大きな不安も呼び起こす。
窓の外を見ると、夕暮れが近づいていた。明日の朝、私はこの城を去る。そう思うと、胸が締め付けられるような感覚に襲われた。
しかし、これは正しい選択だ。私は誰も傷つけたくない。たとえそれが、自分自身を深く傷つけることになったとしても。
その夜、私は眠れずにいた。月明かりが窓から差し込み、部屋に幻想的な雰囲気を作り出している。明日からの新しい生活に対する不安と、エドワードの言葉への期待が、私の心の中で渦を巻いていた。
「必ず、あなたを救います」
彼の言葉が、何度も頭の中で繰り返される。それは希望の光であると同時に、最も恐れているものでもあった。エドワードが本当に私を救おうとすれば、彼も呪いの犠牲になるかもしれない。
私は静かにベッドから起き上がり、窓辺に立った。月明かりに照らされた庭園が、銀色に輝いて見える。かつては、この景色を誰かと共有することができた。しかし今は、それさえも許されない。
明日、この城を去る。そして、誰も傷つけることのない場所で、静かに暮らす。それが、私にできる最善のことだ。
「もしかしたら⋯⋯」
そんな思いが、ふと心をよぎる。しかし、すぐに首を振って否定した。希望を持つことは、危険すぎる。期待すれば失望も大きくなる。そして何より、誰かを危険に晒すことになる。
「私は一人でいるべきなのよ」
そうつぶやきながら、私はベッドに戻った。明日は長い旅の始まりだ。新しい生活への不安を胸に、私は目を閉じた。
私は慎重に身支度を整え、朝食を取るために部屋を出た。廊下は静まり返っており、私の足音だけが響いていた。かつてはこの時間、侍女たちの笑い声や忙しない足音で賑わっていたのに。
食堂に入ると、そこにはすでに用意された朝食が置かれていた。誰もいない。これが今の私の日常だ。静かに席に着き、食事を始める。味気ない。それは食事の味というよりも、この孤独な状況のことだ。
食事を終えると、私は書斎に向かった。読書は今の私にとって、唯一の慰めだった。物語の中なら、私は自由に旅をし、人々と交流することができる。現実では叶わない夢を、本の中で追い求めるのだ。
しかし今日は、なかなか物語に集中できなかった。エドワードの顔が何度も脳裏に浮かび、彼の言葉が耳に響く。
「クラリス様、あなたは一人じゃありません。私があなたの力になりたい」
私は本を閉じ、深いため息をついた。エドワードの優しさは、私の心に暖かさをもたらすと同時に、大きな不安も呼び起こす。彼が私に近づけば近づくほど、彼も不幸になってしまう。それだけは避けなければならない。
突然、廊下から足音が聞こえてきた。普段なら誰も来ないはずの時間に。私は身を固くし、ドアに目を向けた。
ノックの音がして、王である父の声が聞こえた。
「クラリス、入っていいかな」
私は驚いた。父上がここに来るのは珍しい。
「はい、どうぞ」
ドアが開き、父が入ってきた。彼の顔には疲れの色が濃く、私を見る目にはいつも以上の悲しみが宿っていた。父は静かに口を開いた。
「クラリス、話があるんだ」
私は身構えた。良い話ではないことは察しがついた。
「何でしょうか、父上」
父は一瞬躊躇したが、やがて決意を固めたように話し始めた。
「隣国のエドワード騎士が、お前の呪いを解く方法を探したいと申し出てくれたんだ」
私の心臓が高鳴った。エドワードが⋯⋯私のために?
「しかし、それは危険すぎる。彼にも不幸が及ぶかもしれない。だから⋯⋯」
「お断りしてください」
私は父の言葉を遮った。
「エドワード様には感謝していますが、彼を危険に晒すわけにはいきません」
「そうか⋯⋯しかし、クラリス。このままでは⋯⋯」
私は父の言葉の先を察した。このままでは、王国の未来に影響が出る。王女である私が、誰とも交流できないままでは、王国の行く末も危ういものになる。
「わかっています、父上。私のせいで、王国に迷惑をかけてしまって申し訳ありません」
「違う、クラリス。お前を責めているわけではない。ただ⋯⋯」
言葉につまる父を見て、私の胸が痛んだ。父上も、この状況に苦しんでいるのだ。
「父上、私に考えがあります。私をこの城から離れた場所に移してください。そうすれば、王国への影響も最小限に抑えられるはずです」
「しかし、クラリス。それでは⋯⋯」
「私は大丈夫です」
私は微笑みを浮かべようとしたが、それが上手くいったかどうかはわからない。
「むしろ、誰も傷つけることなく過ごせると思えば、安心できます」
長い沈黙が続いた。父は深く考え込んでいるようだった。やがて、彼は重々しく頷いた。
「わかった。お前の意思を尊重しよう。しかし、完全に孤立させるわけにはいかない。定期的に使者を送り、お前の様子を確認させてもらう」
「ありがとうございます、父上」
父は私に近づこうとしたが、すぐに立ち止まった。そう、彼でさえ私に触れることはできないのだ。
「準備ができたら知らせてくれ」
父は悲しげに言った。
「そして、クラリス⋯⋯お前を誇りに思っているよ」
その言葉に、私の目に涙が溢れそうになった。
「はい、父上」
父が去った後、私は窓辺に立ち、遠くを眺めた。これが最後になるかもしれない。この景色を見るのは。
数日後、私は城を出る準備を整えていた。行き先は、王国の辺境にある小さな館。そこなら、誰も傷つけることなく過ごせるはずだ。
荷物をまとめながら、私は複雑な思いに囚われていた。ここを離れることで、多くの人々を守ることができる。しかし同時に、完全な孤独への恐れも感じていた。
突然、廊下から慌ただしい足音が聞こえてきた。そして、ノックもそこそこに、ドアが開いた。
「クラリス様!」
エドワードだった。彼は息を切らし、必死な表情をしていた。
「エドワード様!」
私は驚いて後ずさりした。
「どうして⋯⋯ここに」
「聞きました。あなたが城を離れるって」
エドワードは一歩前に出ようとしたが、私の警戒する様子を見て立ち止まった。
「どうか、そんなことはしないでください」
「エドワード様、これは私の決断です。誰も傷つけないため、そしてこの王国のためにも、私はここを離れなければならないのです」
エドワードは悲しげに首を振った。
「でも、それではあなたが⋯⋯」
「私は大丈夫です」
私は微笑もうとしたが、それが虚しい努力だということは自分でもわかっていた。
「むしろ、誰も傷つけずに済むと思えば、安心できます」
「クラリス様、あなたは一人ではありません。私が⋯⋯」
「お願いです、エドワード様。私のことは忘れてください。あなたには素晴らしい未来が待っているはずです。私のような呪われた者のために、その未来を台無しにしないでください」
「いいえ、クラリス様。私はあなたを見捨てるつもりはありません。必ず、この呪いを解く方法を見つけます」
その言葉に、私の心は激しく揺れ動いた。希望と恐れ、喜びと悲しみが入り混じる。しかし、私は冷静でいなければならない。
「エドワード様の優しさに感謝します。でも、それは不可能なことです。この呪いは、私が背負わなければならない運命なのです」
エドワードは何か言おうとしたが、廊下から声が聞こえてきた。
「エドワード殿下、そこにいらっしゃいますか」
彼は一瞬躊躇したが、やがて諦めたように肩を落とした。
「クラリス様、これで終わりにするつもりはありません。必ず、あなたを救います」
そう言って、エドワードは部屋を出て行った。彼の背中を見送りながら、私の胸に痛みが走った。
再び一人になった部屋で、私は深いため息をついた。エドワードの決意に満ちた言葉が、まだ耳に残っている。彼の優しさは、私の心に暖かさをもたらすと同時に、大きな不安も呼び起こす。
窓の外を見ると、夕暮れが近づいていた。明日の朝、私はこの城を去る。そう思うと、胸が締め付けられるような感覚に襲われた。
しかし、これは正しい選択だ。私は誰も傷つけたくない。たとえそれが、自分自身を深く傷つけることになったとしても。
その夜、私は眠れずにいた。月明かりが窓から差し込み、部屋に幻想的な雰囲気を作り出している。明日からの新しい生活に対する不安と、エドワードの言葉への期待が、私の心の中で渦を巻いていた。
「必ず、あなたを救います」
彼の言葉が、何度も頭の中で繰り返される。それは希望の光であると同時に、最も恐れているものでもあった。エドワードが本当に私を救おうとすれば、彼も呪いの犠牲になるかもしれない。
私は静かにベッドから起き上がり、窓辺に立った。月明かりに照らされた庭園が、銀色に輝いて見える。かつては、この景色を誰かと共有することができた。しかし今は、それさえも許されない。
明日、この城を去る。そして、誰も傷つけることのない場所で、静かに暮らす。それが、私にできる最善のことだ。
「もしかしたら⋯⋯」
そんな思いが、ふと心をよぎる。しかし、すぐに首を振って否定した。希望を持つことは、危険すぎる。期待すれば失望も大きくなる。そして何より、誰かを危険に晒すことになる。
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